著者
池田 圭佑 岡田 佳之 榊 剛史 鳥海 不二夫 風間 一洋 野田 五十樹 諏訪 博彦 篠田 孝祐 栗原 聡
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告知能システム(ICS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2015, no.14, pp.1-6, 2015-02-23

2011 年 3 月 11 日に発生した東日本大震災において,Twitter を利用して避難情報や被災地の情報が発信され,重要な情報源となった.しかし,Twitter で発信された情報は,急速に不特定多数の人に広まることから,誤った情報が発信されると瞬時に広がるというデメリットも存在する.そのため,デマ情報を早期収束させる方法を確立する必要がある.そこで,我々は Twitter における情報拡散メカニズムを探るため,新たな情報拡散モデルを提案する.提案モデルは,Twitter ユーザを趣味嗜好の概念を持つエージェントとして定義するさらに,同一ユーザが複数回つぶやくことと,情報経路の多重性を考慮する.提案モデルを用い,東日本大震災時に確認されたデマ情報拡散の再現実験をし,実際のデマ拡散の再現性について検討を行う.
著者
黒田 誠 大場 邦弘 濱田 洋通 関塚 剛史
出版者
国立感染症研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

川崎病患者28人について、入院時・半年後(充分な回復期)の2ポイントで便を採取し、次世代シークエンサーによるメタゲノム解析の結果、入院急性期ではStreptococcus 属に顕著な検出率を認め、回復後の遠隔期では Ruminococcus属の増加が顕著であった。 (Front Microbiol. 2015 Aug 11;6:824.) 川崎病を4回再燃発症した患児の便からも同様に Streptococcus spp. が有意に検出され、上記成果と関連した結果が示唆された。(JMM Case Rep. 2016 Feb 1;3(1):e005019.)
著者
白井 嵩士 榊 剛史 鳥海 不二夫 篠田 孝祐 風間 一洋 野田 五十樹 沼尾 正行 栗原 聡
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
JSAI大会論文集
巻号頁・発行日
vol.2012, pp.1C3OS121, 2018-07-30

<p>ソーシャルメディアでは多くのユーザーが活発な情報交換を行っており、情報が短時間で拡散するという特徴がある。しかし、これらの中にはデマ情報も含まれており、デマ情報の拡散が問題視されている。本研究ではTwitterにおけるデマ情報およびデマ訂正情報の拡散に焦点を当て、これらの拡散の様子を解析するとともに、感染症の伝播モデルを応用した拡散モデルを提案し、早急なデマ拡散の収束を目的とする方策を検討する。</p>
著者
笠井 康子 佐川 英夫 関根 康人 黒田 剛史 菊池 健一 西堀 俊幸 真鍋 武嗣 JUICE-SWI日本チーム
出版者
日本惑星科学会
雑誌
遊・星・人 : 日本惑星科学会誌 (ISSN:0918273X)
巻号頁・発行日
vol.23, no.2, pp.140-148, 2014-06-25

欧州宇宙機関の次期木星圈探査機JUICEに搭載される科学観測装置の一つに,サブミリ波分光計Submillimetre Wave Instrument(SWI)がある.深宇宙探査機の歴史の中で,サブミリ波を用いた惑星観測はこれまでに例がなく,SWIが世界で初めての提案となる.サブミリ波分光計とは何か?本稿ではサブミリ波観測の紹介を皮切りに,我々がSWI開発に至った経緯,SWIが拓くと期待されている科学,それを達成するための観測装置,そして最後にJUICEミッションへ向けた抱負を述べる.
著者
林 剛史 福井 健太郎 宮田 章裕 重野 寛 岡田 謙一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.49, pp.43-48, 2005-05-26

本稿では、簡易脳波測定によるリアルタイムな思考状態導出手法を提案する。簡易脳波計を用いて脳波情報より思考状態を推定する際には、ノイズや脳波の個人差を考慮しなければならないため、リアルタイム処理が困難である。また、思考を時間幅のあるプロセスと捉えて過去の思考の影響を考慮している手法が従来にはみられなかった。そこで、本提案ではノイズを除去し、個人差を考慮し、時間幅を考慮することにより簡易脳波計よりリアルタイムに思考状態をMS-Levelという独自の指標で数値化する手法を提案する。そして、提案概念を検証するためにMS-Levelを導出するプロトタイプシステムを用いた評価実験ではノイズの除去が確実に行われていること、時間幅を考慮して思考状態を有効に提示できることを確認した。In this paper,we propose a technique for estimating mental states in real-time from the EEG(electroencephalogram). When we estimate mental states from brain wave information by using an EEG in real-time,it is necessary to consider the noise and the individual variability of the brain wave. Also,there seemed to be no studies to consider thinking as time-width process which is affected by the past thinkings. To address these issues,we propose a method to quantify the mental state as the MS-Level(Mental State Level) in real-time by eliminating the noise,considering of the individual variability and treating the thinking as the process with the time width. We ran experiments to evaluate our proposition using a prototype system,and concluded that the noise have been removed surely and to present the mental state effectively using past EEG data.
著者
山田 剛史
出版者
日本青年心理学会
雑誌
青年心理学研究 (ISSN:09153349)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.15-35, 2004
被引用文献数
1

The present study investigated about life history in adolescence through making life-history graph from dimension of important event, and impression and describing change of feelings and meanings about them on questionnaire. Furthermore, the purposes of this study were to understand self-development of adolescence in past-present-future and to investigate effects of reflection taken by graph making. Each time dimension were positioned as "meaning's re-construction toward affirmative vector for past life event", "affirmative meanings for present self", and "affirmative meanings for future". As a result, multiple aspects of self-development were shown by description-based qualitative analysis. Also, reflection effects such as "affirmative self-understanding", "eagerness to self-development", and "unfavorable self-understanding" was achieved. Furthermore practical significance was found. Throughout all discussion, possibility of "qualitative questionnaire method" by active usage of the life-history graph as adolescent psychological research method and descriptive data such as meanings and reflection was suggested.
著者
谷山 茂人 相良 剛史 西尾 幸郎 黒木 亮一 浅川 学 野口 玉雄 山崎 脩平 高谷 智裕 荒川 修
出版者
[日本食品衛生学会]
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.270-277, 2009
被引用文献数
16

1990年~2008年に,長崎県,宮崎県,三重県および鹿児島県でハコフグ類の喫食による食中毒が9件発生し,13 名が中毒, うち 1 名が死亡した. このうち 2 件の原因魚種は,中毒検体の形態からハコフグ<i>Ostracion immaculatus</i> と断定された.患者は共通して横紋筋融解症を呈するなど,本中毒の症状や発症/回復/致死時間はアオブダイ中毒に酷似していた.一方,西日本沿岸で採取したハコフグ129個体とウミスズメ<i>Lactoria diaphana</i> 18個体につき,マウス試験で毒性を調べたところ,いずれも約4割の個体が急性もしくは遅延性の致死活性(0.5~2.0 MU/g)を示した.有毒個体の出現率は,両種ともに肝臓を除く内臓で最も高く,次いで筋肉,肝臓の順であった.
著者
澤井 秀次郎 福田 盛介 坂井 真一郎 櫛木 賢一 荒川 哲人 佐藤 英一 冨木 淳史 道上 啓亮 河野 太郎 岡崎 峻 久木田 明夫 宮澤 優 植田 聡史 戸部 裕史 丸 祐介 下地 治彦 清水 康弘 芝崎 裕介 島田 貞則 横井 貴弘 藪下 剛 佐藤 賢一郎 中村 和行 久原 隆博 高見 剛史 田中 伸彦 古川 克己
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
航空宇宙技術 (ISSN:18840477)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.35-43, 2018 (Released:2018-03-02)
参考文献数
35
被引用文献数
8 7

SLIM (Smart Lander for Investigating Moon) is the Lunar Landing Demonstrator which is under development at ISAS/JAXA. SLIM demonstrates not only so-called Pin-Point Landing Technique to the lunar surface, but also demonstrates the design to make the explorer small and lightweight. Realizing the compact explorer is one of the key points to achieve the frequent lunar and planetary explorations. This paper summarizes the preliminary system design of SLIM, especially the way to reduce the size.
著者
伊地知 恭右 羽鳥 剛史 藤井 聡
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集D (ISSN:18806058)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.40-45, 2010 (Released:2010-02-19)
参考文献数
22

これまでの先行研究において,オルテガの論ずる人々の「大衆性」が,土木計画における環境問題や公共事業合意形成問題に対して否定的な影響を及ぼし得ることが指摘されている.この結果を受けて,本研究では,個人の大衆性を低減するための方途を探ることを目的とし,人々とのコミュニケーションを通じた態度変容施策の一つとして,「読書」の効果について検討した.そして,内村鑑三著『代表的日本人』(1908)に着目し,本書を通読することによって,人々の大衆性が低減するという仮定を措定し,アンケート調査を通じて本仮説を実証的に検証した.その結果,本研究の仮説が支持され,『代表的日本人』を通読することによって,人々の大衆性が低減し得る可能性が示された.
著者
池田 圭佑 榊 剛史 鳥海 不二夫 風間 一洋 野田 五十樹 諏訪 博彦 篠田 孝祐 栗原 聡
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.NFC-C_1-13, 2016-01-06 (Released:2016-09-26)
参考文献数
19
被引用文献数
1

During the 2011 East Japan Great Earthquake Disaster, some people used social media such as Twitter to get information important to their lives. However, the spread of groundless rumor information was big social problem. Therefore, social media users pay attention to prevent wrong information from diffusing. The way to stop the spread of a false rumor is needed, so we have to understand a diffusion of information mechanism. We have proposed information diffusion model which is based on SIR model until now. This model is represented by the stochastic state transition model for whether to propagate the information, and its transition probability is defined as the same value for all agents. People ’s thinking or actions are not the same. To solve this problem, we adopted three elements in our model: A new internal state switching model, user diversity and multiplexing of information paths. In this paper, we propose a novel information diffusion model, the Agent-based Information Diffusion Model (AIDM). We reproduce two kinds of false rumor information diffusion using proposed model. One is “single burst type false rumor spread ”, and another is “multi burst type false rumor spread. ”Proposal model is estimated by comparing real data with a simulation result.
著者
鈴木 凱亜 大知 正直 榊 剛史 坂田 一郎
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第32回 (2018) (ISSN:27587347)
巻号頁・発行日
pp.1B302, 2018 (Released:2018-07-30)

ソーシャルメディア上でユーザのコミュニティが形成・発展する背景には,ユーザ同士の性格的な相性が関わっていると思われるが,その影響を定量的に捉えた研究は少ない.本研究では,Twitterユーザの投稿テキストから推定された性格スコアと,会話ネットワーク上のコミュニティの分析指標との相関を分析することで,性格とコミュニティ形成の関係を考察した.また,Homophilyと呼ばれる「類は友を呼ぶ」現象が見られるような性格はないか,確認した.本研究により得られる知見は,よりユーザの効用やチームパフォーマンスを向上させるようなSNSプラットフォームの設計などへの応用が期待される.
著者
谷山 茂人 相良 剛史 西尾 幸郎 黒木 亮一 浅川 学 野口 玉雄 山崎 脩平 高谷 智裕 荒川 修
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.270-277, 2009-10-25 (Released:2009-11-07)
参考文献数
29
被引用文献数
7 16

1990年~2008年に,長崎県,宮崎県,三重県および鹿児島県でハコフグ類の喫食による食中毒が9件発生し,13 名が中毒, うち 1 名が死亡した. このうち 2 件の原因魚種は,中毒検体の形態からハコフグOstracion immaculatus と断定された.患者は共通して横紋筋融解症を呈するなど,本中毒の症状や発症/回復/致死時間はアオブダイ中毒に酷似していた.一方,西日本沿岸で採取したハコフグ129個体とウミスズメLactoria diaphana 18個体につき,マウス試験で毒性を調べたところ,いずれも約4割の個体が急性もしくは遅延性の致死活性(0.5~2.0 MU/g)を示した.有毒個体の出現率は,両種ともに肝臓を除く内臓で最も高く,次いで筋肉,肝臓の順であった.
著者
岩井 博司 大野 恭裕 伊藤 裕進 遠藤 達治 小牧 克守 石井 秀司 盛岡 幸恵 芋縄 啓史 清川 知美 原田 剛史 廣田 則幸 山内 孝哲 宮武 利行 青木 矩彦
出版者
一般社団法人 日本糖尿病学会
雑誌
糖尿病 (ISSN:0021437X)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.439-445, 2004-06-30 (Released:2011-03-02)
参考文献数
21
被引用文献数
5

症例は38歳, 男性. 10年前に近医にて糖尿病を指摘され, 5年前からメトホルミンとインスリンによる治療をうけていた. 2002 (平成14) 年8月以降, 当院で2型糖尿病, 糖尿病性腎症 (曲中クレアチニン値0.95mg/dl) と糖尿病性網膜症に対して治療を行っていた, 2003 (平成15) 年4月5日, 自殺目的でメトホルミン105錠 (26.25g) と睡眠薬を多量に内服しアルコールを多飲した. その後, 悪心, 嘔吐, 上腹部痛と意識障害が出現したため受診した. 高乳酸血症 (178.9mg/dl), 血中尿素窒素値 (128mg/dl) と血中クレアチニン値の上昇 (118mg/dl), anbngapの開大 (58.8) および代謝性アシドーシス (pH 7.219) の所見より乳酸アシド-シスおよび急性腎不全と診断し, 持続的血液濾過透析 (continuous hemodialysis filtration: CHDF) を施行した. 糖尿病に対してはインスリン療法を行った. その後, 血中クレアチニン値の低下と血糖値の改善を認め退院となった. 以上, 自殺目的でメトホルミンの多量内服後に乳酸アシドーシスと急性腎不全を発症した2型糖尿病患者の1例を報告した. この症例より, メトホルミンによる乳酸アシドーシスに対する治療には, 循環動態を安定に保てるCHDFを選択すべきであると考えた. また, 自殺目的でメトホルミンを多量に内服することがないように, 服薬状況の確認が必要であると考えた.
著者
野畑 剛史 本間 裕大 今井 公太郎
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.84, no.766, pp.2545-2552, 2019 (Released:2019-12-30)
参考文献数
16

In this paper, we propose a new morphological analysis method to evaluate architectural space. Specifically, we focus on the inner convex spaces as a partial inner space and enumerate all possible patterns. Since people can recognize each other in a convex space, they share five senses such as seeing each face, talking without being distracted by any obstacles. It means that a convex space is appropriate as one unit in the architectural space. Recently, some real architectural buildings have complicated and amorphous shapes with seamless special connections. In such buildings, the convex space could be a useful tool to comprehend the spatial composition. Therefore, we regard the building as concave polygons and enumerate all possible patterns of maximal inner convex space. The maximal convex spaces are enumerated in the following procedure. First, the possible candidates for the endpoints of the maximal convex spaces are enumerated as much as possible. The candidate points can be obtained by rotating lines around each reentrant angle of the objective concave polygon. Next, by confirming visibility, half-plane, and tangent line conditions, we create an adjacency matrix for candidate points. Finally, based on this adjacency matrix, we enumerate all possible maximal cliques, which correspond the maximal convex spaces for the analysis. Derived inner convex spaces can be applied to various architectural planning issues. For example, we can clarify the characteristics of inner spaces such as area, circularity. These results indicate the diversity of usage in objective architectural space. Furthermore, the distributions of inner spaces correspond to the openness of space. If space is overlapped by various convex space, it is for public usage and vice versa. We also analyze the connectivity of each inner convex space by connecting centroids by a minimum spanning tree (MST) based on the similarity. This structure would be the backbone of architectural space. Since we enumerated all possible patterns of inner spaces, it enables us to find the optimal inner spaces subject to various conditions. The optimal inner space which maximizes area, circularity, and so on, helps to understand the abilities of buildings. We believe that these new analyses expand the potential of quantitative researches for architectural planning. This study can be regarded as a critical extension of Isovist theory which has been used in numerous earlier studies because a scanning vector which constructs the Isovist is a proper subset of some maximal convex spaces. All of the above computational procedure can be completed within a realistic time, and we believe that this study proposes a new possibility of morphological analysis for architectural space. Future prospects include developing methods applicable to more complex buildings, extending the method to three dimensions, and establishing useful search methods.
著者
吉田 圭佑 小川 剛史
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.189-196, 2018 (Released:2018-09-30)
参考文献数
36

In this paper, we propose a novel method to virtually simulate the sensation of spiciness by applying thermal grill illusion to the human tongue. We describe our tongue stimulator equipped with interlaced warm and cool bars. To evaluate the effectiveness of this method, the system was experimentally tested in two studies. The first experimental results show that spicy taste was perceived by causing thermal grill illusion on the tongue. The second experimental results show that the strength of spicy perception is affected by both of average temperature and difference in temperature between warm and cool stimuli.