著者
相模 健人 長谷川 明弘 石丸 雅貴 増尾 佐緒里
出版者
日本ブリーフサイコセラピー学会
雑誌
ブリーフサイコセラピー研究 (ISSN:18805132)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.35-41, 2018-03-31 (Released:2018-06-27)
参考文献数
6

本論文では,2人の指導者と,2人の学習者によってブリーフセラピーの学びがどのように発展されたのかを明らかにすることを目的とした。指導者の視点からは,「チームアプローチ」と「臨場感を伴った研修・訓練」を通してどのようにブリーフセラピーを教えているのかについて説明した。学習者の視点からは,現場でどう知識や技法を活かしているかについて説明した。まず,経験年数5年の臨床心理士が「クライアントが専門家」についての捉え方の変化を紹介した。更に経験年数10年の臨床心理士がチームの中でどのようにブリーフセラピーを活かしているのかを紹介した。指導者は必要に応じて様々な工夫を行っていること,そして,学習者には臨床活動の中で以下の4点が必要であることを議論した。①ブリーフセラピーを学んだ経験を活かすこと。②ブリーフセラピーの技法にとらわれないこと。③クライアントと創造的に関わること。④3つを臨床実践の中で応用すること。
著者
稀書複製会 編
出版者
米山堂
巻号頁・発行日
vol.下, 1929

1 0 0 0 OA 笠翁十種曲

著者
清李漁撰
出版者
[出版者不明]
巻号頁・発行日
vol.[20], 1000
著者
矢原 正治 金城 順英 下川 隆志 野原 稔弘 山原 條二 千坂 武司
出版者
天然有機化合物討論会
雑誌
天然有機化合物討論会講演要旨集
巻号頁・発行日
no.27, pp.726-733, 1985-09-07

We have examined the constituents of three crude drugs showing an antihypercholesteremic activity. 1) Daemonorops draco --- D-7 was obtained as an active substance. It was further separated into two compounds (D-7-I,II) being the isomers each other and their substances were deduced to be the deoxy-proanthocyanidins by the spectral data. 2) Caesalpinia sappan --- Total nineteen compounds relating to brazilin were isolated and the chemical structures of fourteen compounds among them were discussed by the spectroscopic means. SO-k, g,e were the 3-benzyl-chroman-4-one derivatives; SO-i,b,c were shown to be the first examples of the 3-benzyl-chroman-4-ol derivatives and assumed to be the key-intermediates on the biogenetic route of brazilin; All of SO-j,p,SLC-b,c,d presented new novel framework-models among the naturally occurring compounds. SO-j was suggested to be produced from SO-i,b,c by oxidative coupling, SO-p was presumed to be derived from brazilin by oxidative fission. SLC-b,c,d were considered to be originated from brazilin. SLC-b was effective for antihypercholesteremia. 3) Dalbergia odorifera --- Five aromatic compounds, DO-I-V, were isolated from the active fraction and their structures were revealed to be the unique bi-isoflavanoids by the various spectral data.
著者
佐藤 幸一 郡 宗幸 大河内 春乃
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 = Japan analyst (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.44, no.7, pp.561-568, 1995-07-05
参考文献数
12
被引用文献数
6 6

形態別分離にミセル可溶化液体クロマトグラフィーを用い,検出器にICP-MSを適用する有機スズ化合物の高感度定量法について検討を行った.分離カラムとしてはYMC-Pack FL-C4(30×4.6mm i.d.)が最大保持時間20~30分と短時間で,かつ分離特性も良好であった.最適移動相は40mMラウリル硫酸トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン,75mM硝酸アンモニウム,3%v/v酢酸を含む20%v/vメタノールであった.サンプルループ容量を検討し,感度及び分離度から最適試料溶液注入量を100μlとした.分析精度(<I>n</I>=5)はトリブチルスズ(TBT),ジブチルスズ(DBT),トリフェニルスズ(TPT)及びジフェニルスズ(DPT)の各化合物を20ng含む混合標準溶液を注入し,RSDを求めたところ2%以下であった.絶対検出限界(3σ)はTBT:27,TPT:25,DBT:35,DPT:52及びMPT:97pgであった.ポリマー系抽出剤を用いた固相抽出法を併用することにより,信頼性の高い海水中有機スズ化合物(TBT及びTPT)のスペシエーションを可能にした.
著者
滝浪 常雄
出版者
名古屋学院大学教職センター
雑誌
名古屋学院大学教職センター年報 = THE NAGOYA GAKUIN DAIGAKU KYOSHOKU CENTER NENPOU; The Annual Report of the Center of Teacher Training Course (ISSN:24326569)
巻号頁・発行日
no.2, pp.1-10, 2018-02-28

本研究は読書指導の実質化を図るために,教員の読書指導支援プログラム開発の一環として,取り組んだものである*。いわゆる読書指導に長けた指導者が読書指導観として「どんな思いや考え,願い」を持って,読書指導を行っているのかを明らかにしようとした。今回H市立H中学校の図書館補助員Nさんの読書指導観についてインタビュー調査をもとに,ライフストーリー分析を行った。本稿においては,Nさんの(1)「図書館補助員に就くまでの経緯」(2)「読書指導観の形成過程と内実」(3)「読書指導実践」に3部に分けて分析考察した。Nさんは,生徒に対してかなり質の高い読書指導を行っており,その読書指導観は確固たる信念に裏付けられていることが分かった。その内実も生徒との信頼関係,生徒の居場所,生徒の直接的応答関係によって明らかになった。また生徒に対して読書好きにするための創意工夫された図書館経営実践と読書指導実践から得られた知見は,読書指導に悩み戸惑う教員へ重要な示唆を与えてくれるものと考える。
著者
堂前 亮平
出版者
久留米大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1995

近代期の奄美・沖縄の主要な島の中心地において、寄留商人と呼ばれる他県および同県の他地域からの外来商人が、商店や事業所を構えて街を形成していた。本研究は、寄留商人という社会集団が形成する商業空間の形成と特質を考察するものである。沖縄諸島において寄留商人町がみられたのは、沖縄本島の那覇、久米島の儀間、宮古島の平良、石垣島の4箇であり、奄美諸島では奄美大島の名瀬、古仁屋、喜界島の湾、早町、徳之島の亀津、平土野、沖永良部島の和泊、知名、与論島の茶花であった。奄美・沖縄に多くの寄留商人が本格的に移住してくるのは、廃藩置県後のことである。寄留商人の出身地をみると、圧倒的に鹿児島県出身者が多い。これは、地理的距離に加え、歴史的関係によるものである。奄美諸島や沖縄諸島に寄留商人が入ってくる理由は、藩政時代か盛んに行なわれていた砂糖や織物などの取引に商業活動の旨味を目論んだからである。また砂糖や織物の取引のみならず、呉服や雑貨などのさまざまな商品の卸小売りにおいても、奄美・沖縄は商業の空白地域であったことである。例えば、奄美諸島最大の商業地区は名瀬であり、当時259の商店・事業所のうち、経営者の出身地で最も多いのが、鹿児島県出身者で84人、次いで地元名瀬出身者が64人となっている。また沖縄県で最大の都市である那覇においては、335人の寄留商人が商業を営んでいたが、その中で鹿児島県出身者205人で、寄留商人全体の3分の1近くを占めている。寄留商人はいずれの島でも、島の中心地で寄留商人経営の店が集まって街を形成していた。このような寄留商人町も第二次世界大戦の末期には、県外からの寄留商人は引き上げていき消滅した。
著者
鹿角 義助
出版者
社団法人 日本気象学会
雑誌
氣象集誌. 第1輯
巻号頁・発行日
vol.17, no.5, pp.215-220, 1898
著者
大野 義一朗 宮田 敬博
出版者
国立極地研究所
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.1-13, 2000-03
被引用文献数
1

日本南極地域観測隊の越冬中の傷病について統計解析を行った。対象は1956年-1999年の歴代越冬隊(昭和, みずほ, あすか, ドームふじの4基地)で越冬報告をもとに集計した。のべ隊員1110名(女性2名), 出発時年齢は22-56(平均33)歳であった。傷病総数は4233件で, 1人あたり傷病数は3.8件であった。科別割合では外科整形外科疾患45.3%, 内科22.7%, 歯科12.7%, 皮膚科7.2%, 眼科5.9%, 耳鼻科3.8%などであった。死亡例はブリザードによる遭難死1例, 全身麻酔手術は行われたことはなく, 1966年腰椎麻酔で虫垂炎手術が1件行われた。感染症が極夜期に増加するなど疾患によっては特有な季節変動を認めた。第39次隊では39名中38名に何らかの傷病が発生し, 総数199件, 1人平均5.1件であった。観測部門と設営部門の間に差はなく, 年齢別では40歳代で最少, 50歳代で最多であった。傷病の31.7%は環境に起因し, 27.6%は仕事が関与していた。
著者
山本 多香子 田村 葉子 中島 優子 黒木 美智子 山田 豊子
出版者
京都市立看護短期大学
雑誌
京都市立看護短期大学紀要 (ISSN:02861097)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.89-94, 2010-05-31

A 看護短期大学3 年生を対象に「輸液・輸液ポンプ管理」の臨地実習(以降実習)前学内演習,および受け持ち患者の輸液(抗生物質)準備を実施した.演習後の学生レポート結果では【輸液準備に対する知識と練習不足の自覚】【確認行為の自覚】【看護技術体得に対する動機づけ】【作業環境に対する意識付け】【輸液ポンプ管理への理解】【輸液療法中の患者への配慮】の6 カテゴリを形成した.実習後のアンケート結果では『実習にむけて練習した』28 名,『一つ一つ作業順序を確認した』42 名,『作業環境を整えた』33 名であった.『輸液ポンプ使用中患者を受け持った』は38 名であり,そのうち『アラーム音が鳴った経験』30 名,『アラーム音の原因を確認できた』27 名であった.実習前の学内演習において輸液・輸液ポンプ管理に関する知識・技術の確認は,実習にむけて学習の動機づけとなり,実習中の確認行動につながり意義があったといえる.

1 0 0 0 OA 傾城楊柳桜

著者
辰岡万作
出版者
巻号頁・発行日
vol.[4],
著者
佐久間 重
出版者
名古屋文理大学
雑誌
名古屋文理大学紀要 (ISSN:13461982)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.33-42, 2013-03-31

本論は,ラインホールド・ニーバーが彼の著作『人間の本性と運命』の中で正義をどのように解釈しているかを詳述したものである.ニーバーの解釈を通じて,キリスト者は社会的正義をどのように捉えているかを明らかにすることを狙いとしている.ニーバーは,歴史的状況の中で人間が正義を実現するための手段や,正義が確立した理想的な社会を提示することはない.社会の中で同胞愛の理想を求めながらも,歴史から戦争や悪政を取り除くのは不可能であるとしても,より高度の正義の実現に努力することが重要であるとしている.ニーバーにとって,正義の樹立に近づける現実的な状況が諸勢力の均衡状態である.