著者
高柳 和江
出版者
日本補完代替医療学会
雑誌
日本補完代替医療学会誌 (ISSN:13487922)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.145-152, 2008 (Released:2008-07-09)
参考文献数
35
被引用文献数
2 2

都市部繁華街に緑陰を置いた場合に,生理的心理的身体的にどう変化するかが本研究の目的である. 方法:健康な 20–26 歳の大学生 20 人を,秋葉原駅広場に,夏日の朝に樹木および 68 m2 の芝生を敷き詰めた緑陰環境と,コントロールとして同じ西口広場のテントに 10 人ずつを 1 時間すわらせた.介入前後に心理的身体的測定をおこなった. 結果:緑陰群で介入後,POMS で怒り・敵意が減少した (p<.01).コントロール群で有意の差はみられなかった.ワルテッグ描画テストで緑陰群はプラスの変化または,安定していたが,コントロール群では有意にマイナス方向への変化があった.唾液コルチゾールはコントロール群は下がったが,緑陰群は有意に下がった (p<0.05). 結論:都市構造の中での緑地は健康に好影響を及ぼすことが結論づけられた. この成果は国土交通省が委託し,(財)都市緑化技術開発機構が受託をして,著者が協力して行った調査研究で得られものである.
著者
葛岡 英明 石母田 玄 西村 有史
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.67, pp.37-42, 1995-07-20

グループウェアとしての実画像通信システムは、「見たいものを見て、見せたいものを見せる」という要求を、利用者に対してできるだけ少ない負荷で支援できなければならない。このためにはカメラは固定して設置されるのではなく、自由に撮影位置を変更できる必要がある。筆者らはこの要求を実現するために、Gesture Camと名付けられた遠隔操作型のカメラ・ロボットを製作し、これを操作者の代理人として利用することを提案した。このようなシステムが有効に利用されるためには、ユーザが積極的かつ無意識に利用してしまうように設計されなければならない。本論文ではそのようなシステムの設計課題に関して検討する。Video communication system, as a groupware, should accomodate users viewing intentions; i.e. "to see what the user wants to see and to show what the user wants to show". Thus the camera should not be static but it should be movable. To satisfy some of the requirements, the authors have developed a camera robot called the Gesture Cam. The Gesture Cam was expected to be regarded as a surrogate of a remote person. For the system to be utilized effectively, its control interface should be designed so that the user use its functions agressively and involuntarily. In this paper, some of the design issues are discussed.
著者
田子山 和歌子 中野 安章
出版者
十文字学園女子大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究テーマ「西洋近世哲学における「自然法則」の概念」を、二つの研究活動の柱である、1)関連文献の収集、および、その調査成果を研究ウェブサイト「ライプニッツ研究会」にて公開すること、2)各年度に定期的に研究会「ライプニッツ研究会」シンポジウムで上記テーマに関連した専門家を招聘し発表・討議すること、を中心に進めた。具体的には、1)の目的達成のために、上記ウェブサイト「ライプニッツ研究会」を構築する一方、2)のシンポジウム開催のためには、研究会を主宰し、自身も研究会司会ないしは研究成果の発表者として活動した。
著者
植島 啓司
出版者
集英社
雑誌
青春と読書
巻号頁・発行日
vol.40, no.11, pp.24-28, 2005-11
著者
前田 知郷
出版者
東海印度学仏教学会
雑誌
東海仏教 (ISSN:04957407)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.168-152, 2007-03
著者
前田 知郷
出版者
日本印度学仏教学会
雑誌
印度學佛教學研究 (ISSN:00194344)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.1116-1111, 2010-03-20
著者
寺田 鎮子
出版者
春秋社
雑誌
春秋 (ISSN:13436198)
巻号頁・発行日
no.387, pp.21-24, 1997-04
著者
伊藤 康一 青木 孝文
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本研究課題では,画像間の類似性を高精度に評価するための「局所位相特徴」と呼ぶ新しい特徴量を定義するとともに,基本となる画像照合アルゴリズムを開発した.また,これに基づいて,高精度な類似度評価が重要となるバイオメトリクスの問題に適用した.局所位相特徴に基づく画像マッチング手法を用いることで,顔認証,虹彩認証,掌紋認証,指関節紋認証において,世界最高水準の性能を達成することを実験を通して実証した.
著者
伊東 利勝
出版者
愛知大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

王国内の地方村落コミュニティはアティー(平民)とアフムダーン(王務員)で構成されており,これらは人格的紐帯に基づく別々の支配体系に組み込まれていたので,村落の中で住民相互の利害が一致しなかった。日常生活は同一サイクルで展開されていたが,集落に住む人びとの心理的凝集性,すなわち村という社会単位への帰属意識は二次的であった。従ってこうしたコミュニティの中での我われ意識は流動的で,民族なる自覚(エスニシティ)はいまだ生まれていなかった。
著者
服部 数幸 佐藤 幸男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. D-II, 情報・システム, II-情報処理 (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.76, no.8, pp.1528-1535, 1993-08-25
参考文献数
12
被引用文献数
38

本論文は時系列空間コード化法に基づいた新しいレンジファインダのシステムについて述べている.光パターンを生成する光源としては半導体レーザを用いており,レンズ系によって生成されたスリット状の光をパターンに従い時系列的にスイッチングしながらガルバノミラーで走査して光パターンを生成している.レーザおよびミラーはCCDカメラの垂直同期信号と同期して動作し,カメラの1フレーム時間内に各光パターンが生成され,その投影像が撮像される.光パターンの生成,切換えにむだ時間がないため,約0.3秒で8枚の光パターンの照射と撮像が行われ,距離測定精度が約1%の512×256画素の距離画像を得ることができる.光学系は極めて小型に形成され(W:140mm,H:35mm,D:95mm),軽量であるため(680g),ロボットの視覚など広い用途が見込まれる.本論文ではレンジファインダのシステムの構成,専用画像処理システムについて述べている.またいくつかの計測結果を示し,本システムの有効性について論じている.
著者
佐藤 裕之
出版者
弘前大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2013-04-01

(1)バルクナノメタルのマクロな残留応力の評価:残留応力と残留ひずみの評価方法について検討した。バルクナノメタルのように小型の試験材を対象として残留応力を測定する方法を検討するため,X線を用いた残留応力の測定方法について,東北大学の協力を得つつ,2D-XRD法の適用可能性について検討し,測定した。また,穿孔法によるひずみ-残留応力測定法についても実験した。提供を受けたバルクナノメタルの残留応力テンソルの測定を試み,残留応力の主応力と主軸の評価を行い次の結果を得た。ARB法により作成したバルクナノメタルの残留応力の主軸は,圧延方向と一致しており,熱処理によって主応力の大きさは変化するものの主軸の方向は変化しない。残留応力から見積もられるひずみは,バルクナノメタルの作成方法にも依存する。(2)マクロな変調組織を持つ合金の強化法の検討結晶粒径や硬度に分布や変調構造を作り込む方法として複合負荷による方法を実験的に検討し,室温強度と高温強度とマクロ組織の様相との関係を検討した。アルミニウム合金では,室温強度と高温強度(クリープ強度)を同時に改善できる場合のあることを見いだした。ホールペッチの関係やいわゆるDornの式からは,結晶粒の微細化による強度変化は,室温と高温では相反する依存性を持ち,広い温度範囲で強度を改善することは困難と予想されるが,組織の不均一さを積極的に生かすことによる室温強度と高温強度の同時改善の可能性を示した。高温強度の評価法として,代表者が提唱している「ひずみ加速指数」を用いる方法を改善して用いた。

1 0 0 0 OA 伊豆乃頼朝

著者
小杉天外 (為蔵) 著
出版者
東亜堂
巻号頁・発行日
vol.前編, 1912
著者
高橋 理喜男
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.26, no.4, pp.17-23, 1963-03-30
被引用文献数
2 2

Die Planung der Spielplatze in Osaka fing aus Anlass von einem unvorhergesehenen Unfall an. Das war "Die Anordnung des vom Schadenfeuer betroffenen Teils in dem Kita-Bezirk" im Jahre 1909, die vorwiegend aus dem Plan von Strassen und Spielplatze bestand. Der Plan war so epochemachend, dass ein gewisser Fremder ihn sehr eifrig unterstutzte, und dennoch wurde seine Ausfuhrung aus dem falschen Grunde gehindert, dass Spielplatze sich nur in einem besonderen Bezirk sammeln. Die zweite Planung, zum Andenken der Thronbesteigung entworfen, durchgang zu Beginn der Taischo-Zeit(1961), und sieben Spielplatze wurden sich gerecht auf der ganzen Stadt verteilt, und auch jeder in der Nahe der Schule. Nach einigen Jahren (1921) wurden vier Volksbibliotheken neben den Spielplatze angelegt. Geschichtlich ist diese Verbindung, nach meiner Meinung, das seltsame und bemerkenswerte Beispiel, darauf die westliche Zivilisation einwirkt.
著者
粕田 晴之 緑川 由紀夫 樋山 和広 堀田 訓久 村石 修 鈴木 和一 野々瀬 恵司 野々瀬 恵司
出版者
日本医療機器学会
雑誌
医科器械学 (ISSN:0385440X)
巻号頁・発行日
vol.73, no.4, 2003-04-01
参考文献数
3

〔はじめに〕自治医科大学附属病院は平成14年8月にリニューアルされたが,手術室空調の快適な運用が確立されるのに稼動開始後約2カ月を要した.〔新手術室空調の特徴〕手術室は3階で,4階が空調器械室階となっている.手術室ごとに空調機が設けられ,室内の設定器で運転/停止および室温設定ができる.外調機は4系統あり,陰陽圧可変型手術室を除く16の手術室の空調機へ処理外気を供給する.気流は,手術室天井中央のHEPAフィルタ付き吹出口から壁四隅の床レベルの吸込口に向かっている.換気回数は一般手術室が約30回/h,高清浄度手術室が約55回/hとなっている.〔問題点と対応〕問題点:新手術室の運用開始時,空調は手術室壁面の設定器の操作で自動制御されることになっていた.しかし,実際には設定通りに制御されるとは限らず,急に冷風が温風に,温風が冷風に変わったり,時に天井から蒸気が吹き出たりして,医師・看護師からクレームがついた.原因調査:自動制卸では設定温度を下げた時は冷風に,上げた時は温風に切り替わってしまうこと,設定温度に±1.5℃前後の幅があること,温度センサの反応と室温調節に時間を要すること,天井吹き出し口直下・手術台周辺と室温センサの設置されている壁面との間に約4℃の温度差があること等が判明した.対応:患者人室時は「暖房,26℃」でスター卜し,室温を変える場合は「暖房」のまま設定温度を上下させ,手術開始時は設定を「冷房」に変更してから設定温度を変える.〔結論:快適な手術室の空調〕室温制御の向上には,(1)温度幅の許容範囲をゼロに近づけて室温調節時間の短縮を図るとともに,(2)手術台周辺と壁面との間の温度差は手術室天井からの一方向流が維持されている証左であることから室温センサを天井吹き出し口直下・手術周辺に設置し,(3)湿度を外気の季節変化に応じて中央で調節する必要がある.
著者
山中 俊夫 相良 和伸 甲谷 寿史
出版者
大阪大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

大空間を有するオフィスにおいて、自然換気を利用した次世代型自然換気・空調システムにおける様々な通風導入システムの室内気流・温度分布特性を温度、CRI3、CO_2濃度などの指標を用いて明らかにするとともに、省エネルギー性について検討を行い、自然風の利用によって空調による冷房負荷の約60%が削減されることを明らかにした。また、自然換気用チムニーの設置位置に関する基礎的なデータも収集した。