著者
長嶋 雲兵
出版者
お茶の水女子大学
雑誌
重点領域研究
巻号頁・発行日
1992

本年度は研究計画に従い、プログラミング環境と先に作成したプログラムの改良を行った。それにともない、ポテンシャル関数を決定するための断熱ポテンシャルを計算するための分子軌道計算のパラメータの決定を行った。断熱ポテンシャルを求める際の分子軌道法のパラメータは、全電子エネルギーを計算する際の基底関数と電子相関の取扱い方である。計算方法は、多配置参照配置間相互作用(MRSDCI)であり、用いた基底関数はダニングらの基底関数をDZにまとめ分極関数を加えた物(DZP)およびTZにまとめ分極関数を加えた物(TZP)である。軌道数は二酸化炭素2分子あたり60(DZP)と120(DZP)である。多配置参照関数の選び方は、重要な参照配置の候補が見あたらないので、まずHF電子配置1つを参照関数としてSRSDCIを行い、そこで0.05以上の大きな係数を持つ電子配置を参照配置としてえらぶ。そしてそれらをもちいてさらにMRSDCIを行い、そこで0.05以上の係数を持つ電子配置を参照電子配置に加えると言う方法である。HF配置を参照関数として用いたSDCIを行うと0.05以上の係数を持つ電子配置が1つ現れるが、それを参照関数に加えたMRSDCIを行うとそれの係数が小さくなると言う事を示している。TZP基底関数を用いた計算では、HF電子配置を参照関数としたSDCIの結果はHF電子配置が0.9以上の係数をもつのみで、それ以上の配置は全て0.03以下となった。HFとMRSDCIでは若干傾きが違うが、MRSDCIとデービッドソンの補正を加えた物はほぼ同じ傾向を示し、さらに計算方法が同じ物どうしではDZPもTZPもほぼ平行であった。さらに基底関数の改良に加えデービッドソンコレクションや自然軌道反復を行なった結果得られた断熱ポテンシャルは、常識的に精度の良い方法を取っても核間距離の近いところでは断熱ポテンシャル局面の曲率など、DZPを用いたMRSDCIの断熱ポテンシャルの形状とあまりかわらない結果が得られた。
著者
関如来 (巌二郎) 編
出版者
文禄堂
巻号頁・発行日
1900
著者
堀 源一郎
出版者
東京大学理学部
雑誌
東京大学理学部廣報
巻号頁・発行日
vol.19, no.4, pp.32-34, 1988-03
著者
橋本 寿夫
出版者
日本海水学会
雑誌
日本海水学会誌 (ISSN:03694550)
巻号頁・発行日
vol.45, no.4, pp.p222-237, 1991-07
著者
菅野 了次 園山 範之 米村 雅雄 田村 和久 山田 淳夫 鳥飼 直也 小林 弘典 山田 淳夫 小林 弘典 鳥飼 直也
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2006

本研究課題では,新規なイオニクスデバイスの開発を目的として,新規材料開発と新規反応開拓を目指した.全くのブラックボックスである電気化学界面での反応挙動の解明のためにモデル電極を開発し,電気化学界面での反応の詳細が明らかにできるようにしたことが,本研究の大きな成果である.また,最高のイオン導電特性を示す固体電解質材料にたいする純理学的な知見は,今後の材料開発の指針を示すものである.
著者
村田 一郎 加藤 照之 柳沢 道夫 長沢 工 土屋 淳 石井 紘
出版者
東京大学
雑誌
一般研究(A)
巻号頁・発行日
1986

1.受信機の改良国産のGPS相対測位用受信機の開発が本研究の目的の一点であった。L1単波受信機としては、すでに昨年度完成していたが、測定精度向上のため、L1、L2の2波受信が可能となるよう改良を施した。L2波搬送波再生方式として、Pコード解読形を採用したので、好S/N比が得られた。この受信方式を採用した機種は米国に1機種あるだけで、特色ある国産受信機が製作されたことになる。ただし、受信チャンネルが8本と限定されたため、同時受信可能衛星数は4個ということになった。完成は今年度秋期であったが、データ解析処理ソフトウェアが未だ途中段階であること、さらに、GPS事情の激変のため、労力を外国製受信機の対応に取られ、現在までのところ、本確的な運用までには至らず、文京区地震研究所と三鷹国立天文台との間で試験観測を続けている。2.試作受信機による観測三浦・房総両半島を結ぶ基線網において、1987年06月と88年02月の2回試験観測を実行した。6月の観測については、昨年度報告済みであるが、2月の観測については、データ処理に時間的な余裕がなく、報告できなかったので、ここに結果の一部を記しておく。下表は基線長を前回の結果と比較したもので、10kmの距離を1cmの精度で計測するという研究当初の目的の一つを達成したものと判断できる。基 線 基線長(m) 前回との差(cm)間口ー野比 7813 2.9 1.0野比ー鋸山 12154 -1.2鋸山ー間口 13730 1.2また、対国立天文台基線(20km)を使い、外国製GPS受信機と並行観測を継続中で、この結果も含めた総合研究報告を現在作成中である。
著者
田中 恒彦
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

不安障害に対して認知行動療法を実施する上でSUDはと呼ばれる症状評価が重要である。発表者は、多彩な身体感覚(内部感覚)を有する不安症状を、オノマトペを用いて評価することが患者の詳細な症状把握と治療介入に有用な事を発見した。本発表では、実際の症例の経過を追いながら既存の方法と比較してオノマトペを用いたSUDがもつ可能性について考えてみたい。
著者
永島 道夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CS, 通信方式
巻号頁・発行日
vol.93, no.20, pp.23-30, 1993-04-26

21世紀のインフラストラクチャとなるやらわかい通信システム実現を可能性にする要素技術のひとつと考えられる64-bit汎用マイクロプロセッサのアーキテクチャとその通信への応用の実例を示す。前半で,DECの開発した汎用RISCマイクロプロセッサ,DEC Alpha AXP のアーキテクチャとそのインプリメンテーションの概要を述べる。後半では、これを用いた実際 のシステムの例として,高速RISCプロセッサの性能向上が,通信処理におけるボトルネックの解消を達成しえることを示す。FDDI SASノード上にTCP,IP,UDP/IPのプロトコル・スタックを実装し,メディア上でのデータ転送レートにほぼ等しい98Mbpsのスループットを,ユーザ・アプリケーション・プロセス間で実現した。
著者
海老原 修
出版者
横浜国立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

平成11年12月〜平成13年1月に実施したアンケート調査「運動部顧問の指導信条に関する調査」の追跡調査を実施した。平成14年12月〜平成15年1月にかけて、高等学校運動部顧問552名、中学校顧問314名の合計866名を対象に郵送調査を実施した。前回と今回2回の調査にともに回答された対象者は294名であり、第1回調査に回答されないが第2回調査にのみ回答された対象者は167名で461名の回答を得た。また、アンケート調査実施に際しては、神奈川県教育庁、神奈川県高等学校体育連盟、中等学校体育連盟より、調査票作成や郵送法の配布・回収方法、および県内学校運動部の問題点について意見を交換した。さらに、同じような学校運動部と地域スポーツの関係に課題をかかえる地域の専門家とのヒアリングや意見交換を重ねた。すでに、アソシエーションとコミュニティを対比して運動部とスポーツ活動の関係性の限界を予測し(2000)、総合型地域スポーツクラブ、民間フィットネスクラブ、企業スポーツクラブ、学校運動部の4機関から、2機関または3機関が合同でクラブを形成することが現実的対応と提言したが、学校運動部の変化は、この提言に沿った形で変化している。このように抜本的な運動部活動の在り方を模索する事態を迎えたとき、先に指摘した4機関の合併にともなう外部指導者導入が運動部存続の活路のように思えるが、ヒアリング調査やアンケート調査からは、顧問教師の指導信条に著しい変化は認められず、指導者の指導信条が多様化する子どもたちのニーズに追いつけない事態を危倶する。今後は外部指導者の指導信条を知り、学校運動顧問のそれと比較することが必須の作業となる。
著者
光延 真哉
出版者
東京大学
雑誌
特別研究員奨励費
巻号頁・発行日
2008

平成21年度は次の1~3の論文を発表し、4の口頭発表を行った。なお、1と2は昨年度(平成20年度)内に投稿、受理されたものであり、その概要については昨年度の報告書に記載したためここでは省略する。1.「『春世界艶麗曽我』二番目後日考」(『国語と国文学』86巻6号、2009年6月)2.「歌舞伎役者の墳墓資料」(『演劇研究会会報』35号、2009年6月)3.「スペンサーコレクション所蔵『風流ぶたい顔』について」(『国文学研究資料館平成21年度研究成果報告<見立て・やつし>の総合研究プロジェクト報告書』5号、2010年2月)4.「東京都立中央図書館加賀文庫所蔵『役者とんだ茶釜」について」(歌舞伎学会秋季大会、2009年12月12日、於鶴見大学)3はニューヨーク公共図書館(The New York Public Library)のスペンサーコレクション(The Spencer Collection)所蔵の黒本『風流ぶたい顔』(延享2年刊ヵ)、4は東京都立中央図書館加賀文庫所蔵の名物評判記『役者とんだ茶釜』(明和7年成立、何笠著)を新たに紹介したものである。前者は「三段謎」の形式で江戸の歌舞伎役者40人を採り上げた作品、後者は鐘元撞後掾という架空の一座で上演された『菅原伝授手習鑑』の評判を記した作品であり、いずれも本研究が対象とする近世中期の江戸における、歌舞伎の享受の在り方を示す好資料である。また、今年度は、昨年度、東京大学大学院に提出した博士論文をもとにし、笠間書院から刊行予定の単著『江戸歌舞伎作者の研究-金井三笑から鶴屋南北へ-(仮題)』の原稿執筆を行った。いずれの論考にも大幅な加筆訂正を施しているが、特に研究課題の一つとなっている初代金井由輔について、その事績を新たにまとめて増補したほか、従来活字化されていなかった金井三笑作『卯しく存曽我』の台帳の翻刻を掲載する予定である。
著者
Ildikó V. TÓTH Inês C. SANTOS Cláudia F. M. AZEVEDO Jorge F. S. FERNANDES Ricardo N. M. J. PÁSCOA Raquel B. R. MESQUITA António O. S. S. RANGEL
出版者
(社)日本分析化学会
雑誌
Analytical Sciences (ISSN:09106340)
巻号頁・発行日
vol.29, no.5, pp.563-570, 2013-05-10 (Released:2013-05-10)
参考文献数
30
被引用文献数
3 5

In this work, aiming to develop a simple, inexpensive method for the determination of low bromate levels in water samples, a liquid waveguide capillary cell (LWCC) was coupled to a FIA system. The long optical path (100 cm) of the LWCC was used to improve the sensitivity and the limit of detection without resorting to any off-line or in-line preconcentration processes. The spectrophotometric determination was based on the oxidation of chlorpromazine by bromate in an acidic medium, resulting in the formation of a colored radical product. Sulfamic acid was added to the reagent for minimizing the interference of nitrite, and a chelating ion exchange resin was used to remove major cationic interferences. The developed system allowed the determination of bromate within the range between 1 – 20 μg L−1 with a detection limit of 0.2 μg L−1.
著者
John M. Lipski
出版者
Longman
巻号頁・発行日
1994