著者
山田 仁志 Masashi Yamada
雑誌
国際経営・文化研究 = Cross-cultural business and cultural studies (ISSN:13431412)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.73-83, 2016-12-01

After the Second World War, the financing behavior of Japanese companies, has been the primary means of debt financing. Therefore, the equity ratio of Japanese companies, were in much lower levels. However, the Japanese economy is in a low growth period, it began to change is seen in the financing behavior of companies.This paper, based on the data of Financial Statement Statistics of Corporations, to discuss the changes in the financing behavior of Japanese companies. Since the 1970s, equity ratio of Japanese companies continued to rise. In the paper, it was pointed out the features of the Japanese companies. Also, describe the changes in the capital structure of the company, it has also referred to the change of corporate assets.
著者
春成 秀爾
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Japanese History (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.175, pp.77-128, 2013-01-31

縄文後期末~弥生前期の三河地方には,4I系と2C系に区別して施した抜歯,一部の男性がつける腰飾り,一部の男女に施した叉状研歯,複数個体の人骨を集積した再葬墓など特色のある習俗が広がっていた。渥美半島~豊川流域の東三河を代表する吉胡貝塚と伊川津貝塚の墓地で埋葬してある人のうち,L型式の腰飾りをつけた人の抜歯は4I系,Y型式の腰飾りとV型式の腰飾りをつけた人の抜歯は2C系に多い。両貝塚で叉状研歯を施した人の抜歯はすべて4I系である。保美貝塚に多いJ型式の腰飾りと抜歯系列との関係は明らかでない。合葬は4I系同士,2C系同士はあるが,4I系と2C系との間には存在しない。吉胡,伊川津,保美貝塚では再葬は2C系の人に顕著であり,合葬した2C系の人同士で血縁関係が考えられる例もある。これらの現象を総合して,4I系はL氏族(仮称)を含むグループ,2C系はY氏族とV氏族(仮称)を含むグループ,L,Y,V,J型式の腰飾りはそれぞれの氏族の長が身につける標章であって,4I系グループと2C系グループとの間には上下の格差があり,腰飾りをつけた人が多いL氏族は,吉胡集団さらには東三河の諸氏族のなかで最上位を占めていたと推定する。すなわち,東三河は二つのグループ,四つ以上の氏族によって構成される社会であり,吉胡集団,なかでもL氏族は東三河で部族的結合の中心的な役割をはたしていたと考える。4I系グループと2C系グループの数はほぼ1対1である。しかし,それぞれのグループ内の男女の割合は,吉胡貝塚と伊川津貝塚ではほぼ1対1であるのに対して,保美貝塚では4I系では女が多く,2C系では男が多い。これを二つのグループへの帰属になんらかの規制が加わった結果とみるならば,それぞれを半族とみて東三河に双分組織の存在を想定することが可能である。
著者
原口 和貴 大塚 真吾 荒牧 英治 若宮 翔子 灘本 明代
雑誌
研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:2188871X)
巻号頁・発行日
vol.2019-DBS-169, no.6, pp.1-6, 2019-09-03

これまで我々は一つのニュース記事から漫才台本を自動生成する手法を提案してきた.本論文ではヘッドラインニュースを構成する複数のニュース記事から漫才台本を自動生成する手法の提案をする.ニュース記事を漫才台本にする際,ネガティブなニュース記事を漫才にすることは不適切である.そこで本論文ではヘッドラインニュースの中からポジティブ/ニュートラルのニュース記事を抽出しこれら複数のニュース記事から一つの漫才台本を自動生成する手法の提案をする.
著者
服部 旦
雑誌
大妻女子大学文学部紀要
巻号頁・発行日
vol.8, pp.1-36, 1976-03
著者
佐藤 航 大隈 慎吾
出版者
埼玉大学社会調査研究センター
雑誌
政策と調査 (ISSN:2186411X)
巻号頁・発行日
no.9, pp.35-50, 2015

既存の世論調査は対象者に回答を依頼し質問に答えてもらう「応答型」で実施されるが,近年この手法の回収率が低下しつつあると言われている.それに対し,人々が自発的に発言した中から研究課題に関連する部分を抽出して分析する「観測型」の調査が提案されている.そこで,本稿ではツイッター上で観測型の世論調査が可能かどうかを検討した.独自に開発したシステムによって投稿を取得し分析した結果,日本語ユーザーが最も多くつぶやく話題は友人募集や「自分語り」であることがわかった.他方,政治の話題に触れた投稿者はユーザー全体の1%にも満たず,世論調査のサンプルとするには不可能なほど僅少であった.とはいえ,マスメディアの報道に呼応する形で投稿者が急増する現象が確認されたので,これを応用し,報道の中で質問を発し回答ツイートを観測・収集するような「中間型」の調査であれば可能であるかもしれない.Our established poll was carried out using a procedure where respondents answered a number of questions, what we call the Questioning method. This method may have recently faced a decrease in response rate. While, on the other hand, the Observation method analyzes messages that are extracted from voluntary speech that refers to the subject of the survey. In this article, we confirmed the feasibility of a poll on Twitter using the Observation method. Using the tweet data acquisition system that we have developed, we discovered that the most common Japanese tweet is “Let's be friends” and self-conscious mention. Less than 1% of active Twitter users brought up politics, they are too little to poll. During the analysis process, we discovered what the media news accelerate increase of tweets. This suggests that collecting responses via tweets from questions by the media is feasible. We call this the Hybrid method.
著者
森田 良成
出版者
白山人類学研究会
雑誌
白山人類学 = Hakusan Review of Anthropology (ISSN:13415980)
巻号頁・発行日
vol.20, pp.57-78, 2017-03

This paper looks into two interrelated processes staged in a rural community in West Timor, Indonesia, a community that has been largely left behind by development projects. One is the process of rapid spread of mobile phones and expansion of their use. Another is the process of development (involving many twists and turns) of enterprises trying to create the electric infrastructure needed to charge mobile phones, a process that has recently suffered a serious setback. The author describes the two processes and analyzes how villagers proactively purchase new products, incorporate them into their daily lives, and master the ways to use them to fit their environment, at the same time letting the chances of "development", chances that are right there in front of their eyes, slip by. The purpose of the analysis is to highlight the "electroscape", an indispensable condition expected to just be there for the processes of development and modernization, a condition, without which everyday lives of us, researchers, and the countries we come from, would not have been possible, but one which still goes unnoticed by those whose very lives depend on it. This analysis of a rural community in Indonesia shall help us see how consumption and the desire to consume operate on a deeper level, a level unseen with such simple classifications as the "(pseudo-)middle class" and the "poor."
著者
崔 吉城
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Japanese History (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.70, pp.161-183, 1997-01-31

戦後韓国社会の高度成長は朴正煕大統領の経済開発計画とセマウル運動によるものといわれている。特に農村の精神革命とも言われているセマウル運動は朴大統領自ら信念をもって一貫的に推進して成功させたという。それは彼自身農村出身であり農村近代化を推進したことであり,農民層に政治的基盤を置き,国民総和をもって長期執権のために維新憲法を発布してしまったのでセマウル運動の評価は必ずしも肯定的なものだけではない。しかし,とにかく朴大統領の政策や戦後韓国経済の高度成長を理解するためにセマウル運動の研究は必要と思う。その運動の契機や起源はまだ不明である。北朝鮮の千里馬運動とかトルコのケマルパシャ革命などと言われているが寡聞かも知れないが分析的な研究はまだない。私は朴大統領時代を経験したものの一人としてセマウル運動は戦前の日本における農村開発運動と似ていると思った。最近セマウル運動が日本植民地時代の農村振興運動と似ているという言及があったので,私はその実証的な研究をしようと考え,資料を収集した。その過程において,朴大統領が三年間小学校の教師をした学校が農村振興運動の指定学校であったことがわかった。その学校を現地調査をしたところ,老人たちによって朴氏が農村振興運動指定学校で指導していたことを確認した。一方では朝鮮総督府の宇垣一成総督の時嘱託として農村振興運動を指導した山崎延吉を知るために安城市の『山崎文庫』を尋ねて調査をした。私は本稿で植民地に因んでいる反日的な枠を無視して脱価値論的に文献研究と現地調査を合わせて日本植民地時代の農村振興運動は朴大統領のセマウル運動のモデルになっているということを明らかにしたい。
著者
川口 輝太 久保 遼馬 藤田 拓也 前田 竜冶 宇津呂 武仁 小林 彰夫 西崎 博光 河田 容英
雑誌
研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:21888779)
巻号頁・発行日
vol.2019-NL-241, no.22, pp.1-9, 2019-08-22

本論文では,テレビドラマ視聴者がドラマ視聴後にウェブ上で行うドラマ関連関心動向 ・感想 ・レビュー類の情報探索過程を支援することを目的として,ブログ ・ドラマ関連サイト等のウェブページからの情報収集 ・集約を行うウェブマイニング技術を提案する.具体的には,本論文では,BERT および Wikipedia を用いて,文単位での当該ドラマ関連判定および主観情報判定を行うとともに,文単位での判定結果に基づいて,ウェブページ単位での当該ドラマ関連判定および主観情報判定を行う手法,および,その評価結果について述べる.
著者
久津木 文
出版者
神戸松蔭女子学院大学学術研究会
雑誌
Theoretical and applied linguistics at Kobe Shoin : トークス (ISSN:13434535)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.47-65, 2014-03-05

バイリンガルのメタ言語知識や言語的気づきが高いことは長い間知られてきた。近年、バイリンガル研究における関心は二言語での経験が及ぼす非言語的な認知的能力にシフトしている。二言語の語彙体系や言語使用の経験がバイリンガル特有の認知的特性を形成する要因だとされている。よって、本稿では、バイリンガルの語彙についての先行研究を概観したうえで、子どものバイリンガルの非言語的な認知的能力についての最新の知見を検討する。
著者
中田 航平 平林 真実 小林 孝浩
雑誌
エンタテインメントコンピューティングシンポジウム2018論文集
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.234-236, 2018-09-06

ライブコーディングは音楽表現に用いられることが一般的だが、近年映像表現に用いられることが増えている。現状のライブコーディングによって提示されるものは操作される画面の情報のみであり、演者自身の動きまでは提示されない。本稿では、LeapMotionを用いて演者の手の動きを取得し演出に取り入れたライブコーディングによる映像表現を試みた。本稿で試験的に行ったパフォーマンスの映像構成と演出では、演者の手の動きとの関連をすぐに認識するまでには至らず、手を表現するオブジェクトの多様化を始めとした表現の工夫等、今後の改善が望まれる。
著者
小倉 希美
出版者
岩手大学語文学会
雑誌
岩大語文 (ISSN:09191127)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.42-48, 2014-07-05
著者
伊藤 まゆみ 金子 多喜子 大場 良子 藤塚 未奈子 Mayumi Ito Takiko Kaneko Ryoko Ohba Minako Fujizuka
雑誌
共立女子大学看護学雑誌 = Kyoritsu Journal of Nursing
巻号頁・発行日
vol.3, pp.1-10, 2016-03

近年、ストレスに起因してポジティブな変化が生じることが明らかにされている。このことは終末期ケアにおける看護師のバーンアウト予防に貢献すると考えられるが、これらの検討は不足している。本研究目的は、終末期ケアに携わる看護師のストレスに起因したポジティブな変化がバーンアウトに及ぼす影響を明らかにすることである。本研究では、終末期ケアにおいてストレスフルなケアを体験した看護師207名に、バーンアウト、意味づけ並びに外傷後成長の質問紙調査を実施した。バーンアウトの下位尺度である情緒的消耗感、脱人格化、個人的達成惑を目的変数に、その他の測定変数を説明変数とした重回帰分析を行った。その結果、個人的達成感には意味づけや外傷後成長が影響していた。これらの結果、看護師がストレスに起因してポジティブな変化が生じれば、個人的達成感の低下は改善する可能性が示唆された。