著者
中田 和義 永野 優季 大橋 慎平 河合 俊郎 大高 明史
出版者
日本ベントス学会
雑誌
日本ベントス学会誌 (ISSN:1345112X)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.90-94, 2014-12-31 (Released:2016-02-06)
参考文献数
24

In Lake Akan, Hokkaido, northern Japan, the local population of the native and endangered Japanese crayfish Cambaroides japonicus (De Haan, 1841) is extinct, whereas the signal crayfish Pacifastacus leniusculus (Dana, 1852), an invasive species from North America, has become established and rapidly increased. This study provides information about specimens of C. japonicus preserved by Dr. Saburo Hatta from the lake in 1872. The six specimens (two males and four non-ovigerous females) are valuable evidence of C. japonicus formerly inhabiting Lake Akan. The body sizes of the specimens were 24.4–29.5 mm in carapace length and 55.7–67.4 mm in total length, and the estimated age of the largest specimen was ten years, indicating that Lake Akan of that time provided a suitable habitat. Twenty-two ectosymbiotic crayfish worms (Annelida, Clitellata, Branchiobdellida) were found attached to the specimens. Three branchiobdellidan species were identified: Cirrodrilus cirratus Pierantoni, 1905, C. inukaii (Yamaguchi, 1934) and C. megalodentatus (Yamaguchi, 1934). This is the first record of the latter two species from Lake Akan.
著者
福田 敦 フクダ アツシ Atsushi Fukuda
出版者
関東学院大学経済経営研究所
雑誌
関東学院大学経済経営研究所年報 (ISSN:13410407)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.186-209,

98年以降に順次施行されたまちづくり三法の成果が全国的に芳しくないため,第164回通常国会で制度改革に向けて大幅に改正される法案が上程され,関係省庁から新政策の体系が示された。都市計画制度については,ゾーニング規制と広域調整による大型店の適正配置,広域的都市機能の拡散防止などが図られる。中心市街地活性化制度については,基本計画への国の関与強化,選択と集中による予算措置,活性化協議会の設置による新TMO の実効性の確保などが図られる。本稿では,これまでの三法の検証とともに,新政策の到達点と今後の展望について是々非々で考察する。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1156, pp.58-60, 2002-09-02

ここ数年、夏場の暑さは深刻だ。今年も7月から8月にかけて気温30度以上の猛暑が連日のように続いた。外出時に汗で濡れた衣類が肌にまとわりつく感じは実に不快なもの。こうした不快感を和らげる「冷涼感」をうたった素材が最近注目を集めている。 代表格は、スポーツ用品メーカーのミズノと繊維メーカーのクラレが共同で開発した「アイスタッチ」という素材だ。
著者
西尾 咲子
出版者
慶應義塾大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

卵巣明細胞癌細胞株では、スタチン系の薬剤(SimvastatinとPitavastatin)によって癌シグナルであるNF-kBおよびSTATが抑制され、免疫抑制サイトカンのLI-6の産生が阻害された。細胞増殖に影響を与えなかった。卵巣癌移植マウスを用いた研究でも、スタチンを投与したマウスでは腫瘍中のCD8陽性細胞浸潤が促進され、免疫抑制が解除されていると考えられた。腫瘍内の免疫細胞をFACS法で検討したところ、スタチンの投与によって樹状細胞とマクロファージの浸潤数に変化はなかった。これらのことから、スタチンは、がんにおいて免疫抑止環境を改善し、抗腫瘍T細胞応答を増強することが示唆された。
著者
小西 顕龍
出版者
日本印度学仏教学会
雑誌
印度學佛教學研究 (ISSN:00194344)
巻号頁・発行日
vol.58, no.1, pp.125-128, 2009-12-20
著者
高原 景滋 銘苅 壮宏 新城 文博 石原 孟 松浦 真一
出版者
Japan Wind Energy Association
雑誌
風力エネルギー (ISSN:1884457X)
巻号頁・発行日
vol.28, no.4, pp.40-47, 2004

2003年9月11日に沖縄県宮古島を直撃した台風14号 (マエミー) は、中心気圧912hPa (全国歴代4位) の過去30年間で最大級の台風であった。宮古島地方気象台では、最大風速38.4m/s、最大瞬間風速74.1m/sを記録した。<BR>当社が保有する6基 (2, 900kW) の風力発電設備のうち、3基が倒壊、2基がブレード破損、1基がナセル損傷等の被害を受けた。平良市の宮古風力発電実証研究設備では、3号機と5号機の風車はタワーの入口扉上部で座屈して倒壊した。倒壊を免れた4号機はナセルを損傷し、6号機はブレード折損等の損傷を受けた。また、城辺町の七又風力発電実証研究設備では、1号機は基礎破壊により倒壊し、2号機はブレード折損等の損傷を受けた。<BR>風車倒壊等事故時の風速解析結果から、台風14号が通過した際の風力発電サイトでの最大風速は60m/sに達し、また、最大瞬間風速については90m/sに達したことを確認した。一方、構造解析の結果、タワーの座屈倒壊や基礎の破壊について、そのメカニズムを解明することができた。