著者
布原 佳奈
出版者
岐阜県立看護大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2010

目的:助産診断能力を高める分娩シュミレーションプログラムを開発する方法:助産師学生、助産実習の臨床指導者および教員を対象に、助産実習で困難だったこと、学内演習で強化すべき点について、質問紙調査あるいは半構成的面接を行った。調査結果をふまえて初散布の映像教材を作成した。助産師学生を対象に映像教材を用いた分娩シュミレーションプラグラムを実施後、評価のための質問紙調査を行った。結果:"産婦の健康状態の診断"、"分娩進行状態の診断"、"分娩経過の予測"、"分娩進行に応じた産婦と家族のケア"について、9名全員が本プログラムは役に立つと回答した。結論:本プログラムは産婦をイメージ化しながら、リアルタイムでアセスメントし、助産ケアを考えることができ、助産診断能力が高められることが示唆された。
著者
福島 慎太郎 吉川 郷主 西前 出 小林 愼太郎
出版者
農村計画学会
雑誌
農村計画学会誌 (ISSN:09129731)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.84-93, 2012-06-30 (Released:2013-06-30)
参考文献数
10
被引用文献数
3 4

Recently, social capital has been known as an important factor of participation in regional resource management. Few empirical researches, however, have investigated social capital because it is difficult to grasp its nature. In addition, although the necessity of distinguishing between bonding and bridging social capital has been recognized, no detailed analysis has been conducted. This study aims to determine the associations between bonding and bridging social capital, and participation in regional resource management. The questionnaire survey was conducted in overall rural areas of three cities in northern Kyoto prefecture in 2006. The ratio of respondents was 30.5% (N = 9,954) and 3,568 samples which didn't include any missing values were used for analysis. Trust was focused on among social capital elements (trust, norm of reciprocity, and network). Community trust was adopted as bonding trust and generalized trust was adopted as bridging trust. 10 types of regional resource management were summarized in ‘General attitude of participation in resource management’ and ‘Agricultural characteristic of the resource’ by using categorical principal component analysis. Logistic regression analysis was conducted to determine the related factors of these two primal components. As a result, 1) bonding trust was more closely related to participation in regional resource management than bridging trust; 2)residents who closely relate to non-agricultural resource management had higher bonding trust than residents who closely relate to agricultural resource management; 3) the related factors of participation in regional resource management differs depending on the relations of residents with agriculture. The possibilities that the results of the analysis are positively biased cannot be denied. If the associations still remains after considering the positive bias, suggestions as follows can be led; It is important for the enhancement of participation in regional resource management 1) to maintain bonding social capital, 2) to build up bonding social capital of residents who closely relate to agricultural resource management along with to develop norm and institutional foundations of participation of residents who closely relate to non-agricultural resource management, and 3) to implement individualized approaches according to the associations of residents with agriculture.
出版者
国立国会図書館
巻号頁・発行日
vol.平成24年度, 2012-10

1 0 0 0 OA 土地概評価

出版者
東京興信所
巻号頁・発行日
vol.豊多摩郡千駄ヶ谷町 大正9年11月調, 1922
著者
古田 勝久
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会誌 (ISSN:13405551)
巻号頁・発行日
vol.134, no.6, pp.327-327, 2014 (Released:2014-06-01)

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著者
岡本 健
出版者
大阪大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2003

我々の生命活動を支える非常に重要な過程として光合成と呼吸がある。近年、枯渇する化石エネルギーに替わるエネルギー源を早急かつ効率的に得ることが求められている。そこで、光合成系や呼吸鎖のように励起状態および基底状態の電子移動過程を緻密に制御することによりクリーンな物質変換を伴う高効率エネルギー変換系を構築することが焦眉な課題となっている。そこで本研究では、高効率エネルギー変換系を開発することを目指して、共有結合と非共有結合により高度に制御された電子移動系の構築を行ったものである。主な成果は次のように大きく3つに要約される。1.天然の電荷分離系を凌駕する超長寿命電荷分離状態を実現するドナー・アクセプター連結2分子系の開発に成功している。さらに非共有結合を利用することにより、電荷分離寿命を顕著に長寿命化できることを初めて見出している。2.生体内で重要な役割を果たしている水素結合、金属イオン、アンモニウムイオン、さらにダイマーラジカルアニオン錯体形成による電子移動反応の活性化や制御の効果を初めて定量的に明らかにしている。3.我々の生命活動において、非常に重要な過程である酸素の4電子還元反応の制御とその反応機構の解明に成功している。以上のように、本研究はクリーンな物質変換を伴うエネルギー変換系を効率良く構築している自然界の光合成と呼吸鎖に注目し、共有結合と非共有結合を利用した光電荷分離状態の長寿命化とその応用、電子移動反応における非共有結合による活性化と制御、さらに多電子移動過程の金属錯体による精密制御に成功している。本研究の成果はエネルギー・環境問題の解決に向けた重要なステップとなる。
著者
佐々木 孝輔 林 勇吾 井上 智雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.53, pp.1-8, 2014-03-06

プログラミング学習手法の 1 つに,コーディングを行う Driver と,Driver に対してアドバイス等を行う Navigator の役割に分かれて作業を進めるペアプログラミングがある.このペアプログラミングにおける学習者の行動および会話と,学習の成否については関係性があることが報告されている.本研究では分散同期環境を想定した,テキストチャットを用いるペアプログラミング支援システムを開発するため,音声対話における行動および会話と学習の成否についての関係性がテキスト対話においても認められるかを検証する実験を行った.その結果,Driver が課題において発生するエラーを解決するために要する時間が長くなるほど,2 者のテキスト対話後における Driver のコーディング動作の頻度,および両者によるチャットの頻度が減少することが判明した.また本研究では,この結果を生かしたシステム開発の指針についても言及する.
著者
小久保 秀之 山本 幹男 河野 貴美子
出版者
国際生命情報科学会
雑誌
Journal of International Society of Life Information Science (ISSN:13419226)
巻号頁・発行日
vol.25, no.1, pp.30-39, 2007-03-01

手かざしや祈りになどの非接触ヒーリングの作用を、極微弱生物光で評価する方法を研究した。超高感度カメラにて植物切片(白いぼきゅうり)の試料対(実験試料と対照試料)を18時間測定し、実験試料から生じる生物光の発光強度を対照試料の発光強度と比較した。測定は、実験試料に全く処理を行わない無処理群、手かざし等を行うヒーリング群、40℃の熱源にさらす熱処理群について行った。結果、無処理群と熱処理群では実験試料と対照試料の発光強度に差は無く、ヒーリング群でのみ実験試料と対照試料の発光強度に有意差が見られた(p=0.002,両側,paired t-test)。また、実験試料と対照試料の発光強度の比の対数を効果量の指標とすることで、非接触ヒーリング作用の定量的評価が可能となった。
著者
江口 正登
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2010

本研究の目的は、20世紀後半以降のパフォーミング・アーツにおけるメディアの利用の様態を包括的に検討し、その歴史的な変遷およびそこから見出される理論的な展望を明らかにすることである。しかし、研究を進めていく中で、こうしたメディアの問題が位置づけられるべき、より大きなパースペクティヴ自体をまず明確化することの重要性が強く意識されるようになった。それは、パフォーマンス研究という研究領域や、パフォーマンスという概念そのものが、我が国ではまだほとんど認知を得ておらず、研究者の数も極めて少ないという現状を認識してのことである。そこで、最終年度となる本年度も、アメリカ合衆国における芸術実践および知的言説の両面における「パフォーマンス的転回」について検討する作業に集中的に取り組んだ。特に、2012年8月後半からは、ニューヨーク大学に滞在して調査を進める機会を得た。本研究においては、資料の圧倒的大部分がアメリカ合衆国に蓄積されており、また、パフォーマンスの記録映像などは、国内からは入手はもとより参照も不可能な場合が多いため、この機会を十分に活用し、精力的な調査・収集を行っている。日本を離れていることもあり、本年度中にこれを研究成果としてまとめることはできなかったが、2013年8月の帰国以降、順次その成果を発表していく予定である。三年間の研究期間の総括として、上記のような経緯により、研究計画の重点に変更が起きたこと、すなわち、基礎的な調査としての性格が増し、それによって研究成果をまとめるのに多少の遅れが生じたことを述べておかなければならない。しかしその分、当初の研究目的を越えて、パフォーマンス研究の問題設定や手法を我が国の研究状況にどのように取り入れていくべきかということまで含めて、より生産的な基盤を確保することができたと考えている。これを引き継ぎ、今後も本研究を発展させていきたい。
著者
荊木 治恵
出版者
四條畷学園短期大学
雑誌
四條畷学園短期大学紀要 (ISSN:18811043)
巻号頁・発行日
vol.47, pp.38-58, 2014-05

本稿では、東北大学附属図書館狩野文庫所蔵の『豊後肥前風土記』の解説をするとともに翻刻をする。本書は古風土記の名を呈しているが、その実態は類書的書物である。風土記そのものの写本ではないが、全体として豊後国風土記・肥前国風土記の本文のかなりの部分を網羅している。部立てや掲出語句を含めて全貌を明らかにし、その体裁、使用テキスト、特徴等について述べる。本書成立当時の風土記の受容のあり方や認識等の研究に資することを目的とする。
著者
石川 一
出版者
県立広島大学
雑誌
県立広島大学人間文化学部紀要 (ISSN:21865590)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.148(1)-184(37), 0000

The waka poems in this collection were selected by Monk Jaku-en< 寂延> in 1233. Allthe authors of these poems are related to Ise Country in some way and most of the works in this collection are associated with Ise Jingu Shrine. Although this collection originally consists of 20 volumes and more than 1,000 poems are included in total, more than a half of them have been lost. Now we have only 497 poems carried in seven volumes (three spring volumes, one summer volume, and three fall volumes). Jaku-en is a Shinto priest and his lay name is Naganobu ARAKIDA<荒木田長延>. He is a son of Sei-cho ARAKIDA<荒木田成長>, the first priest of Ise Jingu Shrine. The source of the poems annotated here is the oldest copy kept in Tenri Library.