著者
半貫 敏夫 三橋 博巳 佐藤 稔雄
出版者
国立極地研究所
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.84, pp.120-130, 1985-03

南極氷床上に建設された観測用建物は, ほとんどの場合耐雪構造体の中に配置され, これら全体が雪面下にある。他方, みずほ基地では掘削した雪洞の中に建物を配置する方式を採っていて, ここでは雪面下の建物を雪圧から保護するための本格的な耐雪構造体はなく, 部分的に雪洞の形を保つための支保工が施されているにすぎない。小規模な基地ではこのみずほ方式が魅力的である。本論文では, この雪洞型の基地をつくる場合の難点である雪洞建設について一つの省力化試案を提出した。それは雪面下で雪洞を掘削するかわりに, 貯雪柵の組み合わせや簡易耐雪構造体を用いて雪面上に建てた建物周辺を覆い, このまわりに雪を積もらせて雪洞にしようというものである。この雪洞建設方法の実現の可能性を確かめるために, 軽量で取り扱いが簡単な網を素材にした貯雪柵の防風, 貯雪性能に関する予備的な風洞模型実験を行った。その結果, 網の防風, 貯雪性能はその充実率φによって大きく影響されるが, 適切な網を選択すれば貯雪柵として十分に役立てられるという感触を得た。現在さらに実験精度を吟味した風洞模型実験を継続している。
著者
大林 啓吾
出版者
帝京大学法学会
雑誌
帝京法学 (ISSN:02881659)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.269-356, 2011-08
著者
大林 啓吾
出版者
帝京大学法学会
雑誌
帝京法学 (ISSN:02881659)
巻号頁・発行日
vol.27, no.2, pp.269-356, 2011-08
著者
工藤 栄 田邊 優貴子 井上 武史 伊村 智 神田 啓史
出版者
国立極地研究所
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.114-122, 2009-03-30
被引用文献数
1

南極の陸域環境の植物の分布と定着は,洪水をも含む環境の物理的撹乱による制限を強く受けていると考えられる.近年(第47次観測隊以降),日本南極地域観測隊の活動を通じ,東南極宗谷海岸のラングホブデ域にある氷河池(仮称)の多年性雪の堤防に大きな穴が開き決壊したことを確認した.同様の現象は約25年前にも報告されている.以前の穴はその後閉塞し,今回の決壊直前まで氷河融解水が涵養した湖沼となっていたが,現在ではその湖水のほとんどが失われ,湖の面積は著しく縮小している.ラングホブデ南部にある隣接したいくつかの渓谷及び湖沼は,土壌藻類・地衣類・蘚類や湖底藻類蘚類群落が発達した地域として知られている.これらの中で,氷河池内やこの雪の堤防の下流側の渓谷(やつで沢)にはごく乏しい植生しか見出すことはできない.この対照的に貧弱な植生の分布と定着状態は,繰り返し発生する堤防の決壊による物理的撹乱が湖沼内及びその下流側での植物の分布・定着を制限した結果であると考えられる.この報告を通じ,著者らはこの地域の氷床の融解量の変化の評価とともに,露岩域での生態学的研究及びこのエリアで今後とも行われる観測活動に際しての安全確保という観点から,この多年性雪堤防と氷河池の長期監視の重要性を訴えるものである.

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出版者
巻号頁・発行日
vol.第341-342,
著者
斉藤 満 関 剛 細谷 昌之
出版者
国立極地研究所
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.410-440, 1992-11

この報告は, 南極氷床ドーム深層掘削計画に使用するため, 新たに開発した大型雪上車の基本性能及び総合性能の試験結果について述べたものである。試験した結果, この雪上車は, 設定した性能及びシステムデザインのねらいをおおむね満足しているが, 構造の一部に不具合部分があることも認められた。試験は, 再現性を有し類似車両と性能の比較ができるコンクリート舗装路及び南極の積雪の硬さを模擬して造った転圧雪路で行った。
著者
桜井 修次 藤村 成夫
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会北海道支部研究報告集. 構造系
巻号頁・発行日
no.57, pp.173-176, 1984-03-26

昭和38年・56年の豪雪年には、東北・北陸地方において、鉄骨構造物を中心に多数の建物が倒壊したが、道内の積雪による建物の倒壊事故は、野津紡績工場(昭和50年3月)・北海道トラックターミナル(昭和53年3月)・北海道航空格納庫(昭和56年1月)などに見られるように、豪雪年に限らず跡を断たない。この雪害の主たる原因の一つとして、屋上積雪量が特定行政庁の定める設計基準値を大幅に上回ったことによるものであることが指摘され、基準の見直しが論議されている。北海道をはじめ、多雪地域における木造・鉄骨造の建物の構造設計では、積雪荷重が支配的な要因となることが多く、建物の安全性と経済性に重要な影響を与えるが、その実態に関する系統的な調査・研究はこれまで十分に行なわれていなかった。本調査は、これに関する基礎資料の蓄積をはかろうとするものであり、1.北海道各地の各種建物についての実態調査 2.陸屋根を有する無暖房大型倉庫についての1冬期間の継続計測 3.無落雪模型屋根についての1冬期間の継続計測を行なった結果を報告する。
著者
竹内 貞男 喜納 淳 細谷 昌之 吉田 治郎 石沢 賢二
出版者
国立極地研究所
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.p363-375, 1992-11

日本南極地域観測隊は, これまで4種類の雪上車を使って調査活動を続けてきた。それらの雪上車は用途別に内陸氷床上用と沿岸・海氷上調査用の2つに分類できる。内陸用の雪上車はこれまでSM50S型中型雪上車を使用してきたが, 「南極氷床ドーム深層掘削計画」も提言されるなど, 調査区域が年々内陸奥地に広がり, より低温性能のよい大型雪上車の開発が要望されていた。そのため, 国立極地研究所設営専門委員会に雪上車設計作業委員会を設置して, 現有のSM50Sの技術的課題を分析し, この結果を基に新型雪上車の開発を実施した。この雪上車は国内での試験走行の後, 1991年に南極に搬入され, 1992年の冬期には南極氷床で走行し, ほぼ予想された性能を発揮した。
著者
喜納 淳 細谷 昌之 竹内 貞男 金内 賢
出版者
国立極地研究所
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.32, no.2, pp.218-237, 1988-07

昭和基地ならびに沿岸地域で使用する小型雪上車を国立極地研究所設営専門委員会小型雪上車設計作業委員会が開発した。この雪上車は, 主として氷上で行動することから, 軽量化を図ることを開発の条件の一つとした。このため, 動力伝達システムには全油圧駆動方式を採用した。この方式は, 日本の南極観測では始めてのことであるので, 低温下での始動試験, 始動に用いるバッテリーの持続試験を行った。全油圧駆動方式に伴う車両の操縦上の問題について試験を行い, 必要な改善策を講じた。また, 車両のピッチングを減少するために, 懸架装置についての試験も行い, 必要な改善を行った。完成した新小型雪上車は第28次観測隊により昭和基地に搬入され使用されている。
著者
吉川 孝
出版者
慶應義塾大学
雑誌
哲學 (ISSN:05632099)
巻号頁・発行日
vol.111, pp.31-60, 2004-03

投稿論文1. 志向性と認識論2. 現象学的突破3. 所与性の拡大と構成問題4. 世界の超越論的問題5. 初期空間論における世界問題6. 空間論の転換とその後の展開7. 心と世界Die Frage nach der Welt 1st das Zentralproblem der Phanomenologie Edmund Husserls. Was er unter dem Titel Welt verstanden hat, ist aber noch nicht so klar. Es ist deutlich, dass der Ausgangspunkt der Phanomenologie Husserls die Erkentnistheorie oder-Krithik ist. Wie kann die Erkentnis iiber sich hinaus gehen und ihre Objekte treffen. Die Erkentnistheorie will, wie die Erkentnis ihren Objekte trifft, aufklaren. Aber das Weltproblem ist nicht das Erkentnisproblem, das auf Grund von dem Begriff Intentionalitat gelost werden kann. Innerhalb der Frage nach der Welt, wird zum Ratsel eben die intentionale Korelation zwischen Erkentnis und Objekt (Seele und Welt). Husserl sagt: die selbstverstandlich seiende Welt wird unversta'ndlich oder ratselhaft, sowie sie sich einmal auf die Bewusstsein-subjektivitat bezieht. Es ist nun ein Widersinn, dass die menschliche Subjektivitat als der in der Welt seiende Teil die ganze Welt selbst konstituiert, sozusagen verschlingt. Diese Unverstandlichkeit klar zu machen, ist die Aufgabe der phanomenologischen Weltproblemathik, die als das transzendentale Problem bezeichnet wird. Und Husserl findet darin eine Moglichkeit des Gegebensein der gesamten Welt in dem Bewusstseinsleben, dass Leben standig In-Weltgewissheit-wach-leben ist.
著者
西口 明弘 桜井 修次 城 攻 柴田 拓二
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会北海道支部研究報告集. 構造系
巻号頁・発行日
no.55, pp.35-38, 1982-03

1980年12月下旬から81年1月下旬にかけて、東北・北陸地方は「三八豪雪」以来の記録的な大雪に見舞われ鉄骨構造物を中心に各地で多数の建物が倒壊した。この雪害の主要な原因の一つとして、積雪量が設計値を大幅に上回ったことによるものであることが指摘されており、特定行政庁の定める設計基準値の再検討の必要性が論じられている。北海道では小樽など一部の地域で多雪であったが全般的には大凡平年並の積雪で、「五六豪雪」には仲間入りをしなかった。それでも建物の倒壊事故が生じたが、実は特に多雪の冬でなくても積雪による建物の倒壊事故はしばしば生じているのである。多くの場合、その主要な原因として建築物設計用雪荷重の設定が適切でなかったことが数えられている。現行の建築基準法令では雪荷重を特定行政庁の定める最深積雪量と積雪の単位重量を乗じて計算することになっている。しかし最深積雪量の規定は観測資料との関連が極めて曖昧で、合理的根拠の不明な値が地域毎にそれぞれ異なった考え方で設定されている。又、積雪単位重量も多雪地域では全国的に共通して0.3と規定されているが、蓄積された実測資料に基づいた検討が十分になされているとはいえないようである。こうしたことから、設計用雪荷重を合理的に設定するには、まず積雪重量そのものを定量的に把握することが急務であることが各方面から指摘されてきた。本報は札幌及び東北・北陸各地で過去に測定された平地積雪重量に関する資料を収集し実証的な検討を試みたものである。
著者
谷脇 徹 笹川 裕史 藤澤 示弘
出版者
神奈川県自然環境保全センター
雑誌
神奈川県自然環境保全センター報告 (ISSN:13492500)
巻号頁・発行日
no.4, pp.41-45, 2007-03

スギノアカネトラカミキリによる材質劣化被害の実態把握のため、平成18年度にアンケート法による広域被害実態調査を実施した。得られた最新の調査結果と昭和54年度、昭和60年度、平成元年度および平成17年度の被害実態調査結果とあわせて、27年間に渡る被害発生の経年変化について検討した。調査箇所数の最も多い昭和60年度〜平成元年度における各市町村の被害状況について、被害状況や位置関係から7つの地域区分(複数市町村からなる地域)に分類した。その結果、激害地域から無被害地域まで段階的に認められ、激害地域から離れるほど被害程度が小さくなる傾向にあった。また、広域レベルでは被害の顕著な経年変化はみられなかったが、各地域内の詳細な被害経年変化については不明であり、今後の課題として残された。この課題について、GISによる新たな被害解析手法を導入することで、地況や林況データを含めた詳細な被害要因解析が可能になると期待される。
著者
成田 英器 前野 紀一
出版者
国立極地研究所
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.67, pp.11-17, 1979-10

南極みすほ基地て掘削回収した雪試料を用い,その試料の薄片から結晶粒の平均断面積を測定し,深さ50mまての結晶粒の成長過程を調べた.結晶粒の平均断面積は時間に比例して増加した.しかし,結晶粒の成長曲線は深さ約35mて不連続となった.成長曲線のこう配から求められる結晶粒の成長速度は深さ35mより浅い所の値より35m以深の値の方が2倍も大きかった.この違いは,積雪の荷重による応力増加のためか,35m以深の雪の層て雪の年間蓄積量を過少評価したためと考えられる.35m以浅て得られた結晶粒成長速度をほかの観測結果と比較することにより,みずほ基地の年間蓄積量は約70kg m^<-2>a^<-1>と見積られた.結晶粒の成長曲線が深さ約35mて不連続になること,およびその層て成長速度が急に増加することから,この雪が蓄積した頃,雪の蓄積量の少ない寒冷な時期が襲来したことが示唆された.結晶粒成長曲線から,寒冷期は約340年前に約70年間続いたと推定される.
著者
石川核 校
出版者
有朋堂書店
巻号頁・発行日
1926

1 0 0 0 中国童話

著者
郑硕人 顾乃晴编
出版者
上海文艺出版社
巻号頁・発行日
1989