著者
山本 道也
出版者
流通経済大学
雑誌
流通經濟大學論集 (ISSN:03850854)
巻号頁・発行日
vol.23, no.1, pp.52-62, 1988-10

1982〜1987年に,竜ヶ崎市流通経済大学構内において,1日13回の帯状センサス法を用いて,チョウの日周活動性の調査が行われた。4〜10月にかけて計26回の調査で,7科44種10,782個体が目撃され,群集構造,種数,個体数,多様性,優占種についての日周変化について解析が行われた。以下はその結果である。1.チョウ44種の13の調査時間帯への個体数分布マトリックスより,群分析と主成分分析を併用して,二つの活動時間帯と二つのチョウ群集を分類した。2.早朝および午後遅くから夕刻にかけての時間帯は,サトキマダラヒカゲ,ヒメジャノメに代表される好陰地性群集の活動の場である。3.日中の時間帯は,ヤマトシジミ,ヒメウラナミジャノメ,オオチャバネセセリ,アゲハ,イチモンジセセリ,モンシロチョウ,アオスジアゲハ,ツバメシジミ,コミスジに代表される好陽地性群集の活動の場である。
著者
山本 道也
出版者
流通経済大学
雑誌
流通經濟大學論集 (ISSN:03850854)
巻号頁・発行日
vol.29, no.4, pp.1-20, 1995-03

1986年の竜ヶ崎市郊外の2.5km-帯状センサスにより,チョウ成虫の生息環境の調査が行われた。3〜11月にかけて1旬につき2回の調査で7科44種3,091個体が目撃され,距離補正の上(補正総個体数=2,048),群集構造,種数,個体数,多様性,優占種についての生息環境による違いが報告された。以下はその結果である。1.チョウ44種の13の調査小区への補正個体数分布マトリックスより,群分析と主成分分析を併用して,三つの生息環境(オープンランド,モザイク,森林)と二つの群集(オープンランド群集,森林群集)を区別した。2.耕作地とその周辺域には,モンシロチョウ>ヤマトシジミ>キタテハ>イチモンジセセリが優占する計18種からなるオープンランド群集が成立していた。3.森林には,オオチャバネセセリ>ヒカゲチョウ>キチョウ>ゴイシシジミ>アゲハ>>ヒメウラナミジャノメ>サトキマダラヒカゲ>コチャバネセセリ>ルリシジミ>アオスジアゲハ>コミスジを優占種とする計26種を含む森林群集が成立していた。4.これら二つの群集の移行帯的性格をもつたモザイクが第三の環境として区別され,オープンランド群集と森林群集の混合体となつていた。5.種数については,オープンランド群集はモザイク>オープンランド>森林,森林群集は森林>モザイク>オープンランドの順となり,個体数については,オープンランド群集はモザイク>オープンランド>森林,森林群集は森林>モザイク>オープンランドの順となり,多様性については,両群集ともにモザイク>森林>オープンランドの順となった。6.1986年には,調査地にある森林の一部が造成地に変わったため,そこではチョウは生息不能となったが,全体としては目撃種数,目撃個体数ともに増加し,特に,造成地に隣接する森林では特定の種の集中化が見られた。全体として,1985年の環境変化から回復傾向にあるが,以前の状態とは大きな違いがある。
著者
翠川 三郎 藤本 一雄 村松 郁栄
出版者
地域安全学会
雑誌
地域安全学会論文集 (ISSN:13452088)
巻号頁・発行日
no.1, pp.51-56, 1999-11
被引用文献数
34

The correlation of the new J.M.A. instrumental seismic intensity with the former J.M.A. Seismic intensity and ground motion parameters is examined. The 215 strong-motion records with the intensity of 0 to 7 are used for the analysis. The instrumental seismic intensity computed from the records agrees well with the former seismic intensity determined from human response or observation of damage. The instrumental intensity shows slightly higher correlation with peak ground velocity than peak ground acceleration, and shows highest correlation with the parameters such as the product of the peak velocity and the peak acceleration.
著者
加藤常員 小沢 一雅
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.37, no.11, pp.1950-1959, 1996-11-15
被引用文献数
3

分類操作は 大きく階層的分類と非階層的分類に分けられ それぞれに多くの手法(クラスタリング手法)が提案されている. 本論文では 多値の遺伝子表現を採用した遺伝的アルゴリズムに基づく非階層的クラスタリング手法を提案する. 一般にクラスタリング手法は クラスタの評価基準および分類の具体的な手順を定めるものである. 非階層的クラスタリング手法では データを k 個のクラスタに分割する際 分割数 k は与えられるか 手法の一部として決定される. 非階層的クラスタリング手法の主たる戦略として まず仮のクラスタ分割を与え 評価基準がよりましな分割に逐次改良していく方法(分割最適化法)がある. この方法では 初期の分割あるいはクラスタの核といった初期条件が最終の分割結果に根本的な影響を及ぼし ときとして局所最適解(分割)に陥る場合も多い. 一方 遺伝的アルゴリズムは 局所最適解を回避することができる多点探索の特長を持っている. 本研究は 遺伝的アルゴリズムの多点探索能力をいかし ロバストな非階層的クラスタリングの実現をめざすものである. 提案する手法は 優性遺伝をモデルとした新たな遺伝的アルゴリズムによって構成されている. 本手法の特性を確認するため 分割最適化法の代表的な手法である k-means 法に基づく比較実験を行った. 実験では 2変量データ(点配置パターン)を用い 評価基準は平方和分解の原理に基づくクラスタ内平方和の総和を採用した. 実験結果として 在来の手法では数%しか最適な分割を得ることができない対象に対して 本稿で提案する手法によれば 80%に近い割合で最適な分割が得られることを確認した.This paper treats a clustering procedure by using the genetic algorithm. As is well-known, existing clustering procedures are classified into two types; i.e., hierarchical and non-hierarchical types. In this paper, a non-hierarchical clustering procedure based on the genetic algorithm has been presented. We call it GA procedure. Our GA procedure can be characterized by its strong power of the multi-point search. From this, the probability to obtain the optimum solution can be made higher than existing procedures. In our experiment, the GA procedure and a typical existing procedure for the so-called k-means method have been compared in terms of probability to obtain the optimum solution and other related aspects. For three kinds of experimental point patterns, the GA procedure had shown its robustness in searching the optimum solution.
著者
永田 勝也 塚本 鋭 白山 晋
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.23, 2009

クチコミなどによる,ネットワーク上のマーケティング戦略の研究が盛んになされている.本研究では,潜在リンクを保持するネットワークモデルを用いてネットワークを生成し,そのネットワーク上での情報伝播の特性を調べることで,潜在リンクが情報伝播に与える影響を探る.
著者
山本 道也
出版者
流通経済大学
雑誌
流通經濟大學論集 (ISSN:03850854)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.1-16, 2005-07

1991年の竜ヶ崎市郊外の2.5km-帯状センサスにより,チョウ成虫の生息環境の調査が行われた。3〜11月にかけて1旬につき2回の調査で7科39種1,713個体が目撃され,距離補正の上(補正総個体数=1,552),群集構造,種数,個体数,多様性,優占種についての生息環境による違いが報告された。以下はその結果である。1.目撃総個体数5以上のチョウ31種の19の調査小区への補正個体数分布マトリックスより,群分析と主成分分析を併用して,三つの生息環境(人家周辺域,荒地森林)と二つの群集(森林群集オープンランド・モザイク群集)を区別した。2.森林やそれと隣接する荒地では,ヤマトシジミ>アゲハ>オオチャバネセセリ>ルリシジミ>アオスジアゲハ=イチモンジセセリを優占種とする計23種が森林群集を構成していた。3.荒地や人家周辺域には,キチョウ>モンシロチョウ>キタテハ>ツバメシジミを優占種とする16種からなるオープンランド・モザイク群集が成立していた。4.種数個体数ともに過去10年間の最低となったが,オープンランド・モザイク群集の台頭と優占種への目撃個体数の集中度合いが減少し,均等性が増大した結果多様性はむしろ上昇した。
著者
川西 武夫
出版者
京都府立医科大学
雑誌
京都府立医科大学雑誌 (ISSN:00236012)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.872-890, 1932

ぐるくろん酸ガ化學上葡萄糖ノ酸化物ナルハ既ニ多數ノ學者ニヨリテ定メラレ,生體内ニ於テモソノ成生ハ葡萄糖ヨリ來ルト一般ニ假定セラル.サレドぐるくろん酸ガ葡萄糖以外ノ物質ヨリ成生セラルヤ否ヤニ付テハ未ダ解決セラレズ.サキニ私ハ家兎ノ飢餓實驗ニ際シぐるくろん酸ガ葡萄糖ノミヲ唯一ノ源泉トセズ,直接又ハ間接ニ蛋白ヲモ母體トスル事實ヲ確證セリ.今コノ事實ヲ更ニ追及センガタメふろりぢん糖尿犬ニ付テ實驗シ次ノ成績ヲ得タリ.1)飢餓犬ニふろりちん及ビあどれなりんヲ注射シテ肝臟並ビニ筋肉ニ於ケルぐりこげん量ヲ最少限度ニ消耗セシメタル後,かんふるヲ注射スルニ尚尿中かんふをぐるくろん酸ノ排泄セラル丶ヲミタリ.即チかんふるト結合スベキぐるくろん酸ハ葡萄糖又ハぐりこげんノミナラズ,他ノ體物質(蛋白及ビ脂肪)ヲモ母體トスルヤ明ナリ.2)犬ヲ3-4日間飢餓セシメ毎日ふろりぢんヲ注射スルモ尚夥シキぐりこげん量ヲ動物體内ニ保有ス.何トナレバ該動物ニあどれなりんヲ注射セバ尿中多量ノExtrazuckerヲ排泄スレバナリ.サレドカクノ如ク處置シテ該動物ハ肝臟及ビ筋肉ニ於ケル最後ノ糖源貯蓄ヲ固渇シ,更ラニ第2ノあどれなりん注射ハ最早Extrazuckerノ排泄ヲ起サザルニ至ルヲミタリ.3)正常犬ガかんふる注射後排泄セシ尿ニ酵母ヲ加ヘテ醗酵セシメ糖ノ消失シタル後,かんふおぐるくろん酸ハ旋光法又ハ還元法ニヨリテ定量セラル.サレド酵母ノ作用時間長キニ亘レバ短キモノト比シ光學檢査ニヨル左旋度ハ却ツテ増加シ,鹽酸ヲ以テ加水分解セル後ノ還元力ノ増加ハ益々減少スルガ如シ.4)ふろりぢん糖尿犬ノ尿ヲ酵母ニヨリ醗酵セシ後ニ多少トモ左旋度ヲ示ス.該左旋度ハふろりぢんト同時ニかんふるヲ注射シテ排泄シタル尿ヲ酵母ニヨリ同樣ニ操作セシモノヨリ遙カニ弱シ.サレド何レノ場合ニ於テモ鹽酸ヲ以テ加水分解セル後ノ還元力ハ加水分解前ト比シ増加セズ.サレバふろりぢん糖尿犬ノ尿中ニ存スルかんふおぐるくろん酸ノ實在ハ,醗酵試驗ニヨルモ不可能ニシテ,鉛錯及ビあんもにあくニヨリ沈澱セシメ還元法ヲ應用シテ初メテ證明スルヲ得タリ.5)犬ヲ飢餓トふろりぢん及ビあどれなりんヲ以テ處置シ肝臟並ビニ筋肉ニ於ケルぐりこげん量ヲ最小限度ニ消耗セシメタル後,尚飢餓ノミ6日間繼續セシメふろりぢん糖尿ノ止ムニ至リテかんふるヲ注射スルニ尿中排泄セラル丶かんふおぐるくろん酸ノ量ハ該動物ガ普通食ニ際シテ同量かんふるノ注射ニヨリ形成セシかんふおぐるくろん酸ノ量ト殆ンド同量ナリ.即チ飢餓犬ニ於テかんふるト結合スベキぐるくろん酸ハ直接又ハ間接ニ蛋白或ハ脂肪ヨリ發生スルヲ知レリ.
著者
川西 武夫
出版者
京都府立医科大学
雑誌
京都府立医科大学雑誌 (ISSN:00236012)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.289-302, 1932

かんふるヲ注射セシ犬ガ尿中ニ排泄スルかんふおぐるくろん酸量ニ關シ,サキニ宮崎氏ガ旋光法ヲ以テ測定セシモノト,千葉氏ガHandel氏ふるふろーる蒸溜法ニヨリテ定量セシモノトノ間ニハソノ成績ニ著シキ相異アリ.余ハコノ相違ガ實驗方法ノ異ナルニヨルベキヲ想倒シ,先ヅ健康ナル人間及ビ家兎ノ尿ニツキ,又Neuberg u. Lachmannニ從ヒめんとーるヲ以テ中毒セシ家兎ノ尿ヨリ分離シタル純粹ノめんとーるぐるくろん酸ニツキ,更ラニ又めんとーる又ハかんふるヲ與ヘ當該抱合ぐるくろん酸ヲ含ム家兎ノ尿ニツキ夫々旋光法,還元法,並ビニHandel氏ふるふろーる蒸溜法ヲ應用シソノ成績ヲ比較研究シテ次ノ成績ヲ得タリ.1)健康ナル人間又ハ家兎ノ尿ハ光學的否活動性ナルカ又ハヨハキ左旋性ヲ示ス(-0.01-0.022°).該尿ハ僅カニ還元能力ヲ有シ(葡萄糖ニ換算シテ0.005-0.042%),且多クノ場合鹽酸ヲ以テ加水分解ヲ行ヘル後ニ還元物質ノ増加ヲ示ス.旋行法及ビ還元法ハ共ニ尿中ニ存スル抱合ぐるくろん酸ヲ他ノモノト區別シテ定量シ能ハザルモ,Handel氏法ニヨリテハ人間ノ尿100ccm.中5-10mg.家兎ノ尿100ccm.中4-15mg.ノぐるくろん酸らくとん量ヲ正確ニ定量シ得タリ.2)純粹ニ分離セシめんとーるぐうん酸(溶解點110°)ノ種々ノ濃度ノ溶液ヲ作リテ檢スルニ旋光法ニヨリ0.02-1.0%濃度ニ於テ正シキ含有量ヲ,還元法ニヨリ0.2-1.0%濃度ニ於テ正シキ含有量ノ70-80%ヲ測定シ得タリ.然ルニHandel氏法ニヨリテハ0.1-1.0%濃度ニアリテ正シキ含有量ノ僅カニ4-22%ヲ定量シ得タルノミ.而シテコノ際應用セヲル丶鉛錯及ビあんもにあくニヨルめんとーるぐるくろん酸ノ沈澱ハ60-90%ニ於テ可能ナルガ故ニソノ成績ガ如何ニシテ旋光法ノ成績ヨリ遙カニ少ナキヤノ原因トシテ獨リ沈澱ノ不完全ナルニ歸スヲ得ザルナリ.3)めんとーるぐうん酸ヲ含ム家兎ノ尿ハ旋光法,還元法ニヨル成績ガ互ヒニ略々相近キヲミタリ.シカモ同時ニ含有セラル丶右旋葡萄糖ノ比較的多量ナルニ際シ却ツテ還元法ニヨル成績ガ旋光法ニヨルモノヨリ大ナリ.然ルニHandel氏法ニヨリテハ旋光法又ハ還元法ニヨリテ得タル成績ノ僅カニ17-25%ヲ得タルノミ.而シテ鉛錯及ビあんもにあくニヨルめんとーるぐるくろん酸ノ沈澱ハ67-97%ナリ.4)かんふおぐるくろん酸ヲ含ム家兎ノ尿ハ還元法ニヨリ旋光法ニヨリテ得タル成績ノ35-48%ヲ得タリ.コノ兩者成績ノ甚ダシキ相異ニ關シテハ原因不明ナリ.Handel氏法ニヨリテハ僅カニ旋光法ノ4.7-9.0%還元法ノ12-17%ヲ測定シ得タルノミ.而シテ鉛錯及ビあんもにあくニヨルかんふおぐるくろん酸ノ沈澱ハ35-78%ニシテ之ヲめんとーるぐるくちん酸ニ於ケルモノト比シ一層不完全ナリ.
著者
石塚 晴通 大槻 信 池田 証寿 月本 雅幸 沼本 克明 築島 裕 小林 芳規 奥田 勲
出版者
北海道大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
1996

高山寺経蔵本のデータベース化により、平安・鎌倉時代の諸学・諸芸が形作る相互依存関係(学芸情報ネットワーク)を現経蔵本及び旧蔵本から再現することを目的とし、現地における原本の実地調査を二度に亘り(平成10年7月、平成11年1月)実施した。その成果として、『高山寺本東域傳燈目録』(高山寺資料叢書第十九冊)を東京大学出版会より刊行し、高山寺経蔵の形成に関する重大な進歩があった。さらに、高山寺経蔵の現蔵本や経蔵より流出して各家に分蔵される旧蔵本の書誌データを補強し、資料相互間の関連についての検討を行った。また、高山寺経蔵本の資料紹介・研究が多くなされている『高山寺典籍文書綜合調査団研究報告論集』(昭和56~平成9年度分17冊)及び『訓点語と訓点資料』(1~101輯)から研究資料を抽出して作成したデータベースを補強した。二度に亘る実地調査の期間及び各研究者のもとにおけるコンピューター環境を整備して得られた互いの緊密な連絡・協力体制により構築されたデータベースを活用し、文献の相互依存と継承について研究討論を行った。この結果、目的とした研究成果を達成し、全322ページの研究成果報告書を作成配布することを得た。
著者
湊 宏仁 多田 充 宮地 充子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.421, pp.67-74, 2000-11-06
参考文献数
2

サークルの新メンバー募集等で希望者が名前を記入出来る(署名する)ポスターを目にすることがあるが、このような署名に対して多重署名方式が有効であることはよく知られている。しかし、署名者が名前以外の情報も付加した場合では、効率的な署名方式は提案されていない。そこで、我々は、そのような付加情報を「署名者の意思」と呼び、この概念を包含できる、既存の多重署名方式を利用する原始的な方法と新たな署名方式を提案する。そして、我々の署名方式が効率的で、署名者の意思を考慮する署名方式に固有の偽造に対して安全であることを示す。尚、本提案は離散対数問題に基づく多くの多重署名方式に適応可能である。
著者
松本 一則 内藤 正樹 帆足 啓一郎 呉 剣明 滝嶋 康弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.425, pp.59-63, 2009-01-28
参考文献数
3
被引用文献数
1

Microsoft Wordによる電子情報通信学会技術研究報告形式のテンプレートファイルです.
著者
川口 健一
出版者
東京外国語大学
雑誌
東京外国語大学論集 (ISSN:04934342)
巻号頁・発行日
vol.68, pp.[153]-162, 2004
著者
仲宗根 平男
出版者
琉球大学
雑誌
琉球大学農学部学術報告 (ISSN:03704246)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.192-202, 1970-12-01

亜熱帯地域に属する沖縄に300年前よりさし木法によって受け継がれたといわれる, いわゆる地スギが北部山奥へ小面積ながら残っている。その地スギ3本を採取し, その幹材の理学的性質を明らかにすることにより, 造林樹種として, 価値判定の資料に役立てる目的でこの実験を行なった。なお福岡産のスギ1本も実験に加えた。測定結果は下記の通りであった。1)年輪巾 : 地スギ材は未成熟材部で変動が大きく, 成熟材部で安定している。2)晩材率 : 晩材率が70%を示し, 本土産スギ材10∿25%と比較すると著しく高い値を示している。3)気乾比重 : 早材は地スギ材0.3∿0.5,福岡産スギ材0.2∿0.3で地スギ材が高く, 晩材は0.7∿0.9と産地による差がない。4)細胞膜厚 : 早材で6∿12μ, 晩材6∿14μと産地による差はない。5)細胞径 : 早材は地スギ材20∿40μ, 福岡産スギ材40∿50μと福岡産スギ材が大きい。6)細胞径に対する細胞膜厚割合 : 早材は地スギ材が20∿40%, 福岡産スギ材10∿20%と地スギ材が高く, 晩材は地スギ材50∿80%, 福岡産スギ材50∿70%で両者に差はない。この高い値は明らかに早材と区別される。7)仮道管長 : 地スギ材の未成熟材は髄から10番目年輪程度までで, 成熟期に達する期間は福岡産スギ材と大差ないが, 仮道管長は短かい傾向がある。8)地スギ材の特徴 : 晩材率が70%と著しく高く, 早材細胞径も小さく, したがって比重の高い緻密な材である。