- 著者
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今福 理博
- 出版者
- 武蔵野大学
- 雑誌
- 若手研究
- 巻号頁・発行日
- 2019-04-01
内受容感覚とは,空腹,体温,心拍などの身体内部の状態を知覚することである。内受容感覚は,他者とかかわる上で必要となる社会的認知や,子どもの生存可能性を高める養育行動に寄与している可能性が議論されている。しかし,これまでの研究は成人対象のものがほとんどであり,発達初期において内受容感覚が社会的認知発達に果たす役割は明らかでない。本研究では,乳幼児を対象に,社会的認知発達における内受容感覚の役割を実証的に解明する。更に,養育者 (母親) の内受容感覚の個人差が,養育行動や育児ストレスに及ぼす影響を明らかにし,社会的認知発達をボトムアップ的に再考する。