著者
堀内 靖雄 三井 卓 財津 茜 市川 熹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.74, pp.103-108, 1998-08-07
被引用文献数
4

本論文では人間二人の演奏およびテンポ一定で演奏を行なう計算機と人間による演奏を収録し、人間の演奏制御がどのように行なわれているのかということを調査する。相手に合わせるように教示された演奏者(伴奏者)は、ずれに敏感に反応し、テンポを修正して合わせようとすることが示された。また、テンポを早くしたいという欲求があるとき、その分をバイアスしてテンポ変化を行なうということが示唆された。相手をリードするように教示された独奏者は、伴奏者ほど敏感にテンポ変化をせず、テンポをキープしようとする意図がみられた。さらにずれが小さい場合には、ずれとはあまり相関のないテンポ変化を行なうことが観察された。We recorded several performances where two performers play together or one performer plays with a computer which can play with a fixed tempo. We analyzed the timing information of these performances. The result shows a performer who is instructed to be an accompanist changes her tempo according to the time lag between her and another performer (soloist). A performer who is instructed to be a soloist does not change her tempo according to the lag so much in order to keep their tempo. When the lag is very short, they change their tempo regardless of their time lag.
著者
永田 修 矢崎 友嗣 柳井 洋介
出版者
養賢堂
雑誌
農業氣象 (ISSN:00218588)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.23-30, 2010-03

北海道石狩泥炭地に位置する、排水のみ行われた圃場(Dサイト)および、排水とさらに客土が行われた圃場(D-SDサイト)において亜酸化窒素フラックスの測定を2003年から2005年にかけて行った。D-SDサイトにおける亜酸化窒素フラックスは、-0.01から1.15mgN/m2/hrの範囲にあり、6月、10月に突発的に高くなる傾向がみられた。Dサイトの亜酸化窒素フラックスは、-0.01から1.15mgN/m2/hrの範囲にあり、2004年7月から10月にかけて顕著に高く推移した。この間のフラックスは、0.40から4.47mgN/m2/hrの範囲にあり、他の測定期間の最高値0.30mgN/m2/hrを上回っていた。フラックスが高くなった期間、土壌空気中の亜酸化窒素濃度も同様、顕著に高くなっていた。亜酸化窒素の年間発生量は、3.8から41.7kgN/ha/yrの範囲にあり、近傍の現存する湿原での測定値(0.3kgN/ha/yr)に比べ顕著に高い値であった。本研究から、泥炭土の排水、客土といった農地化は、亜酸化窒素発生量を顕著に増大させることが示された。土壌ガス中の亜酸化窒素濃度は、D-SDサイトに比べ、Dサイトで高く、その傾向は、特に、亜酸化窒素フラックスが高く推移した2004年で顕著であった。2004年は、他の2ヶ年に比べ5月〜8月の余剰降水量が顕著に多く、土壌がより乾かなかった測定年であった。本研究から、泥炭地を排水することによる農地化は、自然湿地に比べ、亜酸化窒素フラックスを顕著に増大させること、さらに、その亜酸化窒素発生量には、気象条件に伴う年次変動があることが示された。
著者
片山 謙吾
出版者
岡山理科大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

組合せ最適化問題に対する高性能なMemeticアルゴリズムをはじめとするメタ戦略の開発を行った.対象問題として,最大クリーク問題(MCP), 2次割当問題(QAP),通信・ネットワーク関連の問題であるノード配置問題(NPP)を扱った.特にQAPに対しては,可変深度探索にもとづくk-opt局所探索法を遺伝的反復局所探索法の枠組みに導入したメタ戦略を示した.実験の結果,従来法の反復局所探索法に比べ平均的に良好な解を算出し,その有効性を示した.
著者
笠井 健治 西尾 尚倫 下池 まゆみ 市川 忠
出版者
JAPANESE PHYSICAL THERAPY ASSOCIATION
雑誌
日本理学療法学術大会
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.48100167-48100167, 2013

【目的】近年、認知課題と運動課題を含む二重課題について多くの報告がなされている。しかし、二重課題が学習に与える影響についての報告は少ない。本研究では二重課題(以下DT)が学習に与える影響を脳血流量変化を用いて検討した。【方法】認知課題(A)は30 秒間のストループテストの読み上げ3 回、運動課題(B)はクッション(酒井医療AMB-Elite)上での片脚立位保持とした。対象者はストループテストの経験のない健常な成人男性12 名とし、AとBを同時に行うDT群6 名(36.5 ± 9.42 歳)と、安楽立位でAのみを行うST群6 名(35.8 ± 10.23 歳)を設定した。研究デザインはAを繰り返し3 セット行うこととし、DT群では2 セット目を二重課題とするA-AB-Aデザイン、ST群では全て単一課題のAを行うA-A-Aデザインとした。脳血流量変化は光トポグラフィー(日立メディコETG-7100)を用い前頭前野を対象に合計48chを計測した。ストループテスト実施時の酸素化ヘモグロビン変化量(以下Oxy-Hb、単位mMmm)をベースライン補正後に加算平均処理し、プローブセット背外側に位置する4 個のchのOxy-Hbの平均を前頭前野背外側(以下DLPFC)、内側10 個のchのOxy-Hb の平均を前頭前野内側(以下MPFC)として算出した。また、両群とも課題に対する反応関連性の高いチャンネルの数をROI(region of interest)解析(r>0.7)で求めた。学習の効果判定は、両群とも1 セット目と3 セット目で以下の項目を比較した。脳血流量変化の評価としてDLPFCとMPFCのOxy-Hbと、ROI解析により求められたチャンネルの数を比較した。また、パフォーマンスの評価としてストループテストの正答数の平均(以下Score)を比較し、学習の根拠とした。統計処理はDr.SPSS2 を用いて対応のあるt検定を行った。有意水準は5%とした。【倫理的配慮】本研究は当センター倫理委員会の承認(承認番号H24-14)を得て、対象者へ十分な説明をし、同意を得た上で行われた。【結果】Oxy-HbはDT群で1 セット目の右DLPFC 0.12 ± 0.146、左DLPFC 0.16 ± 0.113、右MPFC 0.13 ± 0.061、左MPFC 0.13 ± 0.057、3 セット目では右DLPFC 0.16 ± 0.096、左DLPFC 0.08 ± 0.117、右MPFC 0.04 ± 0.045、左MPFC 0.04 ± 0.042 となり、両側MPFCで有意にOxy-Hbが減少した(p<0.05)。ST群では1 セット目は右DLPFC 0.21 ± 0.206、左DLPFC 0.28 ± 0.152、右MPFC 0.05±0.146、左MPFC 0.35±0.142、3セット目では右DLPFC 0.10±0.198、左DLPFC 0.19±0.187、右MPFC 0.003 ± 0.140、左MPFC-0.03 ± 0.184 となり、ST群では右DLPFCで有意にOxy-Hbが減少した(p<0.05)。ROI解析で関連性を認めたchの数はDT群で1 セット目11 個、3 セット目21 個、ST群で1 セット目14 個、3 セット目5 個であった。ScoreはDT群で1 セット目47.9 ± 14.95、3 セット目51.4 ± 14.00、ST群で1 セット目45.1 ± 9.31、3 セット目49.1 ± 11.02 であり、DT群のみ3 セット目で有意に増加した(p<0.01)。【考察】先行研究で、学習が進むと課題遂行に必要な局所の脳血流量は保たれたまま、活動領域が縮小すると報告されている。またストループ課題遂行時には左DLPFCが賦活するとされている。本研究でもDT群では課題遂行に関連が少ない両側MDPFCで有意にOxy-Hbが減少し、ストループ課題遂行に必要な左DLPFCのOxy-Hbは保たれていた。また、ROI解析では課題に関連して反応するChが増加していた。これらは課題に対する学習が生じ、脳活動が効率化したことによる脳血流の変化と考えられた。また、パフォーマンスとしてのScoreが改善したことはDT群において学習が生じたことを裏付けるものと考えられた。一方でST群では同様の脳血流変化は少なく、有意なパフォーマンスの改善も得られなかった。つまり、二重課題トレーニングは単純課題トレーニングと比較し、学習効率に優れるトレーニング法であることが脳血流量変化から示唆された。【理学療法学研究としての意義】二重課題トレーニングは単一課題と比較して学習効果の高い方法である可能性が示唆された。臨床における理学療法の介入手段として、二重課題トレーニングを選択する際の根拠の一つになると考える。
著者
西川 伸一 樽井 寛 伊藤 光宏 錦織 千佳子 松井 利充 永井 謙一 宮崎 泰司 伊藤 仁也
出版者
独立行政法人理化学研究所
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2008

MDSに脱メチル化剤が大きな期待を集めているが、作用機序については不明だ。本研究では、最終的に4人の患者さんの骨髄から得たCD34陽性ブラスト細胞について、治療前後経時的にゲノムワイドにメチロームと遺伝子発現を解析した。まず、正常、DCMD1, RAEB2と悪性度が進むに連れて、プロモーター領域のメチル化が上昇する傾向を見る事が出来た。また、メチル化の変化が見られた遺伝子でも、極めて限られた転写調節領域が特異的に、転写のメカニズムと連携してメチル化が行われている事がわかった。この遺伝子リストには白血病に深く関わる多くの遺伝子が存在していた。
著者
石井 亘 藤井 宏二 飯塚 亮二 下間 正隆 泉 浩 竹中 温
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.68, no.12, pp.2969-2973, 2007

症例は72歳, 女性. 左乳房のしこりを自覚. 初診時, 左乳房D領域にしこりを1個, 同側腋窩リンパ節腫大を認めた. CT上, 腫瘍本体の長径は34mm, 乳頭腫瘍間距離は30mmであった. 同側腋窩リンパ節の長径は, 25mmであった. informed-consentを行った結果, 経口抗癌剤併用療法を術前に3コース行い, CT上の腫瘍は長径8mmと著名な縮小を認め温存手術を可能にしえた. 以前より当院では, 乳癌患者の経口併用抗癌剤として, DMpC療法 (Doxifluridine+Cyclophosphamide+Medroxyprogesterone acetate) を行ってきた. TS-1がこれまでの経口フッ化ピリミジン系抗癌剤と比較して抗腫瘍効果が高く, 外来治療が可能であるため, DoxifluridineをTS-1に置き換えることによってより高い治療効果が期待される. 現在われわれは, 進行・再発乳癌に対する経口併用化学療法 (TS-1+Cyclophosphamide+Medroxyprogesterone acetate) の第I/II相臨床試験を進行中である.
著者
竹村 明久
出版者
大同大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

室内のにおい環境評価には嗅覚を用いることが多いが、感覚の個人差が大きいために、評価にあたって多人数パネル(被験者)が必要とされてきた。これを少人数パネルの複数回評価で代用するために、個人間の評価差と同一パネルが繰返し評価を行う際の評価の変動(個人内変動)との評価の取扱いの重み付けを決める基礎資料を提示した。また、パネルの精度向上のために評価訓練を実施した場合の、評価への影響についても検討し、訓練に用いた臭気への訓練効果は確認された一方で、異なる臭気評価には訓練効果が十分に発揮されない可能性を示した。
著者
島 義弘
出版者
鹿児島大学
雑誌
研究活動スタート支援
巻号頁・発行日
2012-08-31

内的作業モデルの個人差が情報処理(表情認知)にバイアスを生じさせ,情報処理(表情認知)バイアスが社会的適応に影響を与えるという仮説の検証を行った。最初に表情認知の個人差を測定するための刺激セットの作成を行った。続いて,この刺激セットを用いた実験と,内的作業モデルと社会的適応を測定するための調査を行った。その結果,内的作業モデルが不安定であるほど(1)ネガティブ表情の判断が速く,(2)実際とは異なるネガティブな情動が表出されていると判断しやすい,(3)ネガティブ情動の読み取りが多いほど適応感が低い,という傾向が認められた。
著者
小保方 晶子
出版者
白梅学園大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

本研究は、中学生の非行行動のリスク要因を縦断的研究から明らかにすることを目的とし、2007度から3年間縦断調査を行っている中学生(研究開始時小5)約2000名を対象に引き続き2010年度から縦断調査をさらに3年間実施した。方法は質問紙調査である。中1で、問題行動が開始された子どもの予測要因として、小6時のゲームの使用時間の長さがあることが示唆された。また、中1でみられる問題行動は小6時の問題行動と相関があることが明らかになった。
著者
三田村 将史 遠藤 隆志 高橋 麗 小宮山 伴与志
出版者
日本体力医学会
雑誌
体力科學 (ISSN:0039906X)
巻号頁・発行日
vol.52, no.5, pp.555-563, 2003-10-01
被引用文献数
3

1.健常成人男子11名を対象として, 自転車エルゴメータによる最大パワーが発揮可能な負荷の30% (HF課題) および80% (HP課題) の負荷で10秒間の最大努力によるペダリング運動を, 20秒の休息をおいて各最大パワーが80%以下になるまで間断的に行い, 大腿直筋 (RF) ならび外側広筋 (VL) の表面筋電図の変化ならびに経頭蓋的磁気刺激によって誘発された運動誘発電位 (MEP) の変化について検討を加えた.<BR>2.最大発揮パワーはHF課題では運動課題の第一セットと比較して10.1±1.45セットで80.6±1.58%まで, HP課題では4.1±0.25セットで77.3±0.77%まで低下した.<BR>3.MEP面積に関し, RFではHF課題で有意な増加が見られなかったが, HP課題では課題前半に比して課題後半では有意な増大が観察された.一方, VLではHP課題において課題中盤から後半にMEP面積は有意に増大したが, HF課題では有意な変化は見られなかった.結果として, VLではMEP面積の変化に関しHF課題とHP課題間に有意な差が観察された.<BR>4.MEP持続時間はRFおよびVLともに10秒間のペダリング中に漸増し, さらに課題の中盤から後半にかけて有意に延長した.しかし, MEP持続時間の延長はHF課題に比してHP課題の方が有意に大きかった.<BR>5.運動開始直後の5回転についてのEMGの積算面積とその間に増加したパワーの比 (EMG/Power比) は運動課題の進行にともなって有意に増大した.さらに, VLではEMG/Power比はHF課題に比してHP課題の方が有意に大きかった.<BR>6.これらの結果は, ペダリング運動による間断的な最大パワー発揮の低下に中枢性疲労が関与し, この中枢性疲労はRFよりもVLで大きいことを示唆する.また, 低負荷での高回転運動課題では発揮パワーの低下に大脳皮質運動野以外の中枢性疲労が関与する可能性が考えられた.
著者
泉 彪之助
出版者
日本医史学会
雑誌
日本医史学雑誌 (ISSN:05493323)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.169-186, 1997-06-20
被引用文献数
4
著者
関口 雄祐
出版者
千葉商科大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

目的は,幼児における活動と睡眠が精神的安定にどのように影響を与えているのかを明らかにすることである.保育園児を対象に,午睡制限(通常2時間を,1時間に変更)が精神的行動的にどのような影響を与えるのか,CBCLを用いて評価した.その結果,年齢別では,3歳児クラスは午睡制限が問題行動の増加を引き起こし,4・5歳児クラスでは,問題行動の減少が見られた.また,5歳児クラスについては,周辺環境の異なる複数の保育施設で比較しても,共通して午睡制限は問題行動の減少を示した.これらの結果は,4・5歳児クラス(すなわち4~6歳児)では,QOLの観点から,午睡時間を減らした生活リズムを考えることが必要なことを示唆する.
著者
海野 敦史
出版者
公益財団法人 情報通信学会
雑誌
情報通信学会誌 (ISSN:02894513)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.25-32, 2014 (Released:2014-07-01)
参考文献数
18
被引用文献数
1

憲法21条2項後段にいう「通信」の利用の局面において、憲法14条1項にいう「差別」禁止の義務を負う主体については、「通信の秘密」の侵害主体に通信管理主体が含まれると解されることにかんがみ、公権力のみならず通信管理主体もこれに含まれるものと解される。当該局面における平等の保障のあり方に関して、不当な差別の禁止を正面から掲げる米国のオープンインターネット規則(2014年1月の司法判断による一部無効化前のもの)は、その具体的な検討の参考になると思われる。当該規則策定の背景には、ネットワークを支配・管理する回線管理事業者が、それに依存してコンテンツ等を一般利用者に供給する特定のプラットフォーム事業者のトラフィックを差別的に取り扱った事実があるが、このような通信管理主体としての回線管理事業者が負うべきプラットフォーム事業者を「平等」に取り扱う憲法上の義務の具体的内容・範囲については、回線管理事業者自身の財産権や営業の自由とも関係して、一義的に特定することが難しい。オープンインターネット規則の下では、プラットフォーム事業者が回線管理事業者の役務を利用する局面においては、ネットワークの使用量に応じた従量課金や混雑等発生時の帯域制御については不当な差別に該当しないとされる一方で、特定のトラフィックの優先取扱いについてはこれに該当する可能性が高いとされていたことが特徴的である。
著者
谷川 力
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.129-132, 1994
被引用文献数
3

ワルファリンのRR因子50%を含む抵抗性クマネズミのコロニー〔RR〕・F_1に対して, さまざまな濃度のワルファリンあるいはダイファシノンを与えてネズミの死亡を観察した結果, 次の知見が得られた。1)ワルファリン0.025%を含有する毒餌に対して抵抗性を示すコロニーは, 0.25%あるいは0.5%含有の高濃度毒餌の投与によって短期間に致死効果が得られる。2)ワルファリン抵抗性のこのコロニーは, ダイファシノンに対して交差抵抗性を示す。3)ダイファシノンを0.005%含有する毒餌を与えた場合, その死亡率-経日曲線は一つのプラトーをもつ曲線を形成し, このプラトーからダイファシノンに対するRR構成比はおよそ25%と推定された。この値はワルファリンに対するRR構成比50%より低い。4)ダイファシノンを高濃度に含有する毒餌(0.015%, 0.025%)を投与した場合には, 短期間にすべてのネズミが死亡し, 抵抗性は認められなかった。5)ワルファリン0.025%含有毒餌は, クマネズミに対してダイファシノン0.005%含有毒餌とほぼ同等の効力をもつものと考えられる。
著者
中川 純子
出版者
龍谷大学短期大学部
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1995

本検査被検者は44名(男5名、女39名:平均年齢19.95歳range18〜23歳)となった。1.孤独感尺度(LSO)の基本統計量が出され、箱庭作品の被検者によるSD評定の分析がなされた。SD評定は因子分析により7因子抽出された(VARIMAX回転)。2.箱庭作品の数量的分析:岡田(1984)と比較すると神経症群よりも取組全時間、玩具総数とも、短く、少ないが、これは「孤独」をテーマにして作成してもらった影響が大きいと考えられる。3.箱庭作品の専門群による評定の分析:専門群7名が被検者と同じ形のSD法で評定した。多次元尺度構成法(ALSCAL:INDSCALモデル)で分析、6次元を抽出。第1次元「ひとりぼっちを意識させられる【tautomer】周囲にとけ込み開放される(重み0.34)」、第2次元「萎縮【tautomer】にぎやかでエネルギッシュ(重き0.19)」、第3次元「方向性のある攻撃性やざわつき【tautomer】観念的、抽象的で拡散している(重み0.19)」、第4次元「ひんやりした暗さ、冷たさ【tautomer】明るさ(重み0.16)」、第5次元「求心性、自己の囲いを持つ【tautomer】拡散して守りが無い(重み0.06)」、第6次元「ふと隣り合わせに感じる危機感【tautomer】どちらかというひとごとのさみしさ(重み0.06)」と考えられた。この6つの次元軸は、孤独というテーマを臨床的に考えるとき、重要な軸になると考える。またLSOと次元負荷値の関連をみるとLSO-Eと次元2、次元3に有意な相関が見られた。それによると、「人間は本来ひとりであると思っている」ことと、孤独の表現を「にぎやかなものにする」「方向性のある攻撃性やざわつきを示す」ことは関連があることが分かる。4.各箱庭のテーマ分析:箱庭の数が多いので詳細は省略。「2」「守り」等興味深いテーマが多い。

1 0 0 0 OA 日本船名録

著者
逓信省管船局 [編]
出版者
帝国海事協会
巻号頁・発行日
vol.明治33年, 1912