著者
粟村誉 荒牧英治 河原大輔 柴田知秀 黒橋禎夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告自然言語処理(NL)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.14, pp.1-8, 2014-06-26

近年,膨大な量の文書が Web 上に溢れるようになるにつれ,それらから有用な情報を抽出する技術が重要になってきた.特に,Twitter などのソーシャルネットワークサービス (SNS) は地域固有の情報を含むことが多いため,文書内の地名表現がどこの地名,地域を指しているかを同定することが必要となる.これまで,このような地名曖昧性解消の問題は,語義曖昧性解消の手法を利用して,語彙情報に基づいて解かれることが多く,地名特有の手がかりが使われていない.本研究では,(1) 空間的近接性と (2) 時間的一貫性の 2 つの手がかりを用いて,地名曖昧性解消の精度向上を目指す.空間的近接性は,投稿内の地名同士は距離が近いことが多いという傾向,時間的一貫性は,一連の投稿に現れる地名はそれぞれ関連性があるという傾向をとらえるために導入する.位置情報付きツイートを用いた実験によって,2つの手がかりの有効性を確認した.
著者
池谷 満
出版者
浜松医科大学
巻号頁・発行日
1986-07-04

浜松医科大学学位論文 医博論第13号(昭和61年07月04日)
著者
荒井 章司
出版者
日本地質学会
雑誌
地質学論集 (ISSN:03858545)
巻号頁・発行日
no.38, pp.329-344, 1992-03-20
被引用文献数
11

クロムスピネルは超マフィック-マフィック岩の形成時または再平衡時の物理化学的条件の違いに応じて幅広い化学組成を有している。したがって, 砕屑性クロムスピネルの化学組成はその起源を考察する上で有力である。特に, 砕屑性クロムスピネル(特に堆積性蛇紋岩中のもの)を近接する蛇紋岩体のものと比較することによって, 堆積性蛇紋岩などのクロムスピネルを含む堆積岩の形成過程や蛇紋岩体の貫入過程を考察することが可能である。3つの地域の砕屑性クロムスピネルを検討し, 以下の結論を得た。嶺岡帯や山中地溝帯では, 狭い地域での連続的な蛇紋岩コンプレックスの上昇貫入があった。一方, 神居古渾帯の沙流川蛇紋岩体の周辺では通常の削剥により中新世に蛇紋岩砂岩が形成された。
著者
久保田 尚
出版者
埼玉大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2010

本研究では、理論的には全歩行者から取得可能な行動や表情といった外形的な特徴に着目し、歩行者の意識と歩行者の外形的な特徴の関係を分析する中で、歩行者空間の評価指標を開発する事を目的とした。その結果、歩行環境の違いによって歩行者の表情、及びしぐさには違いが見られることを明らかにし、これら歩行者の可視的特徴を評価指標とした歩行環境の評価が可能であることが示唆された。
著者
野本 謙作
出版者
公益社団法人日本船舶海洋工学会
雑誌
らん : 纜 (ISSN:09160981)
巻号頁・発行日
no.35, pp.98-100, 1997-03-30
著者
今井 計
出版者
筑波技術短期大学研究委員会
雑誌
筑波技術短期大学テクノレポート (ISSN:13417142)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.41-48, 1998-03

平成3年から本学に着任し、テクノレポート第3号では、平成7年度の本学バレーボール部の活動について報告した。現在指導7年目を迎えている。97年7月13~26日にデンマーク(コペンハーゲン)で開催された第18回世界ろうあ者競技大会の日本選手団役員として派遣させていただいた。そこで世界のろうバレーを見、現在の日本ろうバレーの現状と今後の課題が自分なりにわかった気がする。そこで今大会の男子バレーボール競技を通じて、今後の日本ろうバレーの方向と本学のバレー部の果たす役割を報告する。
著者
村田 吉弘 奥寺 憲穂
出版者
日経BP社
雑誌
日経レストラン (ISSN:09147845)
巻号頁・発行日
no.317, pp.83-85, 2002-08

京都「菊乃井」の三代目として100年の大計を見据える。さすが京都人ならではだが、「創作料理も日本料理、日本のフレンチも日本料理」と予想外の発言が次々と飛び出す。根底には、失われつつあった日本人の尊厳を回復させようとの強い意志がある。歴史と伝統の街にこそ、進取の気性は芽生えるのかもしれない。
著者
土居 修一 中川 明子 吉村 剛 堀沢 栄
出版者
筑波大学
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2007

ヤマトシロアリの採取をするためにアカマツあるいはクロマツ林内で枯れ枝や切り株中を探索した時、褐色腐朽材や健全材ではシロアリが営巣・摂食して居ることには頻繁に遭遇するが、白色腐朽材にはほとんどシロアリが営巣・摂食していない,褐色腐朽材ではセルロースやヘミセルロースなどが優先的に分解されリグニンが残されているのでシロアリの餌としてはむしろ不都合であるが、初期腐朽では適度に柔らかくなって養分もほとんど残されており、また腐朽菌種によっては道しるべフェロモンとして働く代謝産物を作ることもあるため営巣・摂食しやすいと考えられる.他方、白色腐朽材にはリグニンが少なくセルロース、ヘミセルロースが残されており、しかも適度に柔らかくなって営巣・摂食しやすく褐色腐朽材より優れた餌になりうるはずであり、上記の事象の合理的な説明がつかない。本研究の目的はこの理由を萌らかにすることである。昨年度は、京大生存研のシロアリ試験地でトランセクト法による調査を実施し、白色腐朽材がイエシロアリおよびヤマトシロア夢に忌避される傾向があることが確認された。また、2年前に埋設しておいたアカマツステークにおいても同様の現象が確認された。しかしながら分離菌で腐朽した木材を加熱すると忌避効果は示されないことがわかった。そこで、今年度は野外杭試験で暴露された腐朽材を試料として加熱、風乾およびそのままの状態で摂食試験を行ない、そのままの状態では、忌避効果が示されることが明らかになった。この試料につき、凍結乾燥後ヘキサン抽出を行い抽出画分をペーパーディスク法で検定したところ、この画分に忌避活性があることが明らかになった。今後、この画分の活性物質の化学構造を特定するとともに、活性を持つ腐朽菌の探索を行う予定である。
著者
清水 麻記
出版者
九州大学
雑誌
若手研究(スタートアップ)
巻号頁・発行日
2006

現在、日本には7000館近くの博物館・科学館が存在する。こうした既存のインフラは、施設の維持費が増大こそすれ、これまであまり地域の人々に活用されてこなかった。博物館の教育的役割の重要性がますます高まり、人々のニーズを読み取り、これまでにない教育プログラムの開発・実施や自己収入獲得の有効な方法を見出すことを迫られている博物館にとって、館の自己収入につながり教育プログラムを提供できるバースデー・プログラム(以下BDP)は有効である。このBDPに着目し、事例収集を行った上で、日本の現状に即した日本型のバースデー。プログラムを考案・実施した。得られた結果を以下に要約する。 ・欧米においては、BDPは館の自己収入に有効であり、得られた利益でコミュニティ・アウトリーチ事業を始めるなど、有効な結果も生み出している(家庭へのアウトリーチBDP、館からの招待状などでブランド化)。 ・日本では、個人の来館者のためのお誕生日企画は数例散見されるが、恒常的なプログラム提供にはいたっていない。その理由は、人材不足、館の運営・サービス内容がいまだ多くの通常の来館者へのサービスの充実で精一杯であるという事実に関連している。 ・日本では、公の性質をもつ館が多く、個人的なパーティーを博物館等でもつことが考えにくい傾向があるが、バースデー・コーディネーターの導入が可能になれば新規事業としてのお誕生日企画も可能である。 ・沖縄こどもの国ワンダーミュージアムにおけるプログラム開発・実施より、公共性の高い施設においても、大多数の来館者向けにBDPが可能であることを実証できた。また、お誕生日から連想される「いのち」の大切さをテーマとし、BDPをミュージアムで行う意義があることを核にした教育プログラムを開発し、動物園・水族館には汎用性の高い先行事例をつくることができた。今後も、日本のミュージアムでのお誕生日プログラムの開発に向けて、大人も子どもも含めた来館者がどのようなことを期待しているのか、館側は何ができるのかについて調査・研究していくことが重要である。これにより、博物館が人々の生活に意義のある存在であり続ける方策のひとつが見出せるのではないだろうか。平成4月より、沖縄こどもの国ワンダーミュージアムにおいてお誕生日ワークショップがズタートする。共同研究して頂いた館に、現場で研究成果が引き継がれさらに発展したお誕生日プログラムが開発されていくことは、本研究において最も嬉しい成果である。
著者
山田 里恵 春日 重光 丁沢 賢治 松本 理絵 宇南山 聡美 萩原 小百合
出版者
北陸作物・育種学会
雑誌
北陸作物学会報 (ISSN:03888061)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.93-96, 2008

準高冷地で4月中の早刈りが可能で多収なライムギ品種の育成に関する基礎的な知見を得るため,ライムギ市販品種の「春香」(晩生),「春一番」(早生),「キングライ麦」(早生),「ライ太郎」(極早生)を育種素材に用いて育成・選抜した極早生ライムギ系統の特性評価を行った.供試材料には市販の4品種およびこれらを育種材料として早熟性と収量性で選抜・育成した4系統群10系統を用いた.その結果,全ての育成系統で育種材料とした市販品種より早生化か認められ,その平均出穂日は4月22〜28日であった.また,乾物収量についても大幅な減収は見られなかったことから,市販品種を育種素材とした極早生・多収ライムギの選抜・育成は十分可能であると考えられた.