1 0 0 0 OA 罪と罰

著者
ドストエフスキー 著
出版者
丸善
巻号頁・発行日
vol.前編, 1913
著者
村田 晴美 荻原 昭夫 岩田 基 汐崎 陽
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:18804535)
巻号頁・発行日
vol.J96-D, no.4, pp.941-951, 2013-04-01

本論文では,従来の音楽電子透かし法とは異なった視点から埋込を行う手法を提案する.音楽を対象とた電子透かしでは,透かしが埋め込まれた後に音楽データとしての価値を損なわないように音質を維持することが求められている.この要件に対して,従来の手法では音質劣化が知覚されないように埋め込んでいた.しかし,種々の攻撃に耐性を有し,かつ十分な埋込容量を確保しながら音質劣化が知覚されないように埋め込むことは難しい.そこで,音質劣化が「知覚されない」ではなく,「知覚されても違和感がない」ように埋め込むことで要件を満たすために,演奏楽器と類似した音色をもつサンプリング音を透かし信号とした埋込法を提案する.
著者
松嶋 淑恵
出版者
文教大学
雑誌
人間科学研究 (ISSN:03882152)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.185-208, 2013-03 (Released:2013-04-02)

The concept of Gender Identity Disorder has taken hold in Japan, allowing medical care and legal change of sex for people with Gender Dysphoria. However, there is a negative understanding that assumes having a gender identity that differs from one’s sex is a disorder. Individuals whose gender identity does not fit into a set category are also ignored. A solution based on medical model has little impact on gender dualism and gender norms and compels people who have a unique gender identity to adopt it. We investigated the impact of financial status, human relationships, and psychological problems based on quantitative approach that included various subjects with a unique gender identity. Results indicated that there were economic disparities similar to the male-female disparity for Mt and Ft and the male–male disparity for Mt and Mt. Subjects with a gender identity that was not generally recognized tended to be isolated in comparison to individuals with a typical GID. Anxiety about one’s transition led to inability to play the social role one wished more so than discontent with one’s physical transformation. Sustained efforts to tackle the problem posed by gender dualism, gender norms, and gender discrimination for the transgendered as well as the cisgendered must be made to create a society that includes people with Gender Dysphoria.性同一性障害概念ができたことにより性別違和をもつ人々に対する性別変更のための医療や制度が成されたが、性同一性障害は身体と異なる性自認をもつ事を疾患としてとらえる消極的な理解であるとともに、典型的な当事者にあてはまらない多様な当事者を不可視化している問題がある。また医学モデルに基づいた解決は、当事者を苦しめる男女二元論やジェンダー規範を揺るがさないまま当事者側だけが変化すべき対象であることを強いている。そこで、多様な当事者を対象に含め、量的調査法による実態調査を行い、特に経済状態の影響、他者との関係性、精神的問題について調査した。その結果、MtとFt間で男女間および男性間の経済格差が見られ、治療の機会不均等に影響していた。典型的性同一性障害像に比して認知度の低い性自認をもつ人は孤独に陥りやすかった。また、性別移行に関する不安は、身体変容が満たされないことよりも社会関係上で望む役割が果たせないことから生じることが明らかになった。性別違和をもつ人々が社会から排除されずに生きるためには、男女二元論やジェンダー規範、性差別といった非当事者にもかかわる問題に取り組み、社会が変化していくことが必要であると言える。
著者
林 雅秀 岡 裕泰 田中 亘
出版者
林業経済学会
雑誌
林業経済研究 (ISSN:02851598)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.9-20, 2011
参考文献数
37

森林所有者は経済学的な要因のみならず,社会関係の影響を受けて意思決定を行っていると考えられる。本稿は社会関係が森林所有者の行動に関与することを取引費用経済学の立場から理論的に示した上で,森林所有者と事業体との間の社会関係と森林所有者どうしの社会関係が森林所有者による保育と伐採という意思決定に及ぼす影響についての仮説を構築した。仮説の妥当性を秋田県および岩手県の森林組合員を対象とした郵送調査データに基づいて検討した。その結果,とくに森林所有者どうしの社会関係が森林所有者の意思決定に及ぼす影響が大きいことが明らかになった。その背後には,森林所有者どうしの社会関係は,事業体についての評判を流通させ,社会的不確実性を低減させる効果をもつというメカニズムが存在すると考えられた。
著者
Kazuki Hotta Kentaro Kamiya Ryosuke Shimizu Misako Yokoyama Misao Nakamura-Ogura Minoru Tabata Daisuke Kamekawa Ayako Akiyama Michitaka Kato Chiharu Noda Atsuhiko Matsunaga Takashi Masuda
出版者
International Heart Journal Association
雑誌
International Heart Journal (ISSN:13492365)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.59-63, 2013 (Released:2013-04-03)
参考文献数
31
被引用文献数
13 34

The purpose of this study was to clarify the acute effects of a single session of stretching exercises on vascular endothelial function and peripheral circulation in patients with acute myocardial infarction. This study evaluated 32 patients (mean age, 66 ± 9 years) who received phase I cardiac rehabilitation after acute myocardial infarction. Five types of stretching exercises were performed on the floor: wrist dorsiflexion, close-legged trunk flexion, open-legged trunk flexion, open-legged lateral trunk bending, and cross-legged trunk flexion. Each exercise entailed a 30-second stretching followed by a 30-second relaxation, and was repeated twice. Low- and high-frequency components (LF and HF) of heart rate variability (LF, 0.04-0.15 Hz; HF, 0.15-0.40 Hz) were analyzed, and HF and LF/HF were used as indices of parasympathetic and sympathetic nervous activities, respectively. Reactive hyperemia peripheral arterial tonometry (RH-PAT) index was measured and used as a parameter for vascular endothelial function. Transcutaneous oxygen pressure (tcPO2) on the right foot and chest was also measured, and the Foot-tcPO2/Chest-tcPO2 ratio was used as a parameter for peripheral circulation. The HF, RH-PAT index, and Foot-tcPO2/Chest-tcPO2 ratio were significantly higher after the exercises than before (P < 0.05, P < 0.01, and P < 0.05, respectively). There was no significant difference in the LF/HF ratio measured before and after stretching exercises. These findings demonstrate that stretching exercises improve vascular endothelial function and peripheral circulation in patients with acute myocardial infarction.

1 0 0 0 OA 求塚

著者
宝生新 [編]
出版者
下掛宝生流謡本刊行会
巻号頁・発行日
1936
著者
星川 啓慈
出版者
日本宗教学会
雑誌
宗教研究 (ISSN:03873293)
巻号頁・発行日
vol.80, no.1, pp.1-24, 2006

宗教学・宗教哲学の分野では、これまで「宗教の真理・奥義・核心などと呼ばれるもの-以下では<宗教の真理>として一括する-は言語でかたることができるか否か」という問題が頻繁に議論されてきた。本論文では、否定神学者としてのウィトゲンシュタイン(W)とナーガールジュナ(N)の思索をとりあげ、二人がいかにこの問題と格闘したかを跡づける。「語りうるもの」と「語りえないもの」を鋭く対置させ、自分の宗教体験をその区別に絡めながら思索した前期W。世俗諦と勝義諦からなる二諦説に立ち、勝義をかたる言語の可能性を見捨てることはなかったが、そうした言語の限界をふかく認識したN。宗教の真理をかたる言語をめぐる二人の見解には、驚くほどの共通点と根源的な相違点とが見られる。本論文は、二人の相違点ではなく共通点に焦点をあわせて、議論を展開する。二人の思索からいえることは、言語によっては宗教の真理について直接に「語る」ことはできないけれども、間接にそれを「示す」ことはできる、ということである。いわば、言語は宗教の真理を「示す」という目的のための「作用能力」をもつのである。
著者
岡部 英男
出版者
東京音楽大学
雑誌
研究紀要 (ISSN:02861518)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.1-18, 1993-12-20
著者
堀 倫裕 鶴田 岳志 貝戸 清之 小林 潔司
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集F4(建設マネジメント) (ISSN:21856605)
巻号頁・発行日
vol.67, no.1, pp.33-52, 2011 (Released:2011-02-18)
参考文献数
29
被引用文献数
1 2

下水処理施設は,保全管理方式が異なる複数の資産群から構成されており,補修や再構築に要する財源も様々である.したがって,維持管理計画を最適化し,事業の安定性・継続性を確保していくためには,異なる資産管理方式および資金調達方式を同時に考慮したライフサイクル費用分析が必要となる.さらに,下水道事業体は公営企業として財務会計を有する場合も多く,財務会計と有機的に連携した管理会計を構築することが重要である.本研究では,下水処理施設のアセットマネジメントに資する管理会計システムを提案するとともに,管理会計シミュレーションを通じて,ライフサイクル費用の低減に貢献するようなアセットマネジメント戦略を検討するための方法論を提案する.さらに,適用事例を通じて方法論の有効性を検討する.
著者
深見 俊崇
出版者
日本教育工学会
雑誌
日本教育工学会論文誌 (ISSN:13498290)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.201-204, 2009
参考文献数
6

授業を受ける側であった教員志望学生が,カリキュラムについていかなるイメージを抱いており,教職科目「教育課程論」の講義を通してそれらがどのように変容するかについて,彼らのカリキュラムに関するメタファーから検討した.第1回と第14回での受講者の作成したカリキュラムに関するメタファーを3つのカテゴリー(「義務・固定性」「編成・柔軟性」)「マクロ・複雑性」)に分類したところ,第1回では,「義務・固定性」の回答者が大半を占めていた.講義後においては,「編成・柔軟性」「マクロ・複雑性」の回答者が増加することが確認された.