著者
倉本 一宏
出版者
白山史学会
雑誌
白山史学 (ISSN:03859460)
巻号頁・発行日
no.51, pp.1-26, 2015-05

1 0 0 0 OA 気管支喘息 II

著者
板倉 和裕
出版者
JAPANESE ASSOCIATION FOR SOUTH ASIAN STUDIES
雑誌
南アジア研究 (ISSN:09155643)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.26, pp.46-72, 2014

本稿は、社会的マイノリティに対して、留保議席のような政治的保障措置を世界に先駆けて導入したインドの経験に注目し、インド建国の指導者たちがなぜそのような措置を憲法の中に盛り込むことにしたのかを考察する。インドの制憲過程を扱った研究の多くがムスリムの処遇問題に関心を寄せてきた一方で、指定カーストの指導者たちによる、政治的権利獲得のための主体的な活動を考察に入れた政治過程の分析は十分に進められてこなかった。そこで、本稿では、指定カーストの中心的指導者であったB・R・アンベードカルに焦点を当て、制憲議会を取り巻く政治環境の変化に対するアンベードカルの適応過程と、それと同時に形成された会議派指導者との協力関係に注目し、インドの制憲政治を再検討することにより、指定カースト留保議席がインド憲法にいかにしてもたらされたのかを明らかにする。
著者
新倉 俊一
出版者
岩波書店
雑誌
文学 (ISSN:03894029)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.p1-8, 1988-03
著者
石倉 健二 高島 恭子 高橋 信幸 井手 睦美 Kenji ISHIKURA Kyouko TAKASHIMA Nobuyuki TAKAHASHI Mutsumi IDE
出版者
長崎国際大学
雑誌
長崎国際大学論叢 = Nagasaki International University Review (ISSN:13464094)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.159-165, 2008-03

自閉症の大きな特徴の一つである「反復的で常同的な様式」は「同一性保持現象」とも呼ばれ、問題行動とみなされることも多い。本研究はこの「同一性保持現象」について、自閉症児の母親15名に質問紙調査を実施し、以下の結論を得た。一つ目は、「単純反復運動」で特徴づけられる「常同行動」と、「固執」「配列」「質問嗜好」「空想」で特徴づけられる「こだわり行動」はその出現の様相が異なることが示された。このことから、「常同行動」と「こだわり行動」は別々の機能的側面を有することが示唆された。二つ目は、「一週間後の予定の理解」のある者の方がその他の者よりも、「こだわり行動」が多いことが示された。「時間的見通し」が「こだわり行動」に影響を与える独自の要因であるのか、言語能力や「時間的なこだわり」を反映するものなのかは定かではなく、今後の更なる検討が求められる。
著者
中井 万知子 藤倉 恵一 橋詰 秋子 福山 樹里 神崎 正英
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.209-217, 2016

日本図書館協会(JLA)と国立国会図書館(NDL)が,日本十進分類法(NDC)をLinked Data化するために,2015年4月から2016年3月まで実施した共同研究の成果を報告する。NDCは,JLAが編集発行するわが国の標準分類法である。研究では,NDCの新訂8版と新訂9版を対象とし,JLAが機械可読形式化したMRDFを基に,Linked Data形式のデジタルデータを試行的に作成した。想定利用者のニーズが情報システムでの利用にあることを踏まえて作成方針案を策定したうえで,NDCの概念的な階層関係を基にした分類項目間の階層構造モデルの構築,記述語彙の選定,ラベルの構造化,補助表による分類項目の合成,相関索引等からの分類項目の機械生成等を行った。また,Linked Dataとして外部データとのつながりを生むために,国立国会図書館件名標目表へのリンクを含めた。今後は共同研究の成果に基づき,JLAにおいて提供や利用に関する調査・検討を行う予定である。
著者
中井 万知子 藤倉 恵一 橋詰 秋子 福山 樹里 神崎 正英
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.209-217, 2016

日本図書館協会(JLA)と国立国会図書館(NDL)が,日本十進分類法(NDC)をLinked Data化するために,2015年4月から2016年3月まで実施した共同研究の成果を報告する。NDCは,JLAが編集発行するわが国の標準分類法である。研究では,NDCの新訂8版と新訂9版を対象とし,JLAが機械可読形式化したMRDFを基に,Linked Data形式のデジタルデータを試行的に作成した。想定利用者のニーズが情報システムでの利用にあることを踏まえて作成方針案を策定したうえで,NDCの概念的な階層関係を基にした分類項目間の階層構造モデルの構築,記述語彙の選定,ラベルの構造化,補助表による分類項目の合成,相関索引等からの分類項目の機械生成等を行った。また,Linked Dataとして外部データとのつながりを生むために,国立国会図書館件名標目表へのリンクを含めた。今後は共同研究の成果に基づき,JLAにおいて提供や利用に関する調査・検討を行う予定である。
著者
坪倉 操
出版者
一般社団法人 日本輸血・細胞治療学会
雑誌
日本輸血学会雑誌 (ISSN:05461448)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.264-266, 1995 (Released:2010-03-12)
参考文献数
17
被引用文献数
1
著者
高倉 耕一 松本 崇 西田 佐知子 西田 隆義
出版者
日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.255-265, 2012-07-30
被引用文献数
1

種間に生じる繁殖干渉が生態学的に重要である理由は、この相互作用が種間の排除を最も強力にもたらすためである。一方で、外来生物による在来種の排除には多くの例が知られているにもかかわらず、外来種による繁殖干渉についてはほとんど研究例がなかった。西日本固有種で主に都市部での減少が注目されるカンサイタンポポを材料とした一連の研究により、野外において近縁外来種セイヨウタンポポの比率が高いほど在来種の結実率が低下すること、その直接的な要因が外来種からの種間送粉であること、その範囲が数メートルの規模におよぶこと、などが明らかになってきた。タンポポ類におけるこれらの研究は、繁殖干渉が、外来種が在来生態系に影響を及ぼす際の重要なメカニズムであることを示す一つのケーススタディになりつつある。本研究ではカンサイタンポポ個体群が衰退した要因としての繁殖干渉の重要性を更に検討するため、個体ベースのシミュレーションモデルを構築した。モデルには、既存研究で明らかにされた繁殖干渉に関わるパラメータに加え、野外において死亡率など両種の個体群動態に関わるパラメータを測定して用いた。シミュレーション解析の結果より、野外で観測される繁殖干渉の強度は1世紀程度の時間で在来種を衰退させるのに十分であること、その効果は人為的な撹乱がもたらす死亡率の増加によって増強されることなど、カンサイタンポポについて観測されてきたパターンと整合性が高いことが確かめられた。また、複数の外来種管理プログラムについて在来種個体群存続に及ぼす効果を検証し、より低コストで効果的な在来種保全手法についての提言を行った。これらの成果は、繁殖干渉の研究が在来種の衰退要因を理解する上で重要であるだけでなく、その保全においてもコストパフォーマンスに優れた対策の選択に貢献することを示している。
著者
森 稔 倉掛 正治 杉村 利明 塩 昭夫 鈴木 章
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 D (ISSN:09151923)
巻号頁・発行日
vol.J83-D2, no.7, pp.1658-1666, 2000-07-25

映像から切り出されたテロップ文字の認識では,輪郭形状の鋸状劣化及び背景の残存ノイズが問題となる.本論文では,この問題に対処する(1)輪郭形状の劣化にロバストなWLDC特徴と(2)ノイズの影響を抑制する動的修正ユークリッド距離を用いたテロップ文字認識手法を提案する.(1)は,背景及び文字両領域の形状を記述・正規化することにより,輪郭形状の劣化に対するロバスト性を高めた特徴である.(2)は,局所領域ごとに画素の変動量を求め,画素の変動量に応じて距離値を修正することにより,ノイズの影響を動的に抑制する識別関数である.人工的に画質を劣化させた文字を用いた認識実験の結果,各提案手法は劣化文字に対して従来手法より大幅に認識率が向上することを確認した.また,実映像中のテロップ文字を用いた認識実験では,提案手法により識別率73%,第10位累積分類率90%の結果を得た.
著者
倉上 政幹 川名 武
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.93-94, 1936-07-10 (Released:2008-02-29)
被引用文献数
1 1

The results of age determinations from 1910 to 1930, show that the breeding of Clupea pallasii in Hokkaidô is poor without exception in the year of either maximum or minimum sun-spots and has a peak in each intermediate period, while the 65 years' statistics show that in extreme cases of sun-spots the yearly catch is often unusually rich or poor.
著者
倉山 太一 渡部 杏奈 高本 みなみ 重田 奈実 長谷川 裕貴 山口 智史 小宮 全 吉田 奈津子 清水 栄司 影原 彰人 須賀 晴彦
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.24, no.6, pp.929-933, 2009 (Released:2010-01-28)
参考文献数
23

〔目的〕通所リハにおける在宅脳卒中患者を対象としたCI療法の効果について検討した。〔対象〕当院通所リハを利用の片側上肢機能不全を有する脳卒中患者で適応基準を満たした6名であった。〔方法〕非麻痺側上肢の運動制限を行いながら,麻痺側上肢の集中的な課題遂行型介入を1日5時間,2週連続(平日の10日間)で実施した。評価項目は,Wolf motor function test(WMFT),Motor activity log(MAL),Fugl-Meyer assessment scale(FM)とし,CI療法の実施前後,3ヶ月,6ヶ月後に実施した。〔結果〕WFMTのtimeおよびMALにおいて,介入前後で,有意な改善を認めた。また,評価が可能であったすべての症例で,3ヶ月後,6ヶ月後においても介入効果が持続していた。〔結語〕通所リハにおいて,一般的な手法に従ったCI療法実施は可能であり,上肢の機能改善および実用性が向上することが示唆された。
著者
倉田 敬子 松林 麻実子 酒井 由紀子 上田 修一 三根 慎二 國本 千裕 林 和弘 石田 栄美 宮田 洋輔 前田 知子 森岡 倫子 横井 慶子 加藤 信哉
出版者
慶應義塾大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

学術研究において,デジタルを基盤とするオープンと共有がどのように進んできているかを明らかにすることが本研究の目的である。研究成果のオープンアクセス化は全分野で半分を超え,電子ジャーナルではデジタルで読みやすい新しい論文形式が進んだ。研究データ共有の体制が整備されている先進事例も見られたが,多くの研究者のデータへの意識は非常に複雑で多様であり,研究実践と深く関わらざる得ないデータ共有は,成果のオープン化以上に実現に困難が多く,多様な視点から検討する必要がある。
著者
中島 敏明 杉本 恒明 川久保 清 戸田 為久 三輪 篤子 村川 祐二 野崎 彰 倉智 嘉久 天野 恵子 坂本 二哉 真島 三郎 伊原 正 田中 博 古川 俊之
出版者
The Japanese Society of Electrocardiology
雑誌
心電図 (ISSN:02851660)
巻号頁・発行日
vol.6, no.3, pp.237-246, 1986

肥大型心筋症 (HCM) の再分極異常の成因を知る目的で, QRST isointegral mapを作成し, 安静時および運動負荷後の分布を検討した.対象は, 正常群10例, HCM群35例 (閉塞型HOCM10例, 非閉塞型HNCM15例, 心尖部型APH10例) である.安静時QRST isointegral mapは, 正常群では左前胸部に極大を, 右胸部上方に極小をもつ分布を示したが, HCMでは , HOCM40%, HNCM60%, APH90%に, 左前胸部に極小をもつ異常分布がみられた.極小点は, APHではV<SUB>4, 5</SUB>周辺に, HNCMではV<SUB>5</SUB>に, HOCMではばらつく傾向があり, 各病型による多少の差異をみとめたが, 重複する例も多くみられた.安静時QRST isointegral mapの異常例に対し, 運動負荷後の分布の変化につき検討した.APHでは9例中8例において, 左前胸部の極小は, 右胸部上方に偏位し, ほぼ正常な分布を示した.HNCMでは9例中8例は, 負荷後も安静時と同様の異常分布を示した.HOCM4例では負荷後左前胸部下方に極小が偏位する傾向がみられた.以上より, HCMの再分極異常は主として1次性変化と考える.また, 運動時変化がHCMの病型で異なったことは, 心筋の肥厚形態の他に, 心筋自体の性質の差による可能性があり, HCMにおける再分極異常の成因は単一のものではないことが示唆される.
著者
飯倉 仁
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.34-38, 2014 (Released:2016-02-01)
参考文献数
14

低分子医薬品に求められる性質として,薬効,物理化学的性質(physicochemical property:PCP,水溶性や膜透過性,代謝安定性などの経口投与のために必要な性質群),安全性(変異原性,CYP阻害,一般毒性など)などが挙げられる.これらの性質のうち1つでも基準値に満たないと,医薬品として世に出ることは難しい.低分子創薬の医薬品最適化では,化学修飾を施して1つの性質を改良させると他の性質が悪化して基準値を下回ってしまうことが頻繁に起こる.創薬化学者は多くの時間を,あと一歩のところで臨床開発に値する化合物創出に至らないジレンマとの格闘に費やしている.このようなジレンマを解決する手法として,リード化合物の構造変化を最小限に留める化学修飾の価値は高い.構造変化が小さいため,特定の性質が改良された際の,残りの性質への影響が小さくなる可能性が高いからである.フッ素置換(炭素―水素結合の炭素―フッ素結合への置き換え)は,導入するフッ素原子の近傍に存在する官能基(例えばアミノ基)との相互作用を無視できる場合には,リード化合物の立体的構造変化を最小に留めると同時に,分子全体の極性変化も限定された化学修飾である.本稿では,この長所を活用する手法として,簡便なフッ素スキャン法※1の開発を述べる.本法では,リード化合物の様々な位置にランダムにフッ素原子を導入して最適位置を容易に探索することが可能になる.また,フッ素原子導入の効果を述べるとともに,窒素置換(炭素原子の窒素原子への置き換え)をランダムに行った窒素スキャンとの効果の対比を述べる.窒素置換は立体的な構造変化が小さい点でフッ素置換と類似する一方で,分子全体の極性変化がより大きい点でフッ素置換と対照的である.我々は,フッ素スキャンと窒素スキャンの2つの化学修飾を軸にして,臨床開発化合物1(CH5126766/RO5126766)を創出した.本化合物は,500種類存在するキナーゼの中から,Raf/Ras/MEK/ERK経路を構成する2つのキナーゼであるRafとMEKの機能を特異的に阻害する.
著者
佐々木 俊則 大島 有美子 三島 江津子 伴 晶子 桂川 健司 永松 秀紹 吉岡 祐貴 築山 郁人 久田 達也 板倉 由縁 水谷 三浩
出版者
公益社団法人 日本薬学会
雑誌
YAKUGAKU ZASSHI (ISSN:00316903)
巻号頁・発行日
vol.136, no.7, pp.1023-1029, 2016 (Released:2016-07-01)
参考文献数
15

It is often necessary to modify the dose or schedule of eribulin mesilate (Eri) because of adverse events. Therefore, we retrospectively investigated the optimal approach for Eri dose adjustment and/or dosage interval adjustment. Patients who received Eri at the institutions affiliated with the Division of Oncology of the Aichi Prefectural Society of Hospital Pharmacists between July 2011 and November 2013 were enrolled in this study. We compared the group that underwent dose reduction without changes to their dosage interval (dose reduction group) with the group that had a change in their dosage interval (dose-interval prolongation group). The primary end-point was time to treatment failure (TTF), and the secondary end-points were overall survival (OS), overall response rate (ORR), clinical benefit rate (CBR), and adverse events. The TTF and OS of the dose reduction group were approximately two times longer than those of the dose-interval prolongation group. In addition, the dose reduction group had significantly improved ORR and CBR, which together indicate an antitumor effect (p=0.013 and 0.002, respectively). Although peripheral neuropathy occurred significantly more frequently in the patients in the dose reduction group (p=0.026), it was grade 1 and controllable in most of the cases. There were no differences in the occurrence of other adverse effects between the two groups. Therefore, we suggest that dose reduction with maintenance of the dosage interval is the preferred treatment approach in cases where Eri dose or schedule modification is necessary.