著者
塚越 秀行 佐々木 正志 北川 能 田中 崇裕
出版者
The Society of Instrument and Control Engineers
雑誌
計測自動制御学会論文集 (ISSN:04534654)
巻号頁・発行日
vol.40, no.8, pp.859-866, 2004-08-31 (Released:2009-03-27)
参考文献数
15
被引用文献数
1 5

This paper describes the numerical analysis and design for a higher jumping rescue robot using a pneumatic cylinder. First, the basic equations for jumping are derived and the simulation is performed. Then, the relationship between the jumping height and the pressure-receiving area of the cylinder is considered when the volume or the stroke of the cylinder is kept constant. This allows calculation of the optimal cross sectional area. In addition, the jumping height is also affected by the weight ratio between the rod and the cylinder tube. Based on these results, a robot equipped with a cylinder of the appropriate dimensions controlled by a well-selected valve is reengineered and demonstrated. Experimental results show that the improved robot can jump considerably higher than the former design with the same energy efficiency, as shown in the following video. http://www.cm.ctrl.titech.ac.jp/study/jump/home.html.
著者
東 克明
出版者
首都大学東京
巻号頁・発行日
pp.1-142, 2013-09-19

首都大学東京, 2014-09-19, 博士(文学), 乙第68号
著者
駒谷 壽一
出版者
昭和大学学士会
雑誌
昭和医学会雑誌 (ISSN:00374342)
巻号頁・発行日
vol.46, no.5, pp.677-685, 1986-10-28 (Released:2010-09-09)
参考文献数
22

大腰筋は股関節屈曲の主作動筋であるが, その筋線維構成についての記述は見られない.筆者は大腰筋について, その筋線維構成を検討し, これまでに同様の方法で検査されてきた骨格筋と比較検討を行った.研究対象ならびに方法: 研究対象は23~87歳 (平均年齢65.4歳) の成人10名 (男性4, 女性6) の病理解剖屍から得られた大腰筋である.筋組織片は第5腰椎下縁高で, 筋走行に直角な断面の全域を採取, ホルマリン固定後, ゼラチン包埋, 凍結切片とし, Sudan Black B染色によって筋線維を濃染性の赤筋線維, 難染性の白筋線維及び中間染色性の中間筋線維に分別した.これらの組織標本について, 筋腹横断面積, 1mm2中の筋線維数, 断面の筋線維総数, 3筋線維型の頻度と太さの平均値および密度を算出した.結果: 1.ヒト大腰筋では筋腹横断面積は平均581mm2で, 男性が女性よりも優り, 1mm2中の筋線維数は平均830で他の筋よりも多く, 女性が男性よりも優り, 断面積と逆相関の傾向を示した.断面の筋線維総数は平均507, 579で, 大きな筋の部類に入り, 男性が女性よりも優り, 加齢的減少の傾向が認められた.2.3筋線維型の頻度の平均は白筋線維62.8%, 中間筋線維21.2%, 赤筋線維16.0%で, 他筋に比べて白筋線維の頻度が高く, サルの大殿筋と等しい組成であった.3.3筋線維型の太さの平均は, 赤筋線維, 中間筋線維, 白筋線維の順に大で, これまで検査した多くの筋の筋線維の太さに関する報告と全く逆であった.また, 白筋線維の太さの平均値はこれまでの報告例中最も小であった.4.筋線維の太さの分布型から見て, 加齢的に右方に偏し, 低分布型となる傾向が見られ, 筋線維の減少に伴う代償性肥大と考えられたが, 最終的には筋線維縮小に至る傾向が認められた.5.筋線維の密度は平均91.6%で, 他に比べて非常に高かったが, 男女とも高齢者程, 密度は低くなる傾向が認められた.
著者
松林 圭 藤山 直之
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.561-580, 2016 (Released:2016-12-28)
参考文献数
159

要旨: 適応と多様化との関係を問う“生態的種分化”は、古典的な仮説でありながらも現代進化生態学において大きな進展を見せている。“異なる環境への適応によって隔離障壁が進化する”というこの仮説は、いわば伝統的な自然選択説の現代版であり、生態学の各分野で蓄積された膨大なデータを、進化生物学分野で培われてきた適応と種分化に関するアイディアによって俯瞰する形で成り立っている。生態的種分化は、進化学や生態学、遺伝学といった複数の分野を横断する仮説であるが、近年のこれらの分野における概念的統合およびゲノミクスとの融合に伴い、理論的に洗練された検証可能な作業仮説として、いまや多様性創出機構の議論に欠かすことのできないものとなってきた。日本の生物多様性の豊かさを考えたとき、潜在的に多くの生態的種分化の事例が潜んでいるものと思われるが、残念ながら日本の生物を対象とした実証研究は、今のところあまり多くない。このような状況を踏まえ、本総説では特に生態学者を対象として、生態的種分化のもっとも基礎的な理論的背景に関して、その定義、要因、地理的条件、特徴的な隔離障壁、分類群による相違を解説し、また、その対立仮説である非生態的種分化との違いを説明する。さらに、現在の生態的種分化研究の理論的枠組みにおける弱点や証拠の薄い部分を指摘し、今後の発展の方向性を議論する。
著者
山口 拓 富樫 廣子 松本 眞知子 泉 剛 吉岡 充弘
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.139, no.4, pp.142-146, 2012 (Released:2012-04-10)
参考文献数
36

中枢神経系の発達過程において,神経細胞やシナプス伝達に関連する様々な分子が著しい変化を示す時期,すなわち“臨界期”が存在することが知られている.一方,幼児・児童期に受けた“身体的虐待”や“ネグレクト”といった過度なストレス体験と,成長後のうつ病や不安障害などの精神疾患との関連性が指摘されている.本稿では,臨界期という視点から幼若期に受けたストレスが成長後の情動行動表出におよぼす影響について,幼若期ストレスを受けた成熟ラットが示す行動学的特性,特に情動機能を中心に紹介する.幼若期ストレスとして,生後2週齢あるいは3週齢時の仔ラットに足蹠電撃ショック(FS)を負荷し,成熟後(10~12週齢)に行動学的応答性を検討した.2週齢時FS群では,条件恐怖に対する不安水準の低下(文脈的恐怖条件付け試験)が観察された.一方,3週齢時FS群においては,生得的な恐怖に対する不安水準の低下(高架式十字迷路試験)および社会的行動障害(social interaction試験)が認められた.これらの知見から,幼若期ストレスによる成長後の情動行動表出には,幼若期のストレス負荷時期に依存した変化が生じること,すなわち臨界期の存在が明らかとなった.昨今の精神疾患あるいは感情をうまく制御できない子供達の増加の背景には,幼児・児童虐待の関与が指摘されている.本研究は,このような社会的問題の背景をなす精神疾患と,その発症要因の環境因子としての幼児・児童期に曝露されたストレスとの関係を科学的に解明する上で,有用な情報を提供するものである.
著者
本田 實信
出版者
北海道大學文學部
雑誌
北海道大學文學部紀要 (ISSN:04376668)
巻号頁・発行日
vol.10, pp.87-127, 1961-11-10
著者
田中 雅美
出版者
公益社団法人 日本看護科学学会
雑誌
日本看護科学会誌 (ISSN:02875330)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.20-28, 2021 (Released:2021-06-10)
参考文献数
18

目的:生存の限界といわれる子どもへの医療選択において,母親が代理意思決定をどのように経験しているのかについて記述する.方法:母親ひとりに非構造化インタビューを行い,そのデータを現象学的方法で記述した.結果:母親が語る代理意思決定の経験は,「主体の置き去り」と「主体の取り戻し」の二つのテーマに分けられた.子どもは,医学的所見でカテゴリー化されることにより主体を剥奪され,母親は医療者の望む「お母さん」を演じることにより主体を覆い隠していった.しかし,母親は医療者たちが支援の一環として創る世界に巻き込まれることによって,次第にその世界を基盤とし,子どもと自身の主体を取り戻していった.結論:母性を絶対視した支援は,母親からの支援要請を断絶させたが,一方でその支援が時間の経過とともに母親の視点を変えるきっかけとなっていった.医療者は時に内観しつつ,支援を必要とする人々の内実に関心を向け続けることの大切さが示唆された.

4 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1950年12月18日, 1950-12-18

4 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1910年10月12日, 1910-10-12
著者
下山 晴彦
出版者
一般社団法人 日本教育心理学会
雑誌
教育心理学研究 (ISSN:00215015)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.145-155, 1995-06-30 (Released:2013-02-19)
参考文献数
23
被引用文献数
9 11

It is often said that university students in Japan are comparatively passive and enervated. However both the peculiarity of Japanese adolescent process and the diversity of enervation must be taken into consideration. The primary purpose of this research was to investigate the meaning of the variety of enervation in relation to such adolescent aspects as pycho-social moratorium, mentality of student apathy and identity development. Passivity Area Scale, Moratorium Scale, Apathy Mentality Scale, Identity scale were administered to 522 male freshmen. The data were analyzed using multiple regression analysis. It was shown that the passivity in the area of campus was more serious than in the area of class and study. From the analysis using covariance structure analysis it was found that the structure of passivity in the area of campus was different from that in the area of class and study in so far as it was related to anhedonia seriously considered an apathetic mentality and a basic identity confusion.
著者
村崎 恭子
出版者
日本文化人類学会
雑誌
季刊民族學研究 (ISSN:00215023)
巻号頁・発行日
vol.27, no.4, pp.657-661, 1963
著者
坂井 弘紀
出版者
和光大学表現学部
雑誌
表現学部紀要 = The bulletin of the Faculty of Representational Studies (ISSN:13463470)
巻号頁・発行日
no.19, pp.27-44, 2019-03-11

本稿では、先稿に引き続き、中央ユーラシアのテュルク系諸民族に伝わる英雄叙事詩とシャマニズムとのつながりについて論じる。英雄叙事詩に登場する主人公の勇士が、聖鳥に乗って上昇飛翔したり、ジン(精霊)や肩甲骨を使って卜占を行ったりする様は、シャマンの職能行為と酷似する。イスラーム化が進行した地域においても、シャマニズムはイスラームと習合しながら、大きな役割を果たし続けてきた。英雄叙事詩は、「最初のシャマン」とされる人物コルクトが創出したとされる弦楽器コブズの伴奏をしばしば伴うが、コブズをもちいたシャマンの巫術は20世紀末までも行われていた。英雄叙事詩には、シャマンの「祝詞」の一節と酷似するフレーズが歌われることさえある。また、叙事詩の語り手やシャマンになるうえで、夢が大きな意味をもつといった共通点もある。叙事詩の語り手が、叙事詩をもちいながら治療を行うという実例も報告されている。このように、叙事詩語りとシャマンが重なる点は多い。
著者
Kenji Sato Hirokazu Kato Takafumi Fukushima
出版者
The Institute of Electrical Engineers of Japan
雑誌
IEEJ Journal of Industry Applications (ISSN:21871094)
巻号頁・発行日
vol.10, no.4, pp.402-410, 2021-07-01 (Released:2021-07-01)
参考文献数
20
被引用文献数
21

This paper overviews a traction system for Tokaido Shinkansen trains and presents a novel silicon carbide (SiC)-applied traction system of the new generation Shinkansen train, “N700S”, which began commercial service in the summer of 2020. To achieve compactness and weight reduction, N700S's traction system aimed to take advantage of the merits of SiC devices, which have a lower power loss, higher frequency, and a higher current than Si devices, not only in the conversion system but also in the entire traction system. This weight reduction and compactness allowed for flexibility in the design of underfloor equipment of the car body and enabled the realization of a lithium-ion battery self-traction system that could operate catenary-free at low speeds in the event of a power outage. It also contributed toward achieving flexibility by the easy redesign of different configurations of trains such as 8-car or 12-car sets rather than the standard 16-car trains used for the Tokaido Shinkansen, the concept of which is referred to as the “Standardized Shinkansen train”. The continuous introduction of energy-saving Shinkansen trains including N700S has also led to a decrease in Tokaido Shinkansen's energy consumption. This is the first application of an SiC device and a lithium-ion battery to a high-speed train's traction system in the world.