著者
佐藤 憲二 馬場 吉康
出版者
日本真空協会
雑誌
真空 (ISSN:05598516)
巻号頁・発行日
vol.32, no.8, pp.655-660, 1989-08-20 (Released:2009-10-20)
参考文献数
10
被引用文献数
1
著者
長岡 智明 渡邊 聡一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EMCJ, 環境電磁工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.97, pp.83-88, 2008-06-13
被引用文献数
8

近年,様々な高分解能数値人体モデルが開発され,それらのモデルを利用した数値シミュレーションにより,人体に対する電磁界の曝露評価が盛んに行われるようになってきた.NICTでも2mm分解能を有する日本人を対象とした数値人体モデルを開発している.これらのモデルは概ね3GHzまでの曝露評価に利用可能であるが,今後,無線通信機器は3GHz以上の高周波帯電波の利用が見込まれることから,これらの周波数に対応した超高分解能数値人体モデルを整備する必要がある.そこで以前から,筆者らは平滑化を伴った任意分解能モデルへの再構築を可能とする高分解能化手法を提案している.本稿では,この高分解能手法をNICTで開発している3歳児数値人体モデルに適用した0.5mm分解能モデルを用いて,1GHzから10GHzのE偏波およびH偏波平面波が人体の前方から後方に伝播した場合の全身平均SARをFDTD法により推定した.
著者
家子 正裕 高橋 伸彦
出版者
北海道医療大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

強力な血栓リスクであるループスアンチコアグラント(LA)の測定方法の標準化を検討した。LA活性は残存血小板数が1,200/μL以上の血漿で有意な変動を示すため、1500 g, 15分間以上の遠心分離を行いバフィーコートより5mm上までを採取した血漿(残存血小板数:3,000/μL未満)が推奨される。一方、APTT試薬のLA感受性は活性化剤に影響されず、リン脂質の種類、濃度、配合比率が重要と思われた。APTT交差混合試験では、患者血漿10, 20%がLAに、50%が内因系凝固因子の欠損症やインヒビターの検出に有用であり、これらの5ポイントによる測定が推奨される。
著者
足立 昌子 置鮎 雅美 西川 明子 小林 正
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
衛生化学 (ISSN:0013273X)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.167-171, 1995-04-30
被引用文献数
1

Suspended particulate matter (SPM) levels in air samples collected with a high-volume air sampler from the Kobe area in Japan were measured. Furthermore, the evaluation of the source apportionment to SPM was investigated by the chemical mass balance (CMB) method based on nine elements, i.e., Ca, K, Na, Fe, Mn, Al, Ni, Zn and V, as an index element. The sum of the percent contributions to SPM from six main sources (soil, marine, fuel oil combustion, iron-and-steel industry, refuse incineration, cement particles) was calculated to be about 25%. Among these sources, fuel oil combustion showed the largest contribution.
著者
五島 淑子 篠原 里香
出版者
山口大学
雑誌
研究論叢. 人文科学・社会科学 (ISSN:02860589)
巻号頁・発行日
vol.55, no.1, pp.15-23, 2005-12-20

1)大学生の米の購入と摂取、食事様式、嗜好の実態を明らかにする目的で、質問紙による自己記入法により、調査を行った。調査時期は2003年5月20日〜31日、調査対象者は、大学生247人(男子学生83人、女子学生159人)である。2)米の入手方法は、「実家から送られてくる」と答えた学生が最も多かった。米の購入時には「価格」を優先し、米の購入頻度は「3ヶ月に1回」、購入量は「5kg」、購入費用は「2000円未満」と答えた学生が最も多かった。3)米の摂食では「白米」を食べている学生が最も多く、「毎日」食べているが、炊飯は週に「1〜2日」、1度に「2合」の炊飯をする学生が多かった。また、米が食べたくなったときには「炊く」と答えた学生が最も多かった。4)米料理で「好きなもの」と「よく食べるもの」と「よく買うもの」との関連をみると、「おむすび」は「好き」で「よく食べ」、「よく買うもの」であった。
著者
黒田 義浩 吉岡 英生 大野 義章 鈴村 順三 松浦 民房
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1996

最近、我々のグループは、電気抵抗に関する森公式の計算に際し、通常のファイマン図法に基づく摂動論が適用出来ることを見つけた(J.phys.Soc.Japan 64 No.11(1995)4092-4096)。今回のプロジェクトの目的は、このようにして得られた森公式の新しい表記法を活用して、先ず、森公式自体に対する従来の理解について見直しを行い、新らたな進展の可能性を探ること、さらにその成果を踏まえて、これまで久保公式では容易に計算できなかった輸送係数の計算を実行することにあった。本来、森公式と久保公式とは全く同等の筈である。実際、単純な不純物散乱の場合や2バンドがある場合等の厳密な計算が出来る場合について、二つの公式の同等性を確認した(J.Phys.Soc.Japan 65 No.2(1996)525-528)。さらに、相関関数間の恒等式を用いて、森公式と久保公式とが厳密に一致することを示した(J.Phys.Soc.Japan 65 No.2(1996)342-344)。しかし、実際には近似計算に依らざるを得ない場合が殆どであり、森公式と久保公式とでどちらが有利かという問題が起きる。実際、これまで、電気抵抗を簡単に計算できる方法として、森公式に基づくメモリー関数近似法が重用されてきた。そこで、我々は、森公式と久保公式を用い、不純物散乱やd-p軌道混成項による電気抵抗を同一の近似法で計算し、両者の結果を比較したところ、両者は全く同等であった。また、メモリー関数近似法は高周波極限でのみ正しい表式であって、従来の利用の仕方は間違っていることも判った(J.Phys.Soc.Japan 66 No.9(1997)2790-2797)。結局、これらの研究を通して、久保公式と森公式は本来同等であり、同等の近似方法を適用する限り同等の結果を与えること、また、実際に多粒子系における輸送係数を計算するに際しては、その計算の手順は、森公式を用いる場合の方が却って複雑になる場合が多いことを明らかにした。
著者
和田 七夕子
出版者
奈良先端科学技術大学院大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

シロイヌナズナ系統間交配により得られた種子の大きさについて、ゲノムワイド関連解析をおこなうことで、シロイヌナズナ種子発達に作用する父性因子を探索した。雌しべ親をCol-0に固定し、123種類のシロイヌナズナ種内系統を花粉親として交配した種子サイズについてのGWASは、5か所の弱く相関するゲノム領域が得られた。雌しべ親に四倍体Col-0を用い、花粉親に65系統を用いた交配種子の大きさについては、3か所のゲノム領域において弱い相関が見られた。
著者
葉 清泉 田中 博志 有松 直 浜井 潤二 北園 正大 西田 敬 西村 治夫 有馬 昭夫 薬師寺 道明 加藤 俊 石田 禮載 天神 美夫
出版者
社団法人日本産科婦人科学会
雑誌
日本産科婦人科學會雜誌 (ISSN:03009165)
巻号頁・発行日
vol.36, no.4, pp.549-556, 1984-04-01
被引用文献数
1

上皮内癌,Ia期癌およびIb期癌のコルポスコピー所見を詳細に分析し,更に点数評価による組織推定診断を試みたところ次の結論を得た.1.コルポスコピー点数1〜10点を上皮内癌,11〜18点をIa期癌および19点以上をIb期癌とし,点数評価による組織推定診断を試みたところ上皮内癌66.7%,Ia期癌59.4%およびIb期癌76.5%の正診率であった.2.上皮内癌のコルポスコピー所見は腺口を有する白色上皮とそれに伴なう葬薄な白色上皮.赤点斑およびモザイクが特徴的で,白色上皮単独で出現することが多かった.3.Ia期癌のコルポスコピー所見は異型血管,不規則た血管を有する赤点斑および異常線口の集合からなるモザイクが特徴的で,各種所見が合併および重複して複雑た外観を呈することが多かった.4.Ib期癌のコルポスコピー所見は浸潤癌所見が主体で,白色上皮,赤点斑およびモザイクが認められないことが多かった.比較的浸潤が浅いIb期癌ではコルポスコピー所見の複雑性が認められIa期癌との鑑別は困難であった.5.Ia期癌およびIb期癌になると,コルポスコピー異常所見が移行帯のほとんど全域を占め外側では扁平上皮あるいは晩期化生上皮に接し,内側に正常所見が認められないことが多かった.
著者
矢野 峰生
出版者
八戸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本研究の目的は、今後の地域づくりで依拠すべき新たな概念をコミュニティのもつ機能に注目して導き出すことにあった。本研究では、地域イメージで地域価値向上を試みるコミュニティ活動に注目した。とりわけコミュニティビジネスは、生活者にメッセージを伝える重要な役割をもつという知見を得た。これを活用して、地域イメージを伴うコミュニケーションを生活者と交わすことが重要である。地域の衰退を乗り切るのは、自発的な協働活動を支えるアクター達である。彼らによって形成されたコミュニティによって、魅力的なライフスタイルを提示することが求められている。以上の指摘を整理し、本報告書としてまとめた。
著者
谷口 和也 佐藤 実 吾妻 行雄 伊藤 絹子
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

岩礁生態系を構成する生物は、食物だけでなく、生産者である海藻が生産するアレロケミカルによっても結ばれている。本研究においては、海藻がアレロケミカルによって植食動物幼生や付着珪藻を排除するとの仮説を、新たな実験系を考案して実証した。海中林構成海藻が夏〜秋に大量死亡し、冬〜春に成長阻害と死亡によって海中林の再生が阻害されることによって起こる磯焼けは、高水温よりも栄養塩不足がもっとも主要な要因であることが初めて明らかになった。海中林を構成する褐藻アラメ・クロメが生産し、海水中に分泌するブロモフェノールは、ウニとアワビ幼生の変態を1ppmで阻害し、10ppmで死亡させることを、既知の変態誘起物質であるジブロモメタンを同時に作用させる実験系によって初めて明らかにした。またブロモフェノールは、藻体表面に着生する付着珪藻の増殖を1〜5ppmの低濃度で阻害することも明らかにした。海藻のアレロケミカルの研究は、主にコンブ目褐藻を対象に進められてきた。今回、ヒバマタ目褐藻11種と潮間帯の褐藻マツモを培養し、得られた培養海水をガス質量分析器GC-MSで分析した結果、11種のヒバマタ目褐藻のうち5種とマツモがブロモフェノールを分泌すること、さらにヒバマタ目褐藻10種が植食動物幼生に高い毒性をもち、紅藻無節サンゴモが生産するトリブロモメタンを生産、分泌するという驚くべき事実も明らかになった。本研究によって得られた知見は、岩礁生態系の動的安定性の機構を解明し、高い生産力のもとに安定的に維持・管理できる生態系管理技術体系の確立に寄与する。
著者
軍事保護院 編
出版者
軍事保護院
巻号頁・発行日
vol.第3輯, 1943
著者
宮西 大樹 関 和広 上原 邦昭
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.1-10, 2014-06-30

マイクロブログ検索には,単語を用いた疑似適合フィードバックによるクエリ拡張が有効である.しかし,単語は意味的・時間的な曖昧性を持つため,単語を用いたクエリ拡張は有効に機能しない場合がある.そこで,本稿では,単語や2語以上の単語の組合せであるコンセプトを用いた疑似適合フィードバックによるクエリ拡張手法を提案する.さらに,提案手法は検索クエリと同時期に出現するコンセプトの頻度の時間遷移に関する情報を疑似適合フィードバックに組み入れることで,マイクロブログサービスのリアルタイム性を考慮する.代表的なマイクロブログデータであるTweets2011コーパスを用いた実験から,提案するコンセプトを用いたクエリ拡張によって,検索クエリに適合し,かつ情報量の豊富な文書を効果的に検索できることを示す.Incorporating the temporal property of words into query expansion methods based on relevance feedback has been shown to have a significant positive effect on microblog searching. In this paper, we propose a concept-based query expansion method based on a temporal relevance model that uses the temporal variation of concepts (e.g., terms or phrases) on microblogs. Our model naturally extends an extremely effective existing concept-based relevance model by tracking the concept frequency over time. Moreover, the proposed model produces important concepts that are frequently used within a particular time period associated with a given topic, which have more power to discriminate between relevant and non-relevant microblog documents than words. Our experiments using a corpus of microblog data (the Tweets2011 corpus) show that the proposed concept-based query expansion method improves search performance significantly, especially when retrieving highly relevant documents.
著者
落合 桂一 鳥居 大祐
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌データベース(TOD) (ISSN:18827799)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.51-60, 2014-06-30

本研究では,Twitterなどの文章が短いマイクロブログを対象として,位置に関する特徴語を利用した地名の曖昧性解消手法を提案する.従来,同名地名の曖昧性解消には地理的に近い地名との共起が用いられていた.しかし,マイクロブログは文章が短いため,地名以外の単語も曖昧性解消に利用すべきである.そこで,マイクロブログの投稿にはその場所特有のトピックが存在することが多いと考え,地名ごとにその場所特有の単語(特徴語)を利用することで地名の曖昧性解消を行う.特徴語は季節変動などに依存しない定常的なものと,時間の経過によって変化する非定常的なものが存在する.そのため,定常的な特徴語(静的特徴語)を観光案内やWikipediaの説明文のような静的な文書から抽出し,地名と静的特徴語の共起により曖昧性解消を行う.ここでは季節変動や時期に依存しない特徴語を利用する.一方,非定常的な特徴語(動的特徴語)はマイクロブログの特徴であるリアルタイム性を反映し,場所のトピックが時間とともに変化すると考え,従来手法により曖昧性解消された投稿から地名ごとの特徴語を動的に生成し曖昧性解消に利用する.提案手法の有効性を確認するため,再現率および適合率を評価した.地名に対して人手により正解ラベルを付与し正しく抽出できる数を調査した.その結果,従来手法の地理的に近い地名との共起をベースラインとして,提案手法の有効性を確認した.In this study, we propose a disambiguation method for toponyms using words related to the location. Conventionally, toponym ambiguition has been resolved by using nearby toponyms based on the hypothesis that geographically-closed toponyms are appeared frequently in the same contenxt. In the case of microblogs, however, words other than toponyms are preferable to be used because short texts of microblogs have less information. To this end, we consider that microblogs have a topic related to the location and propose a method which uses words related to the location ("location-related words") as disambiguators for each toponym. The location-related words are categorized into two groups. One is static words independent of seasonal variations and so on. The other is dynamic one which depends on seasonal variations etc. The dynamic location-related words reflect immediacy of microblog (i.e., the dynamic location-related words vary with time). We evaluated our proposed method by recall and precision using manually labeled data. The result showed that the recall of our proposed method is higher than that of the conventional method.
著者
羽山 徹彩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告 = IEICE technical report : 信学技報 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.32, pp.79-85, 2014-05-15

本研究ではTwitterデータに基づいたテレビ番組のダイジェスト自動生成のために,ユーザ分類を適用した新たな方法を提案する.これまで,Twitterデータに用いたテレビ番組ダイジェスト生成に関する研究ではテレビ番組放送時間帯に行われたツイートの頻度時系列データを採取し,その盛り上がりの位置に注目したイベント同定手法が開発されてきた.しかしながら,従来手法ではテレビを視聴しながらTwitterするユーザの利用方法が異なるにも関わらず,それらユーザのツイートを一緒くたに扱っているため,イベント同定を困難にしていると思われる.そこで本研究ではTwitterの利用方法に基づきユーザを分類し,ユーザグループごとにイベントの同定,およびそのイベントの内容を把握するための単語クラスタの検出を行う際に,適切なグループデータを採用する手法を開発した.そして,サッカー番組を対象に,提案手法の有用性を確認した.本研究の成果により,番組内のイベントに対し多様な観点から抽出可能にするような,より高精度なテレビ番組のダイジェスト自動生成の開発が可能となる.