著者
西澤 常彦 稲員 とよの 小泉 明 渡辺 晴彦 荒井 康裕 森 正幸
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集G(環境) (ISSN:21856648)
巻号頁・発行日
vol.67, no.6, pp.II_143-II_150, 2011 (Released:2012-03-16)
参考文献数
11

管路更新計画における更新順序の決定では,管路単体の物理評価だけでなく管路ネットワーク構造における上下流関係を定量的に評価することが重要である.すなわち,ある管路上で発生した断水事故の影響は,まず,直近の仕切弁を閉じて作られる断水領域として生じ,次いでその影響が管路のネットワーク上の発生箇所によって異なる形で波及するといえる.そこで本研究では,管路ネットワーク上の仕切弁で閉じられる個々の断水領域を需要者ユニットと定義することにより,管路事故時における水供給への影響度を需要者ユニット間の相互関連構造から評価する方法を提案した.さらに,ケーススタディで,提案したネットワーク構造に基づく影響度評価を行うとともに管網解析の結果との整合性を確認することで本提案の有効性を示した.
著者
松井 謙二 中藤 良久 水町 光徳 加藤 弓子
出版者
大阪工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

喉頭がんなどにより発声困難になった方々が用いる電気式人工喉頭に関して、まず、手首や指のわずかな動きで抑揚を制御できるインタフェースを開発し、次に、装置を小型軽量化して手で保持することなく首に安定して装着可能な構造の人工喉頭を試作した。これらの結果を用いて、トータルシステムのユーザー評価実験を行った結果、新しい発声支援装置として使用が可能と思われるとの良好な評価結果が得られ、装置の有効性が確認できた。
著者
土居 幸雄 下山 亜美
出版者
京都女子大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2010

主要な食物アレルゲンである卵白に替わり得る機能性タンパク質として、グアーミールに存在する起泡性アルブミンGFA(guar foaming albumin)の食素材としての利用を検討した。GFAの起泡性、泡沫安定性、泡沫サイズについて、添加物の影響を詳細に調べたところ、いずれの場合も卵白と同程度以上の利用特性を示した。GFAの乳化特性については、牛血清アルブミンと同程度の乳化活性と許容量が示された。
著者
長尾 慶子
出版者
東京家政大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

これまでに実施してきた種々の保形性食材を加熱した際に見られる食材内部の熱移動に関する実験研究の結果と対比させながら、今回の研究課題においては、各種の食材冷却時における内部熱移動の詳細を観測し、それを現象論的に記述することを試みた。すなわち、食材を一定温度にまで冷却する操作の開始直後に見られる試料温度の急激な低下は、やがて徐々に収束し続けるようになる。かかる状況は、試料の温度が一定になるまで続く。また、この現象は各食材内部における伝導伝熱により常に出現し、食材の種類や食材成分の相転移、あるいは食材中の水分量や冷却温度範囲等には影響されない。故に、食材の冷却現象は食材に内在する熱エネルギーを緩和させる現象として、時間定数である緩和時間を用いて束一的に取り扱うことができる。
著者
伊藤 三千代 松井 智
出版者
筑波技術短期大学研究委員会
雑誌
筑波技術短期大学テクノレポート (ISSN:13417142)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.165-170, 1998-03

聴覚障害者の施設利用時の情報受容と行動の関係から、聴覚障害者への情報提供の配慮点を明らかにすることを目的にテーマパーク内の情報環境調査を行った。その結果、施設内で提供される情報は、1)従業員のコミュニケーションによる情報、2)スピーカーから流れる音声案内・音・音楽等の情報、3)表示物、印刷物などからの視覚的情報、4)空間の配置や風景から得る視覚情報であった。本研究では「テーマパークにおける情報保障・サービス」に関するいくつかの提案のうち、2)スピーカーからの音声案内情報で、情報の構成要素(仕掛け)となる発信源が人間側にあり現実に改善が可能なジャングルクルーズに着目し、その音声言語情報の現状把握と問題点から聴覚情報の入手に障害を持つ来園者が健聴者と同じ水準でアトラクションを楽しめるための手話表現によるガイドの可能性と具体的なガイド方法を提案するものである。
著者
高橋 享子 木本 眞順美 木本 眞順美
出版者
武庫川女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

卵白アレルゲン・オボムコイドは、酵素や熱に対して強い耐性を示し、低アレルゲン化が困難と考えられている卵白主要アレルゲンである。本報告者は、オボムコイドを独自の手法で低減化することに成功したが、調理や製菓作製への応用性の低いものであった。しかし、本研究の結果、卵白の応用性として最も有効と考えられるメレンゲ作製に成功し、低アレルゲン化したメレンゲを用いた加工品の作製に成功した。さらに、低アレルゲン化メレンゲを用いて、スポンジケーキを作製した結果、生卵白メレンゲを用いたスポンジケーキの9割程度まで膨化したスポンジケーキの作製に成功した。
著者
アンデルセン 原作
出版者
近代社
巻号頁・発行日
1929
著者
高杉 將司 吉田 祥平 沖津 健吾 横山 正典 山本 知仁 三宅 美博
出版者
公益社団法人 計測自動制御学会
雑誌
計測自動制御学会論文集 (ISSN:04534654)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.72-81, 2010 (Released:2011-11-03)
参考文献数
42
被引用文献数
4 5

The purpose of this study is to clarify the influence from timing of utterance and body motion in dialogue between human and robot. We controlled pause duration and nod response timing in robot-side, and analyzed impression of communication in human-side by using Scheffe's Paired Comparison method. The results revealed that the impression of communication significantly modified by changing the pause duration and nod response timing. And, timing pattern of the impression altered diversely in elderly people than in younger, indicating that elderly generation uses various timing control mechanisms. From these results, it was suggested that timing control and impression of communication are mutually influenced, and this mechanism is thought to be useful to realize human-robot communication system for elderly generation.
著者
古川 巌
出版者
The Japanese Society of Snow and Ice
雑誌
雪氷 (ISSN:03731006)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.3-7, 1963
被引用文献数
1

The author investigated how much snow (m<SUP>3</SUP>) one man can remove in a day with a shovel.<BR>The efficiency depends upon the snow-quality and the height and distance to deposit the shovelled snow.
著者
仁科 博史
出版者
東京医科歯科大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2012

Hippoシグナル伝達系は、近年、発生・分化・器官サイズ・癌の発症進展を制御することが明らかにされ、国内外から急速に注目されている。本研究では、hydrodynamictailveininjection(HTVi)法という簡便に肝臓特異的に遺伝子を導入する方法を用いて、Hippo系主要標的転写共役因子YAPの活性のgainoffunctionによる肝癌誘発状態を作り出し、マイクロアレイ解析によって、マウス肝臓での転写情報を解析することを目的とした。その結果、1)効率の良い肝癌誘発系の確立に成功した。また、2)cDNAマイクロアレイによる発現解析を行い、YAPによって発現が亢進する遺伝子を約20種類同定することに成功した。ヒト肝癌発症のメカニズム解明に貢献する研究成果であると考えられる。
著者
小松 久男
出版者
東京大学大学院人文社会系研究科
巻号頁・発行日
2012-02-23

Academic Commons Project 4. 総合図書館ブックトーク 2, 2012.2.23, 東京大学