著者
角 康之 松村 耕平 横井 逸人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CNR, クラウドネットワークロボット (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.233, pp.7-10, 2012-10-04

人と情報サービスのインタラクションに一貫性の高さと活動空間の広がりを提供するために、サービスを提供する擬人化エージェントが仮想空間と実空間を行き来する枠組みを提案する。具体的には、観光地を案内する3次元CGキャラクタが仮想空間内の仮想ツアーの途中で実空間のロボットに乗り移り、プレイヤーの実空間体験を誘導するシステムを試作した。我々の試みは、あらかじめ用意されたサービスを提供するだけでなく、実空間での人とのインタラクションを取材し、それを仮想空間に持ち帰って新たなコンテンツとすることに特徴がある。
著者
中澤 満 満上 育久 波部 斉 山添 大丈 八木 康史
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CNR, クラウドネットワークロボット (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.233, pp.15-20, 2012-10-04

本稿では環境中に複数台のKinectを配置することで,人物を含む広域な環境全体を三次元計測するシステムを提案する.環境全体を密に計測するためにはKinectを密な間隔に配置する必要がある一方,密に配置するとKinect相互の投影光の干渉によって計測データが欠損する.本システムでは,計測データが欠落しないようKinectの間隔を空けた配置においてもKinectの位置姿勢パラメータを高精度に推定する手法を適用することで,広域での三次元計測を可能としている.
著者
岡本 和子
出版者
大東文化大学
雑誌
大東文化大学紀要. 人文科学 (ISSN:03861082)
巻号頁・発行日
vol.45, pp.A49-A65, 2007

本論文は、批評家ヴァルター・ベンヤミン(1892-1940)における「子ども」という形象が、彼の芸術理論の核心にある「言語」との関係において特殊な位置を占めていることを、後期の散文作品『ベルリンの幼年時代』に即して明らかにするものである。『ベルリンの幼年時代』は二つの言語獲得を描いた作品である。ひとつは、色という媒質において子どもが物と対峙することによって、音声言語と文字言語とが一体化した言語を獲得するさまであり、いまひとつは、みずからの幼年時代を回想する者が、その歴史を記述する言語を獲得するさまである。こうして獲得された言語こそが、『ベルリンの幼年時代』という作品そのものである。
著者
關 義和 小金澤 正昭
出版者
日本家畜管理学会
雑誌
日本家畜管理学会誌・応用動物行動学会誌 (ISSN:18802133)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.69-76, 2010

ハクビシンは、日本では外来種と考えられているが、行動圏に関する研究はほとんど行なわれていない。中国の飼育下のハクビシンは、冬期に程度の浅い冬眠をすることが報告されている。本研究では、冬期の極端な行動圏の減少が野外個体で初めて観察されたので、その結果について報告する。高標高域に位置する栃木県奥日光地域において、2007年7月から2008年6月にかけて、ハクビシンのオス1頭をラジオテレメトリー法により追跡した。行動圏サイズは、夏期と秋期には約1,830haで、冬期には5ha、春期には479haであった。また、冬期における1日の移動距離と1時間毎の平均移動距離は、他の季節に比べて低い値を示した。これらの結果は、追跡個体の冬期における活動性の低下を示唆する。したがって、本種の管理を行っていく上では、冬期の捕獲努力量は他の季節よりも強化しなければ十分な捕獲成績が得られない可能性がある。
出版者
キネマ旬報社
雑誌
キネマ旬報 (ISSN:13425412)
巻号頁・発行日
no.1056, pp.p105-115, 1991-04-15
著者
Williams John 賀来 卓人
出版者
キネマ旬報社
雑誌
キネマ旬報 (ISSN:13425412)
巻号頁・発行日
no.1112, pp.p139-141, 1993-08-15
著者
新谷 勝広 富田 晃 萩原 栄揮
出版者
養賢堂
雑誌
農業および園芸 (ISSN:03695247)
巻号頁・発行日
vol.83, no.5, pp.554-559, 2008-05

モモの枯死障害に及ぼす強剪定の影響。山梨県におけるモモの栽培面積は3,510ha、生産量は60,200tになる。これはいずれも全国一であり、山梨県内における樹種別の栽培面積ではブドウの4,360haに次ぐ規模となっている。しかし一方で、山梨県の農地面積は、農業就労者の高齢化や担い手不足などに伴い漸減してきている。そのような状況においても、モモはブドウに比べ栽培面積の減少割合は低く、ほぼ横ばいとなっている。これは、ブドウに比べて開園に際して棚などの施設費を必要としないことや、1998年1月の大雪でブドウ棚が倒壊する被害によってモモヘの改植が進んだこと、ブドウに比べ省力的な樹種として認識されていることなどによると考えられる。障害は植付け後2〜3年が経過した若木で発生が多いと言われている。果実が生産できる樹齢に達したころ、本障害が発生し樹体の衰弱や枯死を引き起こすと、経営的にもダメージとなる。このような状況から本障害の原因の究明と防止対策が強く求められており、筆者らは2001年より「モモ枯死障害の原因究明と対策」の試験を開始した。