著者
松原 典孝 天野 一男
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.116, no.3, pp.134-150, 2010 (Released:2010-10-13)
参考文献数
66
被引用文献数
5

南部フォッサマグナ東部を構成する丹沢地塊には,古伊豆-小笠原弧所属の海洋性島弧を形成していた中新世の水中溶岩類や水中火山砕屑岩類が広く分布している.この島弧火山活動に伴って形成されたペペライトが随所で認められる.ペペライトの存在は堆積作用と火成活動が同時に起こっていた証拠として極めて重要である.本論文では丹沢地塊の4箇所において,4つの岩相のペペライトを記載し,古火山体中での位置づけと,その形成メカニズムを推定した.ペペライトは火山岩片の形状から流体状のペペライト(fluidal peperite)とブロック状のペペライト(blocky peperite)に分けられる.従来,ペペライトのタイプは未固結堆積物の粒径に左右されるとされてきたが,丹沢地塊においては必ずしも堆積物の粒径に左右されてはいないことが分かった.これらのペペライトは,丹沢地塊がかつて所属した古海洋性島弧の火山体中核部附近において,水中火山活動に伴って形成されたものと考えられる.

1 0 0 0 OA 開明雅俗用文

著者
宮本興晃 著
出版者
高木和助
巻号頁・発行日
1889
著者
古田 拓也
出版者
日本イギリス哲学会
雑誌
イギリス哲学研究 (ISSN:03877450)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.77-91, 2014

<p>The aim of this paper is to present John Lockeʼs arguments in the <i>Two Treatises of Government</i> as a comprehensive response to Robert Filmerʼs vehement criticism of the contract theory. Filmer argues that contract theory neither works in theory nor in practice, and so is, as such, a theory of anarchy. Partly accepting these criticisms, Locke constructs a contract theory such that Filmerʼs attacks lose their theoretical sting, that is, an individualistic contract theory which rejects the stigmatization of anarchy. However, Lockeʼs reconstruction is based on the theological foundations which we cannot reasonably share today. Acknowledgement of this fact, in turn, enables us to appreciate the contemporary significance of both Locke <i>and</i> Filmer.</p>
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1356, pp.104-106, 2006-09-04

「随分小さくなったな」「本当に発電しているよ」——7月19日、東京・有明の東京ビッグサイトで開催された通信関連展示会「ワイヤレスジャパン2006」では、ある試作品が来場者の注目を集めた。NTTドコモと電池開発ベンチャーのアクアフェアリー(大阪府茨木市)が共同開発した「マイクロ燃料電池」だ。 試作品のサイズは縦横各24mm、高さは70mm。
著者
佐藤 行人 西田 睦
出版者
日本魚學振興會
雑誌
魚類學雜誌 (ISSN:00215090)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.89-109, 2009-11 (Released:2011-03-28)
著者
福与 徳文 田中 秀明 合崎 英男 遠藤 和子 小泉 健
出版者
社団法人 農業農村工学会
雑誌
農業土木学会誌 (ISSN:03695123)
巻号頁・発行日
vol.75, no.2, pp.115-120,a2, 2007-02-01 (Released:2011-08-11)
参考文献数
10

デルファイ法を用いて農村資源管理の将来を予測するとともに, その影響の大きさと対策の有効性を評価した。20年後には農地面積は現在の474万haから413万haに減少し, 農業水路は現在の40万kmの3割に当たる12万kmが管理困難に陥るという結果を得た。また, 耕作放棄増加による影響としては, 畦畔・法面の崩壊による土砂崩壊や洪水被害の発生が最も危ぶまれ, 管理困難水路増加の影響としては, 土砂小枝の堆積による湛水被害の増加や灌漑排水への支障が最も危ぶまれる。また, 対策としてはハード整備にあわせた保全管理体制の構築や保全管理に対する公的助成の拡大などの有効性が高いと評価された。
出版者
日経BP社
雑誌
日経レストラン (ISSN:09147845)
巻号頁・発行日
no.380, pp.6-8, 2007-02

書類による第1次審査を通過した60品を試作・試食する第2次審査が、昨年12月下旬、大阪・辻調グループ校で行われた。審査員は、辻の教師陣や弊誌編集長など6人。2日間にわたる試食審査を経て、3月15日に「東京ビッグサイト」で行う決勝に進む8作品が決定した。これらの作品はどのように「大人品質」を表現したのか。2月号と3月号の2回に分けて紹介する。
著者
北野 次登
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1458, pp.118-121, 2008-09-22

私は終戦直後の1946年に、北野建設の前身である北野建築工業を設立し、常務東京支店長に就任しました。信州出身の私は、いったん東京に出てきたものの、学徒出陣で戦争へ行きました。生きて帰ってきて、「俺はこの焼け野原で仕事をしてやろう」と思ったのです。

1 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1931年05月13日, 1931-05-13
著者
遠藤 薫
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.390-405,499*, 1993-03-31
被引用文献数
1 1

本稿の目的は、時代の転換が叫ばれ、将来を見きわめにくいとされる現代社会に関して、その理解枠組を提示することにある。ただし、いかに著しい変容が指摘されようと、今日は昨日の続きである。そこでわれわれは、「現代」を生成する動態しての「近代」を再検討するところから始める。「近代」を規定してきたのは「機械」を経由した「普遍的真理」への指向といえる。が、これは自己解体へ通じるパラドックスを秘めている。「現代」は、この矛盾から生じた社会動態の一つの帰結であり、同時に過程である。本稿から導出されるこの認識から、今後更に精密に展開されるべき議論の基盤となる視点を提示する。
著者
遠藤 薫
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.43, no.4, pp.390-405,499*, 1993-03-31
被引用文献数
1 1

本稿の目的は、時代の転換が叫ばれ、将来を見きわめにくいとされる現代社会に関して、その理解枠組を提示することにある。ただし、いかに著しい変容が指摘されようと、今日は昨日の続きである。そこでわれわれは、「現代」を生成する動態しての「近代」を再検討するところから始める。「近代」を規定してきたのは「機械」を経由した「普遍的真理」への指向といえる。が、これは自己解体へ通じるパラドックスを秘めている。「現代」は、この矛盾から生じた社会動態の一つの帰結であり、同時に過程である。本稿から導出されるこの認識から、今後更に精密に展開されるべき議論の基盤となる視点を提示する。
著者
松村 行雄 松村 麻実 大田 健
出版者
一般社団法人 日本アレルギー学会
雑誌
アレルギー (ISSN:00214884)
巻号頁・発行日
vol.43, no.11, pp.1340-1344, 1994
被引用文献数
1

東京の下町, 荒川区に位置し, アレルギー性疾患が全患者の6割を占める当診療所の患者病歴の分析から, 東京都心におけるアレルギー性疾患の特徴を, 特に成人の喘息を中心に検討した. 1991年10月の外来で, 歩いて通院可能な近所に居住する15歳以上の成人喘息患者のうち, 当地で発症した者が84名であった. アトピー型57名68%, 混合型13名15%, 感染型14名17%で, 通常の統計よりもアトピー型が多い. このうち40歳以上で発症した25名中でも8名がアトピー型, 5名が混合型で, 抗ハウスダスト IgE抗体陽性者が11名あった. 喘息の専門診療所というクチコミや他医からの紹介などで, 地域の中でも比較的難治性の喘息が集まっていると思われるにもかかわらず, アトピー型が多いということは, 都心部の喘息の特徴を現している可能性があり, スギ花粉症が杉林の多い山村よりもむしろ都会に多いということと考え合わせる時, 重要な研究課題を示唆しているように思われる.