1 0 0 0 OA 本草図譜

著者
岩崎常正 著
出版者
本草図譜刊行会
巻号頁・発行日
vol.26, 1921
著者
簑下 成子
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.52, no.5, pp.381-387, 2012-05-01

JCO臨界事故後の調査,住民ケアの経験,文献研究により,今後の被曝後のケアに役立つ知見をまとめた.被曝事故後の反応としては,自然災害時と同様の反応と異なる反応が起こる場合がある.さらに,大規模人為災害の特徴に加えて,見えない災害(invisible)の特徴を兼ね備え,そのうえに放射線事故の特徴が加わる.見えない災害では,不安は,空間的・時間的・心理的に広がる特徴が顕著であり,情報への不信感がその不安をいっそう上昇させる.放射線事故後の特徴は,広範囲,長期性,ホルモンや遺伝子への影響不安,胎児や子どもが放射能に弱い,技術者の見解不一致,放射線測定の困難,風評被害,情報の錯綜,対処行動へのフィードバック認知の暴走が挙げられた.放射線災害後のケアは,情報発信者,住民の集団的ケア,個人的ケアに分けられた.働き盛りの男性もリーダーと共通するリスクファクターであると考えられ,被災者の高齢化がハイリスクとして問題視された.
著者
金丸 純二 木本 一成 中尾 佳行 畑 浩人
出版者
広島大学学部・附属学校共同研究機構
雑誌
学部・附属学校共同研究紀要 (ISSN:13465104)
巻号頁・発行日
no.37, pp.417-422, 2008

本年度は昨年度までの質問票調査の結果をさらに詳細に把握して, 生徒指導モデルの形成に充分な事実データを収集するために附属中学校卒業生に対する面接調査を試みている。平等な取扱いの志向などいくつかの特徴を発見しつつあるものの, まだ聴取データが量的・質的に集積していないため, 今回の報告では質問票の記述回答部分を紹介する。総じて, 附属学園内にも一定の逸脱行動(容貌の乱れ, いじめ)は見受けられるが, 他校の方が規模も大きいので荒れの程度は大きかったようである。しかし, 1990年代後半の時期には附属学園でも荒れの程度が高まっており(学内喫煙, 破壊行動), 授業にもよくない影響が及んでいたようである。それが周囲の少年一般と同等なレベルであったのか, つまり当時流行していた非行化に包含されるものであったかのかどうかはさらに検証の必要があろう。生活指導態勢の変化については, 一貫して厳格な教員が少数存在するものの, 教員組織全体としては転属もあるためか, 1990年代前半に変化(教員との見解不一致)があったような印象が残る。また, 団結や仲良しの指摘は小規模学校固有の特徴であろうが, 必ずしも一枚岩ではなかったようである。
著者
金 仙姫 Sun Hee KIM 東北大学大学院
出版者
東北大学文学部日本語学科
雑誌
東北大学文学部日本語学科論集 = Journal of the Department of Japanese, Tohoku University (ISSN:09174036)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.41-53, 1992-09-30

辞書類などでは「についての」と「に関する」が同じ用法を持つものとして扱われており、一方「に対する」は「についての」や「に関する」とは別の用法を持つものとして扱われている。それに対して本稿では、この三つの表現の語彙的意味の違いを主に文献の実際的な用例を中心に検討してみた。その結果は次の通りである。(1)「についての」や「に関する」は内容 (情報) を表す用法を持っている。しかし「についての」は知的行為を表す語と共起しやすいが、「に関する」はタイトルの提示を要求する傾向が強い語と共起しやすい。(2)「に対する」は態度を表す語と共起しやすい。心的態度 (評価・認識など) を表す語の場合は「についての」は「に対する」と共に共起しやすいが、「に関する」は共起しにくい。
著者
水垣 滋
出版者
北海道大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2002

本研究の目的は、湿原における過去約100年間の土砂堆積実態を明らかにし、1960年代を境に激変した流域の土地利用が土砂動態に与える影響を検討することである。本年度は、湿原内における堆積土砂の年代測定に基づいて土砂堆積量を推定し、昨年度までの流域土砂生産・流送・氾濫堆積過程の解析結果と併せて、土地利用変化に伴う流域土砂動態の変化実態を明らかにした。【調査及び分析】昨年度に引き続き、河床縦横断測量及び浸食量モニタリングと湿原土壌の放射能(^<137>Cs、^<210>Pb)測定を実施した。また、粒度、有機物含有率及び土粒子密度も測定した。【データ解析】湿原内の堆積速度は^<137>Cs及び^<210>Pb測定に基づく年代測定により推定した。また湿原堆積土砂量を推定するため、土層区分と^<137>Cs分析による1963年表土深との関係について検討した。さらに浸食量データより推定した年間土砂生産量を既存の土砂流送量データと比較検討した。【本年度の成果】河川湿原流入部では、明渠排水路工事期間(1960〜70年代)に顕著な土砂堆積が認められ、工事以前(1940〜50年代)と以降(1980年代〜)の堆積速度は十数倍に増加していた。湿原流入部における1963年以降の微細土砂堆積量(約7500t/year)は、土砂流送量(約9900t/year)と同オーダーであり、湿原流入土砂の大部分が湿原流入部で氾濫堆積していることが明らかとなった。一方、中流域で1985〜1990年以降に河床低下が進む流路直線化区間の微細土砂生産量は4400t/yearであり、土地利用開発後の新土砂生産源としての重要性が示された。さらに中流域氾濫原では土砂貯留量の減少が示唆された。以上から、流路直線化により中流域では微細土砂貯留量の減少と生産・流送量の増加がもたらされ、下流湿原内の堆積速度が大きく増加したものと考えられる。
著者
山村 順次 小堀 貴亮
出版者
日本観光研究学会
雑誌
観光研究 (ISSN:13420208)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.1-8, 2000

The purpose of this study is to make clear the development and characteristics of spas for day-trippers around Tokyo. Many factors such as the introduction of technology to dig hot spring deeply, the development of highway system, changes of leisure activities to near recreation area, health care intention by an aging society and the hot spring development as a regional promotion by the local government explain the expansion of the spas for day-trippers. As a result, many same types hot spring facilities came out. Therefore, it is important to build unique and different spas for day-trippers by making better use of the natural and social environments and the characteristics of hot spring resources.
著者
山田 京子
出版者
JSL漢字学習研究会
雑誌
JSL漢字学習研究会誌 (ISSN:18837964)
巻号頁・発行日
no.6, pp.25-29, 2014-03-20

戦後の日本語教育では,学習者の漢字の習得に対する困難を指摘する声が多数あがってきた。当初,漢字圏の学習者の漢字学習には大きな問題が存在しないと言われ続けてきた。しかし,母語による干渉が,日本語の漢字の習得に影響を与えていることも明らかになってきている。本稿では,1960年代から現在までの漢字教育について各時代の主な研究の中から,漢字圏学習者を対象とした漢字教育についてまとめることとする。
著者
内山 剛 牧野 正義 毛利 佳年雄
出版者
公益社団法人 日本磁気学会
雑誌
日本応用磁気学会誌 (ISSN:02850192)
巻号頁・発行日
vol.16, no.3, pp.556-559, 1992-06-01 (Released:2013-01-11)
参考文献数
3
被引用文献数
2 2

A transistor logic memory module based on the Royer oscillator type magnetic multivibrator is presented, in which a HTcSC thin disk core having six coils tightly set around it is connected with two switching transistors. The oscillation of this module is initiated by applying a pulse current to a coil and the phase of oscillation is controlled by the sign of the trigger pulse. That is, this module is a phase memory type logic device such as Parametron. Moreover, oscillation is terminated by applying a pulse current to a small transistor which shorts another coil of the HTcSC. We can assign two oscillating states with different phases to the numerical values ±1 and the non-oscillating state to 0. This logic is decided by a majority of multi-input, so that this module has applications in the field of neural network system.
著者
SERGEEV Armen
出版者
名古屋大学多元数理科学研究科
雑誌
多元数理講義録
巻号頁・発行日
vol.7, pp.1-226, 2008-11-28 (Released:2009-10-13)
著者
三井 康通 金子 聖史
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュータ (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.821, pp.110-113, 2012-11-08

ある日突然、システム構築のために海外拠点への赴任を命ぜられたら、あなたはどうするだろうか。渡航まで残された時間は2週間。そんなときこそ、焦らずに本連載を読んでほしい。海外での初仕事でトラブルを招かないよう、先達の失敗パターンを紹介しよう。
著者
西居 豪 近藤 隆史
出版者
公益財団法人 メルコ学術振興財団
雑誌
メルコ管理会計研究 (ISSN:18827225)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.47-60, 2015 (Released:2015-11-27)
参考文献数
39

本稿はイネーブリング(enabling)概念を分析枠組みに適用した管理会計領域の経験的研究の動向を紹介したものである。具体的には,同概念を用いて解明の試みられている現象と得られている知見を整理するとともに,今後の検討課題を試論的にまとめている。
著者
水口 純 相沢 益男
出版者
公益社団法人 高分子学会
雑誌
高分子 (ISSN:04541138)
巻号頁・発行日
vol.19, no.3, pp.231-235, 1970-03-01 (Released:2011-09-21)
参考文献数
10
被引用文献数
1

ソビエトのDeryaginらは低圧水蒸気を毛細管中に凝結させて得た水は,通常の水とは著しく物性が異なる,いわゆる“anomalous water” であることを報告していた.その後二三の追試が行なわれていたが,最近アメリカ・メリーランド大学のLippincottらは“anomalous water” は水のポリマーであることをIRおよびラマンスペクトル測定によって見出し,この水を“polywater”と名づけた.“polywater” はF-H-F水素結合と同程度のきわめて強い水素結合によって水分子どうしが結合していて,密度は約1.4g/cm3であるという.“polywater” の存在が事実であるとすれば,水に対する概念の根本的変革が必要であり,その影響は生物化学,地球化学のみならず高分子合成など数多くの分野に及ぶものと考えられる.著者らは生体における水と生体機能との関連性を究明しているが, “polywater” の存在はこの研究に対してもきわめて多くの示唆を与えるものである.