著者
浦澤 合 関根 裕人 乾 孝司 岩倉 友哉
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第33回全国大会(2019)
巻号頁・発行日
pp.1N4J903, 2019 (Released:2019-06-01)

本論文は化学化合物抽出におけるサブワード系列の有効性を調査する.5種類のサブワード分割方法(SYMBOL,SP,BPE,BPE-DICT,BPE-PMI)を用いて調査を行った.この内,BPE-DICTとBPE-PMIは今回新たに提案する手法であり,BPE-DICTとは辞書制約付きのBPE,BPE-PMIとは通常のBPEが語の出現頻度を用いる箇所をPointwise Mutual Information(PMI)に置き換えたBPEである.実験結果よりサブワード系列が抽出性能を向上させることを示した.本論文で行った全ての実験結果ではBPE-DICTのF値86.74が最も良い結果となった.
著者
崔 一鳴 西川 仁 徳永 健伸 吉川 和 岩倉 友哉
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第33回全国大会(2019)
巻号頁・発行日
pp.1N4J901, 2019 (Released:2019-06-01)

本研究では,化学文書中の専門用語の自動抽出に自己学習を取り入れる手法を提案する.我々は CHEMDNER コーパスを使い,ニューラルネットワークをベースとする化学文書中の専門用語抽出のモデルを訓練した.訓練済みのモデルは自動的に訓練データを作成するために,正解タグがついていない MEDLINE コーパスにアノテーションをするのに使用した.そして,最終的なモデルを獲得するために,人手でタグ付けが行われた CHEMDNER コーパスと自動タグ付けを行った MEDLINE コーパスの両方を用いて訓練を行った.訓練データとしてタグがついていない MEDLINE コーパスを用いた評価は,化学文書中の専門用語抽出における自己学習の有効性を示した.
著者
新倉 聡 松浦 誠司
出版者
日本育種学会
雑誌
育種学研究 (ISSN:13447629)
巻号頁・発行日
vol.1, no.4, pp.211-220, 1999-12-01
被引用文献数
2

日本における栽培ダイコンの採種関連形質に関して遺伝的変異を知る目的で, 在来品種を中心に23品種群219系統を用い, 自家不和合性遺伝子S, 自家不和合性程度ならびに一莢粒数を調査した.検定交配ならびにPCR-RFLPによりS対立遺伝子はS^<201>〜S^<237>の37種類が同定された.S対立遺伝子の種類から供試品種群の類別を数量化理論IV類からの主成分分析より試みた結果, 形態形質や古来の地理的分布により従来類別されている品種群との対応は認められず, S遺伝子は日本の栽培ダイコン系統分化に対してほぼ中立であったことが示唆された.自家不和合性程度は, 人工開花自家受粉を行った交配花数あたりの結実莢数, すなわち自殖結実率で評価した.供試系統には0%から100%までの遺伝的変異が認められたが, 品種群間の差は認められなかった.また蕾受粉における一莢粒数では, 0.9〜6.2粒までの遺伝的変異が認められた.なお, これら3形質間には相関関係は認められなかった.以上の結果を基に, ダイコン遺伝資源における採種関連形質評価の重要性と, これら形質の選抜上の留意点について考察した.
著者
熊倉 功夫
出版者
筑波大学
雑誌
歴史人類 (ISSN:03854795)
巻号頁・発行日
no.15, pp.p155-197, 1987-03
著者
米倉 正直
出版者
日本雑草学会
雑誌
雑草研究 (ISSN:0372798X)
巻号頁・発行日
vol.24, no.2, pp.64-68, 1979-08-25 (Released:2009-12-17)
参考文献数
17
被引用文献数
1 1

カブトエビの自然発生数と水田雑草の除草効果との関係を究明するため, 1m2のコンクリート枠で, 前年に自然発生した土壌を添加して試験を行い, 次の結果を得た。1) 発生雑草はキカシグサ, ミゾハコベなどの広葉雑草が主体で, そのほかノビエ, カヤツリグサ科雑草などが混生し, 合計発生本数4,000本/m2以上の, きわめて雑草発生量の多い条件であった。2) カブトエビは雑草の出芽時期 (代掻き4~8日後) とほぼ同一時期に発生した。アジアカブトエビとアメリカカブトエビの二種が発生したが, アジアカブトエビが主体であった。3) 代掻き後16日におけるカブトエビ発生数は, 5~266匹/m2であった。カブトエビを背甲長によって分級し, 中個体 (背甲長10~13mm) に換算して換算個体数を求めた。代掻き後16日におけるカブトエビの換算個体数 (x) と残存雑草本数対無放飼区比率 (y%) との間にはr=-0.793という, かなり高い負の相関が認められた。草種別にみると, カヤツリグサ科雑草, キカシグサなどとの間で相関が高かったのに対し, ノビエ, コナギでは相関が小さく, 効果に変動がみられた。4) 前述したxとyとの間には, y=1/1.046×1.0518xの回帰式が適合した。この回帰曲線から推定して, 雑草発生本数を無放飼区の10%以下の発生数 (実用的除草効果) に抑制するには, 代掻き後約2週間の時点でm2当たり50匹程度 (背甲長1cm程度の個体) のカブトエビの発生が必要と結論された。
著者
文 康一 土井 智晴 小倉 庸敬 山本 孝次 葭谷 安正 松浦 由貴
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp._2A1-Q12_1-_2A1-Q12_2, 2011

The small tricycle type electric vehicle: MEGURU-1 was made by the Yodogawa Manufacturing Ltd. in Osaka Prefecture Moriguchi City in 2009 fiscal year. In this year, the Yodogawa company and Osaka Pref. College of Technology will produce a second model of the vehicle. In this paper, we show that development and evaluation of MEGURU-2. MEGURU-2 is the motorcycle with sidecar in the security standard of the road transport vehicle in Japan. We design the body of MEGURU-2 to suit the security standard of the road transport vehicle in Japan. The power source of MEGURU-2 is the sealed lead acid battery. It is important that knowledge of basic performance of the use battery. There we research the charge and discharge performance.
著者
肥爪 彰夫 倉田 健二 中村 優一 松田 隆男
出版者
一般社団法人 日本機械学会
雑誌
日本機械学会論文集C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.58, no.554, pp.2869-2876, 1992
被引用文献数
1

Excessively large transient torsional vibration is induced on the rotor system of modern large turbine-generators. This paper reveals that the coupling connecting the adjacent rotors acts as a hysteresis damper, and discusses the effect. First, a model is presented for the damping mechanism of typical shaft coupling. Second, the time-dependent nonlinear transient torsional vibration of the rotor system is investigated, using this model. Third, an improved coupling of higher damping capacity is introduced and investigated in the same way. Thus, the proper direction of the optimal design of coupling is clearly specified.
著者
高岡 哲子 小塀 ゆかり 川端 愛子 片倉 裕子
出版者
北海道文教大学
雑誌
北海道文教大学研究紀要 = Bulletin of Hokkaido Bunkyo University (ISSN:13493841)
巻号頁・発行日
no.43, pp.79-87, 2019-03-20

目的:本研究の目的は,わが国の看護学領域におけるクリッカーに関する文献検討を行い,研究の動向と研究成果を明らかにし,看護教育実践に活用することである.方法:看護学領域におけるARS 機器に関する文献検索を行った結果,合計34 件が抽出され,重複した文献13 件を除外した21 件を対象文献とした.得られた文献をマトリックス方式で整理したのち原著論文のみを抽出して「使用教材」,「研究目的」などの視点で整理した.これらの結果をもとに,今後の課題の視点で検討した.結果:我が国の看護学領域におけるクリッカーに関する文献検討を行った結果,演習や実習においてはPF-NOTE,講義ではクリッカーが主に活用されていた.また,クリッカーやPF-NOTE を使用することで,授業に対して楽しく積極的に参加できること,気づきや動機づけになっていたことなどが報告されていた.考察:看護学における演習で自身の判断に自信が持てず,発言を躊躇する傾向にある者にとって,匿名性と自らの判断を客観視できるPF-NOTE やクリッカーの使用は有効であると考える.また,今後の課題として受講者の段階的な教育方法の工夫と適切な評価方法の検討の必要性が示唆された.
著者
朝倉 真一 野嶋 政和
出版者
社団法人 日本造園学会
雑誌
日本造園学会 全国大会 研究発表論文集 抄録 平成15年度日本造園学会全国大会
巻号頁・発行日
pp.59, 2003 (Released:2003-09-01)

本論は、地域コミュニティ活性化を目的としたフリーマーケットについて、京都市内の3つの事例を挙げ、構成主体(空間管理者・主催者・出店者・利用者)の認識を通じてその特性を明らかにし、今後の課題を検討した。その結果、出店者・利用者はフリーマーケットのコミュニケーション・レクリエーションの場としての意味を共有する関係にあり、その中で一般市民・素人の出店が重要な役割を担っていること、そしてこうした特性を支えるためには、既存の露店組合等による管理とは異なる幅広い出店者層の受入れと、管理運営や出店者構成における地域横断的な出店者ネットワークの活用、地域組織等の地域資源の活用が重要であることが明らかになった。
著者
小倉 一朗 岡崎 祐一
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.457-458, 2009

我々はミリメートル~サブミリメートルサイズの小型機械形状を高精度に測定する,微細形状計測装置を開発している.本装置は形状精度や真円度を総合的に計測するため多軸を持つが,計測システムの精度保証のためには各軸の平行度・直交度の精度評価が重要となる.本研究ではマスターボールと変位センサからなる装置主軸の回転中心測定システムを用いて,回転主軸と直進軸の平行度を高精度に求める手法を提案する.
著者
山岸 稔 朝倉 昭雄 野崎 秀世 渡辺 登 小口 弘毅 阿部 由起子
出版者
学校法人 産業医科大学
雑誌
産業医大誌 (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.3, no.4, pp.385-401, 1981

小児の赤血球膜の電解質・プリン代謝酵素に対する調節機構を評価する目的で, 対照的な2病態として血清電解質異常と赤血球プリン代謝酵素活性異常を比較検討した. このうち血清電解質異常例には, 高K血症を伴った遠位型の腎尿細管性アシドーシス(RTA)の4歳男児例を選んだが, RTAの遠位K排泄障害型の報告例は本邦では最初(世界3番目)である. また赤血球プリン代謝酵素活性異常例には, 赤血球adenosine deaminase(ADA)高値を示した遺伝性球状赤血球症(HS)の一家族(両親・子供3人)を選び, 子供のうち弟妹が溶血性クリーゼを起こした際に全員測定を行った. その結果まずRTA症例は, 血清K値上昇(高K血症)に伴い赤血球K値の上昇も示した. しかし総合的な膜機能によるK取込みとNa汲出しが強力に認められたのは (赤血球K>血清K, 赤血球Na<血清Na), HSのクリーゼ弟妹例であり, ほかにRTA例でも増強が一時的(KCl負荷テスト中)にみられた. 次いで膜機能に関与するプリン代謝酵素の1つと見なされたnucleoside phosphorylaseは, HSの子供3人とも高い活性値を示したほか, ATPによって阻害されることが推測された. 同時に膜機能と直接的関与がみられなかったADAは, ATPによって刺激されることが今回・以前の成績を合わせて推測された.
著者
長倉 寿子
出版者
日本作業療法士協会
雑誌
作業療法 = The Journal of Japanese Occupational Therapy Association (ISSN:02894920)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.190-193, 1998-06-15
参考文献数
6
被引用文献数
1
著者
濱地 望 矢倉 千昭 緒方 綾
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.36 Suppl. No.2 (第44回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.A3P1041, 2009 (Released:2009-04-25)

【目的】関節過可動性(Hypermobility:HM)は,関節包や靭帯などの結合組織の緩み,筋緊張の低さなどによって,主に伸展可動域の関節可動性が増大しており,男性より女性に多く存在することが知られている.臨床的には,女性の膝関節靭帯損傷や腰椎すべり・分離症などの発症にHMが関与していると考えられているが,その関係は明らかになっていない.しかし,若年集団におけるHMの特性や関連因子について検討することは,スポーツ外傷などの発症を予防するための基礎資料になると考えられる.そこで,本研究では,若年者を対象に,HMの割合や性差,関節およびその周囲の痛み(関節周囲痛)との関係について調査を行った.【方法】対象は, 関節可動性に影響を及ぼす可能性のある整形外科疾患のない若年者151名(男性67名,女性84名),平均年齢19.9±1.5歳であった.対象者には,書面にて本研究の目的と内容を説明し,同意を得てから調査を行った.HMの評価は,Beighton Hypermobility Score(BHS)を用い,両側の手関節,第5指,肘関節,膝関節と体幹の9ヵ所の過可動性を確認し(過可動性があると1点加算),9点中4点以上をHMとした.関節周囲痛の有無は,肩関節,肘関節,手関節,膝関節,足関節,腰背部,仙腸関節など主要な関節およびその周囲における慢性的な痛みの有無を質問紙にて確認した.統計学的分析には,性別によるHMの割合,HMと各々の関節周囲痛との関係はχ2検定を用いて分析し,危険率5%未満をもって有意とした.【結果】対象者全体でHMのある者は151名中31名(20.5%),男性67名中4名(5.9%),女性84名中27名(32.1%)で,女性におけるHMの割合が高かった(p<0.01).また,女性ではHMと関節周囲痛との関係はなかったが,男性では仙腸関節痛のみと関係があった(p<0.01).【考察】本研究の結果,若年女性の約3割にHMが存在することが示された.女性は,女性ホルモンなどの影響によって,関節包や靭帯などの結合組織が緩く,筋緊張が低く,男性より関節支持性が低いといわれている.HMは,若年女性において,しばしば観察される身体的な特徴のひとつであると考えられる.しかし,女性ではHMと関節周囲痛との関係はなかった.女性は,男性より関節支持性が低く,外部からの力学的ストレスを受けやすいため,HMと関節周囲痛との関係がみられにくいと考えられる.一方,関節支持性の高い男性では,HMの影響による痛みは,仙腸関節のような結合組織によって強靭に固定されている関節に起こりやすい可能性がある.【まとめ】HMは,若年女性のしばしば観察される身体的な特徴のひとつであるが,関節周囲痛との関係については,さらなる精査が必要である.
著者
西原 百合枝 池口 舞 田﨑 奈緒子 藤本 彩花 朝倉 富子 舟木 淳子
出版者
日本調理科学会
雑誌
大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.29, 2017-08-31

【目的】高齢者は食事摂取量低下などによって、タンパク質やエネルギーなどが不足しがちとなる。本研究では、われわれが嚥下困難者用食品として作製しているパン粥において、不足しやすい栄養を補給することを目的に、タンパク質を多く含む大豆製品を添加したパンを作製し、これらのパンを使用したパン粥の作製を検討した。<br />【方法】パンはホームベーカリー(SD-BMT2000、パナソニック株式会社)を用いて作製した。大豆製品はきな粉、おからパウダー、大豆粉を使用し、それぞれ強力粉重量の20%を置き換えた。これらのパン(きな粉20%、おからパウダー20%、大豆粉20%)について、比容積を測定した。その後、パンのクラムを水とともに攪拌、加熱しパン粥を作製した。パン粥はクリープメータ(株式会社山電)を用いてテクスチャー解析を行った。<br />【結果】パンの比容積は、きな粉20% 3.10±0.06 ml/g、おからパウダー20% 1.50±0.03 ml/gとなり小さかったため、4.35±0.10 ml/gとなった大豆粉20%についてパン粥を作製した。加熱時間5分30秒間のパン粥を45±2℃で測定した場合のパン粥の硬さは0.69±0.06 kPa、付着性は0.42±0.09 kJ/m<sup>3</sup>、凝集性は0.70±0.04となった。20±2℃で測定した場合の硬さは1.46±0.28 kPa、付着性は0.79±0.14 kJ/m<sup>3</sup>、凝集性は0.62±0.05となった。これらの値は消費者庁のえん下困難者用食品たる表示の許可基準に当てはまっており、大豆粉を添加したパンを使用したパン粥は、嚥下困難者用食品として利用できる可能性があると考えられた。<br />本研究の一部は、総合科学技術・イノベーション会議のSIP(戦略的イノベーション創造プログラム)「次世代農林水産業創造技術」によって実施された。