著者
舟口 祝彦 澤 祥幸 石黒 崇 吉田 勉 大野 康 藤原 久義
出版者
特定非営利活動法人 日本肺癌学会
雑誌
肺癌 (ISSN:03869628)
巻号頁・発行日
vol.45, no.1, pp.37-40, 2005 (Released:2006-05-12)
参考文献数
12
被引用文献数
1 1

背景. 傍腫瘍性神経症候群は癌に随伴する自己免疫学的機序にて発症することが判明しており, 小細胞肺癌はその原因の主たるものの一つである. 今回, 我々はLambert-Eaton筋無力症候群 (LEMS) および傍腫瘍性小脳変性症 (PCD) を合併した小細胞肺癌の1例を経験したので報告する. 症例. 62歳男性. 起立・歩行障害を認め入院. 精査の結果, LEMSおよびPCDを合併した小細胞肺癌と診断した. 全身化学療法 (CBDCA+VP-16) 4コースと同時胸部放射線療法計45 Gyを施行し, complete response (CR) を得た. 筋症状は改善し歩行可能となったが, 小脳症状は残存した. 結論. 小細胞肺癌に対する化学療法および放射線療法によりLEMSは著明に改善したが, PCDは改善を認めなかった.
著者
高林武彦著 吉田武監修
出版者
筑摩書房
巻号頁・発行日
2002
著者
山本 昭子 西山 直宏 吉田 浩介 山根 雅之 石川 百合子 三浦 千明
出版者
公益社団法人 日本水環境学会
雑誌
水環境学会誌 (ISSN:09168958)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.1-10, 2010 (Released:2010-01-10)
参考文献数
58
被引用文献数
3 12

Linear alkylbenzene sulfonate (LAS) is an anionic surfactant widely used in laundry detergents. The environmental safety of LAS has been extensively reviewed in various chemical safety assessment programs worldwide. In this paper, we report an LAS aquatic environmental risk assessment of Japanese rivers using a high-tier assessment approach. For the exposure assessment, river water monitoring data of more than 400 samples were used to determine predicted environmental concentrations (PECs) which were then verified with the AIST-SHANEL exposure model. For the effect assessment, a statistical extrapolation approach using chronic ecotoxicity data was used. Toxicity data were normalized to the average alkyl chains found in the environment (C11.3) and to that of commercial LAS average alkyl chains in Japan (C11.8). Mesocosm data were also normalized to determine the predicted no-effect concentration (PNEC) in the environment. The 95th percentile PECs for detected concentrations in Japanese rivers were 32 to 45 μg/L, and the PNECs were 270 (C12) to 530 (C11.3) μg/L based on mesocosm data with an assessment factor of 1 and supported by data from the statistical extrapolation approach. The PEC was about 10 times lower than the PNEC. From the result of the risk characterization, it was concluded that the aquatic environmental risk posed by LAS in Japan is low.
著者
下山 紗代子 西方 公郎 吉田 有子 豊田 哲郎
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

誰でも簡単にデータをRDFでウェブに公開できるプラットフォームLinkData.orgを構築した。ユーザは普段使い慣れたテーブル形式 でデータのスキーマを定義することができるとともに、テーブル形式のデータと対比させることで、RDFとは何かを分かりやすく学ぶことができ る。LinkDataの運用・普及活動を通し、有用性を検証した結果、RDF教育及びデータ公開化運動の推進において効果が認められた。
著者
吉田 朋好 辻 元 志賀 啓成 二木 昭人 小島 定吉 北野 晃朗
出版者
東京工業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

向きづけられた3次元閉多様体のWitten不変量を共形場理論のコンフォーマル・ブロックに属する真空ベクトルの内積により定義することができた。この定義の仕方はハンドル体に分解された3次元多様体のWitten不変量の計算のアルゴリズムを与え、そのガウス和としての表示が得られる。この表示は従来の量子群の3次元多様体のリンク表示から得られるWitten不変量のガウス和表示のフーリエ変換にあたるものであることを見出した。これは上記の方法によるWitten不変量の定義が単なる定義の変更ではなく、本質的に異なる知見をもたらすものであることを意味している。実際Witten不変量の古典極限に関する情報が、この表示によりもたらされる。
著者
吉田 正昭
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密機械 (ISSN:03743543)
巻号頁・発行日
vol.42, no.504, pp.1096-1101, 1976-12-05 (Released:2009-06-30)
参考文献数
10
著者
吉田 民人
出版者
日本社会学会
雑誌
社会学評論 (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.55, no.3, pp.260-280, 2004-12-31
被引用文献数
1

17世紀の「大文字の科学革命」に発する正統的科学論は, 物理学をモデルにして「法則」以外の秩序原理を考えない.この「汎法則主義」に否定的または無関心な一部の人文社会科学も, 「秩序原理」なる発想の全否定を含めて, 明示的な代替提案をしていない.それに対して「大文字の第二次科学革命」とも「知の情報論的転回」とも名づけられた新科学論は, 自然の「秩序原理」が改変不能=違背不能=1種普遍的な物質層の「物理科学法則」にはじまり, 改変可能=違背不能=2種普遍的な生物層のゲノムほかの「シグナル記号で構成されたプログラム」をへて, 改変可能=違背可能=3種普遍的な人間層の規則ほかの「シンボル記号で構成されたプログラム」へ進化してきたと主張する.<BR>この新科学論の立場から人文社会科学の《構築主義》を共感的・批判的に検討すれば, 第1に, 《構築主義》の争点とされる本質と構築の非同位的な2項対立は, 物質層の「物理科学的生成」と生物層の「シグナル型構築」と人間層の「シンボル型構築」という秩序原理の3項的な同位対立として読み解かれる.第2に, 言語による構築を認知 (ときに加えて評価) 的なものに限定して指令的な構築を含まない《構築主義》を「認識論的構築主義」と批判し, 認知・評価・指令的な3モードの構築を統合する「存在論的構築主義」への拡張・展開を訴える.一言でいえば, 《構築主義》は人文社会科学における〈法則主義との訣別〉へと導く理論だという解釈である.
著者
吉田 由紀子
出版者
奈良女子大学
雑誌
叙説 (ISSN:0386359X)
巻号頁・発行日
vol.29, pp.40-53, 2001-12-01
著者
植田 史生 福本 修二 吉田 泰将 石手 靖 望月 康司 大嶽 真人
出版者
慶應義塾大学体育研究所
雑誌
体育研究所紀要 (ISSN:02866951)
巻号頁・発行日
vol.44, no.1, pp.25-33, 2005-01

For best performance in competitive sports, technique, stamina, spirit, and good conditioning are generally considered to be necessary. In Kendo a concert of "Shin-Gi-Tai (Mind-Technique-Body)" or "Shin-Ki-Ryoku (Mind-Spirit-Power)" is also an important element of a scoring hit. And as one becomes a more experienced player, he will notice the mind is the most crucial of all. When players do well in practice or matches, they most often say their "spirits" or "energies" are running high. These words sometimes mean concentration, perseverance, willpower, or fighting spirit. In this study a "Diagnostic Inventory of Psychological-Competitive Ability for Athletics 2 (DIPCA.2)" is conducted and analysis is made on the participants of the All Japan Kendo Federation Special Training Program and the members of the varsity Kendo teams of a "K" University and its affiliate high school. The results are as follows.1. In the comparison of the "five factors," national representatives returned high marks on "will to win," "mental concentration and stability," "confidence," and "strategic planning," while the ordinary participants of the training program scored high in "teamwork." However, no statistical significant difference was observed between these two groups.2. There was a significant difference in "confidence" in the "twelve degrees" between national representatives and ordinary participants.3. No significant difference was observed in "will to win" among all groups.4. Significant differences existed in "fighting spirit" and "perseverance" between college and high school students.
著者
吉田 知行
出版者
一般社団法人 日本数学会
雑誌
数学 (ISSN:0039470X)
巻号頁・発行日
vol.45, no.3, pp.193-207, 1993-08-04 (Released:2008-12-25)
参考文献数
59

与えられたタイプの部分群の個数と群の間の準同型の個数に関する合同式と母関数を論ずる.群論における最近のいくつかの研究がこの古典的問題に関係している.他の分野(分割恒等式, p-進解析,群作用を伴う卜ポロジー等)との関係も浮かび上がってきた.
著者
上平 晶一 吉田 行雄 佐藤 佳弘 平川 隆一 山中 桓夫 井廻 道夫
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
雑誌
消化器内視鏡の進歩:Progress of Digestive Endoscopy (ISSN:03899403)
巻号頁・発行日
vol.54, pp.62-64, 1999-08-15 (Released:2014-10-28)
参考文献数
10
被引用文献数
1 3

症例は49歳,女性。23年前からの嚥下困難が増悪したため,近医を受診した。上部内視鏡検査が施行されたが,食道入口部直下の膜様狭窄のため挿入できず,当センターを紹介受診した。血液検査にて鉄欠乏性貧血が,食道造影にて食道webが認められたため,Plummer-Vinson症候群(PVS)と診断された。鉄剤の内服治療が開始されるとともに,食道webに対して内視鏡的バルーン拡張術が施行された。1ヵ月後の上部内視鏡検査で食道狭窄は改善しており,嚥下困難も軽快していた。PVSは鉄欠乏性貧血に嚥下困難,舌炎,匙状爪などを呈する症候群で,高率に食道webを合併する。治療は鉄補充が基本であるが,食道webによる狭窄が高度な場合は,診断後,すみやかに拡張術が施行されることが多い。また,食道癌,後咽頭癌の合併頻度が高く,継続的な上部内視鏡検査が必要とされている。
著者
吉田 富美菜 大楠 泰生 和田 篤 廣江 吉隆 矢野 英人 宮崎 敬大 石川 博之 中村 雅 望月 孝俊
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.103, no.11, pp.2804-2806, 2014-11-10 (Released:2015-11-10)
参考文献数
4
被引用文献数
3

症例は81歳,男性.低血糖を伴う一過性意識消失で救急搬送.血糖降下剤の内服なく,誘因として発作性心房細動に対し内服していたシベンゾリンコハク酸塩が疑われ,同剤を中止の上入院.第2病日に突然意識消失し,心電図モニター上Torsade de Pointes(TdP)を認めた.QT延長を認め,シベンゾリンによる副作用を疑ったが,同剤中止後も改善なし.コハク酸ソリフェナシン内服中止したところ改善.経過より同剤内服によるQT延長と推測された.