著者
信田 智人
出版者
木鐸社
雑誌
日本政治研究 (ISSN:13491520)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.250-269, 2006-07
著者
高永 茂 小川 哲次 木尾 哲朗 田口 則宏 永松 浩 鬼塚 千絵 西 裕美
出版者
広島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

本研究ではまず医療現場において画像資料を収集した。収集した画像データをRIAS、社会言語学、語用論の3つの方法を用いて分析した。さらに質的研究法と量的研究法に関して、多方面から検討した。RIASは基本的に量的研究法に立脚する分析手法である。もう一方の言語学分野の分析手法は、質的な研究を基本にすることが多い。この両者を融合させるためにマルチモーダルな研究法に注目して新たな分析手法を模索した。また、「医療コミュニケーション教育研究セミナー」を開催して多職種間の学術的交流を図った。なお、データの収集は各研究機関の倫理委員会の審査を経て行った。
著者
小形 真平 早川 弘基 海谷 治彦 海尻 賢二
出版者
日本ソフトウェア科学会
雑誌
コンピュータ ソフトウェア (ISSN:02896540)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.1_147-1_160, 2015-01-26 (Released:2015-02-11)

e-commerceサイト等のWebシステムにおいて,ユーザは一般にミスや心変わりから値を頻繁に再入力するため,目的を達成するまで入力値を一時保存する入力保存機能は役立つ.しかし,本機能は上流工程で決定される入力値の作成/更新タイミング等に依存するが,本機能の分析・設計を支援する方法はない.本論文は,入力保存機能を含めた画面遷移モデルを表せるようにUML記法を拡張し,画面遷移とシナリオを表す方法とユーザの入力する値の量を見積るユーザビリティ評価方法を提案する.そして,提案方法の有効性を示すため,手動ではユーザの入力負担を定量的に算出し,どの程度改善できそうかを示すことが困難であることと,提案方法で見積った値の高さとユーザが感じる負担の大きさは順序的に関係があることを実験にて実証し,提案方法による開発者の負担が従来方法(手動プロトタイピング)と比べて低いことを実験結果に基づいた考察により示した.
著者
石井 由梨佳 権 南希 坂巻 静佳
出版者
日本評論社
雑誌
法律時報 (ISSN:03873420)
巻号頁・発行日
vol.86, no.13, pp.247-255, 2014-12
著者
江島 尚俊
出版者
日本宗教学会
雑誌
宗教研究 = Journal of religious studies (ISSN:03873293)
巻号頁・発行日
vol.88, no.3, pp.571-595, 2014-12

現代日本に生きる我々は、大学という高等教育機関において宗教が学べ、宗教を研究できることを自明なものと認識している。しかし、近代的な大学制度が無かった明治以前において、その認識は成立し得なかった。そこで本稿では、この認識を"新しい自明さ"と設定した上で、それを成立せしめた制度的条件の解明を行っていく。方法としては、高等教育制度史および教育政策史の観点から、明治期の文部行政、および文部省と宗教系専門学校の関係に焦点を当てていく。最初に、明治前期の文部省が有していた専門学校に対する消極性、および宗教系諸学校に対する忌避意識を明らかにする。次に、宗教系諸学校に対する方針転換をした文部省が明治三〇年代になって制定する私立学校令・専門学校令を契機として、高等教育の中に宗教を学び、研究するという体制が拡大していくことを論じる。結論としては、宗教系専門学校が近代教育制度の中において、宗教を学問的に教育・研究する学校と位置づけられていったことを明らかにする。
著者
剱田 侑希 門田 佳子 鈴木 小夜 青森 達 小林 典子 高木 彰紀 手塚 淑人 大谷 壽一 中村 智徳
出版者
一般社団法人日本医療薬学会
雑誌
医療薬学 (ISSN:1346342X)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.117-123, 2014-02-10 (Released:2015-02-10)
参考文献数
23
被引用文献数
1 2

In advanced pharmacy practice experiences (APPE) in community pharmacies in Japan, students are not always satisfied with over-the-counter (OTC) counseling practice. Aiming to improve the quality of such practice, we conducted a questionnaire survey of 167 students after their APPE to assess student satisfaction and the current status and problems they experienced with OTC counseling practice. The results revealed that opportunities for practice differed among sites. While 27.8% of students had experienced selling OTC drugs to patients, 11.4% of students carried out no selling, shadowing or role play (RP). The difference arose also in student satisfaction. As expected, most students who experienced selling OTC drugs to patients rated the practice most favorably, especially students who had experienced consultation sales obtained higher satisfaction. On the other hand, most students who experienced both shadowing and RP but not the opportunity to sell OTC drugs also rated the practice quite positively; in particular, students who had more than six opportunities for shadowing and RP rated the practice favorably. In conclusion, although OTC counseling is not well practiced during APPE, mainly because of limited opportunities to sell OTC drugs, student satisfaction may be improved by introducing and increasing opportunities for shadowing and RP.
著者
今西 孝至 南谷 怜亜 中野 愼治 髙山 明
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.17, no.5, pp.687-692, 2014-10-31 (Released:2015-01-24)
参考文献数
20

災害時には持病の悪化が考えられる。災害時マニュアルでは災害発生に備えてあらかじめ準備しておく必要があるツールを設定しているが,項目数が多いために全てを準備できないのが現状である。そこで今回,災害時に悪化しやすいと考えられる高血圧,糖尿病,腎疾患,気管支喘息,関節リウマチに注目し,患者・医療従事者に対して一般的ツールおよび疾患別支援ツールの比較検討,さらに医薬品の備蓄の必要性について調査を行った。その結果,一般的ツールでは両群間で必要度に大きな差は見られなかったが,疾患別支援ツールについては一部の項目で患者群よりも医療従事者群で必要度を高く評価しており,有意な差が認められた。また,医薬品の備蓄については両群ともに必要と回答した。このことから,日頃の病態コントロールは医療従事者に依存している傾向が示唆され,災害時に備えて病態をコントロールする意識を患者に持ってもらう必要があると考える。
著者
寺西 正充 森山 史就 原 直之 安食 健一 園山 智宏 横手 克樹 平野 榮作 後藤 澄子 岩成 治
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.17, no.5, pp.670-674, 2014-10-31 (Released:2015-01-24)
参考文献数
6

常用薬の服用に関連する緊急入院症例に対する薬剤管理指導業務の内容を検討し,今後の業務改善に役立てることを目的として,2010年1月から2012年12月までの3年間に入院した患者について発現症状と原因薬剤,薬剤師の介入などを後方視的に調査した。入院症例数は10,152例,常用薬の服用を確認できた症例は4,095例,常用薬による症状・徴候が原因で入院したと思われる症例は142例,薬剤師が積極的に原因究明に介入した症例は31例であった。主な原因の多くは副作用(疑い)で,発現症状は電解質異常,循環器障害,出血徴候などが多かった。その原因薬剤として,血圧降下薬(利尿薬を含む),漢方薬,血液凝固阻止薬,抗血小板薬,糖尿病用薬などがあった。薬剤師が介入して常用薬や服薬状況などの情報を収集・評価して医師へ情報提供することで,より的確な診断と治療を行うために有用であるとともに医師の業務負担の軽減につながると推察された。
著者
小倉 仁志
出版者
日経BP社 ; 1992-
雑誌
日経情報ストラテジー (ISSN:09175342)
巻号頁・発行日
vol.23, no.5, pp.126-128, 2014-06

「あちゃー!やっちゃった」。突然ケンタさんが天を仰ぎ見る。「どうした?」。隣に座っていたカズオさんがケンタさんのパソコン画面をのぞき込む。ケンタさんは自社開発のソフトにデータを入力していた。それが、間違えて設定を初期化してしまったのだ。
著者
BR00KS Chandler McC.
出版者
産業医科大学学会
雑誌
産業医科大学雑誌 (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.469-480, 1981-12-01

人間は一種の動物であり, かつ理性をもった存在である. 生命の倫理はこの二つの側面をもっている. 生物の目的は生存であり, 生存のための条件を満たすことが生物学的な善である. 種の生存のための共同生活の総和として生物界は生態学的なパランスを保っているが, これを破壊する人間の行動は悪である. 生物学的倫理をコントロールするのは理性的倫理である. 常に未来に理想をもつ人間は, 神と人間理性の両者をよりどころとして書悪の観念を発展させてきたが, 現代ではその基準が混乱し, 様々な矛眉を生んでいる. 科学者はもはや常に其理の探究に止まらず, 科学の倫理を追求しなくてはならない. 医師の戒律は古来からいろいろあるが, 現代は昔の理想を忘れて医の倫理を法制化して事足れりとする傾向がある. 人類の最大幸福につながる生命の倫理を確立するためには, その前提として, 個人の責任にもとづいた思想・研究の自由が保障されるべきである.