著者
柳田 靖 鈴木 恵二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告知能と複雑系(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.26, pp.15-22, 2007-03-14

テーマパーク問題とは,現実問題に即した群ユーザ支援研究を行うための一つの例題であり,大規模動的スケジューリングを単純化した問題として提案されたものである.本稿では,このテーマパーク問題に関してより現実問題に近い多種多様な環境・状況を実現するために,スモールワールド・ネットワークやスケールフリー・ネットワークを代表とする複雑ネットワークの概念を用いたテーマパークモデルを提案する.また,様々な状況に瞬時に対応できる施設利用調整のための巡回戦略を適用したマルチエージェントによって,そのモデル及び戦略の有効性と効率性を比較・検証していく.そして,提案モデルにおける大規模な個人スケジュール調整のための巡回戦略による群ユーザ支援の可能性を示していく.The theme park problem is one of exercises to research on the Mass-User support of applying social problem and it is suggested as the problem that simplified on a large scale dynamic scheduling. In this paper, it is suggested the theme park models which used the general idea of the complicated networks such as small-world networks and scale-free networks to come true the complicated environment such as the real problems. It is compared with the effectiveness and efficiency of the models and the strategies to introduce the multi-agents which is applied the traversal strategies that can support the various situation to coordinate the institutions using instantly. In addition, It is shown that possibility of the Mass-User support by the traversal strategies for large-scale personal schedule adjustment in the suggestion model.
著者
福田 理 高野 貞
出版者
日本地質学会
雑誌
地質學雜誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.57, no.674, pp.459-472, 1951-11-20
被引用文献数
11 4
著者
渡邉剛太郎
雑誌
法医学の実際と研究
巻号頁・発行日
vol.53, pp.103-108, 2010
被引用文献数
1
著者
金田 悠作 吉澤 真吾 湊 真一 有村 博紀 宮永 喜一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. VLD, VLSI設計技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.393, pp.131-136, 2010-01-19

本稿では,重要なデータストリーム処理問題の一つである正規表現パターン照合に対して,ビット並列型パターン照合手法に基づいた高速なハードウェア指向アルゴリズムを提案する.並列ビット分配と呼ぶ新しいビット並列手法を用いて,文字と,連接,和,Kleeneプラスから構成させる非消去的正規表現のクラスに対して,O(mdlogb+m|Σ|)前処理時間とO(mdlogb/w+m|Σ|/w)領域を用いて,O(mdlogb/w)領域の高速なアルゴリズムを与える.ここで,nは入力長を表わし,mとd,bは,それぞれ,パターンの長さと,深さ,最大戻り幅を,wは計算機のワード長,|Σ|はアルファベットの要素数を表わす.さらに,このアルゴリズムを用いて,回路の再構成を伴わずにパターンの変更を可能なハードウェア実装のアーキテクチャをしめす.
著者
恒藤 暁 坂口 幸弘
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

研究1:目的は、訪問看護師による遺族支援サービスの現状とニーズを明らかにすることである。結果として、遺族への支援を目的に「患者の死後、遺族を訪問している看護師」は74%であった。訪問看護師による遺族支援については、62%が「不十分である」と回答した。研究2:目的は、養護教諭による遺族支援サービスの現状とニーズを明らかにすることである。結果として、在学中の児童・生徒が亡くなった場合の保護者への対応に関しては、「どのように接したらいいのか分からない」が34%であった。他の児童・生徒への対応では、「思い出を語り合うこと」が47%と最も多かった。研究3:目的は、宗教者による遺族支援サービスの現状とニーズを明らかにすることである。結果として、僧侶が考える遺族のニーズに関しては、「葬儀や法事などの宗教行事を執り行うこと」だけでなく、「遺族の悲しみや悩みをしっかり聴くこと」も遺族から求められていると回答していた。僧侶として苦慮した点に関しては、「今までの学びでは目の前にいる遺族をサポートすることができないと感じた点」が最も多かった。研究4:目的は、葬儀社による遺族支援サービスの現状とニーズを明らかにすることである。結果として、「遺族が集まる定期的な会合」を行っている葬儀社は4%に過きなかったが、34%は「行っていないが関心はある」と回答していた。研究5:目的は、葬儀社が提供する遺族支援サービス「ひだまりの会」のニーズと効果を検討した。研究対象は、会に参加した経験のある153名である。結果として、最も多かった参加理由は、「同じような体験をした人の話を聞きたかったから」で61%であった。2)会に参加して良かったことは、「同じ思いの人がいるということが分かった」が最も多かった。今回の結果は、「ひだまりの会」の一定の活動意義を示唆するものである。
著者
中川 雄太 吉田 香
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2010, no.3, pp.1-8, 2010-01-15

DTP を行うにはフォントの選択が非常に重要であるが,PC に予め用意されているフォントの種類は限られている.本研究では,ユーザの主観的評価を随時計算に取り込み最適化を行う対話型進化計算手法を用いて,ユーザの感性に応じたフォントを生成するシステムの構築を行う.その際,欧文書体のエレメントごとにフォントを変異させることにより,デザインの統一性を保ちながら新しいフォントを生成する手法を提案する.一方,IEC は計算結果が初期集団に大きく依存することや,ユーザの評価による負担,解が収束しないといった問題がある.そこで,本研究ではこれらを解決するための初期集団の生成方法や,設計変数の指定方法を提案する.最後に,提案システムを実装し,動作確認を行った.Font Generating System "PALETTE" is designed to emerge various fonts based on user's Kansei without hand drawing. It enables to generate a new font by selecting user's favorite fonts from displayed candidates, save font information based on user's selection, and reuse saved font to the next font creation. To design PALETTE we focused on Interactive Evolutionary Computation (IEC) technique to take user's subjective desire on font shape into the system. IEC is well known as a method to use user's evaluation interactively. PALETTE has the following modules; (i) create font candidate using basic font shape, for example "century", or saved font information, (ii) generate new fonts using genetic algorithm which can modify each element of the selected fonts, and (iii) export letter with the selected font and save font information. Furthermore we implemented the tool to export font information represented by XML format, because font information should be defined at first. In this paper, we explain about PALETTE in detail and show the experimental results. PALETTE provides not only generating new font but each user's subjective desire on font shape.
著者
押野 武志 畑中 健二 土屋 忍 山崎 義光 野坂 昭雄 森岡 卓司 高橋 秀太郎 野口 哲也
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

日本の1960年代において、文学概念の再編が社会的・思想的・政治的な諸言説と重層的に干渉し合いながら、どのように行われたのかを総合的に究明した。純文学/大衆文学、カルチャー/サブカルチャー、文学/政治、事実/虚構といった1960年代の文学をめぐる新たな境界の生成を1930年代前後の諸言説と対照させながら、60年代の文学が何を構造的に反復していたのかという、戦前と戦後を貫く近代日本の知的言説の歴史的特質も明らかにした。
著者
西尾 敏和
出版者
群馬県立高崎工業高等学校
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

○研究目的群馬県の富岡製糸場を産業遺産の事例とし, 運搬・類似性という切り口で, 産業遺産が地域コミュニティに及ぼす影響を明らかにし, 産業遺産を地城活性化へ活用するための基盤となる研究を行う。○研究方法1, 富岡・横浜・海外を結ぶシルクロードの明確化2. 国内の類似遺産との比較考察○研究成果1. 富岡製糸場の操業では, 国内で原料繭を購入して生糸を生産し, 製品の多くを米国や欧州などの海外に輸出していた。1937年度には, 生糸生産量が132.9トンであったのに対し, ピークの1974年度には373.4トンと2.8倍に増加した。工女数は, 1937年度が498人に対し, 1974年度は100人と5分の1に減少した。操業開始以来, 繰糸場を使い続けながら, 繰糸機の技術改良などにより, 生産効率を格段に向上させた。そのため, 富岡製糸場の生産量が座繰を含む国内製糸場の総生産量に占める割合は, 1937年度や1941年度の0.3%と比較すると, 1984年度には2.9%にまで上昇した。2. 横須賀市博物館研究報告と旧富岡製糸場建物群調査報告書から, 横須賀製鉄所と富岡製糸場の類似性について検討を行った。結果, 建設に関わった技師, 木骨煉瓦造, フランス積の3つのキーワードを抽出した。人物の経歴・雇用形態・設計過程の観点にまとめた結果, 横須賀製鉄所のバスチャンが富岡製糸場の建築図面を完成し, 建築担当を兼任して煉瓦の目地材の性状組成などを指導していたことや, どのような履歴をもって, 煉瓦の組積法や建築構造などの技術を富岡製糸場の煉瓦建造物の設計・施工に従事して伝えたかを推察することができた。バスチャンにより横須賀製鉄所のヨーロッパ系の煉瓦建造物の技術が富岡製糸場に伝播したことは, 富岡製糸場の産業遺産的価値のうち建造物的価値を高めるまちづくりへの活用の可能性を潜在していると考える。具体的には, ヨーロッパと横須賀製鉄所の技術を伝える唯一の遺構である富岡製糸場周辺地区の施設整備や景観対策などが考えられる。
著者
鳥海 基樹
出版者
首都大学東京
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2005

本研究は既に2002-2004年度の交付を受けた科研費研究の延長線上にあるが,我国で2004年6月に景観法が制定されたこと,また2005年度にいわゆる「まちづくり2法」の成立を見たことから,フランスに於ける景観街づくりと中心市街地(再)活性化の連関を,主に制度面から明らかに,それを如何にして我国の都市問題に応用してゆくかを考察した。成果として,フランスの学会で2度の発表できたことは,本研究が国内のみならず海外でも関心を引き通用するものであることを証明する。また,政策形成支援として国土交通省都市、地域整備局主催の景観評価委員会(委員長:浅見泰司東大教授)に於いて景観の費用便益分析に取り組んだ成果が報告書として刊行されただけではなく,新聞にもそのエッセンスを寄稿できた。これらの成果は,ふたつの発展を見せている。一方は,これまで保全に力点を置いてきた研究に再開発の景観街づくりを視点を導入しつつある点であり,他方は,屋外広告パネルを財源としたレンタサイクルの研究に拡がりを持たせている点である。