著者
菊池 雄太 砂川 力也 増澤 拓也
出版者
日本トレーニング指導学会
雑誌
トレーニング指導 (ISSN:24336742)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.3-11, 2020 (Released:2020-09-11)
参考文献数
26

本研究は、大学ラグビー部に所属する健常な男子大学生18名を対象に、スラックライン上での歩行トレーニングがバランス制御能力に与える影響について明らかにすることを目的とした。実験参加者を3群(スラックライン群;SL 群、フロント・サイドブリッジ群;FS 群、コントロール群;Cnt 群)に分け、週に2 回のトレーニングを4 週間実施した。トレーニング前後に、重心動揺、筋力および反応ジャンプテストを測定し、各トレーニングセッションの終了直後に、主観的運動強度(RPE)を聴取した。その結果、SL群とFS 群において、トレーニング後に、重心動揺速度が有意に低い値を示した。SL 群およびFS 群の背筋力の変化は認められず、Cnt 群では、トレーニング後に低下する傾向であった。また、主観的運動強度はFS 群に比べSL 群が有意に低い値を示した。このことから、スラックラインを活用したトレーニングを行うことで、スタビライゼーション型の体幹トレーニングと同等にバランス制御能力が向上し、実践者は、トレーニング強度として主観的に小さく感じていることが明らかとなった。
著者
小池 百合子
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.1085, pp.22-25, 2016-12-08

ボートとカヌー(スプリント)競技の開催候補地となる「海の森水上競技場」は、国際大会の規格を満たす施設として工事が進められてきた。埋め立て地湾岸エリアの水路を整備することから予算が拡大。2013年の立候補ファイルでは69億円だった建設コストは、14年…
著者
畑村 耕一
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.564-569, 2019 (Released:2019-03-25)
参考文献数
18

大気汚染防止とCO2排出量の低減のために,走行中に排ガスを出さないEVの普及が世界中で進められているが,発電所からの排出ガスを考慮すると排ガスゼロとは言えない。ここでは発電所からのCO2排出量に注目して,EVのCO2排出量を評価するとともに,将来的にEVがカーボンニュートラル走行を実現するための条件を論じる。
著者
倉部 史記 渡邊 朗子
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.70, no.589, pp.17-24, 2005-03-30 (Released:2017-02-11)
参考文献数
10

Many people trying to reform public school are interested in "Charter School system" in USA. In its system, people can establish a new public school which has freedom in its educational contents, school management and selection of school. So Public school is in open competition system in USA now. However, such a new public education style has a big difference from traditional it in making school-environment. This thesis focuses on the point of analyzing making school-environment system in Charter School system in USA. The analysis is based on case studies of two successful schools and questionnaire of about one hundred schools. In the analysis, below three view points are key.・View point of Management ・View point of Education ・View point of Relation to Outside Organization

2 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1910年10月25日, 1910-10-25

2 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1909年03月29日, 1909-03-29

2 0 0 0 OA 鉄道運転法論

著者
植田啓次 著
出版者
成文社
巻号頁・発行日
1915
著者
内田 勝幸 野口 裕司 荒川 礼二郎 橋本 佳子 五十嵐 康子 本多 秀雄
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.100, no.4, pp.293-300, 1992 (Released:2007-02-13)
参考文献数
28
被引用文献数
1 1

塩酸アンブロキソール(アンブロキソール)の気道粘液分泌および肺表面活性リン脂質分泌に対する効果をそれぞれラットおよびモルモットを用いて検討した.気道粘液分泌に対しては組織学的および生化学的に検討した.アンブロキソールは用量依存的に気道のムコ多糖を増加させ,肥厚した杯細胞数も用量依存的に増加した.また,中性ムコ多糖も有意に増加し,組織学的には気管腺の肥厚およびPAS陽性物質の増加が認められた.このことは,アンブロキソールが気管腺においては漿液性の粘液分泌を亢進させることを示唆する成績と考えられた.一方,肺洗浄液中のホスファチジルコリンはアンブロキソール投与により有意な増加を示さなかったが,飽和のホスファチジルコリンが占める割合は有意に増加し,アンブロキソールの肺表面活性リン脂質の分泌亢進作用を示唆する成績であった.以上の結果からアンブロキソールの去痰作用の機序として気道粘液分泌および肺表面活性リン脂質分泌の亢進作用が考えられた.
著者
村上 和保
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.46, no.9, pp.881-883, 1995-09-15 (Released:2010-03-12)
参考文献数
5

一般家庭から持ち込まれたケフィールおよびケフィール粒の汚染細菌の検出ならびに検査依頼主へのアンケート調査を行い, 以下の結果を得た.(1) 全検査検体 (90例) のうち11例 (12.2%) から大腸菌群が検出され, 菌種としてはKlebsiella aerogenes I (II例), Klebsiella aerogenes II (2例), Citrobacter freundii I (3例), Escherichia coli III (1例) であった.(2) 検出された大腸菌群の菌数は最少のものが60個/g, 最多が520,000個/gであった.(3) ケフィールからの大腸菌群の検出状況と季節との間には明確な相関は認められなかった.(4) 大腸菌群の検出された検体 (11例) および一部の検体 (3例), 合計14例からはサルモネラは検出されなかった.(5) アンケート結果からみて, ケフィールを作る際に使う器具や容器の消毒は, 一般家庭では必ずしも十分に行われているとは言い難い.
著者
Joke Ouwendijk Leo A. Ginsel Jack A.M. Fransen 山形 貞子
出版者
FCCA(Forum: Carbohydrates Coming of Age)
雑誌
Trends in Glycoscience and Glycotechnology (ISSN:09157352)
巻号頁・発行日
vol.9, no.46, pp.223-232, 1997-03-02 (Released:2010-01-05)
参考文献数
95

小腸はデンプンからの生成物やショ糖を分解する重要な場所である。スクラーゼ-イソマルターゼ (SI) は小腸の上皮細胞の刷子縁に発現している膜貫通II型糖タンパク質である。SIの特殊な構造と独特な発現の仕方が、いくつかの細胞生物学的反応についてのモデルとして理想的なタンパク質にしている。この総説では次のトピックスをとりあげようと思う。i) SIの独特な構造、ii) このタンパク質の独特な発現の仕方とその制御、iii) SIが膜の頭頂部へ輸送される際の頭頂部輸送機構の役割、iv) 先天的SI欠損症の原因となる輸送をできなくする機構、v) 細菌毒素がSIに結合する時に起こる情報伝達カスケードにおけるSIの役割。
著者
緒方 隆裕 原 正文 松谷 大門 内薗 幸亮 伊藤 平和
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.2007, pp.C0991, 2008

【目的】当院では野球選手に対して障害の予防と障害の状況を把握するため、肩関節機能・下肢機能・関節弛緩性など全身に関するメディカルチェックを実施している。メディカルチェックによるスポーツ選手の身体的特徴の把握は、スポーツによって骨・関節・筋・腱などの運動器にどのような負担がかかり、どのような障害が発生するかの予想を可能にする。今回、シーズン終了後のプロ野球投手に肩関節メディカルチェックを実施したので結果を報告する。<BR>【方法】対象はシーズンを通して一軍で登板したプロ野球投手24名である。先発投手9名、中継ぎ・抑え投手15名である。肩関節メディカルチェックはシーズン終了後に実施した。肩関節メディカルチェックは当院で実施している肩関節理学所見11項目テストを実施した。11項目のテスト内容は、1)肩甲骨脊椎間距離(SSD)、2)複合外転テスト(CAT)、3)水平屈曲テスト(HFT)、4)関節不安定性テスト(Looseness)、5)インピンジメントテスト(Impingement)、6)過外旋テスト(HERT)、7)肘関節伸展テスト(ET)、8)肘関節プッシュテスト(EPT)、9)外旋筋力テスト、10)内旋筋力テスト、11)初期外転テストとした。<BR>【結果】1)肩甲骨脊椎間距離における陽性は41.5%、偽陽性36.6%、2)複合外転テストにおける陽性は75.6%、偽陽性14.6%、3)水平屈曲テストにおける陽性は82.9%、偽陽性12.1%、4)関節不安定性テストにおける陽性は63.4%、偽陽性14.6%、5)インピンジメントテストにおける陽性は7.3%、偽陽性34.1%、6)過外旋テストにおける陽性0%、偽陽性0%、7)肘関節伸展テストにおける陽性は21.9%、偽陽性2.4%、8)肘関節プッシュテストにおける陽性は19.5%、偽陽性4.8%、9)外旋筋力テストにおける陽性は9.7%、偽陽性21.9%、10)内旋筋力テストにおける陽性は12.2%、偽陽性17.0%、11)初期外転テストにおける陽性は19.5%、偽陽性21.9%であった。<BR>【考察】水平屈曲テスト・複合外転テストはともに陽性率が高く82.9%・75.6%を示しており、これは肩甲上腕関節の可動域低下が示唆された。関節不安定性テストにおいても陽性63.4%を示しており、肩甲上腕関節における安定性の低下が示唆された。偽陽性を含む78.1%に肩甲骨の偏位がみられ、肩甲上腕関節の可動域低下による肩甲胸郭関節の代償運動の影響が示唆された。偽陽性を含む41.4%にインピンジがみられ、腱板筋力低下による影響が示唆された。
著者
広谷 鏡子
出版者
NHK放送文化研究所
雑誌
放送研究と調査 (ISSN:02880008)
巻号頁・発行日
vol.70, no.9, pp.42-60, 2020

「オーラル・ヒストリー」の方法論を用いて、数多くの関係者の証言をもとに「テレビ美術」についての論考を発表してきたが、今回は1970〜80年代にかけて一世を風靡したTBS系列のバラエティー『8時だヨ!全員集合』の美術に着目する。当時絶大な人気のあったザ・ドリフターズによるコントがメインを占めたこの番組において、リアルかつ大掛かりなセットや独創的な小道具など、「美術」は大きな役割を果たしていた。本稿では、コントセットのデザインをほぼ一人で担当した山田満郎デザイナーをはじめ、当時の美術スタッフ、演出スタッフの証言から、番組制作過程における新たな事実の解明とともに、多くの人々が関わった現場の空気感、息遣いを伝える。番組制作の1週間を時系列に沿って追うなかで、コントのネタ作りに貢献した美術スタッフの絶妙なサポート、コントを最大級に面白くするために、本番間近まで入る修正に対応したスタッフの尽力、生放送当日、舞台上でワンチームとなって奮戦した全スタッフの熱情が、証言から明らかになっていく。ドリフのメンバーは5人だったが、6人目のドリフは、番組の主役ともなった「美術」であり、関わる全てのスタッフだった。テレビの黄金期、体を張った人々の「熱情」の記録が、100年を迎えようとする放送の未来を切り拓く手がかりとなることを願う。