著者
掛 悟史 倉本 洋 CASTRO Juan Jose 加々良 昌史 樋渡 健 阿部 隆英 久保田 雅春
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会構造系論文集 (ISSN:13404202)
巻号頁・発行日
vol.79, no.695, pp.113-120, 2014-01-30 (Released:2014-07-10)
参考文献数
18
被引用文献数
5

In this study, shear transferring mechanisms of an outside attached shear strengthening method for existing RC beams were examined by three-dimensional FEM analysis. The analytical parameters were cross-section shape, number of connecting anchors, embedded length of anchors and strengthening element width. The analytical results for the shear force versus drift angle relationships showed good agreements with experimental values. The analysis indicated that the arch mechanism is also formed in the strengthening element of the RC beams. Through the analysis it was verified that the effective width of the strengthening element is approximately 75mm when the maximum shear force is reached.
著者
鎌倉 稔成 庄司 裕子 渡邉 則生
出版者
中央大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2007

映像コンテンツに関する評価履歴データに対してパラメトリックな潜在因子モデルを適用することによるレコメンドシステムにおける予測精度の検証と,評価性能の向上化を目指した統計モデルの改良を行った.ここで考えているレコメンドシステムは,評価データに基づいて消費者(ユーザ)に対して商品やサービス(アイテム)を個々に推薦をするというものである.ユーザとアイテム間の関係を確立するために,評価履歴データのようなユーザのアイテムに対する過去の行動情報を分析する手法として潜在因子モデルと近傍モデルの2つが挙げられる.潜在因子モデルがユーザとアイテムの両方を直接プロファイルするのに対し,近傍モデルではユーザとアイテム間の類似性を解析している.本年度は潜在因子モデルに注目し,Ho and Quinn(2008)が提案している潜在因子モデルを利用したパラメトリッグな回帰モデルを基礎としたベイズモデルの方法を利用した.映像コンテンツに関する評価データとして,「キネマ旬報」の評価データおよび米国のDVDレンタル会社Netflixの評価データを用いていた.キネマ旬報における総合評価とモデルによって推定した作品の潜在品質にはほとんど差異なく,その作品の潜在品質は,その作品を評価した評価者間の系統的差異すなわち評価者の評価における特徴(評価基準や品質識別力)をもとに決定されるということが分析結果として得られた.また,評価者の特徴は大きく2つ,多くの評価者がベスト10に選んでいる作品に対して,高い評価を与えるという識別力がある平均的な評価傾向の評価者と,多くの評価者がベスト10に選んでいる作品に対しては低い評価を与え,選んでいない作品に対しては評価をするという識別力がない個性的な評価傾向の評価者とに分類できることが判明した.
著者
中西恭介 山口隆 卯田駿介 角谷亮祐 尹玄玄 倉知尚貴 馬場哲晃 串山久美子
雑誌
研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.10, pp.1-3, 2013-12-16

Music Puzzle はスライドパズルブロックを音楽シーケンサの各ブロックに見立てることで,視覚と聴覚を同時に利用してパズルを解くゲームアプリケーションである.パズルブロックにメロディやリズムを割り当てることで,ブロックをスライドして動かすたびに,絵柄だけでなく自動で音楽も変化してループ演奏される.ブロックに描かれている画像だけでなく,演奏されるメロディの違いを攻略のヒントにすることができる.
著者
杉浦 俊彦 阪本 大輔 朝倉 利員 杉浦 裕義
出版者
養賢堂
雑誌
農業氣象 (ISSN:00218588)
巻号頁・発行日
vol.66, no.3, pp.173-179, 2010-09 (Released:2011-07-26)

モモにおける自発休眠覚醒期推定技術の開発に向けて、自発休眠覚醒効果の温度間差を‘白鳳’の生態実験により検討した。その結果、次のことが示された。1.自発休眠覚醒に対して最も有効な温度は6℃であった。6℃よりも温度が低下するに従って自発休眠覚醒効果は低下し、6℃の効果を1とすると、3℃では約0.9、0℃では約0.7であった。また、-3℃でも一定の効果が認められたが、-6℃では効果は認められなかった。2.6℃よりも高くなっても効果が低下し、9℃では約0.9、12℃では約0.6、15℃では効果は認められなかった。3.この自発休眠覚醒効果の温度間差について、変温条件下における妥当性を検討するため、これらの結果からチルユニットの係数を策定し、露地での自発休眠覚醒状況に適用したところ、よく適合した。
著者
森田 隼史 池上 敦子 菊地 丞 山口 拓真 中山 利宏 大倉 元宏
出版者
公益社団法人日本オペレーションズ・リサーチ学会
雑誌
日本オペレーションズ・リサーチ学会和文論文誌 (ISSN:04534514)
巻号頁・発行日
vol.54, pp.1-22, 2011-12

鉄道運賃は,基本的に乗車距離が長くなればなるほど高くなるように設定されているが,同じ距離でも,会社によって,さらには同じ会社内でも地域や路線によって異なる料金が設定されている.さらに,乗車区間によっては割引ルールや特定の運賃が設定されていることなどから,最短経路の運賃が最安になるわけではない.運賃計算では,利用者の乗車経路が明確でない場合,乗車可能経路の中から最も安い運賃となる経路を利用したとみなし,その運賃を採用するルールが設定されている.そのため,与えられた2駅間の正しい運賃を計算するためには,その2駅間の乗車可能経路の運賃を全て,もしくはその1部を列挙して判断する必要があると考えられてきた.これに対し,我々は2008年,複数の鉄道会社を含む鉄道ネットワークにおける最安運賃経路探索用ネットワークFarenetと探索アルゴリズムを提案し,これを利用した自動改札機用運賃計算エンジンの実用にいたった.本論文では,Farenet構築の基盤となった1会社内の運賃計算,具体的には,首都圏エリアで利用可能であるICカード乗車券Suica/PASMOの適用範囲に含まれるJR東日本510駅の全2駅間(129,795組)に対して行った運賃計算について報告する.4つの対キロ運賃表と複数の運賃計算ルールが存在するこの運賃計算において,異なる地域・路線を考慮した部分ネットワークとダイクストラ法を利用することにより,多くの経路を列挙する従来の運賃計算方法において数時間要していた計算を,約1秒で処理することに成功した.論文の最後では,アルゴリズムの効率を示すとともに,対象ネットワークが持つ運賃計算上の特徴についても報告する.
著者
倉爪亮
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM)
巻号頁・発行日
vol.2006, no.115(2006-CVIM-156), pp.133-145, 2006-11-10

本稿では,Active Contour Model(動的輪郭モデル)の代表的な手法として,KassらのSnakesとOsher,SethianらのLevel Set Methodに焦点を当て,その理論と実装法を概説する.特にLevel Set Methodに対しては,その基本的な考え方から,Upwind Scheme AOS ADIなどを用いた実装法,局所成長速度場と拡張成長速度場,Gemetric Active ContourとGeodesic Active Contour等,LSMを利用したアプリケーションの構築に必要な知識と具体的な手法を解説する.また高速で安定なLevel Set Methodの実装法として,著者らの提案するFast Level Set Methodを紹介し,ビデオ画像上の移動物体のリアルタイム追跡,および3次元モデリングへの適用例を示す.
著者
種倉 紀昭
出版者
岩手大学教育学部附属教育実践研究指導センター
雑誌
岩手大学教育学部附属教育実践研究指導センター研究紀要 (ISSN:09172874)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.247-262, 1991-03-01
被引用文献数
4

本学部の特設美術科・美術科学生の絵画基礎実習と絵画所属学生の行なっている絵画専門実習,卒業制作に見られる近年の学生の制作に関わる現代絵画の問題点と課題を論ずることが本論の目的である。それには現代絵画の表現概念と近代美術のそれと関連について,また,前衛美術として現代絵画の特徴について考える必要がある。近代美術の自律性から来る純粋化と非芸術への漸近,ダダイズム以後の前衛美術の反市民芸術志向の二つが現代の絵画様式の多様性と相俟って伝統統的絵画教育の方法との間に現代的アポリアを招いている。最後に,研究専門領域のひとつである絵画組成論や絵画論との関連でこれまで筆者が指導上特に留意してきた事項とその指導法の改善課題について述べた。
著者
三浦 聡一郎 塚田 隆裕 野村 英之 鎌倉 友男 谷嵜 徹也 上田 浩次 宇佐見 順二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. US, 超音波 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.387, pp.53-57, 2013-01-17

降雪や路面凍結によるスリップ事故は絶えることがない.これを防ぐために冬タイヤ規制が各路面で展開されているが,人員による目視判断によって行われているため,作業員の肉体的負担に伴う誤判定,車両の一時停車による渋滞等が発生している.そこで,我々は車両走行時にタイヤ/路面の接触に伴って発生する路面振動を収集し,周波数解析などから夏/冬タイヤの判別を行った.この結果,両タイヤの識別が可能という指針を得た.
著者
倉田 澄子
出版者
武蔵丘短期大学
雑誌
武蔵丘短期大学紀要 (ISSN:13413120)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.3-6, 1993-03-15

人間の食生活における間食の位置付けを知る目的で、幼児(保育園児)、小学生、短大生を対象に、摂取された間食食品の種類、および時刻を調査し、次の結果を得た。(1)保育園児は、帰宅後タ食との間に間食を摂っている者が多い。(2)間食喫食時刻は、保育園児・小学生共に帰宅直後であった。特に保育園児においては、帰宅後10分未満に喫食している老が41%もいた。(3)短大生は、ほぼ全員が毎日間食を摂っていた。又、間食喫食時刻は広範囲で、"欲しい時にとる"者がほぼ全員であった。(4)間食食品として利用されている食品は、アイスクリーム、せんべい、スナック菓子、あめ、クッキー、ビスケット、チョコレートが主で、その大部分が市販食品であった。
著者
石倉 智樹 杉村 佳寿 石井 正樹
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.617-623, 2005

本研究は, 世界の主要な空港オペレータを対象に, 空港の運営・財務状況を比較分析し, 日本の空港運営システムの特徴を考察した. 欧州をはじめ世界では大規模な空港オペレータが複数空港を運営しているが, 我が国の空港オペレータは単一空港運営にもかかわらず資産規模が世界最高水準であることが示された. 関西国際空港株式会社については, 自己資本比率が小さいため金利費用負担が大きく, 世界でも稀少な経常損失を記録する空港オペレータの事例となっていることや, 他の空港オペレータに比べて, 保有資産の構成が収益姓の低い下部構造に集申し, 資産回転率が低い状態であることが明らかとなった.