著者
池知 良昭 石橋 裕 小野 健一
出版者
一般社団法人 日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.42, no.4, pp.478-484, 2023-08-15 (Released:2023-08-15)
参考文献数
22

【目的】終末期がん患者に対する作業療法士の実践自己評価尺度(Self-Rating Scale of Occupational Therapists for Terminal Cancer patients;以下,SROT-TC)の基準関連妥当性を検討すること.【方法】終末期がん患者に関わる作業療法士を対象とし,郵送法にてSROT-TCと対象者の作業療法実施状況と作業機能状況について回答を求めた.【結果】有効回答数は106通であり,SROT-TCと作業療法実施状況に中等度以上の有意な相関を認めた(r=0.417~0.523).【結論】SROT-TCは一定以上の基準関連妥当性がある.
著者
相澤 寛史
出版者
The Japanese Group Dynamics Association
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.131-145, 2003-03-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
48
被引用文献数
3 3

本研究では, 相手との対人関係から得られる成果と, 相手以外の関係からの成果, 相手への投資によって対人関係が維持されるとする投資モデルの精緻化を検討した。大学生 (N=414) の同性友人関係について1) 投資モデルにないが衡平理論の概念である怒りや罪悪感という感情も含めてコミットメントへの影響を調べた結果, コミットメントへは満足が大きな影響を与えていた。関係が続くか否かはその関係への満足により大きな影響を受けており, 投資モデルの概念のみでコミットメントの説明は十分であった。2) さらに我々の成果・相手の成果を用い, 成果概念を詳細に検討した。モデル中の対人関係より得られる成果を我々の成果・相手の成果と置き換えて共分散構造分析を行った。また, 同時に親密さごとについても分析を行った。その結果, 親密さが低くなるほど相手の成果を重視する傾向が見られた。怒りを除く全ての社会的交換変数及び罪悪感は親密になるにつれ大きくなった。投資の影響は少なく, 女性では親密になればなるほど投資がコミットメントを下げる (関係を崩壊する) 方向に働く傾向が見られた。全般的に投資モデルの変数から投資を除いた方がモデルの適合が良くなる傾向を示した。
著者
堀本 ゆかり 山田 洋一 山下 淳一 丸山 仁司
出版者
The Society of Physical Therapy Science
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.303-310, 2022 (Released:2022-06-20)
参考文献数
16

〔目的〕本研究では,管理業務に携わる理学療法士のコンピテンシー要素を明らかにし,理学療法士のための臨床管理能力尺度の信頼性と妥当性を検証することを目的とした.〔対象と方法〕対象は,臨床業務に従事し,管理業務に携わる理学療法士200名とした.方法は自由参加によるWebアンケートで,基本属性および「看護管理能力を発揮するために必要なスキルと行動特性」68項目を用いた.〔結果〕管理業務に携わる理学療法士のコンピテンシー要素は,「組織開発力」,「管理者としての人柄」,「批判的視点」,「部門管理力」,「専門職観」,「状況対応力」が抽出され,信頼性と妥当性が確認できた.〔結語〕本研究では,理学療法士の管理業務に必要なコンピテンシー要素を臨床管理能力尺度として示し,信頼性と妥当性を検証した.
著者
中島 英史
出版者
一般社団法人 スマートプロセス学会 (旧高温学会)
雑誌
スマートプロセス学会誌 (ISSN:2186702X)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.108-114, 2014-03-20 (Released:2015-01-15)
参考文献数
16
被引用文献数
1 1

5 0 0 0 百科年鑑

出版者
平凡社
巻号頁・発行日
1973
著者
徳富猪一郎 著
出版者
民友社
巻号頁・発行日
vol.第8 豊臣氏時代 戊篇 朝鮮役 中巻, 1935
著者
林 隆之
出版者
研究・イノベーション学会
雑誌
研究 技術 計画 (ISSN:09147020)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.257-270, 2021-09-30 (Released:2021-10-21)
参考文献数
30

While universities have been deregulated over the past three decades, the burden of audits and evaluations from the government and the market has increased, and universities have had to deal with them in a ritualistic way as called as the "audit society". In addition, the funding system that encourages university reform has hindered stable management and created a situation of exhaustion. However, a new image of university is now being sought, a "transformative university" that will lead social transformation within a new autonomous contractual relationship between the state and the university. In this paper, we will first look back at the university reform policies of the past few decades to examine the relationship between the state and universities and the image of universities. We will also examine the structural problems of the allocation of governmental funds to universities and the evaluation of university performance.

5 0 0 0 OA 越前人物志

著者
福田源三郎 著
出版者
玉雪堂
巻号頁・発行日
vol.中・下, 1910
著者
高山 真 中澤 徹 劉 孟林 檜森 紀子 門馬 靖武 菊地 章子 志賀 由己浩
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究の目的は、健常者を対象に、漢方薬当帰芍薬散、桂枝茯苓丸を単回投与した際の眼底血流促進効果をレーザースペックルフローグラフィ(LSFG)検査等により評価し、その効果を検討する(研究①)、正常眼圧緑内障患者を対象に、通常の眼科的治療に漢方薬を追加内服した際の効果を検討する(研究②)ことにより、正常眼圧緑内障に対する漢方薬による治療の有効性を明らかにすることである。研究実績の概要:研究①については、前年度までで研究が終了し、学会や論文等による発表を行った。研究②については、本年度も対象者に漢方薬による治療追加を行うデータ収集を行った。平成30年3月31日時点で、正常眼圧緑内障の女性12名がエントリーされた。1名が除外基準により該当した。11名に対し6ヶ月間当帰芍薬散の投薬を行い、全11例がこれを完了した。中間解析では、9名17眼について、母集団の解析、および当帰芍薬散単回投与前後の眼底血流の検討を行った。その結果、母集団の検討では漢方医学的に「血虚」(末梢血流障害、冷え症)と診断された症例が多く、正常眼圧緑内障の病態である眼底血流低下と合致すると考察された。また、眼底血流の解析では、当帰芍薬散服用後に、7眼で眼底血流の上昇を認めた。血流が上昇した症例は、漢方医学的に血虚のスコアが高い傾向がみられ、正常眼圧緑内障と漢方医学的「血虚」の病態との関連、そして当帰芍薬散がそうした症例の眼底血流を上昇させる可能性が示唆された。有害事象の検討では、1名に軽微な腹部違和感が出現したが、服薬を継続し症状は軽快した。本研究に関連し、眼底血流が著明に改善した症例の発表、論文発表を行った。
著者
江玉 睦明
出版者
日本基礎理学療法学会
雑誌
日本基礎理学療法学雑誌 (ISSN:21860742)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.16-21, 2017-11-08 (Released:2018-09-26)

Although AT disorders do not typically become severe, they occur frequently and are considered to be one of the disorders that are difficult to manage. Recently, several effective treatment methods were reported; however, there are currently no eff ective methods to prevent this disorder. The reason for this could be that the mechanism of the disorder itself is not completely understood. This is most likely why the incidence of AT disorders is very high and why preventive methods are not well-established. In recent years, attempts have been made to elucidate the mechanism for the occurrence of AT disorders based on past research, with much attention to the twisted structure of the AT as a cause. There are numerous studies from the past several decades concerning the twisted structure of the AT. Several studies have unanimously reported that ATs are composed of an insertion tendon where the medial head of the gastrocnemius, lateral head of the gastrocnemius, and the soleus muscle insert, exhibit twisted structures, and are all twisted in the lateral direction without exception. But, a consensus has yet to be reached in terms of the extent of twisting. In this paper, we introduce the anatomical studies that we have carried out in recent years as a basic research for the elucidation of the generation mechanism.
著者
久保 武郎 田島 東海男
出版者
日本武道学会
雑誌
武道学研究 (ISSN:02879700)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.101-102, 1987-11-30 (Released:2012-11-27)
参考文献数
6
著者
加藤 康彦 山村 淳一
出版者
三輪書店
巻号頁・発行日
pp.662-666, 2019-07-15

はじめに コグトレ(Neuro-Cognitive Enhancement Training:N-COGET)は,認知機能の強化を目的としたトレーニングである1).コグトレが日常生活で不適応を生じている子どもに有効ではないかと考え,2017年(平成29年)4月より,児童思春期精神科病棟の入院患児に対しコグトレの導入を試みた.医療機関からのコグトレの実践報告は少ない.当病棟におけるコグトレの取り組みと課題,導入における注意点について紹介したい.
著者
市之瀬 敏晴 山方 恒宏
出版者
日本比較生理生化学会
雑誌
比較生理生化学 (ISSN:09163786)
巻号頁・発行日
vol.34, no.4, pp.108-115, 2017-12-28 (Released:2018-01-17)
参考文献数
60

ドーパミンは睡眠,学習や求愛行動など,動物のさまざまな行動を制御する。中脳ドーパミンニューロンは,報酬刺激に対する一過的なバースト発火を生理学的特徴とするが,その多くは,外界からの刺激がない状態でも内因的な神経活動を示すことが知られている。先行研究により,このドーパミンニューロンの「自発活動」は,学習などの脳機能に重要な役割を果たすことが分かってきた。しかし,行動との因果関係やその作用メカニズムについては,未だ不明な点が多い。近年,モデル生物であるキイロショウジョウバエDrosophila melanogasterの脳内においてもドーパミンニューロンが自発的な活動を示すことが分かってきた。最新の生理学的手法,および遺伝学的アプローチにより,ショウジョウバエの行動および内的状態がこの自発活動に反映されており,その変化は個体レベルの行動に直接的に影響することが明らかとなりつつある。さらに自発活動の制御に関わる分子やドーパミンニューロンの局所回路も同定されつつある。本総説では,ショウジョウバエを中心とした最新の知見をまとめ,ドーパミンニューロンの自発活動が動物の行動制御において果たす意義について考察したい。
著者
五味 義尚
出版者
東京動物學會
雑誌
動物学雑誌
巻号頁・発行日
vol.40, no.474, pp.165-166, 1928