著者
坂元 章 渋谷 明子 笠原 章子 松尾 由美 田島 祥 佐々木 輝美 渋谷 明子 笠原 章子 (七海陽) 田島 祥 佐々木 輝美 堀内 由樹子 松尾 由美 寺本 水羽 鄭 姝 倉津 美紗子 Anderson Craig A. Gentile Douglas A.
出版者
お茶の水女子大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2016-04-01

3歳児クラスから高校生までの子どものゲーム利用による攻撃性、社会的適応の影響を検討した。ゲーム利用時間やゲーム上の交流経験が攻撃的傾向や社会的適応に影響することが示された。また、保護者の介入行動は子どもの学齢が低い場合には介入の効果は高いこと、子どもの学齢や介入する問題の種類で介入行動の効果が異なることが示され、子どもの発達段階や問題にあわせて介入方法を調整する必要性が示唆された。レーティングについては、家庭での認知度が低いこと、レーティング区分毎の攻撃的傾向に対する影響について一貫した結果が見られなかったことから、効果的な介入の手段とするために工夫や検討が必要であることが示された。
著者
出原 章雄 水口 武尚
雑誌
研究報告組込みシステム(EMB) (ISSN:2188868X)
巻号頁・発行日
vol.2019-EMB-50, no.1, pp.1-7, 2019-03-10

近年,汎用 Ethernet デバイスの低価格化,高機能化から,機器間の通信に,独自の専用バスではなく,汎用 Ethernet を使いたいという要求が高まっている.しかし,Ethernet は一般的にスループット向上を目指すベストエフォート型であり,通信の定周期性が問題となることが多い.そこで,IEEE は,Ethernet 上で時間制約のある通信を行うことを目的として,TSN (Time-Sensitive Networking) を策定中である.TSN を実現するためには,送信タイミングのスケジューリングが重要であり,この実現に向けて,Linux は,2018 年 10 月に ETF (Earliest TxTime First) 機能を導入した.本機能により,Network Interface Controller が搭載するフレーム送信タイミング指定機能を,アプリケーションから利用可能となる.そこで,組込み Linux 上での TSN 通信の実現可能性を確認するため,組込み機器上で ETF 機能を用いた場合のフレーム送信周期のぶれを評価した.結果,ETF 機能を利用しない通常送信において,1ms 周期のフレーム送信の最大値と最小値の差は 20us 程度となった.対して,ETF 機能を利用した場合,最大値と最小値の差は 55ns となり,送信タイミングのぶれは 10 ナノ秒オーダとなることが判明した.一般的な TSN 通信のユースケースではマイクロ秒の精度が求められるが,通常送信の場合,フレーム送信タイミングは最悪 20us 程度ぶれるため,TSN 通信は現実的でない.これに対し,ETF 機能を利用した場合,フレーム送信タイミングは 10 ナノ秒オーダのぶれに収まるため,組込み Linux においても TSN 通信が実現可能となる見込みを得た.
著者
有田 和徳 魚住 徹 大庭 信二 中原 章徳 大谷 美奈子 三上 貴司 小林 益樹
出版者
Japanese Association for Acute Medicine
雑誌
日本救急医学会雑誌 (ISSN:0915924X)
巻号頁・発行日
vol.5, no.2, pp.192-196, 1994-04-15 (Released:2009-03-27)
参考文献数
6
被引用文献数
2

Case 1: A 46-year-old female was admitted with sudden onset of coma. CT scan revealed brain stem and bilateral thalamic infarction. On day 3, all brain stem function was absent, while an EEG showed slow-wave activity in the frontal area. Transcranial Doppler sonography demonstrated antegrade flow in the bilateral middle cerebral arteries. Cardiac arrest occurred on day 5. Case 2: A 59-year-old male was admitted in a comatose state. A CT scan revealed a large cerebellar hematoma. Removal of the hematoma and drainage of lateral ventricle were performed, but the patient never regained brain stem function. On days 13 and 14, his condition satisfied the criteria for brain death proposed by the Japanese Ministry of Health and Welfare, except for the persistent EEG activity. Cerebral blood flow studies showed adequate blood flow in both supra and infra-tentorial regions. EEG activity was also observed on day 19. The patient experienced cardiac arrest on day 30. A state of isolated brain stem death, cessation of brain stem function accompanied by persistent EEG activity, may result from a severe cerebrovascular accident in the posterior cranial fossa. This state is usually transient, leading to total brain death, but it may continue for several days when lateral ventricular drainage is performed.
著者
海老原 章郎 新海 暁男 中川 紀子 増井 良治 三木 邦夫 横山 茂之 倉光 成紀
出版者
The Crystallographic Society of Japan
雑誌
日本結晶学会誌 (ISSN:03694585)
巻号頁・発行日
vol.48, no.6, pp.403-410, 2006-12-25 (Released:2010-09-30)
参考文献数
29

The final goal of this research project is the understanding of all fundamental biological phenomena in terms of physical chemistry. As a model organism for the structural and functional studies, an extremely thermophilic bacterium, Thermus thermophilus HB8, is very promising because of the small genome size, the availability of genetic tools for functional analysis, and the thermostability of its proteins (http: //www.thermus.org/) . In this report, we summarize the recent progress of this research project toward the systems biology.
著者
斎藤 馨 藤原 章雄 藤稿 亜矢子 YANO Akiko OKAMOTO Takuya
出版者
東京大学大学院農学生命科学研究科附属演習林
雑誌
東京大学農学部演習林報告 (ISSN:03716007)
巻号頁・発行日
no.116, pp.267-281, 2006-12
被引用文献数
1

東京大学秩父演習林では、1995年より2台の森林映像記録ロボットカメラによる森林景観のビデオ記録が続けられている。定点定時の記録動画と音声は、森林の日々の様子を直感的に感ずることのできる環境学習コンテンツになると考えた。本研究では、小学校の総合学習において、環境教育の映像教材を利用する可能性のある3年生以上の小学生を視聴者と想定し、2003年1月6日から2004年1月5日の1年間の森林映像データと気象データをデジタル化し、24節季72候の暦に従って、候単位で映像記録をとりまとめたデジタルコンテンツを試作した。メディアは、1候を1枚のカードにレイアウトデザインした印刷物とPDFファイル、1候を1チャプターとして日々の映像と音声、及び気温の時間変化グラフを視聴できるビデオ再生画面レイアウトをデザインしたDVDを作成した。またPDFファイルとDVDファイルをダウンロードできるWebサイトには、森林映像記録ロボットカメラについて視聴者に理解できるように平易な文章で解説を掲載し、デジタルコンテンツを配信できるようにした。試作を通じて、印刷物とDVDを一緒に視聴することで、印刷物を見ながらDVDで映像を選択して視聴する方法や、逆にDVD映像を見ながらその前後をカードで一覧するなどの使い方があることが分かった。森林の日々の様子を擬似的にでも感じる際に、印刷物とDVDとが相互に補完するメディアとしてデザインすることが必要だと思われる。本研究での試作を通じて明らかになったデザインを踏まえ、さらに洗練したデジタルコンテンツを新たに制作し、森林環境の変化を子供達が感じ取れるデジタルコンテンツの評価実験を小学校の教員との共同で進めたい。
著者
奥原 章
出版者
公益財団法人 日本醸造協会
雑誌
日本醸造協会誌 (ISSN:09147314)
巻号頁・発行日
vol.87, no.1, pp.22-28, 1992

「自動びん詰機のどこが自動なのだ!」これは他産業に部分的オートメ化が導入されて以来, 30年以上にもなる長い間の嘆きの声である。そして今日, 一貫した自動制御方式を駆使した, いわゆるFA化時化に突入した。高短蒸煮, 機械製麹, 大型屋外醸酵タンク, 自動計量とケージ方式による圧搾装置等, 醤油製造装置の革命も一段落を見, ここに新しいFA化時代を迎えようとしている。常に最先端技術に取り組まれて来られた筆者に解説していただいた。
著者
梅 琳 小原 章裕 松久 次雄
出版者
日本食品化学学会
雑誌
日本食品化学学会誌 (ISSN:13412094)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.141-145, 2006-12-30 (Released:2017-12-01)
参考文献数
18

Effects of linoleic acid, α-linolenic acid and soybean oil administration on the autoimmune factors of MRL/lpr strain mice. Male mice of 5 weeks of age were divided into three groups; Group 1(Soybean oil group), Group 2(Linoleic acid group), Group 3 (α-linolenic acid group). Mice were individually housed in steel cages and the diets and water were fed ad libitum. Weight of alae lymph node of mice fed α-linolenic acid diet was significantly lower than that of mice fed linoleic acid diet. Protein urea concentration of the mice fed α-linolenic acid diet was lower than that of the linoleic acid diet group. Serum anti-dsDNA antibody titre , IL-18 and TNF-α of mice were decreased by administering α-linolenic acid. Mice fed α-linolenic acid showed highest survival rate. Soybean oil diet gave the intermediate value between α-linolenic acid and linoleic acid. These results well agreed with the previous reports of cooking oils such as perilla oil, fish oil etc.
著者
藤原 章雄 斎藤 馨
出版者
日本造園学会
雑誌
ランドスケープ研究 : 日本造園学会誌 : journal of the Japanese Institute of Landscape Architecture (ISSN:13408984)
巻号頁・発行日
vol.61, no.5, pp.601-604, 1998-03-30
参考文献数
6
被引用文献数
4 7

映像を記録収集, デジタル化し, さらにネットワークで共有するための映像情報処理は, ランドスケープ情報を共有するための有効な技術であり, これらは, 新しい情報処理技術の応用により実現される.実際に森林環境情報の定点映像による基盤整備に関して行ったこれらの技術の応用例を取り上げて評価し, 現時点での課題を明らかにした. 森林映像情報の記録のために森林映像記録ロボットを開発し実用化した. 記録した映像はデジタル化し, インターネットによる共有, 表示を可能にした. 森林内に設置することからカメラの設置方法とフレームの決定に問題が生じることが明らかになった. 電源の簡素化, 制御システムの汎用化が今後の課題である.
著者
大河原 章
出版者
一般社団法人 日本生体医工学会
雑誌
医用電子と生体工学 (ISSN:00213292)
巻号頁・発行日
vol.21, no.1, pp.2-8, 1983-02-28 (Released:2011-10-14)
参考文献数
3
被引用文献数
1

1 0 0 0 IR 蔵俊と貞慶

著者
富貴原 章信
出版者
大谷学会
雑誌
大谷学報 (ISSN:02876027)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.1-17, 1956-10
著者
高原 章央 渡邊 亮
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.49, no.1, pp.48-53, 2018 (Released:2018-01-25)
参考文献数
11

本稿では,EVへの買換えとVehicle to Home(V2H)の導入を経済性の観点から評価する.V2HはEVから家庭に電気を供給するシステムである.経済性の評価にはEV搭載LiBの動的モデルを用いる.また,検証の効率性を考慮し,LiBモデルを用いてEV運用に関するデータベースを構築し,任意の運用条件に対して必要なデータを選択する手法を提案する.
著者
金村 在哲 在哲 佐藤 啓三 栗原 章 井口 哲弘 笠原 孝一 伊藤 研二郎
出版者
日本腰痛学会
雑誌
日本腰痛学会雑誌 (ISSN:13459074)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.146-152, 2002
被引用文献数
2 1

体幹の回旋運動を考慮した挙上運搬動作を模倣し,表面筋電計を用いて体幹筋の筋活動量を計測した.また同様の動作を腰部固定帯を装着して行い,その有用性を検討した.対象は健常成人男性20名で,各対象の膝の位置から6.8 kgの負荷重量を体幹を回旋させ,側方へ50 cm,肩の高さまで挙上させた.この動作を左右10回ずつ行い,左右の脊柱起立筋と腹斜筋の筋活動量を表面筋電計を用いて計測した.1回の動作における左右の脊柱起立筋と腹斜筋の平均筋活動量を計算し,%MVCで各群間を比較した.脊柱起立筋と腹斜筋間では有意に脊柱起立筋の%MVCが大きく,平均4.6倍の筋活動量を示した.また腰部固定帯の装着により%MVCは有意に小さくなり,脊柱起立筋では14.6%,腹斜筋では18.9%筋活動量が減少した.回旋を加えた挙上運搬動作でも脊柱起立筋に対する負荷が大きく,腰部固定帯の装着は,その負荷を軽減させる効果があった.
著者
北原 章男
出版者
吉川弘文館
雑誌
日本歴史 (ISSN:03869164)
巻号頁・発行日
no.187, pp.80-93, 1963-12
著者
村田 希吉 大友 康裕 久志本 成樹 齋藤 大蔵 金子 直之 武田 宗和 白石 淳 遠藤 彰 早川 峰司 萩原 章嘉 佐々木 淳一 小倉 裕司 松岡 哲也 植嶋 利文 森村 尚登 石倉 宏恭 加藤 宏 横田 裕行 坂本 照夫 田中 裕 工藤 大介 金村 剛宗 渋沢 崇行 萩原 靖 古郡 慎太郎 仲村 佳彦 前川 邦彦 真山 剛 矢口 有乃 金 史英 高須 修 西山 和孝
出版者
一般社団法人 日本外傷学会
雑誌
日本外傷学会雑誌 (ISSN:13406264)
巻号頁・発行日
vol.30, no.3, pp.341-347, 2016-07-20 (Released:2016-07-20)
参考文献数
26

【目的】重症外傷患者における病院前輸液と生命予後, 大量輸血および凝固異常との関連について明らかにする. 【対象と方法】Japanese Observational Study of Coagulation and Thrombolysis in Early Trauma (J–OCTET) で後方視的に収集したISS≧16の外傷796例について, 28日死亡, 大量輸血 (24時間Red Cell Concentrate : RCC10単位以上), 外傷性血液凝固障害 (Trauma–Associated Coagulopathy : TAC : PT–INR≥1.2と定義) の3つを評価項目として, 病院前輸液施行の有無の影響を検討するために多変量解析を行なった. さらに年齢 (65歳以上/未満), 性別, 重症頭部外傷合併の有無, 止血介入 (手術またはIVR) の有無により層別化解析した. 【結果】病院前輸液施行85例, 非施行711例であり, 両群間における年齢, 性別, 28日死亡, 大量輸血, 止血介入に有意差を認めなかった. 病院前輸液群ではISSが高く (中央値25 vs. 22, p=0.001), TACが高率であった (29.4% vs. 13.9%, p<0.001). 病院前輸液は28日死亡, 大量輸血の独立した規定因子ではなかった. TACの有無を従属変数とし, 年齢・性別・病院前輸液の有無・ISSを独立変数とするロジスティック回帰分析では, 病院前輸液 (オッズ比 (OR) 2.107, 95%CI 1.21–3.68, p=0.009) とISS (1点増加によるOR 1.08, 95%CI 1.06–1.10, p<0.001) は年齢とともに独立したリスク因子であった. 層別解析では, 65歳未満 (OR 3.24, 95%CI 1.60–6.55), 頭部外傷合併 (OR 3.04, 95%CI 1.44–6.42), 止血介入例 (OR 3.99, 95%CI 1.40–11.4) において, 病院前輸液は独立したTACのリスク因子であった. 【結語】ISS≧16の外傷患者に対する病院前輸液は, 28日死亡および大量輸血との関連は明らかではないが, TAC発症の独立したリスク因子である. 特に65歳未満, 頭部外傷合併, 止血介入を要する症例に対する病院前輸液は, TAC発症のリスクとなる可能性がある.
著者
望月 文博 宮本 康裕 四戸 達也 笹野 恭之 荒井 光太郎 西本 寛志 稲垣 太朗 大原 章裕 鈴木 香 三上 公志 谷口 雄一郎 肥塚 泉
出版者
一般社団法人 日本めまい平衡医学会
雑誌
Equilibrium Research (ISSN:03855716)
巻号頁・発行日
vol.78, no.6, pp.595-601, 2019-12-31 (Released:2020-02-05)
参考文献数
16
被引用文献数
1

Japan has become a super-aging society, and the number of elderly persons with dizziness is increasing. In addition, elderly persons with dizziness have a high risk of falling, and fractures caused by falls can decrease the life span. It is therefore necessary to take appropriate countermeasures. Treatments for dizziness are wide-ranging and include physical therapy, such as canalith repositioning, and pharmacotherapy. However, many patients do not improve even after these treatments. In this study, we compared the results of stabilometry examined before and after the use of a cane in 21 patients aged 65 years or older with a history of dizziness who visited our department (DHI score of 28 points or higher). The use of a cane improved the following measured parameters: total length of body sway, area of body sway, and unit area body sway length at the time of eye opening and closing. To prevent falling, somatic sense input and skeletal muscle input focused on the lower extremities are important. It is expected that these inputs decline in elderly persons, and based on the results of the current study, it is likely that the use of prosthetics, such as a cane, will play an important role in the future in supporting these subjects.
著者
永原 章仁 浅岡 大介 北條 麻理子 泉 健太郎
出版者
順天堂大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

胃潰瘍や癌がないにも関わらず、胃痛、胃もたれを起こす例は機能性ディスペプシア(FD)と呼ばれ、症状発現機序は十分に解明されていない。本研究では胃内圧を測定し、空腹時の内圧が食後の満腹感に影響している可能性を示した。FDの診断では、軽微な内視鏡所見にとらわれず、症状にフォーカスして診療をすること、治療では、新たな酸分泌抑制薬が高い効果を認めること、多剤併用療法の効果は限定的であること、抗うつ薬・抗不安薬が一定の効果があること、また、長期の管理は今後解決すべき大きな問題である事を明らかにし、非効率的な薬剤治療を回避し、適切な薬物治療を行うためのエビデンスの構築に寄与することができたと考えられる。