著者
Hiroshi Kajihara
出版者
The Japanese Society of Systematic Zoology
雑誌
Species Diversity (ISSN:13421670)
巻号頁・発行日
vol.25, no.2, pp.251-273, 2020-10-28 (Released:2020-10-28)
参考文献数
45
被引用文献数
2

Three species of nemerteans, Balionemertes cf. australiensis Sundberg, Gibson, and Olsson, 2003 (Palaeonemertea), Prosadenoporus olympiae sp. nov. (Hoplonemertea: Eumonostilifera), and Coella gloriae sp. nov. (Hoplonemertea: Polystilifera: Reptantia), are reported based on material collected intertidally at a rocky shore in Cebu Island, Republic of the Philippines. Cytochrome c oxidase subunit I (COI) barcode sequences of these species have earlier been published elsewhere. The Cebu specimen that is herein identified tentatively as Balionemertes cf. australiensis posseses i) small black dots on the ventral body surface, ii) a neurochord in the lateral nerve, iii) serial rhynchocoelic septa, and iv) nephrostomes, characters that were not mentioned in the original description of the species from Australia; the exact species identification requires barcode sequences from topotypes. Prosadenoporus olympiae can be differentiated morphologically from other congeners by having three accessory-stylet pouches; when alive, worms of this species showed negative hydrotaxis. Coella gloriae differs from all the reptantic polystiliferans by having i) four rows of the eyes, ii) the cephalic furrows, iii) no dorsal marking, iv) separate mouth and proboscis openings, v) blind-ending extracerebral vessels, vi) non-forked fibre core in the dorsal ganglia, vii) the subdorsal nerves, and viii) the cerebral organs partly overlapping the brain.
著者
福田 涼 フクダ リョウ
出版者
大阪大学近代文学研究会
雑誌
阪大近代文学研究 (ISSN:13477536)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.81-95, 2017-03

出原隆俊教授御退休記念

4 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1935年09月12日, 1935-09-12
著者
岡崎 宏樹
出版者
関西社会学会
雑誌
フォーラム現代社会学 (ISSN:13474057)
巻号頁・発行日
no.2, pp.84-97, 2003-05-24

本稿の目的は、「自殺論」でデュルケームが「無限という病」とよんだアノミーの概念を再検討することをとおし、欲望の無限化という<症候>を産み出す社会構造を分析することにある。最初に、欲望の無限化とはどのような生態を意味するのか、という問いを考察する。第一に、それは、主体が産業社会が生産する対象を「永続的」に追求するという行為形式を意味する。第二に、それは、欲望が特定の対象から離脱し不在の対象へと拡散することを意味する。次いで、主体に無限回の欲望追求を強いる機制を考察し、それが「進歩と完全性の道徳」にもとづく産業社会の価値体系にあるとみたデュルケームの洞察に光をあてる。さらに、デュルケームがアノミーを暴力性エネルギーの沸騰として記述した点に注目し、彼が示唆したにすぎなかった、この沸騰と産業社会の価値体系との関係を、バタイユのエネルギー経済論(「普遍経済論」)によって理論的に説明する。最後にラカンの欲望論にもとづいて、アノミーは「倒錯」を導くとする作田啓一の解釈を検討し、この現象の病理としての意味を明確にする。以上の考察は、欲求の無規制状態という通説的なアノミー解釈に再考を迫るとともに、豊かな現代社会にただよう空虚さと突発する暴力性を理解するためのひとつの糸口を与えるものとなるはずである。
著者
川合 一郎
出版者
[出版者不明]
巻号頁・発行日
2013

制度:新 ; 報告番号:甲3784号 ; 学位の種類:博士(学術) ; 授与年月日:2013/3/15 ; 早大学位記番号:新6160
著者
吉田 翔太 桐本 光 松本 卓也 小島 翔 鈴木 誠 大西 秀明 田巻 弘之
出版者
一般社団法人 日本臨床神経生理学会
雑誌
臨床神経生理学 (ISSN:13457101)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.202-208, 2013-08-01 (Released:2013-11-01)
参考文献数
15
被引用文献数
2

主動作筋の活動に先行して姿勢調節筋群が放電開始する現象は, 先行随伴性姿勢調節 (APAs) と呼ばれ, 補足運動野 (SMA) がその生成に関与すると考えられている。本研究では, SMAに対する経頭蓋直流電流陰極刺激 (陰極tDCS) が, APAsの機能に影響を及ぼすか否かを検討した。健常被験者11名が, 自己ペースで右上肢を急速拳上する課題を重心動揺計上で行い, この時の右三角筋と右大腿二頭筋の活動を表面筋電図で記録した。左側M1 (Cz上) とSMAに陰極tDCS (2 mAで15分間) 及び疑似刺激を行い, 刺激前後における両筋の放電開始時間差 (ΔEMG onset) の変化を比較した。陰極tDCS後におけるΔEMG onsetの有意な短縮はSMA刺激時にのみ認められた。APAsの生成にはSMAが重要な役割を果たし, また陰極tDCSはSMAの予測的姿勢調節機能を抑制し得ることが示唆された。
著者
吉川 博 佐藤 智人 檜山 洋子 福島 隆宏 佐伯 康之 畝井 浩子 松尾 裕彰
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.23, no.5, pp.691-695, 2020-10-31 (Released:2020-10-31)
参考文献数
10

救急・集中治療領域の患者は重症度が高く,過少投与や必要薬剤の不使用など,薬物治療効果が適正に得られない状態は不利益となる可能性がある。そのため薬物治療効果を最大限に得るための適正使用(以下,適正使用)は重要である。本調査は2016年1月〜2017年12月にICU,高度救命救急センター,HCUでの薬剤師による適正使用介入事例を調査した。 対象期間での適正使用介入事例は227件。薬剤の種別として抗微生物薬が117件(51%),抗凝固薬23件(10%),消化器系薬14件(6%),循環器系薬11件(5%)であった。介入の種類として投与量の増量が105件(46%),薬剤追加が59件(26%),投与方法変更が30件(13%),薬剤変更が20 件(9%)であった。薬剤師は適正使用において,とくに抗微生物薬の増量,排便・血糖コントロールやDVT などの予防薬剤の追加について貢献していると考えられた。

4 0 0 0 OA 復古記

著者
太政官 編
出版者
内外書籍
巻号頁・発行日
vol.第14冊, 1931
著者
岸尾 昌子 青柳 康夫
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.6, pp.232-243, 2014-06-15 (Released:2014-07-31)
参考文献数
31
被引用文献数
4 5

還元糖生成能には品種によって有意差がある.ヒノヒカリ,ひとめぼれ,あきたこまち,コシヒカリといった,一般に良食味とされる品種は60℃浸漬時に胚乳中心部の還元糖生成能が高く,一方,キヌヒカリは20℃・40℃浸漬時の胚乳外縁部の還元糖生成能が高い傾向が見られた.日本晴はいずれの品種よりも低かった.また,産地間に還元糖生成能に差がある可能性が示唆された.北日本の地域の産米は60℃浸漬時における胚乳中心部の還元糖生成能が高い傾向が見られ,それに対して南日本の産米は20℃・40℃浸漬時の胚乳外縁部の還元糖生成能が高い傾向が見られたが,さらなる検証が必要である.還元糖生成能に関与するとされるα-グルコシダーゼ,α-アミラーゼ,β-アミラーゼの各デンプン分解酵素の活性において,品種によって優位となる酵素に違いがあることが示唆された.α-グルコシダーゼが最も強く関与するのはいずれの品種にも共通するが,2番目に寄与するアミラーゼの種類が品種によって異なり.ヒノヒカリはβ-アミラーゼ,コシヒカリはα-アミラーゼが2位で寄与すると分析された.食味に大きな影響を与えるとされる中心部の酵素活性において,1位と2位の酵素活性の寄与度はほぼ同等であった.α-グルコシダーゼに次いで優位に働く酵素は,ヒノヒカリとコシヒカリの場合,β-アミラーゼと分析された.日本晴の中心部にはα-グルコシダーゼおよびα-アミラーゼよりも,β-アミラーゼ様のマルトース生成酵素が寄与すると分析された.このような品種間の違いが,食味の違いに影響を与えている可能性が考えられた.胚乳外縁部の酵素活性においても,全品種の還元糖生成に最も強く影響する酵素はα-グルコシダーゼであった.しかし次に影響する酵素には品種ごとに違いがあり,ヒノヒカリはβ-アミラーゼ,コシヒカリはα-アミラーゼが2位で寄与すると分析された.日本晴はα-グルコシダーゼ,α-アミラーゼ,β-アミラーゼ様の酵素の順に還元糖生成に寄与すると分析された.上記3種のデンプン分解酵素は,品種により異なる活性を示し,それによって生成する還元糖の組成と生成量の違いが生ずると考えられた.
著者
伊藤 理絵 本多 薫
出版者
日本生理人類学会
雑誌
日本生理人類学会誌 (ISSN:13423215)
巻号頁・発行日
vol.15, no.4, pp.83-89, 2010
参考文献数
11

The purpose of this study is to examine how background music (BGM) influences the retrieval processes of pictures in memory. In this study, 9 subjects (4 males, 5 females) looked at three different pictures. Each picture was shown with a different piece of music playing in the background. None of the subjects knew that they would be asked about the music later. As a result, although the music was not consciously heard, the music itself has a factor that becomes associated with memory. Therefore, retrieval processes in memory are promoted by music. This indicates that humans use information that may not even be consciously identified to unify their confusing environment.
著者
坂野 雄二 東條 光彦
出版者
一般社団法人 日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.73-82, 1986-09-30 (Released:2019-04-06)
被引用文献数
70

本研究の目的は,日常生活のさまざまな状況における個人の一般性セルフ・エフィカシーの強さを測定する尺度を作成し,その信頼性と妥当性について検証することである。知覚されたセルフ・エフィカシーの強さを表わしていると思われる項目の選択と,それらの因子分析の結果にもとついて,16項目から成る「一般性セルフ・エフィカシー尺度(GSES)」が作成された。 再検査法,折半法,平行検査法等による検討の結果,GSESは内的整合性も高く,信頼性,妥当性も十分に高いことが示された。また,抑うつ状態にある患者と,中程度ないしは高程度のセルフ・エフィカシーを示す健常者との聞でGSES得点の比較を行ったところ,抑うつ状態にある者は,そうでない者に比べて得点が有意に低いという結果が示された。その結果,GSESは弁別力という点でも妥当性は高く,臨床的応用あるいは研究への応用に十分に耐えうることが示唆された。
著者
林 萍萍 米谷 淳
出版者
日本感情心理学会
雑誌
感情心理学研究 (ISSN:18828817)
巻号頁・発行日
vol.22, no.Supplement, pp.26-26, 2014 (Released:2014-12-05)
参考文献数
4
被引用文献数
1