著者
亀坂 安紀子 吉田 恵子 大竹 文雄
出版者
行動経済学会
雑誌
行動経済学 (ISSN:21853568)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.183-186, 2010 (Released:2011-06-27)
参考文献数
2
被引用文献数
2

本稿の目的は,結婚や出産といったライフステージの変化が人々の幸福度や充実度に及ぼす影響について,日本と米国のデータを使用したパネルデータ分析によって明らかにすることである.分析の結果,日本と米国のデータで共通して,配偶者の存在は個人の幸福度や充実度に非常に大きな影響を与えており,かつそのような傾向は男女の別にかかわらず観測されることが示される.また,日本と米国のデータで共通して,健康状態も人々の幸福度や充実度に大きな影響を与えており,求職中の人や喫煙者は,幸福度や充実度が低いことも示される.しかし,子供の存在に関する推定では,日本の結果と米国の結果に大きな違いが生じている.日本人の場合,子供がいないと幸福度や充実度が低いという結果が得られたが,米国の結果からは,必ずしもそのような事実は観測されない.労働参加に関しても,日米で若干異なる結果が得られている.
著者
河野 正司 吉田 恵一 小林 博 三浦 宏之
出版者
社団法人 日本補綴歯科学会
雑誌
日本補綴歯科学会雑誌 (ISSN:03895386)
巻号頁・発行日
vol.31, no.3, pp.764-769, 1987-06-01 (Released:2010-08-10)
参考文献数
12
被引用文献数
7 3

Many TMJ patients who have occlusal interferences often complain of pains in the sternocleidomastoid muscle. The pain occurs mainly in the insertion of the muscle (SCM-I) rather than in the middle of the muscle (SCM-M). In order to investigate a causative mechanism of pain in the sternocleidomastoid muscle in relation to occlusion, the activities of sternocleidomastoid and masticatory muscles were studied by means of EMG during functions in relation to the occlusal contact on six normal subjects. EMG activities of temporal, masseter, SCM-I and SCM-M were recorded by surface and needle electrodes.EMG activity was recorded from SCM-I in accordance with the activity of the masticatory muscles during tapping, clenching, and mastication. On the other hand little activity was registered from SCM-M. The amplitude of the EMG of SCM-I increased as the occlusal force increased. During chewing the sternocleidomastoid muscle was functioning more actively on the working side than on the non-working side.
著者
伊部 さちえ 吉田 恵子 熊田 薫
出版者
公益社団法人 日本食品科学工学会
雑誌
日本食品科学工学会誌 (ISSN:1341027X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.3, pp.189-192, 2006-03-15 (Released:2007-03-09)
参考文献数
17
被引用文献数
10 15

1)生大豆,浸漬大豆,蒸煮大豆,煮汁,発酵時間を変えて製造した納豆におけるACE阻害活性を調べた.大豆1gあたりのACE阻害活性(総活性)は浸漬大豆がもっとも高く,生大豆の約1.6倍であった.しかし蒸煮により,その活性は浸漬大豆の約50%,生大豆の約80%に低下した.納豆は蒸煮大豆よりも阻害活性が高く,本研究の実験条件下では発酵16~20時間(製品として適する発酵時間)において最も高い活性を示し,さらに発酵を続けると活性は低下した.2)市販納豆菌株および著者らが自然界から分離した納豆菌株を用いて納豆を製造し,納豆菌株によるACE阻害活性の相違について調べた.使用する納豆菌株により納豆のACE阻害活性に相違が認められた.市販株よりも高い阻害活性を持つ納豆を製造する納豆菌株が数株存在した.3)納豆のACE阻害物質は,蒸煮大豆に本来存在した物質,および発酵により蒸煮大豆中の前駆物質から新たに生成された物質から成ることが示唆された.
著者
吉田 恵美 藥師寺 佳菜子 永渕 美樹 田中 るみ 梶野 美保 藤田 君支
出版者
一般社団法人 日本糖尿病教育・看護学会
雑誌
日本糖尿病教育・看護学会誌 (ISSN:13428497)
巻号頁・発行日
vol.26, no.2, pp.121-128, 2022-09-30 (Released:2022-10-27)
参考文献数
21

目的:糖尿病性腎症患者を対象に,6年間の後方視的調査を行い,チーム医療による個別的な予防指導と腎機能や血糖管理などの評価指標との関連について明らかにする.方法:腎症2期以降の患者について,診療記録を用いて個別予防指導群(介入群)と通常診療群(非介入群)で評価指標を比較し,HbA1c,eGFR,血圧を従属変数とした多重ロジスティック回帰分析を行った.結果:分析対象者は介入群224名,非介入群209名であった.ベースライン(開始時)において,HbA1cは介入群7.5(6.8-8.9)%,非介入群7.2(6.6-8.1)%で介入群の方が有意に高かったが(p<0.05),観察期間終了時,介入群では有意に改善を認めた(p<0.01).また,介入回数が多いことがHbA1cの維持・改善に有効で,eGFRはベースライン時腎症3期以降では悪化を認めた.結論:予防指導は腎症進行例では限界を示したが,血糖管理には有効であることが示唆された.
著者
吉田 恵理
出版者
人間環境学研究会
雑誌
人間環境学研究 (ISSN:13485253)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.53-58, 2017 (Released:2017-06-30)
被引用文献数
2

Procrastination is the action of putting off doing something that must be done, and if one tends to postpone or delay doing something, the person is said to have Procrastination Tendency. Researchers have long regarded procrastination as a maladaptive behavior. On the other hand, investigators have proposed that not all procrastination behaviors are harmful or lead to negative consequences. Two types of procrastination behaviors should be differentiated: passive procrastination and active procrastination. The purpose of this study was to develop a scale to measure active procrastination and to examine its reliability and validity. In Study 1, data obtained from 314 undergraduates were analyzed. Explorative factor analysis revealed 6 factors. Confirmative factor analysis supported the 6-factor structure. These data were analyzed to examine concurrent validity in terms of clinical scales. Results indicated that the active procrastination scale had a positive correlation with optimism, resilience, self-esteem, and time perspective. Moreover, it had a negative correlation with another procrastination scale, with cognitive reflection, and depression/anxiety. These findings provided sufficient support for reliability and validity of the active procrastination scale. In Study 2, further data were obtained from 95 undergraduates. The scale's test-retest reliability was confirmed. Results showed the scale was developed, its validity confirmed, and its internal consistency checked. In addition, active and passive procrastination were regarded as the same action of putting off doing something, however, differences in their backgrounds are plausible.
著者
吉田 恵理
出版者
日本近代文学会
雑誌
日本近代文学 (ISSN:05493749)
巻号頁・発行日
vol.98, pp.226-241, 2018

<p>本稿は、辺見庸「眼の海――わたしの死者たちに」の詩群がもつ東日本大震災後の詩表現の批評性を解き明かそうとするものである。災厄のスペクタクルから隠蔽され、生(者)と死(者)の観念的な弁別を攪乱する〈屍体〉の哲理が、「単独者」の「犯意」をもって問題化されていることをまずは同時期の作品外の言説から確かめる。その上で取り上げた二篇の詩の叙法の分析によって明らかにしたのは、「モノ化」する〈屍体〉と「モノ化への抵抗」である言葉との抗争状態が積極的に惹き起こされ、〈屍体〉の存在の様式が「わたし」の現実認識の反証の可能性となることである。それはまた、〈屍体〉を想像することなくして「わたし」の責任を思考することが可能かという問いを生起せしめるのだと結論づけた。</p>
著者
進士 五十八 吉田 恵子
出版者
社団法人日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.155-165, 1989-02-15
被引用文献数
5 8

本論は、小学校隣接配置による地域密着型小公園として、或いはリバーサイドパーク・勤労者対応型公園として評価される震災復興公園について、既往記録などを整理し、その全体像を明らかした上で、東京日日新聞(大正12年9月1日〜昭和10年8月31日の12年間)の公園関連記事(191)を抽出し、公園がどのようにして市民社会に定着してゆくか、行政の動きを市民や専門家はどのように受けとり、反応してゆくか、現在からふりかえったとき震災復興公園はどのように評価されるか等について考察した。その結果、計画に対する地元の反対や「不良とルンペンの巣云々」等の生活史を明らかにした。また公園意匠などの特徴を2類7型に整理した。
著者
玉蟲 敏子 相澤 正彦 大久保 純一 田島 達也 並木 誠士 黒田 泰三 五十嵐 公一 井田 太郎 成澤 勝嗣 野口 剛 畑 靖紀 吉田 恵理
出版者
武蔵野美術大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

朝岡興禎編『古画備考』原本(1850-51年成立、東京藝術大学附属図書館)に集成された書画に関する視覚・文字情報の分析によって初めて、自身の見聞や親しい人脈から提供された第一次情報に基づく出身の江戸狩野家、同時代の関東や江戸の諸派は詳細である一方、上方については一部の出版物に頼り、浮世絵も最新の成果が盛り込まれていないなどの偏向性が確認され、朝岡の鷹揚なアカデミズムの視点から、近代における美術史学成立直前の都市・江戸で開花した書画趣味の実態、価値観、情報の伝達経路を浮上させることに成功した。
著者
吉田 恵子 伊部 さちえ 古庄 律 四十院 成子 岡本 洋子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成27年度大会(一社)日本調理科学会
巻号頁・発行日
pp.61, 2015 (Released:2015-08-24)
被引用文献数
1

【目的】現在の「調理学」の教科書に記載されている豆類の吸水率は、1983年に松元文子先生によって作成されたものがほとんどである。演者らは改めて各種豆類(大豆など7種類)について吸水率を測定し新データを作ることを目的とした。また大豆を調理するときに、0.3%重曹水中で調理するとアルカリにより大豆中のビタミンB1が減少するという記述も、多くの教科書に記述されている。ビタミンB1は水溶性であり、アルカリで分解されるというデータはあるが、大豆中のB1が重曹添加で減少するという報告はみあたらない。そこで大豆の調理方法とビタミンB1量の関連についても検討することを目的とした。【方法】吸水率の測定には、黒大豆、大豆、大福豆、金時豆、うずら豆、ささげ、小豆を用い、水に浸漬後2時間ごとに24時間吸水量を測定した。調理方法によるビタミンB1量については、丹波錦白大豆を用い、水中加熱、1%食塩水中加熱、0.3%重曹水中加熱を行った豆について、pHを測定後、ビタミンB1量を定量した。定量方法は前処理後、TSKgel Amide-80カラムを用いHPLC で定量した。【結果】吸水率:7種の豆類のうち吸水率の高かった豆は黒大豆で、他の豆類も以前のデータとは異なる挙動を示した。ささげは小豆と違い種瘤からのみではなく、表皮全体から吸水され吸水曲線のカーブも大豆に似ていた。3種の調理方法による大豆のビタミンB1量:水煮での煮豆、1%食塩水での煮豆、0.3%重曹水での煮豆ともに、生の時の約30%に減少した。この減少は添加物の影響はなく、調理することにより水溶性であるビタミンB1が煮汁などに溶出したためと熱で分解したものと推察される。
著者
合掌 顕 牧田 真奈 吉田 恵史郎
出版者
人間・環境学会
雑誌
人間・環境学会誌 (ISSN:1341500X)
巻号頁・発行日
vol.15, no.2, pp.13-17, 2012-12-30 (Released:2019-03-19)
被引用文献数
1

Kaplan(1995)による注意回復理論では、植物を中心とした自然環境には無意識に注意が向き、精神的な疲労が軽減する回復環境としての機能があるとしている。本研究は眺めて楽しむ側面と、生物とのふれあいを楽しむ側面を持つアクアリウムに着目し、その回復環境としての特性、及びストレス緩和効果について検討した。30人の被験者をアクアリウムのある条件と統制条件に振り分け、各条件で15分間の作業(英文タイピング)を行ってもらい、その後10分間休憩してもらった。作業の前後と休憩後に気分評価と唾液アミラーゼの測定を、また休憩後にアクアリウム、実験室の回復特性と空間の総合的な印象を評価してもらった。さらに実験中の被験者の心拍変動と視線の動きを測定した。分析の結果、アクアリウムは「魅了」「視野」「好み」といった回復特性を持っており、アクアリウムの置かれた空間も「魅了」の側面で高く評価されることが明らかになった。また、アクアリウムは統制条件と比較して休憩時に長く注視され、また注視時間が長いほどLF/HFが低かったことから、アクアリウムの持つ注意回復特性が被験者の注意を引きつけ、その結果ストレス緩和につながったと考えられる。
著者
進士 五十八 吉田 恵子
出版者
社団法人 日本造園学会
雑誌
造園雑誌 (ISSN:03877248)
巻号頁・発行日
vol.52, no.3, pp.155-165, 1988-02-15 (Released:2011-07-19)
参考文献数
15
被引用文献数
4 8

本論は、小学校隣接配置による地域密着型小公園として、或いはリバーサイドパーク・勤労者対応型公園として評価される震災復興公園について、既往記録などを整理し、その全体像を明らかした上で、東京日日新聞1大正12年9月1日-昭和10年8月31日の12年間) の公園関連記事 (191) を抽出し、公園かどのようにして市民社会に定着してゆくか、行政の動きを市民や専門家はどのように受けとり、反応してゆくか、現石からふりかえ一、たとき震災復興公園はどのように評価されるか等について考察した。その結果、計画に対する地元の反対や「不良とルンペンの巣云々」等の生活史を明らかにした、また公園意匠などの特徴を2類7型に整理した。
著者
吉田 恵子 飯村 裕子 野口 元子 石島 恵美子 荒田 玲子 渡辺 敦子
出版者
一般社団法人 日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会誌 (ISSN:13411535)
巻号頁・発行日
vol.54, no.2, pp.99-106, 2021

<p> 茨城県では家庭料理として,けんちん汁をそばやうどんにかけたり,つけたりして食べることが知られているが,その詳細は明らかではない。そこで,「過去」(昭和30~40年代)と「現在」(2016年)とのけんちん汁の食べ方の変化を明らかにすることを目的とし,茨城県食生活改善推進員を対象に,喫食状況,具,だし汁,調理方法についてアンケート調査を行った。さらに,けんちんそば・うどんについては食べる機会や喫食形態,頻度についても比較した。その結果,「過去」ではけんちんうどんで食べた人が多かったが,「現在」はけんちんそばで食べる人が増加した。使用する具材やだし汁も変化し,「現在」では,作り方が簡便化し調味も多様化していた。また,日常食としても行事食としてもけんちんそば,うどんを食べる人は減少した。以上より,けんちん汁の食べ方や調理方法が,現在の食習慣に影響を受けて変化していることが明らかとなった。</p>