著者
コリンズ G.P.
出版者
日経サイエンス
雑誌
日経サイエンス (ISSN:0917009X)
巻号頁・発行日
vol.31, no.12, pp.88-94, 2001-12

ドレクスラー(K. Eric Drexler)の著書『創造する機械』の世界にインスピレーションを得て生まれたSF小説が増えてきている。最近ナノテク4部作の3作目を書き上げたグーナン(Kathleen Ann Goonan)も,この本を読んでナノテクシリーズを書き始めたという。
著者
關 義和
出版者
特定非営利活動法人バードリサーチ
雑誌
Bird Research (ISSN:18801587)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.S1-S5, 2009 (Released:2009-02-16)
参考文献数
10

カルガモの季節移動について調べるために,山梨県の大野調整池とその近隣河川において,年間を通してカルガモの個体数調査を行なった.調整池では,5月から 9月までの繁殖期にはカルガモは観察されたが,10月から翌年 4月までの越冬期にはほとんど観察されなかった.一方,河川では,カルガモの個体数は増減をくり返していたが,調整池ほどの越冬期の個体数の顕著な減少はみられなかった.調整池では,マガモやその他の越冬カモ類が多数観察されたが,河川ではほとんど観察されなかった.先行研究によりカルガモとマガモのあいだには著しい社会的干渉があることが報告されている.したがって,カルガモの越冬期の分布を決める要因として,その他のカモ類,とくにマガモなどの飛来個体数が関与している可能性が考えられる.
出版者
京都大学総合博物館
雑誌
京都大学総合博物館ニュースレター = Newsletter
巻号頁・発行日
vol.24, pp.1-16, 2010-11-01

<特別展> 2010年10月13日 (水) - 12月12日 (日) 開催 2010年秋季特別展 「昆虫標本からさぐる環境変動 : 花を訪れる虫たちのいま, むかし」 によせて (角谷岳彦) [2]<企画展> 2010年企画展 「科学技術Xの謎」 のこれから (塩瀬隆之) [3]<特別展> 2011年2月16日 (水) - 3月27日 (日) 開催 2010年度総合博物館特別展 研究資源アーカイブ公開記念 「石舞台古墳 発掘の記録」 に寄せて (岩﨑奈緒子) [6]<展示紹介> 「御土居絵図デジタルコンテンツ」 平成21年度美術館・歴史博物館活動基盤整備事業 (岩﨑奈緒子) [8]<研究ノート> 京都大学総合博物館学術映像博2009とミュージアム・リテラシー (山下俊介) [10]京都大学研究資源アーカイブ用語集 (五島敏芳) [14]<総合博物館日誌> 平成22年4月 - 平成22年9月 [16]
著者
難波 めぐみ
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.58, pp.40, 2006

目的 奈良時代から平安時代、和歌や物語など多くの文学を通し様々な色彩表現等を見ることが出来る。今までは、自然の景物を通しての「見立て」の技法や直接的に現れる色についての言及がなされてきたように考えられる。しかし、古典文学、取り分け『勅撰和歌集』といった和歌の性質上、表面的な露出だけで色表現をしていたとは考え辛い。ここでは、文学を中心に作者の心象表現だけではなく、当時の植物、染料を中心に色表現についての考察を行う。従来先学者がいわれている色の捉え方が、当時の人々が考えていた色とは違った一面もあったのではないか。そこで、文学を忠実に捉え、当時の人々の色を明らかにすることを目的とする。〈BR〉方法 文献研究を中心とする。参考文献、資料は、『万葉集』、『古今和歌集』、『後撰和歌集』、『拾遺和歌集』、『後拾遺和歌集』、『金葉和歌集』、『詞花和歌集』、『千載和歌集』、『新古今和歌集』(新編国歌大観、新日本古典文学大系に拠る)〈BR〉結果 『万葉集』中、梅を詠んだ歌は120首と多く読まれていた。それは、梅が中国原産ということもあり、当時の人々にとって舶来の憧れがあったのであろうが、その印象的な白が圧倒的に多く次に、紅梅を詠むんでいる物であった。平安初期、花と言えば梅であり、香りから花の色を歌に読むといった心象表現が多くされていた。しかし、『古今和歌集』の時になると、桜を歌った詠が34首と多くなる。また、時代が下るに従って、白、赤という単純な色だけでなく、「うすきこきのべのみどりのわかくさにあとまでみゆるゆきのむらぎえ」『新古今集』「もみぢばのいろをやどしてはてはまたさそひていづるやまがはのみづ」のように様々な植物、また自然の中からの表層に現れない色彩表現が見られ『万葉集』から『新古今和歌集』の時代までに、当時の人々の植物、染料、自然に対する変化が見られた事によることが考察できる。本研究を通し、当時の植物、自然から見る色や隠された色を明らかにした。
著者
ぴろり、
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンストラクション (ISSN:09153470)
巻号頁・発行日
no.426, pp.102-103, 2007-06-22

6月3日,東京の新宿ロフトプラスワンで開かれた「東京地下探検ナイト」というトークイベントに参加した。アニメ映画「新SOS大東京探検隊」の公開記念イベントだ。 映画は,インターネットで知り合った少年たちが,宝を求めて銀座の地下を探検する物語。登場する地下のシーンは,日比谷共同溝や東京メトロの有楽町線などをモデルとしている。
著者
西堀 康士 柴原 藤善 武久 邦彦 北川 靖夫 久馬 一剛
出版者
滋賀県農業技術振興センター
巻号頁・発行日
no.48, pp.35-52, 2009 (Released:2011-03-05)

滋賀県内の代表的な水田土壌(50地点)について、粘土鉱物組成および微生物バイオマスを調査し、一般理化学性を含めた土壌の特性を明らかにするとともに、今後食料生産や環境保全など土壌機能を多面的に活用するために、水田土壌を類型化した。1)微生物バイオマスは、炭素で343〜1653mgC/kg(平均742)、窒素で45.0〜216.7mgN/kg(平均86.5)の範囲にあり、土壌タイプと肥培管理法の影響が認められた。また、粒径組成と粘土鉱物組成には、琵琶湖や低地の形成過程が影響していると考えられた。2)主成分分析によって主成分1(主として土壌有機物と生物活性に関連する性質)、主成分2(主として塩基状態と粘土の質に関連する性質)および主成分3(主として可給態リン酸に関連する性質)の3つの主成分を抽出することができた。3)クラスター分析によって、滋賀県内の水田土壌を有機成分や無機成分の性質と組成によって特徴づけられる4つの類型に区分することができた。
著者
近藤 始彦
出版者
養賢堂
巻号頁・発行日
vol.82, no.1, pp.31-34, 2007 (Released:2011-12-19)
著者
HU Q. P.
雑誌
Math. Japonica
巻号頁・発行日
vol.30, pp.659-661, 1985
被引用文献数
1
著者
中井 孝芳
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声
巻号頁・発行日
vol.96, no.319, pp.21-28, 1996-10-18
参考文献数
9
被引用文献数
1

深度300m相当のヘリウム空気と通常空気で発声したときの声門体積速度微分波形をLiljencrantsモデルによりシミュレーシヨンした. また, 実際の音声を用いて逆フィルタリングにより推定した. その結果, ヘリウム音声の声門体積微分波形は通常音声と異なることがわかった. それは, 声帯が開いているときはゆっくり変化し, 声帯が閉じたときに大きく変化する. 声帯が閉じるときに起こる変化は高密度気体であることによって起こされること, 実際の音声でも声帯が閉じているときに起こることを示した.
著者
金原 由紀子 Yukiko KANEHARA 尚美学園大学総合政策学部
雑誌
尚美学園大学総合政策研究紀要 = Bulletin of policy and management, Shobi University (ISSN:13463802)
巻号頁・発行日
vol.16/17, pp.61-75, 2009-03-31

本研究は、中部イタリア・トスカーナ地方の共和制都市国家において、聖人の聖遺物がどのように収集され、教会側とコムーネ政府側によっていかに利用されたかを解明するものである。その一例として、5世紀頃から14世紀のピストイア大聖堂を取り上げ、聖堂の守護聖人、祭壇の捧げられた聖人、移葬された聖遺物について現存史料より再構成を試みる。そして、同聖堂の最も重要な聖遺物である使徒大ヤコブの聖遺物に注目し、この聖遺物が12世紀初頭にコンポステーラ大司教ディエゴ・ヘルミレスからピストイア司教アットに分与された経緯とその意図について論じた。当時のピストイアでは、コムーネ政府の誕生により司教の特権が脅かされ、政府高官コンソリと司教の関係が極度に悪化していた。そこで司教アットは、両者の関係改善のために聖遺物の入手を試みたと考えられる。共和制都市国家が発展した時期の聖遺物収集には、教会とコムーネ政府の複雑に絡まり合った政治的意図が反映されているのである。
著者
山岸 好子 立屋敷 かおる 今泉 和彦
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.15, pp.115, 2003

<B>【目的】</B>小・中学生の箸の持ち方は、個人差が大きいこと、多様性があること、伝統的に正しいとされる持ち方(くの字持ち)が少ないこと、が知られている。一方、箸の持ち方と類似している字を書く際の鉛筆の持ち方にも多様性のあることが知られているが、それらの実態については十分明確にされていない。そこで、私達は現在の小・中学生における箸と鉛筆の各々の持ち方をしらべ、さらにそれらの持ち方の関連性を明らかにするため検討した。<BR><B>【方法】</B>公立の小学校2年生(小2)、5年生(小5)および中学校2年生(中2)の計160名を対象とし、給食時の箸の持ち方、平仮名をなぞる時の鉛筆の持ち方をDigital video cameraで撮影した。対象者の各動作を分析した後、各自の箸と鉛筆の各持ち方を類型化した。箸と鉛筆の各持ち方のパターンの人数とその割合を学年別、性別および対象者全体で比較・検討した。さらに、箸の持ち方と鉛筆の持ち方との関連性をしらべた。<BR><B>【結果】</B>箸がくの字持ちと判定された割合は、小2で約11%、小5で約26%、中2で約35%であり、学年が高くなると共に明らかに増加した。一方、鉛筆の正しいとされる持ち方(普通持ち)は学年に関係なく約42%であった。また、各学年共に鉛筆の普通持ちと判定された割合は箸のくの字持ちの割合より高く、全対象者における正しいとされる持ち方は箸が鉛筆の約1/2であった。また、箸と鉛筆が共に正しいとされる持ち方と判定された割合は、中2が小2および小5に比べて約3倍高かった。以上の結果から、箸の持ち方は鉛筆の持ち方より遅れて確立される可能性、および箸の持ち方がくの字持ちへと変化するのは小学校高学年から中学生であることが示唆された。
著者
立屋敷 かおる 山岸 好子 今泉 和彦
出版者
日調科誌
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.355-361, 2005

Developmental changes in the handling motion of chopsticks and writing motion of a pencil were studied in elementary and junior high school students. The handling motion of chopsticks and the writing motion of a pencil were respectively classified into four (I to IV) and five (A to E) types. The linkage between the motion type for chopsticks and that for a pencil was also examined. The relative proportion of type I (conventional) increased with increasing age, while those for types II (less complete) and III (incomplete) decreased with increasing age. The relative proportion of type IV (others) was 14%, being independent of age. The relative proportion of type A (conventional) was 42% in three age groups. The total relative proportion of types B (less complete folding of the thumb), C (extended thumb) and D (forefinger control) were 39%. The total numbers of types I and II were 79% for all subjects, with 44% and 56% of these subjects being respectively assigned to types A and B to E (others). The number of type A was 42% of all subjects, with 83% of these subjects being assigned to types I and II. These results suggest that development of the handling motion for chopsticks was slower than that of the writing motions for a pencil, and that the age at which many students attain type I capability may be at least 15 years old.
著者
Taku Nakase Taro Yamashita Yoshimasa Matsuo Toshiya Nomura Keiko Sasada Teruaki Masuda Yohei Misumi Kotaro Takamatsu Seitaro Oda Yutaro Furukawa Konen Obayashi Hirotaka Matsui Yukio Ando Mitsuharu Ueda
出版者
The Japanese Society of Internal Medicine
雑誌
Internal Medicine (ISSN:09182918)
巻号頁・発行日
pp.2456-18, (Released:2019-06-07)
参考文献数
17
被引用文献数
3

We report the clinical features of a patient with hereditary ATTR amyloidosis associated with a novel mutation (Y114S, p.Y134S). A 65-year-old Japanese man was admitted to our hospital after a 3-year history of progressive dyspnea on exertion. Five years previously, he presented dysesthesia in both hands caused by carpal tunnel syndrome. A genetic analysis revealed a base pair substitution of adenine to cytosine in the second codon of exon 4, residue 114, in the TTR gene (c.401A>C). The clinical characteristics were progressive cardiomyopathy with a poor vital prognosis, late onset, sporadic case, bilateral carpal tunnel syndrome, hypothyroidism, and small fiber neuropathy.