著者
小野 啓子 安藤 徹哉
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.77, no.671, pp.207-215, 2012-01-30 (Released:2012-03-05)
参考文献数
25

Natsujima (Tonoas) in the Truk (Chuuk) Islands was the geographical center of Japanese Micronesia (Nan'yo Gunto) where the original administrative headquarters was established in 1914. Without any large-scale industries, Japanese population in Truk remained small for years. However, conditions drastically changed after the mid-1930s when the Navy began to fortify the islands as the chief naval base in the Pacific for World War Two. This paper examines the Japanese settlement process in Truk and the urban morphology of Natsujima as well as the life of Japanese and Trukese in Natsujima-cho, during prewar and early wartime years. It also discusses the features of bonito fishery bases operated by Okinawans in small and dispersed settlements in Truk.
著者
Yutaka KOJIMA Toshiki KAMANO Kazuhiro SAKAMOTO Yuichi TOMIKI Masahiko SUGANO Tomoo WATANABE Atsushi OKUZAWA Shinji KASAMAKI Naohito TAKITA
出版者
Japanese College of Surgeons
雑誌
Nihon Gekakei Rengo Gakkaishi (Journal of Japanese College of Surgeons) (ISSN:03857883)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.648-651, 2005-08-30 (Released:2009-08-13)
参考文献数
18
被引用文献数
4 6

症例は75歳, 男性。平成16年10月4日, 自慰行為で肛門にヨーグルトの瓶を挿入したところ, 抜去できなくなり10月6日近医受診。摘出困難で10月7日に当院紹介, 同日入院となった。腹部に圧痛, 腹膜刺激症状は認めず, 直腸指診で異物を触知した。腹部単純X線検査で直腸内に径5.7cm長さ10cm大の異物が認められた。入院後, 経肛門的に用手, また大腸内視鏡を用いて摘出を試みたが摘出できず, 腰椎麻酔下で児頭吸引器を使用し経肛門的に摘出した。術後経過良好で翌日退院となった。経肛門的直腸異物の摘出に, 今回用いた児頭吸引器は, 有用な一方法であると考えられた。
著者
本 三保子 内田 菜穂子 渡 佳代子 斉藤 まゆ美 福本 由希
出版者
一般社団法人 日本家政学会
雑誌
一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集 59回大会(2007年)
巻号頁・発行日
pp.102, 2007 (Released:2008-02-26)

目的これまでテアフラビンなどの紅茶成分が糖質消化酵素阻害活性を有することは明らかにされているが,紅茶の製造工程における糖質消化酵素阻害作用については十分な検討がなされていない.そこで,各製造工程の茶葉から抽出した紅茶の糖質消化酵素阻害作用を検討した. 方法2006年5月に静岡県島田市で摘採した葉(べにひかり)をオーソドックス製法で製造した紅茶を用いた.各工程で試料を採取し,萎凋葉,揉捻葉,発酵(1,2,3時間)葉とした.試料は粉砕後,熱水で1時間浸出・ろ過したもの(1g/100mL)を用いた.In vitroにおける糖質消化酵素阻害活性はα-アミラーゼ阻害活性はヒト唾液希釈液を用いて,デンプン残量を測定した.また,α-グルコシターゼ阻害活性はラット小腸アセトン粉末(Sigma社製)から調製した酵素液を用いて,酵素反応により生成したグルコース量を測定した.総ポリフェノールの定量は(+)カテキンをスタンダードとして酒石酸鉄比色法により行った. 結果および考察α-アミラーゼ阻害活性は製造工程が進むに従って強くなり,発酵3時間葉が最も高値を示した.マルターゼおよびスクラーゼ阻害活性は生葉,萎凋葉で高値を示したが,その後工程が進むに従って低下した.ポリフェノール含量は生葉,萎凋葉で高値となり,その後工程が進むに従って減少した.以上の結果から,調製した紅茶は製造工程が進むに従ってα-アミラーゼ阻害活性は上昇し,α-グルコシターゼ阻害活性は低下することが示され,各糖質消化酵素に対する阻害活性成分は異なることが示唆された.また,α-グルコシターゼ阻害活性を示す成分はカテキン類である可能性が示唆された.
著者
石原 幸司
出版者
日本計量生物学会
雑誌
計量生物学 (ISSN:09184430)
巻号頁・発行日
vol.32, no.Special_Issue, pp.S65-S75, 2010-05-31 (Released:2011-09-05)
参考文献数
8

2 0 0 0 OA 赤穂義士史料

著者
中央義士会 編
出版者
雄山閣
巻号頁・発行日
vol.下巻, 1931
著者
大石 真澄
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 = NIHON KENKYŪ
巻号頁・発行日
vol.52, pp.183-214, 2016-03-25

本研究ノートは、日本の戦後、特に1950~70年代に科学・専門的知識がいかにしてビジュアルイメージとして受容されてきたか、の解明に関する分析の一部である。このために、学習図鑑を対象として、その書面の形式および書式に注目することで、受容者の経験を復元するという作業を行う。
著者
塩田 昌弘 Masahiro SHIOTA
出版者
大手前大学
雑誌
大手前大学論集 = Otemae journal (ISSN:1882644X)
巻号頁・発行日
vol.9, pp.157-185, 2008

芦屋市谷崎潤一郎記念館は、明治・大正・昭和の時代を通して文豪の名に相応しい文筆活動をした小説家、谷崎潤一郎(明治19年〜昭和40年)の原稿、書簡、書籍、美術工芸品、愛用の日用品などを展示して、世界の谷崎文学の普及を試みたもので、昭和63年、芦屋市に開館された。明治44年、小説『刺青』、『麒麟』を発表した谷崎は、永井荷風に絶賛され、文壇の第一線に登場した。大正12年、関東大震災の後、関西に移り住み、確実にその文学の才能を開花させていった。昭和8 年、代表作の『春琴抄』、『陰翳礼讃』を発表している。昭和9 年、兵庫県武庫郡精道村打出下宮塚16(現在の芦屋市宮塚町12富田砕花旧居)に住み、創作に精進している。昭和10年には、谷崎潤一郎のインスピレーションの源泉となった女性・根津松子と結婚した。昭和18年、58才の時、芦屋の風土と日本の文化の古典美に想をえた名作『細雪』を発表するにいたる。昭和24年、『細雪』により朝日文化賞を受け、同年、文化勲章を受章した。昭和40年、80才で死去。記念館は、谷崎好みの数寄屋風に設計、庭園は京都市左京区下鴨の旧居、潺湲亭(せいかんてい)の庭を模して作られている。関西、谷崎が好んだ芦屋という風土、そこから生まれた文学作品、文豪の創作を助けたたたずまい、これらの要素をこの記念館は総合的に理解できる様に設計されている。風土と文学と建築美について論考しようと考えている。
著者
辻 康博 星 守 大森 匡
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声
巻号頁・発行日
vol.96, no.565, pp.17-24, 1997-03-06
参考文献数
9
被引用文献数
38 13

データベースからの楽曲の検索法で、キーワードによる検索以外の方法として、感性語による検索法を提案する。楽曲の旋律に含まれる音高、音長の局所パターンを特徴量として用い、この特徴量の曲の分類という点における有効性を、主成分分析などの統計分析により検討した。分析の結果、この特徴量は曲の分類に有効であることがわかった。これを踏まえて、局所パターン特徴量と感性語データとで正準相関分析を行ない、検索空間を作成し、この空間を使用して音楽データべース検索システムを作成した。550曲のデータベースに対して評価実験を行なった結果、この特徴量を用いた感性語による検索法は有効であることが確かめられた。

2 0 0 0 OA 初紅葉

著者
巌谷小波 著
出版者
春陽堂
巻号頁・発行日
1889
著者
加藤 直子 山岡 昌之 一條 智康 森下 勇
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.43, no.9, pp.609-615, 2003-09-01

多彩な解離症状を呈した15歳女子に対し,本人へのカウンセリングおよび薬物療法,さらに親へのガイダンスを行い,症状の改善が認められたので報告した.思春期の解離症状に対しては,退行的側面と前進発達的側面の理解が必要である.家族および治療者は,行動化や外傷体験の背後にある情緒に共感し,解離した体験をつなぐ補助自我的な役割を果たす一方で,発達阻害的な退行を助長しないことが肝要であると思われた.解離症状に伴う強い不安や興奮,身体化症状には薬物療法が有効であった.
著者
大塚 明子
出版者
一般社団法人日本認知・行動療法学会
雑誌
行動療法研究 (ISSN:09106529)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.171-181, 2003-09-30

本研究は、17歳の身体醜形障害(BDD)を伴う強迫性障害(OCD)の女性患者に対して、曝露反応妨害法(E/RP)を中心とする認知行動療法(CBT)を行った結果、 CBT開始3か月間で不潔恐怖を主とする強迫観念、強迫行為やBDD症状に改善がみられた事例の報告である。治療においては、治療への動機づけや継続性を高める心理教育、治療意欲を高める課題を設定し、宿題でE/RPを繰り返し、成功体験をセルフモニタリングすることを通して、セルフコントロール力を高めることに重点が置かれた。最後に、本研究の結果をもとに、OCDと生物学的ならびに認知行動学的な共通性が指摘されているBDDに対するCBTの効果について考察した。