著者
後藤 真孝 村上 瑛美 秋山 晴彦 村井 信哉
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.525-533, 2015-02-15

本稿は,Webシステム等で用いられるメモリキャッシュサーバを大容量化するため,SSDを記憶領域として用いたSSDキャッシュサーバについて述べる.ストレージ上のデータを,TCP/IPネットワークにCPU処理を介すことなく直接転送できるハードウェアエンジンを用い,低応答遅延のSSDキャッシュサーバを試作し評価した.メモリキャッシュサーバの概要,ハードウェアエンジンの概要について述べ,試作したキャッシュサーバの構造について述べる.また,実機評価について述べる.SSDを4台使用することにより,4KBのサイズのデータ参照への応答を,1秒間に6万5千回実施することができた.また,そのときの応答時間は,約500μ秒であった.
著者
田村 秀行
出版者
日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.16, no.6, pp.759-762, 1998-09-15 (Released:2010-08-25)
参考文献数
18
被引用文献数
2 2
著者
狩塚 俊和 佐藤宏介
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.88, pp.141-146, 2003-09-08
被引用文献数
5

現実環境に仮想物体をシームレスに融合する複合現実感(Mixed Reality)が新たな情報提示方法として注目され、今までに様々な形態のシステムが開発されてきた。その一例として、プロジェクタを利用し、実物体をスクリーンとするプロジェクション方式が複合現実感ディスプレイとして提案されている。 また、一方でコンピュータを身につけられるほど小型化して、常時利用を可能にするウェアラブルコンピュータの研究が行われている。複合現実感による便益をユーザの状態にかかわらず享受できるようにするため、両者を融合する「ウェアラブル複合現実感」が新たなメディア環境として注目されてきた。本発表では、小型プロジェクタを用いたウェアラブル複合現実感システムを提案する。One of methods achieving Mixed Reality (MR) displays is the texture projection method using digital projectors. Another kind of emerging information environments is a wearable information device. which realizes ubiquitous computing. It is very promising to integrate these technologies. Using this kind of fusion system, two or more users can get the same MR environments without using HMD at the same moment. In this paper, we propose a wearable MR system with an on board projector and image-based sensor, and also introduce some applications with this system.
著者
陳 碧珠
出版者
国際基督教大学
雑誌
国際基督教大学学報. I-A, 教育研究 (ISSN:04523318)
巻号頁・発行日
vol.48, pp.195-202, 2006-03

日本における華僑・華人コミュニティは,歴史,文化の両面においてコリアン・コミュニティに次ぐ大きなエスニック・コミュニティである.在日華僑・華人の経済・政治的プレゼンスに関する研究も見かける.特に,在日華僑・華人の多くはバイリンガルあるいはマルチリンガルであるが,これらバイリンガリズムに関する記述を試みた論文は皆無に近い.本論文は日本におけるコミュニティ言語の多様性の側面に注目したものである.在日華僑・華人の社会言語学的状況やその個人がどのように中国語や中国文化を保持しているかを把握するために,日本の華僑・華人コミュニティにおける社会的ネットワークを調査した.本論文は,英国,ニューヨークやシンガポールで行われた研究を補完するものであり,それらの記述モデルを参考に考察をすすめている.主な観点は次の四つに大別される:'華僑・華人コミュニティの背景','言語使用のパターン切り替え','言語,文化,コミュニティ',と'教育,言語の再生'.これら4つのパラメーターから東京,横浜地域在住の華僑・華人コミュニティを観察した.中国の経済面での台頭,マスメディアを通じたグローバルなつながり,さらに中国人の移動性(diaspora)によって,中国語が今後,より重要になってゆくように思われる.予想に違わず,在日華僑・華人ファミリーの子供たちは,日本語にシフトしていた.しかしながら,日本語への言語シフトは止まらないが,おそらく,中国語は,エスニック・アイデンティティの証として,或いはそうでなくとも今後も学ばれ続けるであろう.
著者
Masahiko Takahashi
出版者
(社)日本化学会
雑誌
Bulletin of the Chemical Society of Japan (ISSN:00092673)
巻号頁・発行日
vol.82, no.7, pp.751-777, 2009-07-15 (Released:2009-07-10)
参考文献数
193
被引用文献数
77

Over the last four decades an experimental method has been developed for looking at electron orbitals in momentum space. The method, called electron momentum spectroscopy (EMS), is based on the electron-impact ionizing reaction near the Bethe ridge at incident electron energies of the order of 1 keV or higher. This account reviews frontiers of the field, involving the first approach to molecular frame EMS that enables one to look at molecular orbitals in three-dimensional form.
著者
宮崎 勝己 小林 豊 鳥羽 光晴 土屋 仁
出版者
日本動物分類学会
雑誌
タクサ : 日本動物分類学会誌 (ISSN:13422367)
巻号頁・発行日
no.28, pp.45-54, 2010-02-20
被引用文献数
3

The biology of Nymphonella tapetis Ohshima, 1927, a pycnogonid endoparasitic on some bivalves, is reviewed. After the first discovery of this species from Hakata Bay, Fukuoka in 1926, there were scattered records of N. tapetis from several places in Japan before 2007, but they were on a small scale. In April 2007, N. tapetis appeared suddenly in the commercial bivalve, Ruditapes philippinarum and several other bivalves on the Banzu Tidal Flat in Tokyo Bay. The spread of the parasite was explosive, and caused a mass mortality of the bivalves in the area. Adults of the pycnogonid live freely on or just under the surface of sandy bottoms, and show nocturnal activity. The hatching larva is a typical protonymphon larva. The larva enters the host bivalve, attaches to various soft parts, and feeds on the body fluid of the host. The number of parasites in one host ranges from one to over 60. At least eight different developmental stages can be distinguished in the parasitic larvae and juveniles. Adults leave the host probably just after the maturation molt. The adult male receives one egg-mass onto his ovigers after each mating, and one male can bear up to seven egg-masses. Several experiments were undertaken to attempt to eradicate or reduce the number of N. tapetis, but no effective method has yet been found. Three species of the genus Nymphonella have been described from Japan, the Mediterranean, and southern Africa. They are very similar in morphology, which leads to potential taxonomic confusion.
著者
笠井 武志 大川 元 小村 隆史
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.418-424, 2014-06-30 (Released:2015-01-23)
参考文献数
2

香川県では,傷病者の搬送調整を含む病院前救急医療体制が円滑に機能することを期して,デジタルペンとスマートフォンを活用した救急医療情報システムを開発,導入した。特徴としては,救急隊が現場などからデジタルペンを用いて傷病者観察メモに記入すると,ペン先に内蔵されたカメラが筆跡を記録,スマートフォンを介して県サーバーに傷病者情報を格納,インターネット端末やスマートフォンからサーバーへアクセスすることにより傷病者情報,県内全出場救急隊の動向,県内医療機関の救急車受け入れ状況等のリアルタイム情報を消防機関と医療機関の双方で共有できる。これにより救急隊側では,収容医療機関の集中回避,医療機関への収容依頼問い合わせ回数の減少,覚知から医療機関収容までの時間短縮,適正医療機関への早期搬送などに寄与すると考える。また,医療機関側では,早期に傷病者の詳細情報を得ることにより,受け入れ体制を整え,収容直後から適切な治療を行うことができる。それにより効率的な医療資源の活用が可能となり,傷病者の円滑な受け入れ,専門性の高い治療への連携が可能となり,ひいては救命率の向上,入院期間の短縮,早期の社会復帰などに寄与すると考える。
著者
門脇 厚司
出版者
筑波大学教育学系
雑誌
筑波大学教育学系論集 (ISSN:03858979)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.131-140, 2005-03

ただいま、飯田先生からご紹介いただきました門脇です。私の紹介を聞きながら、このまま飯田先生が75分間話した方が良かったんじゃないかと、涙が出るような感激を味わって聞いておりました。涙もろいところがあるものですから、ついついそんな気分にさせられて ...
著者
尾原悟編
出版者
教文館
巻号頁・発行日
2005
著者
久野 和宏 津川 定之
出版者
The Japan Joint Automatic Control Conference
雑誌
自動制御連合講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.48, pp.76-76, 2005

N.ウィーナーの著作「サイバネティクス」にある,凍った路面を自動車で走行するときにハンドルを高速で左右に小さく操作すると,滑りにくくなるという記述に関して,ラジコンカーを用いて実験的に考察した.このような操作を行う場合と行わない場合のブレーキをかけた場合の停止距離を比較した.
著者
川口 衛
出版者
新建築社
雑誌
新建築 (ISSN:13425447)
巻号頁・発行日
vol.65, no.12, pp.p262-264, 1990-11