著者
武内 進一
出版者
東京大学
雑誌
社會科學研究 (ISSN:03873307)
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.101-129, 2004-03-19

独立直前の「社会革命」と1990年代の内戦というルワンダにおける2つの紛争を比較し,後者がジェノサイドヘと至ったメカニズムを考察する.2つの紛争はいずれも国家権力闘争に発する内戦であり,それがエスニックな紛争へと転化した点で似ているが,犠牲者の数は圧倒的に異なる.ジェノサイドが可能になったのは,権力喪失の危機感を抱いた急進派が特定のエスニック集団の殺戮を正当化するイデオロギーを流布し,かつ地方行政機構をはじめとする国家機構を動員して民間人の殺戮を実践したからであった.こうした国家機構を通じた動員は,独立後冷戦下に存立した国家のあり方に由来する.国際環境の変化がこうした国家を脆弱化させて紛争を引き起こす一方,従来の体制下で成立した動員システムを急進派が利用し,組織的な暴力が行使されたためにジェノサイドに至ったといえる.
著者
本山桂川 著
出版者
崇文堂
巻号頁・発行日
vol.少年少女版(動物園めぐり), 1925
著者
Cui Guodong Han Dedong Yu Wen Shi Pan Zhang Yi Huang Lingling Cong Yingying Zhou Xiaoliang Zhang Xiaomi Zhang Shengdong Zhang Xing Wang Yi
出版者
Institute of Physics
雑誌
Jpn. J. Appl. Phys. (ISSN:00214922)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, 2016-03-22
被引用文献数
3

By applying a novel active layer of titanium zinc oxide (TiZO), we have successfully fabricated fully transparent thin-film transistors (TFTs) with a bottom gate structure fabricated on a flexible plastic substrate at low temperatures. The effects of various oxygen partial pressures during channel deposition were studied to improve the device performance. We found that the oxygen partial pressure during channel deposition has a significant impact on the performance of TiZO TFTs, and that the TFT developed under 10% oxygen partial pressure exhibits superior performance with a low threshold voltage (V<inf>th</inf>) of 2.37 V, a high saturation mobility (μ<inf>sat</inf>) of 125.4 cm<sup>2</sup>V<sup>−1</sup>s<sup>−1</sup>, a steep subthreshold swing (SS) of 195 mV/decade and a high I<inf>on</inf>/I<inf>off</inf>ratio of 3.05 × 10<sup>8</sup>. These results suggest that TiZO thin films are promising for high-performance fully transparent flexible TFTs and displays.
著者
相川 愛美
出版者
日本宗教学会
雑誌
宗教研究 (ISSN:03873293)
巻号頁・発行日
vol.89, no.3, pp.495-519, 2015

本論は時代やその背景とともに変遷するサティーの観念が現代においてどのように解釈されているのかを探ることを目的とする。従来、インドにおいて、サティーとは一般的に夫が死んだ際に妻が夫の遺体とともに積み薪で焼かれる慣行のことを意味する。インドにおけるサティーの観念の解釈はヒンドゥー教諸文献にも記述されており、その見解は時代的傾向と特色、また著述家の立場や地域によって異なっている。しかし、現代では寡婦殉死のみがサティーを意味するのではなく、寡婦殉死した女性が女神化したサティー女神や夫に対して献身的な女性(パティヴラター pativrata)の称号としても認識されている。筆者はインド北西部ラージャスターン州ジュンジュヌー県(Rajasthan, Jhunjhunu)に所在するサティーになった女性を女神として祀るラーニー・サティー(Rani Sati)寺院の縁起譚に着目し、その縁起譚で描かれる夫に対して貞節な理想の女性ナーラーヤニー・デーヴィー(Narayani Devi)のサティー像とこの寺院によって解釈されるサティー崇拝の解釈を試みる。
著者
黒川 勲
出版者
大分大学大学院福祉社会科学研究科
雑誌
紀要 (ISSN:21859574)
巻号頁・発行日
no.8, pp.17-28, 2007

スピノザ哲学において、人間の自由は至福としての神への知的愛によって獲得されるものである。そして、この神への知的愛は「第三種の認識」あるいは「直観知」と呼ばれる認識において実現する。本稿では、この第三種の認識特徴として「起源性」、「個別性」および「直観性」を取り上げ、それらの意義の解明を試みる。そのために、『エチカ』の読解を通して、特にスピノザにおける精神の永遠性とコナトゥスの概念に注目して考察を行なう。###スピノザにおける第三種の認識は、神の自己認識であるとともに人間の自己意識を意味している。神および人間は第三種の認識において、個別的な自己自身を直接に、起源としての神から、神の能力あるいはその現象であるコナトゥスを認識しているのである。###In this paper I tried to understand Spinoza's concept of the third kind of knowledge. For this purpose I regarded the investigation into signification of three properties of the third kind of knowledge, and they are immediateness, individuality and ground of the truth. In order to solve this problem, I would consider propositions concerning the third kind of knowledge in his Ethica. And I would examine Spinoza's thoughts of conatus and the eternity of the mind. In Spinoza's philosophy, the third kind of knowledge signifies self-knowledge of God and human mind. Through their self-knowledge, each of God and human mind recognizes immediately individual themselves in the identical potency of God
出版者
双葉社
巻号頁・発行日
vol.1, no.3, 1981-06
著者
石岡 俊也 渕上 信子
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:07272997)
巻号頁・発行日
vol.72, no.1, pp.42-59, 1999-04-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
保江 邦夫
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05272997)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.207-216, 1996-11-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:07272997)
巻号頁・発行日
vol.89, no.2, pp.177-237, 2007-11-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
齊藤 圭司
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:07272997)
巻号頁・発行日
vol.92, no.4, pp.345-376, 2009-07-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。
著者
関谷 由美子
出版者
日本文学協会
雑誌
日本文学 (ISSN:03869903)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.15-26, 1998-06-10

『夢十夜』の個々の話は、それ自体で完結していると同時に、それぞれが有機的な関連のもとに全体を構成している統一的なテクストなのであるから、個別と統合と、双方の解読を必要とする。小稿はその手掛りとして、<恋の話><室内を舞台とする話><何処かへ真直に向う男の話>など、幾つかの発想の基本型を要素として抽出し、幾つかの群に分類し、その展望に沿って十話全体を貫く構造を求めようとする試みである。