著者
新田 義之
出版者
山陽学園大学
雑誌
山陽論叢 (ISSN:13410350)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.130-123, 1997-12
著者
下坂 智恵 村木 路子 江原 貴子 下村 道子
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.48, no.11, pp.963-970, 1997

骨つきのマアジをから揚げにしてマリネ処理するときの温度の違いによる魚の物性とくに骨の硬さと成分の変化について調べ, 以下の結果を得た.<BR>(1) 官能検査において, 浸漬時間による硬さの差は, 魚肉ではみられなかったが, 骨ではマリネ処理の時間の長い方がやわらかいと評価された.<BR>(2) マリネ処理した魚の骨の硬さは, 揚げた魚を高温で食酢に浸漬した方が低温にしてから食酢に浸漬したものよりも低下の程度が大きかった, <BR>(3) 高温浸漬による酢漬魚は, 低温浸漬によるものよりも重量増加が大きく, pHの低下, 食酢の浸透が速やかで浸透量が多いことが認められた.<BR>(4) 骨つきのマアジを油で揚げて後マリネにすると, カルシウムなどの無機成分が溶出して骨が軟化していることが示された.
著者
下坂 智恵 下村 道子 寺井 稔
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.47, no.12, pp.1213-1218, 1996

近年, 日本では, 骨粗鬆症の原因ともなるカルシウムの摂取量の不足が問題となっている.日本人は, 昔から魚を多く摂取しており, 骨ごと食べられる小魚は, 重要なカルシウム供給源の一つといえる.そこで本研究では, 魚の骨を利用するための基礎的な研究として, 魚の骨を水中で加熱したときの物性および成分の変化について調べようとした.マアジの骨を, 水中で数時間加熱し, レオメーターを用いて破断強度を測定した.魚骨の無機成分は, 高周波誘導結合プラズマ (ICP) 発光分析法により測定した.マアジの骨の厚さの80%まで圧縮するのに要する最大荷重は, 30分間で急激に低下し, その後も加熱時間が長くなるにつれて徐々に低下した.加熱時間が長くなるとともに, 魚骨のタンパク質は減少し, 加熱液中のタンパク質は増加した.マアジの骨は, 加熱時間が長くなるとともに軟化したが, カルシウムの大部分は, 魚骨に残っていた.水中で加熱したマアジの骨が軟化したのは, 骨のタンパク質の一部が加熱液中に溶出し, 骨の構造が変化したことによるのではないかと考えられる.
著者
畑江 敬子 大沼 葉子 島田 淳子
出版者
Japanese Society for Food Science and Technology
雑誌
日本食品工業学会誌 (ISSN:00290394)
巻号頁・発行日
vol.37, no.7, pp.505-510, 1990
被引用文献数
9 5

サケ鼻軟骨を薄切りにし, 4%酢酸水溶液に168時間まで浸漬し,物理的,化学的変化を調べ,以下の結果を得た.<BR>(1) サケ鼻軟骨は酢酸処理により,生臭さがなくなり,軟らかくもろくなり,食品として好ましいテクスチャーとなるが,浸漬時間は24時間程度が適当であった.<BR>(2) 軟化はテクスチュロメータによる硬さ,圧縮に要するエネルギーおよび保水性の測定によっても確かめられ,浸漬初期に変化が大きかった.<BR>(3) 軟骨のpHは比較的短時間のうちに浸漬液のpHに近づき, 168時間後には軟骨のpHは浸漬液のpH(pH3.10)に等しくなった.<BR>(4) 水分,粗タンパク質はほとんど変化せず,糖質と灰分の減少が著しかった.<BR>(5) 糖質と灰分の主成分であるムコ多糖とカルシウムは著しく減少し, 168時間後には未処理の1/2以下となった.

1 0 0 0 北一輝

著者
渡辺京二著
出版者
朝日新聞社
巻号頁・発行日
1985
著者
海津 忠雄
出版者
慶應義塾大学
雑誌
哲學 (ISSN:05632099)
巻号頁・発行日
vol.74, pp.103-129, 1982-05

Es war erwahnt, dass Hans Holbein der Altere, der in bittere Armut geriet, im Jahre 1517 seine Heimat Augsburg verlassen hatte, und dass sein Spatwerk in Lissabon, der "Lebensbrunnen" mit Datum 1519, nicht in Augsburg, sondern in Isenheim, Luzern oder Basel entstanden ware. 1964 hat Maria Julieta Ruival die maximilianischen Motive, die den Kunstler auf Kaiser Maximilian I. beziehen lassen, nachzuweisen erstrebt. Aus ihren Versuch ist aber die Schlussfolgerung zu ziehen, dass der Kunstler im Jahre 1519 in Augsburg lebte. 1974 hat der Verfasser des vorliegenden Aufsatzes eine Hypothese vorgeschlagen, dass der "Lebensbrunnen" bereits um 1514, das Jahr, in dem die Stadtsteuer Hans Holbein dem Alteres erlassen wurde, entstanden ware. 1977 hat Bruno Bushart, der 1965 Basel als Sterbeort des Kunstlers nannte, seine Auffassung revidiert und dargelegt, dass der Kunstler im Jahre 1519, nach der kurzen Reise ins Oberrheinland, in Augsburg den "Lebensbrunnen" ausfuhrte. Meiner Meinung nach weist das Augsburger Gerichtsbuch vom 12. Januar 1517, das wiederholend zitiert ist, nicht darauf hin, dass Hans Holbein der Altere in bittere Armut geriet. Vermutlich beschloss er im Jahre 1524 in Augsburg seine Tage. Aber diese Auffassung stellt die Devise der "Malerfamilie Holbein in Basel", eines der Leitthemen der heutigen Holbeinforschung, das behandelt, dass Hans Holbein der Altere zu einigen Jugendwerken von seinem Sohn Hans in Basel beitrug, in Frage.
著者
佐原 理
出版者
名古屋文理大学
雑誌
名古屋文理大学紀要 (ISSN:13461982)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.117-124, 2008-03
被引用文献数
1

インタラクティビティーの追求は今日の芸術に大きな影響を与えた.人間は視覚や聴覚,嗅覚,味覚,バランス感覚などの様々な感覚を通じて現象を捉える能力を有する.単一の感覚器で捉えられる現象はそのモノの認知に繋がる,しかし複数の感覚器から同時に得られる反応からは高度に複雑な感覚を得ることができる.感情と呼ばれる感覚はこの複雑な感覚の反応の頂点にあるものである.これらの複雑に絡み合った人間の感覚は複雑な反応をもたらし認知される.新しいテクノロジなどによって新たに拡張された人間の感覚としてのインターメディアアートはインタラクティブな反応を伴い,芸術の表現の一部として成立すると考える.この仮定に基づき,いくつかのコンセプチュアルなインターメディアアートを名古屋文理大学にて制作した.また,新たな芸術概念を文化の一部として定着させるためにはマスメディアがその多くの役割を通訳する形で担っている.芸術が文化の一部として社会に存在するのであれば,このことはインターメディアアートのような新たな概念にとっても重要な視点である.それゆえ,教育機関としての名古屋文理大学というローカルな場から,インタープリテーションプロジェクトを展開した.
著者
逆井 宏
出版者
宝塚造形芸術大学
雑誌
Artes : bulletin of Takarazuka University of Art and Design : 宝塚造形芸術大学紀要 (ISSN:09147543)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.31-45, 2000-03-31

筆者はかねてから「モノから都市への視点」を据えて電話ボックス・郵便ポスト・街灯・公共トイレなど街の道具について考察を重ねてきた。本稿は,同じ視点にたって,飲用水の供給が不充分であったイギリスの18世紀,19世紀において街かどに設けられた水泉と牛馬用水桶はまさに当時の低所得層の人々にとっては「生命の泉」であった。本稿の研究目的はPhilip Dayies著『Trogh&Drinking Fountains』に依拠しつつ生命の泉」が果した役割と意義を考察することにある。
著者
中原 朗 大木 一郎
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
雑誌
日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
巻号頁・発行日
vol.18, no.5, pp.727-745, 1976

High frequency oscillators have been developed and utilized for endoscopic polypectomy. Animal experiments were performed before applying them clinical trials. The results obtained from animal experiments and the findings by clinical trials were reported.1. Among oscillators, a transistor type which can provide a regular wave seemed to be most suitable. One with a built-in timer as a safety device is preferable.2. Degree of changes in the mucous membranes caused by high frequency current were almost proportional to the intensity and time of flow of electric current, however they were inversely proportional to the size of the area of the mucous membrane where an electrode were attached.3. Pathological study showes that changes in the tissues induced by coagulating wave sometimes continued to proceed over 1-2 weeks. Therefore, while performing polypectomy it is desirable to try to leave a polyp root by 3-5 mm in length.4. The size of a postoperative ulceration and the days required for its healing were dependent upon the thickness of pedicle, the duration of current flowed, and the place where the snare was set.5. Postoperative bleeding sometimes occured in cases in which the polyp had been removed with incomplete coagulation.6. Endoscopic polypectomy could be a perfect biopsy method which can cover demerits of usual biopsy methods. Further histological studies on removed polyps could provide the in formation for the definitive treatment of malignant polyp.7. We believe that there would be no accidental complications with enough understandings of properties of cutting and coagulating wave.
著者
田中 潔
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本釀造協會雜誌 (ISSN:0369416X)
巻号頁・発行日
vol.76, no.6, pp.374-377, 1981-06-15 (Released:2011-11-04)
参考文献数
8

過量の飲酒が健康を害することはいうまでもないが, 少量の飲酒は健康にプラスすることがある。本稿では少量飲酒有益論の医学的根拠について述べていただいた。本文中で解説されているように, 近年発見された血清リポたんぱくのHDL成分を増加させて動脈硬化を防ぐことと, 脳の新しい皮質の抑制で古い皮質系を解放し文明病を予防することは, 確実視されている。これは飲酒長寿論につながるもので, プロカイン長寿法とも関連があって, 寿命統計とも決して矛盾しない。問題は過量にならない飲み方にあり, その一法として家庭での晩酌が勧められる。