著者
永田 裕一
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.22, no.5, pp.542-552, 2007
被引用文献数
3

We propose an genetic algorithm (GA) that applies to the traveling salesman problem (TSP). The GA uses edge assembly crossover (EAX), which is known to be effective for solving the TSP. We first propose a fast implementation of a localized EAX where localized edge exchanges are used in the EAX procedure. We also propose a selection model with an effective combination of the localized EAX that can maintain population diversity at negligible computational costs. Edge entropy measure is used to evaluate population diversity. We demonstrate that the proposed GA is comparable to state-of-the-art heuristics for the TSP. Especially, the GA is superior to them on large instances more than 10,000 cities. For example, the GA found an optimal solution of brd14051 (14,051 cities instance) with a reasonable computational cost. The results are quite impressive because the GA does not use Lin-Kernighan local search (LKLS) even though almost all existing state-of-the-art heuristics for the TSP based on LKLS and its variants.
著者
湊 宏
出版者
日本貝類学会
雑誌
ちりぼたん (ISSN:05779316)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.44-48, 1995-12-31
被引用文献数
3

14 species of 9 families was systematically and biogeographically discussed and illustrated from Kourijima, attached to Okinawa Island. Sitalina japonica Habe is the first record from Okinawa Prefecture.
著者
湊 宏
出版者
日本貝類学会
雑誌
ちりぼたん (ISSN:05779316)
巻号頁・発行日
vol.26, no.1, pp.7-11, 1995-10-31
著者
竹内 あい
出版者
立命館大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

社会的ジレンマにおいてどのような制度を導入すれば人々はより協力するだろうか。本研究では特に罰則制度に着目し、その中でも罰を適用する際の基準が絶対的な罰則制度(協力度合いが基準に満たない人全員が罰される)と相対的な罰則制度(基準に満たない人の中で一番協力度の低い人が罰される)を比較した。その結果、相対的な罰則制度の方が絶対的な罰則制度よりも高いか等しい協力率を導くという点が、理論モデルの分析結果と実験室実験の観察結果の双方で確認された。
著者
毛受矩子
雑誌
癌と化学療法
巻号頁・発行日
vol.30, no.11, pp.91-94, 2003
被引用文献数
1
著者
永井 卓 KARJA Ni Wayan Kurniani
出版者
独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2004

ブタ胚の効率的な体外生産では、体外成熟・受精卵子の胚盤胞期胚までの発生率およびその品質が極めて低いことが問題となっている。今回の研究課題によって、1)受精後二日間の培養液中へのグルコース添加によって、体外生産豚胚の発生率が低下する、2)培養液中にグルコースを添加した場合、受精後二日目の胚がグルタチオン濃度を対照区と同レベルに維持することが胚発生に有効であることが判明した。これにより、胚には活性酸素種を取り除こうとする機能が備わっているが、発生培養2日目までの培養液へのグルコースの添加は、3.5mMが上限であり、高濃度の添加は胚発生を促進しないことが明らかになった。また、発生培養液中へのDPIおよびDHEAの添加は、体外生産胚の胚盤胞期胚への発生を促進させなかったが、胚中のNADPH濃度が低下し胚が生産する活性酸素種のレベルが低下し、特に、DPIを1nM, DHEAを10および100μM添加した場合に、DPIおよびDHEAを添加しなかった対照区と比較して、得られた胚盤胞期胚の細胞数が有意に多くなり胚の品質が高くなった。従って、ブタ体外成熟・受精卵子を効率的に体外で発生させるには、発生培養2日までの発生培養液に添加するグルコースの濃度を3.5mMにおさえること、また、胚の品質を高めるには、胚発生を抑制する活性酸素種の発生を抑えるDPIおよびDHEAの添加が有効であるとことが判明した。
著者
佐藤 義明
出版者
京都大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2008

霊長類が左右の手のうちどちらをよく使うのか(側性)については、ヒトの利きや脳皮質の非対称性と関係づけて論じられてきた。オマキザルは、非常にさまざまな探索行動や操作技能を示し、ナッツを樹木の幹に叩きつけるといったように、周囲の環境の表面を利用することがある(基盤面使用)。本研究では、オトナメスのオマキザル(Cebus apella)5個体において、基盤面使用で手の側性がみられるかどうかを調べた。実験者は、部屋のなかを自由に動いている各個体にクルミを1個ずつ与え、その時点からクルミを割るまでをビデオカメラで記録した。すべての個体が片手への側性を示していて、2個体は右に、3個体は左に偏っていた。側性の強さに個体差があり、側性は1個体では非常に強く、3個体では中程度で、残りの1個体では弱かった。オマキザルに典型的である基盤にナッツを叩きつける行動に関しては、手の使用に側性があり、個体によってそれが一貫していることが示唆された。移動のあいだクルミを保持している手についても調べたところ、3個体に偏りがみられ、ナッツを割っているときの手の偏りと個体内で一致していた。移動時の保持の手は、直前の行動であるナッツの叩きつけに影響されていたことが示唆される。また、手の側性と割るのにかかった時間、叩きつける頻度や速さとの相関から、個体によって手の側性にかかわるクルミ割りの戦略が異なっていることが示唆された。手の柔軟な使用を含む行動で側性がみられ、それが行動の能率と関係しうるということは、チンパンジーやヒトの道具使用の進化のなかで獲得されたはずの行動の適応を評価するために、重要な参照点を供する。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1542, pp.96-98, 2010-05-24

迎えた部屋の主は三菱ケミカルホールディングス社長の小林喜光。小林の目に最初この客も、ここ数日押し寄せてきていた客たちと変わらぬように見えた。 ちょうど4日前、三菱ケミカルは傘下の三菱化学鹿島事業所で火災事故が発生。死者が出るという悲報を受け、普段は豪放磊落で明るい小林もふさぎ込み、誰にも会いたくない気持ちでいっぱいだった。
著者
山本 秀麿
出版者
上田女子短期大学
雑誌
紀要 (ISSN:09114238)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.A33-A43, 1997-03-31
著者
Kunio IWATSUKI
出版者
日本学士院
雑誌
Proceedings of the Japan Academy, Series B (ISSN:03862208)
巻号頁・発行日
vol.84, no.8, pp.275-286, 2008-10-30 (Released:2008-10-15)
参考文献数
28
被引用文献数
2 10

The history of the Red List of Japanese vascular plants is briefly reviewed for editing and research. Especially on the results of recent monitoring, the present status of information and conservation activities on the endangered plants in Japan is discussed and the dynamics of the Japanese flora are taken up, in relation to basic research on plant biodiversity on the Japanese Archipelago. The figures of endangered plants are not very variable during the past quarter of a century, but we can surmise that the conservation of threatened species in Japan has been promoted to some extent. Based on the results of such a study, proposals are made to contribute to the sustainable use of plant biodiversity on the Japanese Archipelago under a global conspectus.(Communicated by Satohiko SASAKI, M.J.A.)
著者
中村 卓 鵜沢 隆
出版者
日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
vol.57, pp.E13-E13, 2010

レッド・ブルーチェアは、20世紀初頭からオランダを中心に活躍したデザイナーであるG.Th.リートフェルトによる家具作品であり、現在生産されている家具のひとつとして知られている。彼は、レッド・ブルーチェアを1918年に機関誌『デ・ステイル』に発表し、それ以降1920年頃まで素材・形状・色彩等の異なる複数のタイプを制作した。研究の内容は、レッド・ブルーチェアの初期デザイン(1918年)の2つの事例について詳細な実測調査を行い、それぞれ部材形状・構成など意匠の特徴について確認するものである。意匠の特徴では、部材形状はそれぞれ若干異なるものの、座面・背板はほぼ同一の勾配でデザインされていることが確認された。一方、これら意匠の差異から、それぞれの力学的な作用について、構造的観点から考察した。ここでは、意匠的な差異がそれぞれの構造的特徴と関わっていることが確認された。以上のように、本稿は意匠と構造の関係の一端を実測調査と文献資料等に基づき分析し、論じていくものである。
著者
安藤 昭一
出版者
千葉大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1995

1 Bacillus circulans MH-K1キトサナーゼの立体構造の解明本キトサナーゼの遺伝子を大量発現系に組み込んで生産・精製した酵素を用いて結晶化実験を行なった結果、硫安を沈澱剤として用いたときに直方体の結晶が得られた。その空間群はP21212でユニットセル・パラメーターはa=57.7,b=43.3,c=128.0Aであった。このnative結晶の解析を進めると同時に重金属置換体の取得を試みた結果白金の置換体が最も解析に良好であった。この置換体を用いてMAD法により回折データを取得し解析を行なった所、3.0Aの解像度で電子密度地図が得られた。現在α-helixの特定が可能となり、β-sheetの特定を行なっている。これにnative結晶の電子密度地図を重ねて精密化してゆく予定である。2 部位特異性変異による変異キトサナーゼの生産と触媒アミノ酸の特定MH-K1キトサナーゼの触媒アミノ酸部位を一次構造の保存性とリゾチームとの相同性から推定し、そのアミノ酸を改変した変異体酵素を生産させ酵素活性を測定した。合計10個のアミノ酸の改変を行なった結果、37番目のGluと55番目のAspが触媒アミノ酸として可能性が高い事が示された。また52番目のAspが触媒活性に関与しているらしい。3 その他の由来のキトサナーゼのクローニング等Nocardioides sp. K-01株のキトサナーゼ遺伝子のクローニングを試みた結果、部位遺伝子が取れた。これと蛋白から決定された一次構造により、本キトサナーゼの一次構造が決定された。
著者
松井 進
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. RCS, 無線通信システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.110, no.251, pp.75-83, 2010-10-20

アドホックネットワーク技術の研究は1970年代に米国国防関係で開始された.1997年にはIETF MANET WGで標準化活動が開始され,現在,標準化の一歩手前まできている.また,メッシュネットワークの標準化もIEEE802.11sで行われており,これについても,標準化が見えてきている.一方,アドホック/メッシュネットワークの実用化に向けての実証実験も行われている.主な,適用先は,イベント監視システム,災害対応システム,農地監視システムなどである.更に,実システムへの適用も始まっている.アドホックネットワークの実システム適用に向けた課題として,通信の信頼性向上や,マルチホップ時のスループット低下防止等が上げられるが,これらについても,無線品質を考慮したルーティング方式や,複数チャネル使用等の技術開発が進んでおり,解決のめどがたってきている.最近,アドホックネットワークの新たな適用先として,スマートメータや車車間通信等が注目されている.スマートメータについては,限られたリソースを前提に,500-1,000程度のメータからなる大規模アドホックネットワークを構築する必要がある.これについては,このような環境を想定した新たな標準を作るため,IETF ROLL WGが設立され,RPLというルーティング方式が議論されている.また,車車間通信については,エリアに向けたマルチホップ通信を行うGeoCastルーティングが必要であり,是についても,いくつかの提案がなされている.スマートメータや車車間通信では,500-1,000台規模のアドホックネットワークが構築する必要があり,隠れ端末問題が今まで以上に顕在化してくると考えられる.これについては,TDMA方式の導入が検討されているが,実用化に向けては,まだ,課題が多いと考えられる.