著者
川上 智司 三浦 元喜 國藤 進
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.34, pp.43-48, 2006-03-23

近年,学校やオフィスなどでは,知的な作業環境にあることが多くなっている.その為,相手の状況がわからずコミュニケーションが不足することがある.しかしインフォーマルコミュニケーションは重要な役割をもっている.そこで本研究では組織内のコミュニケーションの活性化を支援することを目的とする.本研究では,作業の合間のリラクゼーションとして買い物に行く行為に着目した.リラックスしている状況は,気軽に話しかけることができるため,コミュニケーションが発生させやすいと考える.そこでインフォーマルスペースに商店を構築し買いに来た状況を伝達することによってコミュニケーションが発生させるシステムを構築する.In recent years, in a school or office, it is in intellectual work environment more often. Since a partner's situation is not known, communication may be insufficient. However, informal communication has an important role. So, it aims at supporting activation of communication in an organization in this research. It is attention to the act of going shopping as a change of air of work at intervals. I think that communication is easy to generate it since a relaxed situation can address freely. Then, the system which communication generates is built by transmitting the situation where it came to buy an informal space.
著者
三浦 憲一
出版者
広島大学大学院教育学研究科附属障害児教育実践センター
雑誌
広島大学大学院教育学研究科附属障害児教育実践センター研究紀要 (ISSN:13482645)
巻号頁・発行日
no.1, pp.13-22, 2003

意識して学習すること。これは筆者が、ろう学校に勤め始めた1992年頃、よく先輩の先生方に言われた"ことばのお風呂"的考えと対照となるものかもしれない。当時は、教室中に様々な"ことば"の短冊が張り巡らされ、ことばの中でおぼれそうな感じさえ受けた。筆者は9年間ろう学校で勤務し、その間、"子どもたちが、それを見れば、彼ら自身で学習している内容を意識できるよりコンパクトな掲示物・教材"を模索し続けた。本論文で紹介する"動詞の活用Step"は、手話ベースで学習を進めるろう学校小学部児童に、動詞(どうするのことば)は、その使用目的によって、様々に語尾変化が起こることを意識させる目的で作成した。本論文は、この動詞の活用Stepの作成に関する報告と、それを用いた実践研究での事例報告をまとめたものである。
著者
石井 貴子 江上 いすず 三浦 英雄 村上 洋子 後藤 千穂 野路 公子 小倉 れい
出版者
学校法人滝川学園 名古屋文理大学
雑誌
名古屋文理短期大学紀要 (ISSN:09146474)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.63-71, 2003

平成12年度より本学では,給食管理実習を1年次後期から2年次前期まで通年で行っている.この試みは,県内の2年過程の栄養士養成校でも希少と思われる.また授業は3時限連続(昼休みも授業に含む)で行われ,特に1年次では1クラスに3人の教員が担当し,特色ある授業を展開している.我々実習担当者は,栄養指導だけでなく大量調理も意欲的にこなす,即戦力となる栄養士をいかに養成するか.を目的の一つに掲げている.今回この特色ある授業を受講した学生の意識調査を行うことにより,どれだけ教育効果が得られるかを見極めるため,本学食物栄養学科及び栄養士科の1・2年次生各々654名を対象に,調査を行った.その結果1年次では,実習を楽しく行うことができ,さらに大量調理と小量調理の違いに興味を持った学生が多いことが分かった.2年次では実習を継続して行うことにより,調理技術が上手になり,体もよく動き,さらに,現代学生気質として低めの傾向にあると思われる,積極性,協調性,忍耐力についても意識の向上が見られ,教育効果が上がっていることが確認された.しかし,食事作りに対する意欲や食糧事情に関する興味については,学生の意識が低いこともあわせて確認された.また,1・2年次ともに肉体的に「疲れた」という意識が非常に高く,今後は疲労度改善の方策をたてる必要性があることが示唆された.
著者
陶浪 貞彦 三浦 康夫 井手 齊
出版者
公益社団法人地盤工学会
雑誌
土質工学会論文報告集 (ISSN:03851621)
巻号頁・発行日
vol.14, no.3, 1974-09-15

直径2 m, 先端深さGL-31 mのベノトグイの先端スライム処理に有機高分子凝集剤を用いたF-P工法の実例について紹介する。施工の要点はつぎのとおりである。掘削完了と同時にハンマーグラブを引き上げ, ホースを孔の底から引き上げながら凝集剤(アニオン系コーナンフロックSKH 5)を孔内水量に対し18 ppm散布し, ハンマーグラブでカクハンする。水中に浮遊する微粒子は10〜20分の間にフロック状となり沈殿するので孔底に水中ポンプを投入してフロックを排出する。ついでハンマーグラブにより底の粗粒分をさらい, 鉄筋をそう入してトレミー管でコンクリートを打設する。この方法ではフロックの生成および排出が完全に行なわれる必要があり, 泥水採取器で孔底の泥水を採取するほかポンプから吐出される泥水の状態をチェックする必要がある。直径2 mでは10 cm径の水中ポンプを10個所以上移動させてフロックを排出する必要があり, 今後大口径グイに適したポンプの開発が望まれる。直径2 m, 深さ10 mの試験施工の結果孔底に幾分かのフロックが残存したが実用上は支障のない成果が得られた。
著者
恒川 佳隆 三浦 守
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. CAS, 回路とシステム
巻号頁・発行日
vol.93, no.510, pp.9-16, 1994-03-15
被引用文献数
1

最近,計測・制御や通信など様々な分野で,状態空間ディジタルフィルタが用いられるようになってきた。我々はこれまでに,滞在時間を減少したうえで,高い処理速度を持つ多入力多出力状態空間ディジタルフィルタ用VLSI向きアーキテクチャを提案してきた。本稿では,より高速化とハードウェア量の減少を目的として,状態空間ディジタルフィルタの高精度性に着目して処理時間が語長のみに依存する分散演算を先のアークテクチャに適用した高性能VLSIアーキテクチャを提案する.そして,その性能評価を行う.その結果,フィルタの次数および入出力数に関係なく,非常に高速な処理が実現可能となることを明かにする.
著者
丁 勇 尾坂 明義 三浦 嘉也 難波 徳郎
出版者
社団法人日本材料学会
雑誌
材料 (ISSN:05145163)
巻号頁・発行日
vol.43, no.489, pp.618-623, 1994-06-15

Precipitation of LaBO_3 on the surface of a glass of composition 0.1Cr_2O_3・25Li_2O・10La_2O_3・65B_2O_3 (in mol%) was enhanced due to ultrasonic surface treatment (UST) with aqueous and ethanol suspensions of LaBO_3 particles. The aqueous suspension gave a higher efficiency than the ethanol suspension. The crystallites were almost uniform in size distribution, and grew irregularly : increase-decrease-increase in size when heated at 580℃. Preferred growth of (200) was detected. The mechanism of UST enhanced crystallization is proposed.
著者
三浦 元喜 杉原 太郎 三村 修 國藤 進
出版者
日本創造学会, 北陸先端科学技術大学院大学
雑誌
第六回知識創造支援システムシンポジウム報告書
巻号頁・発行日
pp.45-52, 2009-03-30

Usually practitioner of KJ method utilizes paper labels and four-colored ball-point pens to externalize their thoughts and ideas during the process. The similar approach and method are taken in group KJ lessons. However the conventional way restricts effective capturing and sharing of outcomes due to the large paper size. Considering merits of the conventional paper-and-pen approach and the demand for quick sharing of outcomes after the session, we have designed and implemented a system to digitize the group KJ session not only the outcomes but also detailed creative work processes. We employ digital pens to capture position and orientation of labels as well as the contents written on the labels during the session. We confirmed the efficiency of our system from several KJ sessions.
著者
井口 雅保 三浦 克介 中前 幸治 藤岡 弘
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会秋季大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1994, no.2, 1994-09-26

最近の大規模化・高密度化したLSIのテスト効率を高める新しい技術として、CADリンク電子ビームテストシステムが注目されている。このテストシステムでは、CADデータベースのレイアウト、 回路接続を示すネットリスト、回路図、及び実デバイスのレイアウトが相互にリンクされている。しかし、テストの実行に際してレイアウトデータだけしか入手できない場合がしばしば生じている。我々は先に、このような場合の故障診断手法として、CADレイアウトからの逐次回路抽出によるVLSI自動故障追跡法を提案した。このアルゴリズムでは、トランジスタレベルの回路データを逐次抽出しながら故障信号線の上流配線の故障追跡が行われる。この際、回路機能の認識が効率的な診断のために重要となる。本報告では、逐次回路抽出アルゴリズムを利用してCADレイアウトからSPICE形式の回路データとして抽出し、それからゲートレベルの回路データに自動変換する手法について報告する。
著者
大野 知子 浜田 義和 中塚 静江 山口 寿美子 服部 三十治 三浦 英雄 奥原 恵理子
出版者
名古屋文理大学短期大学部
雑誌
名古屋文理短期大学紀要 (ISSN:09146474)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.43-53, 1988-04-01

サラリーマンの健康意識(自覚症状)と飲酒量,飲酒の動機(理由)などから,飲酒の実体とそ習慣性について検討を試みた.1.対象の健康状態は,健康に気を付けているものが74%を示したが,「肩がこる,疲れが翌日まで残る」の訴えが多く認められた.2.飲酒に付随して調査した煙草の喫煙状況は,30才代後半から40才代前半が喫煙人数喫煙量ともに多くみられた.3.酒類を好むものは全体の60%で,若年贋はウイスキーを好み,高年層は日本酒を好むが,ビールはどの年齢層にも好まれた.4,酒類の初飲年齢のピークは18才で,21才までに97%が経験し,動機は友人同志での飲酒が53%であった.5.飲酒の頻度は,20才代は週に1〜2回,30才代前半は週に3〜4回が多くみられ,30才代後半からは毎日飲むものが,年齢とともに増加した.6.飲酒人数は,全体でビール(84%),日本酒(65%),ウイスキー(60%),ワイン(29%),焼酎(32%)であった.7.1回当りの飲酒量(実質アルコール摂取量)は,日本酒1.8合(アルコール換算量51.3ml),ウイスキー3杯(38.6ml),ビール大ビン1.1本(32.0ml)の順位であった.8.1回の実質アルコール摂取量(アルコール換算摂取量)の多い年齢は30才代後半でビールの摂取量に限り,20才代前半が多飲を示した.9.飲酒店舗の利用状況は20〜30才代が,利用率,店舗数(種類レともに多くみられた,10.飲酒の動機(理由)では,若年齢層は「付き合いや雰囲気,なんとなく」が多く,高年齢層は,「付き合いや雰囲気」のほかに「習慣,好き,よく眠れる」などの個人的嗜好や「体調」などで飲む習慣性が認められ,30才代はそれらの飲酒型の分岐点であり,同時に飲酒習慣の形成される年齢である.ことが明確となった.11.飲酒と健康意識との関係では,飲酒量と肥満,愁訴数に相関が認められた.以上の内容は,第34回日本栄養改善学会に報告した.
著者
田中 正太郎 小橋川 敬博 三浦 和紀 西宮 佳志 三浦 愛 津田 栄
出版者
一般社団法人 日本生物物理学会
雑誌
生物物理 (ISSN:05824052)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.130-135, 2003 (Released:2003-05-23)
被引用文献数
3 1

In 1969, the first antifreeze protein (AFP) was discovered from the blood plasma of Antarctic Nototheniids. In the past thirty years, different types of AFP have been found in many life forms that exhibit freezing tolerance, such as bacteria, fungi, plants, insects, and vertebrates. These discoveries have evoked us many questions regarding to the antifreeze mechanism and its biological significance for preventing their tissues from freezing damage. At present, ice physicist, biologist, chemist, biochemist, molecular biologist, physiologist, and NMR and X-ray structural biologists are subjecting AFP, which greatly improves our understandings about AFP and accelerates its applicability to various cryo-industries. In the present review we will describe an updated biophysical aspects of AFP to highlight the interests of this research field.
著者
三浦 雄二
出版者
慶應義塾大学
雑誌
三田商学研究 (ISSN:0544571X)
巻号頁・発行日
vol.41, no.6, pp.83-101, 1999-02-25

<豊かさ>は資本主義的高度産業社会の構造的仕組みが産み出したもので,それ自体社会のものである。社会の<豊かさ>はその華やかさによって人々の目を奪うが,その背後では社会そのものがこの構造的仕組みに方向付けられながら,強大な全体的構造を作り上げていることを意味する。<豊かさ>を維持するためにはこの構造的仕組みが強化されなければならず,そのためには諸個人が犠牲にされることも省みられない。それは<豊かさ>が漲っていたときもそうであったし,今日のように<豊かさ>に翳りが見え始めている場合もそぅである。<豊かさ>はその背後で人間と社会の関わりが大きく構造の側に傾いたままであることを気づかせない。資本主義的高度産業社会はこれからも<豊かさ>の擁護をめぐって展開していかざるを得ず,それは構造的問題性を強化こそすれ緩和させることはないであろう。我々は資本主義的高度産業社会の構造的在り方を問題視していかなければならない。人々は強大化していく社会構造の中で,生活そのものをその中に組み込まれていく。彼らにとっての社会ともいうべき社会生活そのものが<豊かさ>に包まれているからで,それによって彼らの目は彼らの存在が形式的のみならず実質的にも構造に対して卑小化している現実に届きにくくなっている。<豊かさ>の故に人々は,あたかもその存在を社会によって丸飲みにされてしまったかのようである。それは包摂とでも表現すべき状況であり,現代日本の資本主義的高度産業社会としての構造的問題性を集約的に表現している。人々の間には構造に対する依存の体質が拡がり,その限界が現れてきているにもかかわらず,個人的には依存の姿勢を一層強めようとする気配を見せている。今日,資本主義的高度産業社会における人々,とりわけ日本の労働者の間に,社会の構造的在り方に積極的に働きかけ,構造的問題性の緩和に努力しようとする姿勢は全く見られない。見られるのは自分だけは<豊かさ>の享受から振り落とされまいとする極めて利己的な態度でしかない。<豊かさ>は人間と社会の関わりにとって批判的に究明されねばならない問題なのである。
著者
伊藤直己 中田 豊久 三浦 元喜 西本 一志 國藤 進
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.30, pp.31-36, 2005-03-17
参考文献数
9
被引用文献数
2

本研究では,共通の興味を持っていながら,時間や場所が異なっているためにコミュニケーションに至らないような,非同期環境におけるインフォーマルコミュニケーションを支援するために,「らくがき」のメタファを拡張したコミュニケーション支援システムを提案する.本システムは,携帯情報端末(PDA)とRFIDシステムを組み合わせ,モノ(実世界オブジェクト)の様々な部分に対して仮想的な「らくがき」を行うことを可能とすることによって,実世界オブジェクトを介したコミュニケーションを実現しようとするシステムである.評価実験の結果,ある特定の実世界オブジェクトについて,部分を特定した書き込みを行うことが効果的であることを確認した.In this study, we propose a communication medium for facilitating informal communications in an asynchronous environment. It is often observed that people who have same interests cannot mutually communicate because they are not be present in a certain place together. To facilitate their having communications, we construct a communication medium that exploits good features of "graffiti." This medium allows people to mutually communicate through virtual scribbles on real-world objects by using PDAs and RFIDs. As a result of experiments, we confirmed that the usefulness of the medium when, in particular, people discuss on specific parts of a certain type of real-world objects.