著者
櫻井 信也
出版者
県立施設 神奈川県立国際言語文化アカデミア
雑誌
神奈川県立外語短期大学紀要 総合編 (ISSN:03881687)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.51-65, 2000

最近、大学生のなかに新しいタイプの対人恐怖症者が増えているように思う。彼らは、古典的、平均的な対人恐怖である赤面恐怖や視線恐怖のように個別的に取り出しやすい症状を持つのではなく、級友や同じサークルの学生の前で、不安が生じてうまく話ができないことや、友人ができないことを訴え、人と親しくかかわる能力のなさを悩むのである。また、このような学生は、明るく社交的でなければならないという思いがあり、多くの友人をもてず、ひとり孤独でいることに恥じを感じているのである。そして、自分の対人恐怖的心性が相手に見透かされることをひどく恐れるのである。そんな自分は、友人に値しない、つまらない人間として拒否される不安を持つからである。私は、1987年の9月から1999年の3月まで東京近郊の4年制大学の学生相談室のカウンセラーとして学生の相談に応じていたが、こうした悩みを抱える学生と多く出会っている。そこで本論では、最近、大学生に多く見られる対人恐怖症について、典型的な事例を取り上げ、その臨床的特徴と、対人恐怖症の症状論のなかでの位置づけ、そして彼らが治癒していく過程のなかでの「対人関係からの閉じこもり(内閉)」のもつ意味について論じた。
著者
小池 裕子 西田 泰民 岡村 道雄 高杉 欣一 中野 益男
出版者
埼玉大学
雑誌
試験研究
巻号頁・発行日
1985

〈目的〉貝塚からは古代人の食事に関する直接的な情報を内包する糞石、あるいは土器、石器付着物が出土している。これらの遺物から残存している脂肪酸を非破壊的に抽出し、その脂肪酸組成を基に動植物を同定して、先史時代人の全般的な食糧組成を直接復原しようとするのが本研究の目的である。〈研究結果〉 61年度は、糞石等の材料のほか、旧石器遺跡から出土する焼石および縄文時代以降の土器付着物を分析対象に加えた。1 現生動植物のスタンダード作成:今年度は栽培植物を含め約60点を追加し、また文献による検索を進め、古代人の利用した動植物をほぼモウラした。2 糞石資料の分析:60年度に行った東北地方のほか、縄文後晩期の田柄貝塚、同大木囲貝塚、縄文後期の古作等の貝塚出土資料を加え、合計58点を分析した。ステロール分析を行ない、糞特有のコプロスタノールを検出した。脂肪酸組成、ステロール組成から推定すると、陸棲哺乳類のほか、水産動物や植物など多様な食糧組成が含まれることがわかった。3 焼石資料の分析:60年度の多摩ニュータウンの他、野川中州北遺跡において系統的なサンプリングを行ない、合計20点分析した。4 土器資料の分析:60年度の曽利・寿能遺跡のほか、縄文時代草創期の壬遺跡,早期の鶴川遺跡、前期の諏訪台遺跡、中期の曽利遺跡、後期の宮久保遺跡,晩期の亀ケ岡遺跡,古墳時代の式根島吹之江遺跡,北海道オホーツク期の北大構内遺跡,近世の東大構内遺跡の合計180点を分析した。5 それらの結果を、飽和脂肪酸/不飽和脂肪酸,高級脂肪酸/中級脂肪酸,コレステロール/植物ステロールの比を軸にした3次元座標上にプロットしてみると、それぞれの遺物の植物,陸上動物,水産動物の組成を知るのに有効であることがわかった。
著者
清畢〓撰
巻号頁・発行日
vol.[1], 1833

1 0 0 0 OA 時代ト農政

著者
柳田国男 著
出版者
聚精堂
巻号頁・発行日
1910
著者
三池 忠 田原 良博 山口 由美 原田 拓 安倍 弘生 楠元 寿典 沼田 政嗣 蓮池 悟 山本 章二朗 児玉 眞由美 永田 賢治 林 克裕 下田 和哉
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.105, no.9, pp.1362-1366, 2008 (Released:2008-09-05)
参考文献数
11
被引用文献数
1

症例は66歳男性.潰瘍性大腸炎(ulcerative colitis; UC)を合併したC型慢性肝炎(chronic hepatitis(C); CH(C))に対して,インターフェロン(interferon; IFN)βの投与を行った.投与前の内視鏡的重症度は中等度であったが,投与開始後8週間で内視鏡的重症度は軽度となった.しかしIFN投与終了後は再び内視鏡的重症度は中等度となり,増悪を認めたため,IFN投与にて潰瘍性大腸炎が改善したと考えられた.
著者
島岡 まな
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

フランス刑法(1992年)は、日本の刑法(1907年)と比較し、ジェンダー平等的である。それは、①差別罪、②セクシュアル・ハラスメント罪、③夫婦間強姦を含む配偶者間暴力の犯罪化・加重処罰、④網羅的な性犯罪処罰等に表れている。その基礎には「ジェンダー差別は人権侵害である」との問題意識がある。多くの男女平等推進立法が刑法に影響を与えている。日本刑法のジェンダー不平等性をめぐる議論の遅れは、 社会の男女不平等の反映に過ぎない。2000年にパリテ(男女議員同数)法を可決し2007年以来男女同数の内閣を実現しているフランスに倣い、日本も政治分野でのクォータ制の導入が必要であろう。
著者
赤木 妙子
出版者
慶應義塾大学
雑誌
史学 (ISSN:03869334)
巻号頁・発行日
vol.60, no.4, pp.602-609, 1991

書評一 『日墨交流史』の記載内容とその特徴 第I部 メヒコ・日本交流前史 第II部 日本人メヒコ移住史 第一章 榎本殖民に何が起こったか 第二章 大量移民の時代(一九〇〇~一九〇七年) 第三章 移民過渡期と革命時代(一九〇八~一九年) 第四章 日本人社会の形成(一九ニ〇~三〇年代) 第五章 太平洋戦争前後(一九四〇年代) 第六章 戦後 : 未来を見つめて(一九四五年~八〇年代) 第III部 経済交流編 第IV部 文化交流編 第V部 資料編・日本人メキシコ移住九〇周年記念事業二 何故"交流史"なのか三 『日墨交流史』の意義と価値四 今後への展望
著者
矢嶋松軒 [編]
出版者
矢嶋松軒
巻号頁・発行日
vol.[10], 1915
著者
河野 律子 安部 治彦
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.45, no.11, pp.1349-1354, 2013 (Released:2014-11-21)
参考文献数
11