著者
佐々木 大介
出版者
Entomological Society of Japan
雑誌
昆蟲.ニューシリーズ (ISSN:13438794)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.66-75, 2023-06-25 (Released:2023-06-28)
参考文献数
45

Thelaxes suberi (Del Guercio, 1911), an oak-feeding aphid species, is native to Europe, the Mediterranean region, and Southwest Asia, but adventive in South Africa and Florida, USA. The present paper reports the first occurrence of T. suberi in Japan based on the specimens collected in Tokyo in 2017–2019. This adventive species is assumed to have become established in Japan. The colonies of T. suberi were observed on new shoots and leaves of the Japanese native plant, Quercus phillyraeoides and often attended by the Japanese native ants, Lasius japonicus and Pristomyrmex punctatus. These represent newly recorded biological associations for T. suberi, respectively. A Japanese common name is newly proposed for T. suberi: “Korukugashi-mitsu-aburamushi”, meaning cork oak thelaxid.
著者
佐々木 大介
出版者
成蹊大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

被験者への聞き取り調査から、日本から派遣された日本人教員を中心に教育が行なわれていたようで、被験者が教わった教員は日本人であったというケースが非常に多かったようである。授業では手話が多用されていたようであり、被験者の手話言語能力には確かなものがあった。その教育においては(書記)日本語の獲得が決して軽んじられていたということではないようである。一方、語彙比較研究に関しては、「同一」と「類似」を合わせた割合が、日台・日韓の各手話言語間で48-55%で、北朝鮮手話・韓国手話間では約56%と高かった。
著者
松岡 武史 佐々木 大輔 藤岡 潤 泉野 浩嗣 加藤 亨
出版者
公益社団法人 日本工学教育協会
雑誌
工学教育 (ISSN:13412167)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.4_45-4_51, 2018 (Released:2018-07-27)
参考文献数
19

Recently, the industrial accidents rate of young unskilled workers is increasing in our country. Therefore, in national institute of technology which produces young engineers, an effective safety and health education for these workers is also desired strongly. Action to collect near-miss incident information is important position in such education. However, the near-miss reporting is not functioning effectively at the majority of national institute of technology because of negative consciousness and lack of understandings about this activity. In this research, we proposed the teaching method about the near-miss reporting using minority influence in order to solve these issues and carried out this method for three years from 2015 at our school. In this paper, we showed that injury accidents and tool breakages decrease as student near-miss reports increase, and safety culture maturity level in the mechanical workshop rises.
著者
佐々木 大介 宇佐見 俊行
出版者
北日本病害虫研究会
雑誌
北日本病害虫研究会報 (ISSN:0368623X)
巻号頁・発行日
vol.2020, no.71, pp.47-52, 2020-12-15 (Released:2021-12-15)
参考文献数
14

2018年6月に静岡県で栽培されていたレタス(Lactuca sativa)に,生育遅延や萎凋といった生育不良症状が発生した.根の褐変部位から分離した糸状菌の同定と接種試験により,本症状はBerkeleyomyces rouxiaeによるレタス黒根病であることが明らかとなった.静岡県における本病の発生は本報告が初となる.
著者
佐々木 大樹
出版者
智山勧学会
雑誌
智山学報 (ISSN:02865661)
巻号頁・発行日
vol.70, pp.111-138, 2021 (Released:2022-04-01)
参考文献数
190

「〓〓〓〓〓」は胎蔵大日如来の五字真言とされ、真言密教において厳密に師資相承されてきた。その一方で五字真言は民間に流伝し、災難を除き、病気や怪我を治す一種の呪いとして用いられてきた。本論では各都道府県より刊行された各種『県史』等を中心に、民間において五字真言がいかに信仰され、流通されたのかを調べた。具体的には功能別に様々な事例を整理し、Ⅰ 毒害を避ける(ⓐ蛇除けとその解毒 ⓑ蜂除けとその解毒)、Ⅱ 傷病を治す(ⓐ火傷 ⓑ歯痛 ⓒ止血 ⓓその他の傷病)、Ⅲ その他の効能、という細目を設けて、その由来等を論じた。しばしば五字真言は民間において転訛し、前後に意味深長な言葉が加えられたが、蛇除けには蕨やナメクジ、火傷の治療には「猿沢池の大蛇」、止血ならば「血は父母の恵み」といったように、言葉と功能には一定の法則性があることが判明した。
著者
野村 正人 新長 琢磨 佐々木 大五朗 根岸 忠志 西川 直樹
出版者
近畿大学工学部
雑誌
近畿大学工学部研究報告 = Research reports of the Faculty of Engineering, Kindai University (ISSN:2434592X)
巻号頁・発行日
no.54, pp.13-16, 2021-02-20

[Abstract]In this study examines deodorizing effects of acid electrolyzed water and alkaline electrolyzed water on 12 types of odor components which commonty exist in the living environment. To obtain acid electrolyzed water and alkaline electrolyzed, saline solution and hydrochloric acid were used as electrolytes. The results indicated that purified water, acid electrolyzed water, and alkaline electrolyzed water have high deodorising effects on carboxylic acid group odor components. While, only acid electrolyzed water exhibited a significant deodorizing effect (over 90%) on ally mercaptan and ally methylsulfide.
著者
佐々木 大樹
出版者
智山勧学会
雑誌
智山学報 (ISSN:02865661)
巻号頁・発行日
vol.65, pp.0263-0282, 2016 (Released:2019-02-22)
参考文献数
25

初期密教における重要な尊格として、変化観音・金剛手等とならび、仏頂尊の名を挙げることができる1)。仏頂尊は、釈尊が具えた三十二相のうち、頂上肉髻相を尊格化したものと考えられている。仏頂尊は、七世紀頃に初めて文献上に登場した初期密教を代表する仏尊であり、以後の経軌、例えば『大日経』『金剛頂経』等に継承されていった。仏頂系の経軌は、共通して組織的な儀礼(特に灌頂)をもち、また部族(kula)の概念を導入する等、両部大経に与えた影響も大きいと評されている2)。 仏頂尊は、数多くの密教経軌に登場し、その名称・種類は様々であるが3)、その中でも諸仏頂を総べるものとして頂点に君臨したのが一字金輪である。またその一字金輪の真言「ノウマクサマンダボダナン ボロン」(namahsamantabuddhānāṁ bhrūṁ)は、絶大な力を有する呪句とされ、真言宗では主に修法・法要の成就を促す目的で読誦されることが多い。本稿では便宜上、一字金輪の真言を「ボロン呪」と呼ぶこととしたい。
著者
佐々木 大輔 片山 裕貴 塩崎 友也 岡本 正人
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会論文集 (ISSN:13446460)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.24-30, 2020 (Released:2020-02-06)
参考文献数
7

A wing of a human-powered airplane is generally constructed with foam, balsa wood, plastic film and CFRP to achieve light-weight structure. Thus, the structure can be bent and deformed easily. The change of the wing shape may cause the performance degradation. In this study, we physically built the deformed wing model to measure the deformation by using 3D scanner. CFD was used to investigate the influence of the deformation of airfoil on aerodynamic performance in cruise condition through the comparison with original shape. As a result, the deformation causes the fluctuation of pressure distribution, and it also deteriorates the aerodynamic coefficient.
著者
白井 悠佑 佐々木 大樹 田中 美子 松夲 耕三
出版者
京都産業大学先端科学技術研究所
雑誌
京都産業大学先端科学技術研究所所報 (ISSN:13473980)
巻号頁・発行日
no.14, pp.13-29, 2015-07

2型糖尿病へのハチミツの影響を調べた研究はいくつか報告されているが、その真偽やメカニズムについてはよくわかっていない。そこで、本研究は肥満性2型糖尿病マウスを用いてハチミツが糖尿病に及ぼす影響やそのメカニズムの一端を見いだすことを目的に研究した。肥満性糖尿病マウスとしてKK-Ayマウスを使用。各グループ6~7匹になるように5つのグループ(PBS、グルコース、スクロース、ハチミツ(クリの花))にわけた。それ以降、グループ毎に体重を測定し、血糖値等を各グループ間で比較した。特に糖分として日常利用する佐藤との比較に重点をおいた。 KK-Ayマウスへの各種糖の投与により、ハチミツ群と比較してスクロース群は有意に高い体重を示した。また、各種糖類投与前に行った糖負荷試験(oral sugar tolerance test: OSTT)ではスクロース群とハチミツ群の間に有意な違いはなく、むしろ30分以降ハチミツ群はスクロース群よりも高い血糖値を示していた。しかし、投与8週間後に行ったOSTTではスクロース群はどの時点においてもハチミツ群の血糖値よりも高い値を示した。一方、血中脂肪関連物質に関しては、遊離脂肪酸、コレステロール、中性脂肪について有意差はない結果となった。各種糖投与前と投与後15分、30分の血中インスリン濃度測定では、各群ともに有意差は認められなかったが、ハチミツ群は15分血で高いインスリン値を示した。これに対し、スクロース群は有意差はないが最も低い傾向が見られた。肝臓および脂肪組織での遺伝子発現量の比較では、肝臓ではハチミツとスクロースでPBS と比較して有意な増加を示した。しかし、それ以外では各グループ間で違いは確認されなかった。 従って本研究において、KK-Ay糖尿病マウスへのハチミツ投与の影響は、スクロースの投与と比較して体重や血糖値の上昇を抑える作用のあることが確認された。即ち、糖尿病状態において、糖分として継続的砂糖投与は血糖値上昇を招くが、継続的ハチミツ投与ほとんど血糖値上昇が認められず、そのことはハチミツは砂糖に比べて、格段によい糖分であると云える。即ち、ハチミツは糖尿病に優しい糖分と云える。
著者
浅野 祐一 佐々木 大輔
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.841, pp.31-36, 2007-02-12

京都市内のアパホテル2件で新たな偽造疑惑が表面化した。調査を手がけた京都市は耐震強度不足を発表。確認申請時の構造計算書の修正や図面の不整合などを指摘した。構造設計者は、疑惑を否定。本誌の取材に対し、構造計算の考え方を明らかにした。(浅野 祐一、佐々木 大輔) 「全力で信頼回復に努めたい。申し訳ありませんでした」。
著者
佐々木 大輔 則次 俊郎 高岩 昌弘 中西 克文 丸田 紘史
出版者
一般社団法人 日本ロボット学会
雑誌
日本ロボット学会誌 (ISSN:02891824)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.208-214, 2010 (Released:2012-01-25)
参考文献数
13
被引用文献数
3

In this study, a bilateral type pneumatic wearable master-slave device has been developed in order to feed back a force information to the trainer. Developed device is constructed with a master and a slave device using pneumatic rubber muscles. By feeding back the reaction torque to a torque control system of the master device, a master device user can feel the reaction torque from the slave. In this paper, the structure of the developed device, the fundamental characteristics of device are discussed, and then the validity of the developed device is evaluated from the fundamental experiments.
著者
松山 新吾 竹田 裕貴 上野 和之 高木 亮治 佐々木 大輔 高橋 俊 菅谷 圭祐 今村 太郎
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
計算力学講演会講演論文集 2021.34 (ISSN:24242799)
巻号頁・発行日
pp.208, 2021 (Released:2022-03-25)

The Cartesian grid-based CFD is very easy to generate a grid and can be easily applied to the analysis of complex geometries. These requirements are essential for CFD to become a general-purpose tool that can be used by beginners, and the Cartesian grid-based CFD is one of the most promising candidates. On the other hand, it is recognized that the Cartesian grid method still has some problems in reproducing object shapes and handling solid wall boundaries compared to CFD with boundary-fitted grids because the cell interfaces do not fit to the object surface. In this paper, we introduce the “Workshop on Cartesian Grid-based CFD” held at the Fluid Dynamics Conference / Aerospace Numerical Simulation Symposium (held at the end of June or the beginning of July every year). In this workshop, we set up benchmark problems to solve the aforementioned problems, and asked participants to bring the results to the workshop for discussion to improve Cartesian grid-based CFD. We introduce the results of the last workshop and would like to invite new participants to the workshop.
著者
上原 慎平 岡崎 賢 佐々木 大 岩本 幸英
出版者
西日本整形・災害外科学会
雑誌
整形外科と災害外科 (ISSN:00371033)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.271-273, 2014-03-25 (Released:2014-07-01)
参考文献数
8

比較的まれな,膝十字靭帯にムコイド変性を認めた2症例を経験した.症例(1):51歳男性.誘引なく可動域制限を伴う左膝痛が出現した.診察上,関節水腫を認めた.MRIで前十字靱帯(ACL)は膨化し,T2強調画像で高信号変化を認めたが,連続性は保たれていた.鏡視ではACLは肥厚し内部に黄色粘液貯留を認めた.掻把を行い症状改善した.症例(2):48歳男性.家の掃除後から可動域制限を伴う左膝痛が出現した.診察上,関節水腫を認めた.MRIで後十字靱帯(PCL)は肥厚し,T2強調画像で高信号変化を認めたが,連続性は保たれていた.内部に黄色粘液貯留を認めた.掻把を行い症状改善した.病理診断はムコイド変性だった.ACL,PCLのムコイド変性は部分断裂と誤診されることがあり.注意が必要である.
著者
佐々木 大輔
出版者
市立札幌大通高等学校
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2017

【研究目的】本研究では、テーブルトーク・ロールプレイング・ゲーム(以下、「TRPG」)というコミュニケーションゲームを利用して社会的スキルトレーニングをおこなうことの展望を確認する。本研究では、定時制高校の生徒がTRPGに参加した際、ゲーム中にどのように意識して普段とは異なるコミュニケーションをおこなっているかを確認した。また、TRPGがキャリア教育の一環として授業に組み込むことができるかどうかを確認するため、教員が一緒にゲーム参加した場合、それらの意識がどのように変化するのかも確認した。【研究方法】計4回のTRPG体験会において、終了後に質問紙調査をおこなった。参加者は合計64名。また、そのうち14名が教員と同じ卓でゲームに参加した。ゲームに対する面白さ、および、社会的スキルの4側面(反応読解、反応決定、感情統制、反応実行)について、普段と比較してどの程度実践できたかを5件法で質問した。また、これらを教員が参加した場合としなかった場合の両方を想定させて質問した。【研究成果】面白さは教員卓のとき教員不在想定時に低く、教員と一緒だと面白さを教員に帰属してしまうことが明らかになった。対人目標決定は教員卓のとき教員同席想定時に高く、教員と一緒だと、何をすればいいかは教員が一緒の方がわかりやすいと考えることが明らかになった。対人反応実行では教員卓のとき教員同席想定時に高くなることから、教員と一緒だと伝えようという努力を教員が一緒の方がしやすいと考えることが明らかになった。以上のことから教員の同席による否定的な効果は確認されず、促進する効果が確認されたため、キャリア教育の一環として授業に組み込むことが可能であることが示された。
著者
佐々木 大輔
出版者
日経BP社
雑誌
日経アーキテクチュア (ISSN:03850870)
巻号頁・発行日
no.880, pp.52-55, 2008-08-11

7月24日未明に発生した岩手県沿岸北部を震源とする地震。最大震度6強の揺れだったが、建物が全半壊する被害はなかった。一方、公共ホールや学校など公共施設では、天井材の落下や窓ガラスの損傷といった被害が多発した。非構造部材を含めた耐震性の確保が、喫緊の課題として突き付けられている。
著者
田名場 美雪 佐藤 清子 佐々木 大輔 田名場 忍
出版者
弘前大学保健管理センター
雑誌
弘前大学保健管理概要 (ISSN:02865890)
巻号頁・発行日
no.25, pp.5-11, 2004

自己のパーソナリティ認知について,「私」(私がみる私)および「私の第一印象」(初対面の人がいだくであろう印象)におけるパーソナリティ認知構造を比較,自分自身のパーソナリティヘの満足度との関連性を検討した。結果,「私」の認知構造として「快活な親しみやすさ」「力本性」「社会的望ましさ」「おだやかさ」の4因子,「私の第一印象」の認知構造として「親しみやすさ」「力本性」「社会的望ましさ」の3因子が抽出された。「私」の場合,「快活な親しみやすさ」「力本性」「社会的望ましさ」の高さは高い満足度につながり,「おだやかさ」の高さは低い満足度とつながる。「私の第一印象」では「親しみやすさ」「力本性」の高さが満足度の高さにつながる。このことから自己認知における視点の違いが認知構造および自己への満足度の違いをもたらすことが示唆された。