著者
大豆生田久志 小林亜樹 佐藤宏紀
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.627-628, 2011-03-02

オンラインショッピングは実際の店舗よりも膨大な数の商品を気軽に商品を閲覧できる。しかし膨大な数の商品の中から自分で欲しいものを探さなくてはならなく、店員のように商品を推薦して、購入までの意思決定の支援をするものではない。そこで、Tシャツ販売を例にとって、店員の役割を果たす試作システムを作成する。本研究では、適合フィードバックのようにユーザの嗜好を学習し嗜好に合ったものに絞るだけではなく、嗜好に合わないものも適当に提示することによって購入の決断を促し、意思の決定を早める手法を提案する。その提案手法の有効性について、既存の適合フィードバックと比較し検証する。
著者
塩原 みゆき 榊原 沙耶 川端 博子
出版者
一般社団法人 日本繊維製品消費科学会
雑誌
繊維製品消費科学 (ISSN:00372072)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.148-154, 2015-02-20 (Released:2017-11-28)
参考文献数
7

UV加工を施したストッキング類が市販されているが,これら伸縮性のある商品の着用時の効果については明らかではない.本研究では,伸縮性のあるアイテムのうち,ストッキングとタイツについて,着用時のUV防御能を持つ条件を調べた.試料を脚部ボディに履かせ,「足首」「ふくらはぎ」「大腿部」の3か所から直接,着用時のサンプルを採取し,透過率,UPF,空隙率を測定した.着用時に伸張するストッキングやタイツ類のUV防御能には空隙率が大きく影響し,空隙率が大きいほどUV防御能は低下した.ストッキングでは糸が細く空隙率が大きいため,UV防御能を有せず,UV加工を施しても効果が認められないことが分かった.タイツでは,空隙率が大きくなると色相よりも明度の影響を受け,明度が低いほどUV防御能が高い.黒色の場合は,空隙率が10%以下であればUV防御能を有することが分かった.また,タイツのUV防御能はデニールではなく重さと相関があることが確認された.
著者
菅田 陽平
出版者
日本語教育方法研究会
雑誌
日本語教育方法研究会誌 (ISSN:18813968)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.116-117, 2021 (Released:2022-01-01)
参考文献数
12

The purpose of this paper is to clarify the present status of Japanese language education by focusing on educational policy for Japanese majors in Chinese universities. This issue is getting more attention year by year. The author analyses various types of public data, including educational guidelines and national standards published after the 2000s, to grasp the overall picture on the topic. Following an overview of the development of Japanese majors, this paper shows the diversification of human resources and specialized courses required in recent years.
著者
Marwa AKAO Joohyeon WOO Shingo IWAMI Shoya IWANAMI
出版者
Catalyst Unit
雑誌
Translational and Regulatory Sciences (ISSN:24344974)
巻号頁・発行日
vol.3, no.3, pp.85-88, 2021 (Released:2021-12-24)
参考文献数
13
被引用文献数
1

To evaluate the effects of antiviral drugs against coronavirus disease (COVID-19), we calculated the sample size needed to detect significant differences in daily viral load in randomized controlled trials. While calculating sample sizes, simulated viral loads that mimicked longitudinal clinical data were used. The sample size computed from the viral load was the smallest 2 to 4 days after trial participation, while the smallest sample size computed from the positive rate was 4 to 7 days after clinical trial participation.
著者
坂本 泰一
出版者
日本結晶学会
雑誌
日本結晶学会誌 (ISSN:03694585)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2-3, pp.129-134, 2018-05-31 (Released:2018-06-02)
参考文献数
25

Aptamers are nucleic acids that bind to a target molecule with high affinity and specificity, which are selected from systematic evolution of ligands by exponential enrichment (SELEX). Because of their high affinity and specificity, aptamers are strong candidates of next generation molecular targeted agents. However, for the development of aptamer therapeutics, chemical modification of aptamers is required to improve their nuclease resistance. For the efficient modification, structural information could be important. In this review, I describe structural biology of aptamers.
著者
一瀬 邦弘
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.40, no.6, pp.396-407, 2017 (Released:2018-01-25)
参考文献数
49
被引用文献数
1 4

全身性エリテマトーデスは自己抗体産生を背景に多臓器病変を呈する自己免疫疾患である.全身性エリテマトーデスでは多彩な臓器病変を認め,ループス腎炎および精神神経ループスなどが生命予後に関連する代表的な合併症として知られている.ここ30年でステロイドや免疫抑制剤により全身性エリテマトーデス患者の生命予後は改善し,5年生存率は90%を超えた.しかしながら,いまだに全身性エリテマトーデスの治療はこれらに依存することが大きく,合併症による副次的な要因で死に至らしめることもある.近年,生物学的製剤や低分子化合物などの治療標的に対してより効果的に機能する治療薬が開発され,治療抵抗性のループス腎炎や神経精神ループスに対する効果が期待されている.SLEの診断には1997年に改訂され米国リウマチ学会(ACR)によって提唱された分類基準や2012年発表のSystemic Lupus International Collaborating Clinics(SLICC)分類基準が用いられているが,診断を目的として作成されたものではなく,早期診断には必ずしも有効ではない.このような観点から全身性エリテマトーデスを早期に診断するための新しいバイオマーカーが必要である.本稿では全身性エリテマトーデスのunmet needs,特にループス腎炎と神経精神ループスについて自験例のデータを交えて概説する.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1696, pp.60-62, 2013-06-24

家電量販店のアドビの製品販売コーナーに足を踏み入れると、「最終入荷」の大きな文字が躍る。今年5月、同社はこれまで販売していたソフトのパッケージ販売を原則やめると宣言。2012年5月に発売した最新版のソフトを在庫限りで販売終了し、今後の開発凍結を決…
著者
水間 豊 佐々木 宏
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.45, no.5, pp.262-270, 1974
被引用文献数
3 1

日本短角種の登録事業が開始された昭和32年から47年までに本登録された,輸入種牛を除く種雄牛60頭および種雌牛349頭の群について,時期別にわけて産地別内訳を明らかにし,祖父母までの系図から近交係数および血縁係数を計算するとともに,時期別標本牛群に対する特定種牛の遺伝的寄与率および奥羽種畜牧場の遺伝的寄与率をWIENERの方法を用いて分析した.主な結果は次の通りである.1. 年度の進行に伴なって本登録牛の数は顕著に増加しているが,全登録頭数に対する比率は0.5~1.0%程度であった.全期間の種雄牛の登録頭数は青森県8,岩手県18,秋田県12であり,種雌牛のそれはこの順に137,48,86であった.また農林省奥羽および十勝種畜牧場生産牛は雄22頭,雌78頭で全登録頭数に対する比率が高いことが注目された.外国からの輸入種牛で本登録されたものは雄8,雌2の計10頭である.2. 種雄牛群の全期間での近交係数は1.25%,種雌牛群のそれは0.54%であり,雄•雌両群とも各期内での血縁係数はかなり高いことが明らかにされた.3. 昭和30年以後に輸入された外国産種雄牛の遺伝的寄与率の合計は種雄牛群に対して14.13%であり,種雌牛群では時期の進むに従って低くはなるが,全期間でみると8.38%であった.特に大きい貢献をした種雄牛は昭和30年に輸入されたホイートランド•パンジョー号(雄群に対して6.67%,雌群に対して4.58%)と昭和31年に輸入されたホイートデール•レディアント•クレスト号(雄群2.92,雌群3.44)であった.4. 国内産種牛で遺伝的寄与率が両群に対して3%以上のものをみると,奥羽種畜牧場産もしくは奥羽で繋養されている種牛が多いことが明らかにされた.種雄牛では笹川,山桜,道雲号であり,種雌牛はしもあい号である.5. 奥羽種畜牧場の生産種牛の遺伝的寄与率は,種雌牛群に対して36.74%,種雄牛群に対して42.92%であることを示すとともに,日本短角種の改良に奥羽種畜牧場の果している役割について考察した.
著者
高橋 弥生 筒井 健太 藤山 由紀子 清水 公也
出版者
JAPANESE ASSOCIATION OF CERTIFIED ORTHOPTISTS
雑誌
日本視能訓練士協会誌 (ISSN:03875172)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.159-163, 2006-08-31 (Released:2009-10-29)
参考文献数
8

非屈折性調節性内斜視の二重焦点眼鏡による治療はエグゼクティブ型眼鏡が一般的と言われる。我々は、二重焦点眼鏡のアイデアル型レンズを処方し、経過良好な1例を経験したので報告する。症例は現在6歳女児。初診時年齢3歳10か月。高AC/A比を認めたため、4歳8か月時に二重焦点眼鏡のエグゼクティブ型レンズを処方した。処方後、眼位の安定は得られたが、レンズが重いこともあり、下方にずれやすく眼鏡近用部を使いこなせなかった。そこで近用部をより使い易くする目的で、小玉径35mmのアイデアル型レンズを用い眼鏡を処方した。その後の眼鏡の装用状態は良好で視機能の改善がみられた。二重焦点眼鏡のアイデアル型レンズの使用は、非屈折性調節性内斜視の治療の1つになり得ると考えられた。
著者
渡邊 由紀子
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.12-17, 2022-01-01 (Released:2022-01-01)

COVID-19の感染拡大に伴い,日本では多くの大学図書館が来館型サービスを休止・制限せざるを得なくなった。本稿では,そのような特殊状況下において大学図書館がレファレンスサービスを拡充する方法について,九州大学の実践例を基に検討した。九州大学附属図書館は,図書館TA(ティーチング・アシスタント)と協働しながら,既存の質問回答サービス,Web学習ガイド,学部1年生向け講習会,図書館TA企画イベントを非来館型に進化させ,サービスを強化した。それらの実践から得られた知見をまとめ,今後は非来館型サービスを来館型サービスと統合して,ハイブリッドなレファレンスサービスを展開していく必要があることを示した。
著者
島村 珠枝 田口 敦子 小林 小百合 永田 智子 櫛原 良枝 永田 容子 小林 典子 村嶋 幸代
出版者
公益社団法人 日本看護科学学会
雑誌
日本看護科学会誌 (ISSN:02875330)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.2_3-2_12, 2010-06-21 (Released:2011-08-15)
参考文献数
32
被引用文献数
2

目的:多剤耐性結核の治療のため隔離入院中の患者が病気をどのように受けとめ,どのようなことを感じながら入院生活を送っているかを明らかにする.方法:入院中の多剤耐性結核患者5名に半構造化面接を実施し,質的記述的に分析した.結果:病気について,全員が『治りにくい病気に罹った』と捉えた上で,『治るだろう』と受けとめている者,『治らないだろう』と考える者の両者が存在した.ほとんどの協力者が『先が見えない』と感じており,長期入院と隔離に大きなストレスを感じていた.入院生活について,全員が『楽しいことはほとんどない』と感じていた.『人に会えないのが寂しい』と閉塞感を訴え,『外とのやり取りで気が紛れる』と入院生活の辛さを紛らわせていた.『看護師との日常的な会話が楽しみ』と話す者もいた.結論:看護師は日常的に患者と関わる中で患者と外との接点になり得るため,日常的なコミュニケーション場面での配慮が求められている.
著者
高見 英樹
出版者
公益社団法人精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.60, no.8, pp.1091-1096, 1994-08-05
被引用文献数
2

天文学用の補償光学は,実用段階に入りつつあり,すでにサイエンスデータが出始めている.特に赤外域では必須の装置と考えられるようになってきた.今後は,レーザガイド星を使った可視光用(多素子)補償光学の開発へと進んでいくであろう.そのためには,マルチプルレーザガイド星による波面の立体的測定等,解決すべき課題が多い.8mクラスの望遠鏡に組み込まれた補償光学系によって期待される天文学の成果は,数多くあるが,例えば太陽系外の惑星の探査がある.太陽系外にも地球や木星のような惑星があることは信じられてはいるが,まだ見つけられていない.その原理は,そのような惑星が星の非常に近傍にあり,かつ星と比べてはるかに暗いからである.補償光学と「コロナグラフ」という中心星の散乱光をおさえる装置を組み合わせれば,見つけることが可能になる.ほかに中心にブラックホールがあると考えられている活動銀河中心核の構造の解明に大きな役割を果たすであろう.また,宇宙の年齢を決めるためには遠方の銀河までの距離を知らねばならないが,補償光学を用いて,おとめ座銀河団内の銀河にあるセファイド(本当の明るさと変光周期との間に一定の関係がある)変光星が星として分解できるようになり,これによってこの銀河団までの距離が精密にわかるようになる.<BR>天文学に近い応用では,深宇宙光通信に用いる軌道上の大型軽量望遠鏡面精度をあげることに使われるであろう.また,軍用でない,人工衛星の監視にも使うことができる.工業的には,ウラン235同位元素の分離に,補償光学の応用の研究がされている,など徐々に広がりつつある.

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著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1919年08月22日, 1919-08-22
著者
太田 幸志 原田 和弘
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.48, no.6, pp.563-571, 2021 (Released:2021-12-20)
参考文献数
34

【目的】運動への手段的態度と感情的態度が,セルフ・エフィカシーと自己調整を媒介して,運動行動に影響しているかを検証した。【方法】事前調査において50 ~74 歳の500 名へ質問紙によるインターネット調査を実施し,うち394 名が半年後追跡調査に回答した。基本属性を考慮したうえで,手段的態度,感情的態度,セルフ・エフィカシー,自己調整,運動行動の関連性をパス解析にて検証した。【結果】横断および縦断解析ともに,感情的態度は自己調整およびセルフ・エフィカシーを介して間接的に運動行動に回帰していた。一方で,手段的態度は自己調整を媒介して間接的に運動行動に回帰していたが,セルフ・エフィカシーへの関連性は認められなかった。【結論】感情的態度はセルフ・エフィカシーと自己調整の両者に媒介して運動行動に影響することが明らかになった一方で,手段的態度が両者を媒介して運動行動に影響を与えるかは明確にならなかった。