著者
座間味 義人 小山 敏広 今井 徹 武本 あかね 相良 英憲 千堂 年昭 名倉 弘哲
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.136, no.7, pp.987-991, 2016 (Released:2016-07-01)
参考文献数
6
被引用文献数
2

Pharmacists are expected to be active members of the healthcare team in emergency medicine, because many pharmaceuticals are administered to patients with life-threatening conditions. However, adequate education for pharmacists and pharmacy students is not provided. The “Emergency Pharmaceutical Sciences” course was introduced for the first time in Japan by the Department of Pharmacy, Okayama University, to offer advanced education in emergency medicine and research related to critical care. We offer an emergency pharmaceutical training program with high-performance simulators and have succeeded in improving the clinical skills and confidence of pharmacy students. In this review, we introduce our activities intended to mold pharmacy students into emergency pharmacists who can contribute to emergency medicine.
著者
大倉 浩嗣 伊藤 清繁 田坂 修二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.91, no.3, pp.321-327, 2008-03-01

本論文では,IEEE 802.11gによる音声・ビデオ伝送時に,Bluetooth干渉がメディア同期品質に及ぼす影響を実験により評価している.実験では,Bluetoothによる送信がIEEE 802.11gのアクセスポイント及びメディア受信端末に干渉可能な擬似電波伝搬環境を構築する.そして,アクセスポイント及びメディア受信端末におけるBluetooth干渉電波の受信電力を可変減衰器で変化させた場合,音声・ビデオのメディア同期品質にどのような影響を及ぼすかを測定する.その結果,Bluetooth干渉が大きいほど再送パケットやCRC誤りパケットが増加することにより,メディア同期品質が低下することを示す.また,メディア同期制御を適用することにより,メディア同期品質を改善できる.
著者
小倉 孝夫 雨宮 宏一郎 千草 かおり 濱田 圭 黒川 康司 阿比留 健一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.134, pp.61-66, 2012-07-12

これまでマッシュアップ等のWebサービス間を連携する環境が普及しており,今後,クラウドサービス利用により,より増加していくことが予想される.サービス間において安全なデータ連携を実現するために,我々は,Webサービスの連携技術であるOAuthを拡張して,ユーザ環境に応じた秘匿制御により機密データの保護が可能となる,クラウド間データ・サービス連携方式を提案した.こうしたサービスでは,smallスタートで安価にシステムを構築する一方,複数企業によるユーザ数の増大(100万ID規模)やサービス増加による大規模化に対応できる必要がある.そこで,安価なL4ロードバランサ(LB)を用いてアクセスGWを並列化するアプローチとした.L4 LBでは,ユーザからのサービス要求をラウンドロビンに振り分けるため,ユーザのログインセッションを維持できないという問題が生じる.そのため,どのアクセスGWからでも,ユーザのセッション情報を一意に取得できるようにKVS(Key-Value Store)技術を適用した.さらに,実サービス(Googleカレンダ-,Facebook)の計測値を用いて,スケーラビリティ評価を行ったので報告する.その結果,安価なL4 LBと複数のGWを組み合わせ.KVSを適用したアーキテクチャで十分にスケールできることがわかった.
著者
直海 晃 黒田 浩章 水野 鉄也 坂倉 範昭 坂尾 幸則
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器外科学会
雑誌
日本呼吸器外科学会雑誌 (ISSN:09190945)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.476-481, 2016-05-15 (Released:2016-05-15)
参考文献数
23
被引用文献数
1

50歳代日本人女性.約30年間米国アリゾナ州に在住していた.帰国時の健診で胸部異常陰影を指摘され当院紹介となった.胸部CTにて右S8に9 mm大の辺縁整な結節を確認した.血液検査では有意な所見なく,診断的治療目的に胸腔鏡下右下葉部分切除を施行した.病理組織所見では,乾酪肉芽腫の壊死部に大型球形で透明感のある病原体が散在しており,米国在住歴・部位・被包乾酪巣であることより術後に慢性肺コクシジオイデス症と診断した.コクシジオイデス症は真菌の中では非常に感染力が強く,症状がなければ培養ならびに血清・血液学的検査での検出が困難である.そのため小型結節に対しては,詳細な渡航歴と画像所見から慢性肺コクシジオイデス症を疑い,二次感染予防に努めることが重要であると考えられた.
著者
久保倉 洋子
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.24, no.1, pp.7-13_1, 1983-02-05 (Released:2009-12-11)
参考文献数
18

低温流通生肉のより適切な生菌数測定法を確立し, 合わせて生菌数に及ぼす各種要因の影響を解析する目的で, 冷蔵, 冷凍生肉 (牛, 豚, 鶏カット肉各40例) の生菌数を, 3種の試料接種法, すなわち, 塗抹法 (培地温度5°) 及び混釈法 (培地温度50°及び60°) と, 6種の培養温度 (7°,25°,30°,32°,35°,37°) とを組合わせた培養法で求め統計処理を行った. 1) 接種法別にみた生菌数は, いずれの培養温度とも塗抹法で最も高く, また, 培養温度別にみた生菌数は, いずれの接種法とも25°培養で最も高かった. 従って, 塗抹, 25°培養法で最も多い生菌数が得られた. 2) この方法で得られた生菌数は, 食品衛生検査指針による35°培養法で得られた生菌数よりも有意 (p≦0.01) に多かった. 3) 25°とその他の培養温度で得た生菌数の間に有意 (p≦0.05またはp≦0.01) の相関関係がみられた. 4) 生菌数に影響する要因としては, 生肉の流通様式 (冷蔵, 冷凍) が最も重要で, 次いで肉種, 培養温度, 接種法の順であった.
著者
倉田 陽平
出版者
首都大学東京 大学院都市環境科学研究科 観光科学域
雑誌
観光科学研究 (ISSN:18824498)
巻号頁・発行日
no.5, pp.159-165, 2012-03
被引用文献数
2

筆者らは「訪日外国人に対する旅行サービスの高度化」を目指した研究プロジェクトに東京大学・JTBとともに取り組んでいる。本稿では,このプロジェクトの一環で開発された「旅行プラン作成支援システム」について報告する。このシステムでは,地図上に表示された旅行プランを見ながら,訪れたい/訪れたくない観光資源を指定したり,プラン全体の性格を指示したり,滞在時間や起終点を調整したりして,探索的かつ能率的に各自の好みにあった旅行プランを作成していくことができる。このシステムによってインターネットを介していつでもどこでも多様な言語によって旅行プランの相談ができるようになるため,日本を訪れる外国人旅行者にとって有用なツールとなることが期待できる。
著者
倉地 亮 松原 豊 高田 広章
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.57, no.7, pp.632-637, 2016-06-15

近年,自動車に対する脆弱性事例が多数報告されており,自動車のセキュリティが注目されている.これまでに販売されている自動車の多くは機能安全規格に対応されつつあり故障などに対して安全ではあるものの,攻撃者からの意図的なサイバー攻撃に対しては対策されておらず,脆弱であることが指摘されている.また,リアルタイム性やコスト制約が厳しい車載制御システムでは情報セキュリティの対策技術をそのまま適用することができない場合があり,車載制御システムの特徴を生かしたセキュリティ対策技術が必要とされている.本解説記事では,車載制御システムに求められる安全性とセキュリティを概説する.
著者
黒宮寧 礒田 佳徳 長沼 武史 稲村 浩 倉掛 正治
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.14, pp.33-40, 2004-02-06
被引用文献数
3

ユーザとコンピュータがインタラクションを行う機会が増加している中,それらコンピュータと人間を結ぶインタフェースには,ユーザがより使いやすく,また,そのインタラクションを楽しめることが求められる.本研究では,ユーザがコミュニケーションを楽しむことができるインタフェースエージェントの実現を目指し,その要件としてライフライクさとユーザの心の理解に着目する.ユーザエージェントがライフライクであるためには,自律的に変化・成長し,自分とは異なる第三者的な存在である必要がある.そのために,ユーザエージェントに感情と欲求のモデルをもたせ,ユーザエージェント自身が自律的に変化する.また過去の履歴を踏まえることで,同一の入力に対して常に同じ応答を返すことはない.また,コミュニケーションを継続するためには,ユーザエージェントがユーザに対する協調性をもつ必要がある.そのため,ユーザ自身の感情を表現した感性語に対して,共感するエージェントの実現を目指し,ユーザエージェントに感情語を共有するための感情語彙マップをもたせる.今回,エージェントのプロトタイプシステムを構築し,ユーザエージェントの自律的変化と感情語の入力に対する感情変化の動作について検証した.A user interface is more preferable if it is to be easier to use and give more fun to user. In this paper, we propose a user agent based user interface where the user agent is "life-like" and "cooperative with users". To be life-like , the agent should change its behavior and grow up autonomously. For that purpose, the proposed agent has emotions and instincts as the agent's internal states and change its behavior based on the states which changes by internal mechanism. To be cooperative, the agent should understand what emotion the user feels. The proposed agent has an emotional state map that expresses the relation between user's emotion and the words. With the map, the proposed agent understands user's feeling by words the user give and can act like feeling sympathy for the user.
著者
大倉徹也著
出版者
星雲社(発売)
巻号頁・発行日
1991
著者
小川 寛恭 横田 治 関 啓輔 小倉 真治 前川 信博
出版者
日本集中治療医学会
雑誌
日本集中治療医学会雑誌 (ISSN:13407988)
巻号頁・発行日
vol.11, no.4, pp.439-442, 2004-10-01 (Released:2009-03-27)
参考文献数
10

74歳女性。肺炎で加療中,全身に薬疹が出現し,これが急速に表皮剥離性病変となった。表皮剥離性病変は全体表面積の約70%に及び中毒性表皮壊死症(toxic epidermal necrolysis, TEN)と診断された。第8病日に敗血症性ショックとなり,一時循環動態は安定したが,第13病日に再度敗血症性ショックとなり第20病日に死亡した。血液細菌培養検査・便細菌培養検査の結果から,敗血症の原因としてbacterial translocation (BT)が示唆された。TENは長期完全静脈栄養法や抗菌スペクトルが広い抗菌薬の投与が必要になる場合が多いことと,腸管粘膜障害を起こすことからBTを起こしやすい病態と考えられる。また,TENの致死的合併症のほとんどは敗血症であり,敗血症の原因の1つとしてBTが挙げられる。この敗血症を予防するためにselective decontamination of the digestive tractによる積極的予防策が必要であると思われた。