著者
田村 宏樹 坂田 健一郎 唐 政 石井 雅博
出版者
一般社団法人 電気学会
雑誌
電気学会論文誌C(電子・情報・システム部門誌) (ISSN:03854221)
巻号頁・発行日
vol.124, no.9, pp.1918-1919, 2004 (Released:2004-12-01)
参考文献数
5

In this paper, we propose a genetic algorithm(GA) with local minimum escaping technique. This proposed method uses the local minimum escaping techique. It can escape from the local minimum by correcting parameters when genetic algorithm falls into a local minimum. Simulations are performed to scheduling problem without buffer capacity using this proposed method, and its validity is shown.
著者
近藤 一成 坂田 こずえ 加藤 怜子 菅野 陽平 武内 伸治 佐藤 正幸
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.60, no.5, pp.144-150, 2019-10-25 (Released:2020-01-17)
参考文献数
17
被引用文献数
1 3

日本国内で食中毒事例が多いクサウラベニタケと考えられてきたきのこは,3種類の近縁種から構成される.これら近縁種を特異的に感度よく検出できるリアルタイムPCR法を開発した.有毒と考えられるクサウラベニタケ近縁3種および食用のウラベニホテイシメジに特異的なプライマーおよびプローブ(FAM,VIC,Texas Red,Cy5標識)を用いて検討した.クサウラベニタケ近縁3種とウラベニホテイシメジITS全領域を有する標準プラスミドを用いた検討から,いずれの検出系も12.5コピーまで検出可能あり,目的以外の標的には反応しなかった.本法を用いて中毒事例から回収した検体を分析したところ,PCR-RFLP法では十分解析できない検体でも確実に種の同定検出が可能であることが分かった.食中毒の防止および中毒発生時の原因種特定に役立つと考えられる.また,北海道内におけるクサウラベニタケ近縁種は,本州のものとは異なりEntoloma eminensまたはEntoloma sp.であることを同時に明らかにした.
著者
坂田 善政
出版者
日本音声言語医学会
雑誌
音声言語医学 (ISSN:00302813)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.281-287, 2012 (Released:2012-10-09)
参考文献数
43
被引用文献数
3 3

本稿では,成人吃音例に対する直接法である流暢性形成法,吃音緩和法,統合的アプローチについて概説した.またこれらの訓練効果に関する近年の知見を紹介し,(1)流暢性形成法には一定のエビデンスの蓄積があること,(2)吃音緩和法は他のアプローチに比べて訓練効果に関する研究が少ないこと,(3)近年では統合的アプローチの立場をとる臨床家が多く,訓練効果に関する研究も増えていることを指摘した.加えて,わが国の成人吃音例に対する言語療法の効果に関する研究を概観し,わが国の成人吃音臨床における今後の課題として,(1)評価法の整備,(2)臨床研究の蓄積と質の向上,(3)相談機関の拡充,(4)言語聴覚士の専門性の向上を挙げた.

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著者
坂田 千鶴子
出版者
東邦学園大学
雑誌
東邦学誌 (ISSN:02874067)
巻号頁・発行日
vol.32, no.1, pp.71-78, 2003-06
著者
谷口 逹典 坂田 泰史
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.46, no.7, pp.831-835, 2014 (Released:2015-07-13)
参考文献数
15
被引用文献数
1
著者
高田 瑠美子 坂田 勝亮 前田 基成
出版者
日本感性工学会
雑誌
日本感性工学会論文誌
巻号頁・発行日
2020
被引用文献数
1

<p>In this study, we investigated the relation between autism spectrum tendencies of normal observers and evaluation of facial emotional expressions, used for "Ban Dainagon Emaki". Recognition of facial expressions was verified by Scheffé's (Nakaya) paired comparison method using the evaluation attributes of the four emotions (fear, anger, sadness, and happiness) in conjunction with investigation of the Autism-Spectrum Quotient (AQ). Different cognitive patterns especially extracted from communication ability, were confirmed, comparing facial expression recognition tendencies for the two groups, higher levels of autistic - like traits and lower levels of autistic - like traits. Between the two groups, the high levels on the AQ were difficult to recognize the fear of negative emotions, but regarding the happiness of positive emotion, similar tendency was demonstrated. These results are consistent with the findings obtained from previous studies on the tendency of facial expression recognition between healthy individuals and those with traits of ASD.</p>
著者
高野 正博 緒方 俊二 野崎 良一 久野 三朗 佐伯 泰愼 福永 光子 高野 正太 田中 正文 眞方 紳一郎 中村 寧 坂田 玄太郎 山田 一隆
出版者
日本大腸肛門病学会
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.64, no.4, pp.201-213, 2011 (Released:2011-04-01)
参考文献数
43

陰部神経に沿って圧痛ある硬結が存在し,肛門痛,括約不全,排便障害,腹部症状,腰椎症状を訴える症例がある.これらの症候の合併率は85.1%と高く,仙骨神経と骨盤内臓神経の両者の障害が関与していることがわかり,神経因性骨盤臓器症候群(Neurogenic Intrapelvic Syndrome,NIS)と名付けた. この症候群と診断した537例に,病態に応じて,肛門痛には主としてブロック療法,括約不全にはバイオフィードバック療法,腸管の運動不全には薬物療法,神経障害には理学療法と運動療法,また症候群に附随する精神障害には心理療法を組み合わせて治療した. その結果,肛門痛74.2%,括約不全83.3%,排便障害78.1%,腹部症状81.5%,腰椎症状66.0%で症状が改善し,これらの治療法は治療効果が高率に得られる適切なものであると判断した.多症候を有する症例でもそれぞれの病態に対する治療法を組み合わせ,総合的な治療を加え行うことによって高い効果が得られた.
著者
美舩 美舩 乾 淳幸 坂田 亮介 原田 義文 高瀬 史明 植田 安洋 片岡 武史 国分 毅
出版者
日本肩関節学会
雑誌
肩関節 (ISSN:09104461)
巻号頁・発行日
vol.40, no.2, pp.476-480, 2016

加齢に伴う腱板組織へのadvanced glycation end products(AGEs)沈着量の変化と力学的強度の変化を,SDラットを用いて検討した.3,6,12,24か月齢のSDラットの棘上筋腱を用いて組織学的検討を行い,力学的評価として棘下筋-上腕骨複合体の最大破断強度を引っ張り試験にて評価した.HE染色では12,24か月齢のラット腱板において細胞浸潤,コラーゲン線維配列の乱れを認めた.免疫染色では加齢に伴ってAGEs沈着の増加を認め,またAGE受容体の発現増加も認めた.TUNEL染色でも同様に加齢に伴うアポトーシスの増加を認め,力学的試験では12,24か月齢において破断強度の低下を認めた.我々はこれまでにin vitro実験において,AGEsが腱板由来細胞のReactive Oxygen Species発現を増加させ,アポトーシスを増加させることを明らかにしてきた.本研究より,肩腱板においてもAGEsの沈着が細胞障害性を持つ一方で,力学的な脆弱性と相関しており,AGEsの増加が加齢に伴う腱板断裂の一因になっていることが考えられた.
著者
今井 直子 熊川 孝三 安達 のどか 浅沼 聡 大橋 博文 坂田 英明 山岨 達也 宇佐美 真一
出版者
日本小児耳鼻咽喉科学会
雑誌
小児耳鼻咽喉科 (ISSN:09195858)
巻号頁・発行日
vol.34, no.3, pp.352-359, 2013 (Released:2014-03-20)
参考文献数
18

【目的と方法】  先天性難聴の原因として最も頻度が高いのは GJB2 遺伝子変異であり,一般的に非進行性難聴を呈するとされる。今回我々は GJB2 変異97例について遺伝子型と難聴の進行の有無について検討した。【結果】  遺伝子型は従来アジア人に多いとされている235 delC が最も多く,欧米人に多い35 delG は認められなかった。当初からの重度難聴例を除いた41例のうち,1 年以上の間隔で聴力が 2 回以上測定されている症例は32例であった。明らかな難聴の進行例は 1 例,進行疑い例は 3 例であったが,遺伝子型の特定の傾向は認められなかった。【結論】  GJB2 変異においては難聴の進行は稀であり,進行性難聴を呈する特定の遺伝子型は指摘できなかった。しかし乳幼児では特に難聴の程度が言語発達に大きく影響を与えるため,GJB2 遺伝子変異例であっても稀に難聴が進行するということをふまえて注意深く難聴の経過を追う必要がある。
著者
坂田 寿子
出版者
埼玉大学大学院文化科学研究科
雑誌
博士論文(埼玉大学大学院文化科学研究科(博士後期課程))
巻号頁・発行日
2018

序章......2第一章 古典主義作品のモティーフ「地歌・上方舞」に至るまでのプロセス......5一、戯曲『象』における「保名狂乱」と「狐曾」谷﨑文学のテーマ「狐」、「母恋い」、「白」、「姉妹対象恋愛」の端緒と江戸趣味音楽......5二、『蘆屋道満大内鑑』における谷崎の恋愛傾向の原型―「姉、妹」との恋愛と狐に対する恐れと異類婚......18第二章 谷崎の江戸っ児意識と江戸趣味―芸能の視点から......26一、谷崎作品に影響を与えた下町庶民の愛好音曲......26二、谷崎の生活行動に見られる「江戸っ児」......44三、江戸趣味に隠された願望を紐解く『幇間』、『女人神聖』、『少年の脅迫』から―......45四、地歌・京舞への端緒―『朱雀日記』より―......55第三章 地歌曲目の視点から谷崎の作品を読み解く......60一、谷崎の地歌への開眼......60二、谷崎が愛した地歌......65三、「綾衣」、「由縁の月」―詞章から読み解く『蓼喰ふ蟲』の登場人物、老人とお久の心情とその背景......73四、「黒髪」―生身の女の情念の歌、『蓼喰ふ蟲』の美佐子の心情および晩年に至るまでの谷崎の「黒髪」に対する思い......83 ―主人公要のいる地歌「黒髪」と「雪」その裏に隠された妻美佐子とそのモデル千代夫人の情念―......83五、松子御寮人と「黒髪」......85六、「菊の露」丁未子夫人との結婚生活の破鏡と根津松子への恋慕の曲......91七、『卍』―谷崎の地歌熱中時代における地歌引用皆無の作品......104八、「茶音頭」の詞章と『春琴抄』および回想録『初昔』―谷崎自身と佐助、松子と春琴の役割、自己投影と松子御寮人から妻への二人の関係性の変化―......107九、地歌「茶音頭」に隠された人間関係『春琴抄』の「春琴」、「佐助」から『初昔』の「爺」、「婆」......110十、「茶音頭」と佐助......115 ―谷崎の分身佐助と佐助の盲目の真相―......115第四章 『細雪』......116一、戦前の谷崎文学の集大成の作品『細雪』の中での地歌・上方舞の重要性......116二、谷崎と上方舞「山村流」との関わり......117三、妙子と地歌「雪」......123第五章 『細雪』その後......129一、随筆「雪」......129二、山村流との訣別......133三、井上流との出会いと谷崎の老後と「残月」......135終章......141参考文献リスト......142
著者
坂田 浩伸
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.58, no.11, pp.1813-1816, 1992-11-05 (Released:2009-10-08)
参考文献数
22
著者
祝 広孝 大通 恵美 大城 広幸 猿渡 勇 森川 綾子 野中 昭宏 古野 信宏 近藤 真喜子 坂田 光弘
出版者
公益社団法人 日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学Supplement Vol.39 Suppl. No.2 (第47回日本理学療法学術大会 抄録集)
巻号頁・発行日
pp.Cb0480, 2012 (Released:2012-08-10)

【はじめに、目的】 我々は第44回学術大会において骨格筋の筋腱移行部に軽い圧迫刺激を加えることにより筋緊張抑制効果が得られることを報告した.同様の効果が腱骨移行部への刺激によっても得られることが確認され,それらを組み合わせて「筋腱移行部及び腱骨移行部刺激:Muscle tendon junction and Enthesis stimulation」(以下,MES)と称し臨床に用いている.MESは速効性に優れ,評価や治療場面で広く応用できる手技である.そこで今回,MESの実施方法を紹介すると共に足関節背屈可動域と肩関節外旋可動域及び屈曲可動域に対し前者は腱骨移行部,後者は筋腱移行部を刺激部位としてMESの効果を検証し,MESの臨床における有用性について報告したい.【方法】 MESの実施方法骨格筋の筋腱移行部もしくは腱骨移行部に対し,軽い圧迫刺激(圧迫力は筋腱移行部で1kg-3kg,腱骨移行部では0.5kg程度)を加える.筋緊張抑制に必要とする刺激時間は1秒-5秒程度であるが,関節可動域練習や筋力増強練習時においては刺激を持続しながら行うと効果的である. 対象検証1:足関節背屈可動域では成人15名(男性8名,女性7名,年齢31.9±9.0歳)30肢を対象に,検証2:肩屈曲・外旋可動域では成人17名(男性10名,女性7名,年齢31.6±8.7歳)のなかで,肩屈曲制限があり尚且つ外旋可動域に制限を有した24肢(右11肢,左13肢)を対象とし,各々MESを行うMES群とMESを行わないControl群(以下C群)に分けた(検証1:MES群15肢,C群15肢/検証2: MES群12肢,C群12肢).方法検証1)足関節背屈可動域へのMES効果(腱骨移行部を刺激部位に選択):MES実施肢位は仰臥位,下肢伸展安静位にて後脛骨筋停止腱の腱骨移行部(舟状骨後縁)及び短腓骨筋停止腱の腱骨移行部(第5中足骨底後縁)に対し,触れる程度の触圧刺激を同時に5秒間加え,MES実施前後で股・膝関節90°屈曲位での自動背屈可動域を1°単位で測定.C群についてはMES実施時の肢位にて5秒間の休憩を入れ休憩前後の角度を測定した.検証2)肩屈曲及び外旋可動域へのMES効果(筋腱移行部を刺激部位に選択):MES群における刺激肢位は仰臥位.肩屈曲120°-130°位で大円筋線維が広背筋停止腱に停止する筋腱移行部(腋窩後壁前面)に対し軽い圧迫刺激を5秒間実施.MES前後で端坐位での肩屈曲可動域を,仰臥位にて肩外転90°,肘屈曲90°での肩外旋可動域を1°単位で各々測定した.C群に関しては検証1と同様.統計処理には検証1,検証2共にMES(C群:休憩)前後の角度変化の比較にはWilcoxonの符号付順位和検定を,MES群とC群の角度改善率の比較にはWilcoxonの順位和検定を用いた.【倫理的配慮、説明と同意】 全ての対象者には事前に本研究の趣旨を十分に説明し,同意を得た上で実施した.【結果】 検証1)C群においては休憩前後の背屈角度に有意な差は認められなかったが,MES群においては,MES前24.8±7.4°,MES後28.4±6.4°と有意な差を認めた(P<0.01).またC群との角度改善率の比較においてもMES群で有意な差(P<0.01)が認められた.検証2)C群においては休憩前後の肩外旋可動域及び屈曲可動域の角度に有意な差は認められなかったが,MES群においては,肩外旋可動域でMES前74.3±7.8°,MES後86.6±7.0°,肩屈曲可動域でMES前144.8±6.9°,MES後154.5±7.3°と両可動域で有意な差を認めた(P<0.01).またC群との角度改善率の比較においても外旋・屈曲可動域各々でMES群に有意な差が認められた.【考察】 ストレッチングの筋緊張抑制効果として知られるIb抑制は筋腱移行部に存在するゴルジ腱器官(以下GTO)からのインパルス発射に起因する.GTOはその発射機序より筋腱移行部の圧迫刺激による変形によってもインパルスを発射する可能性があり,大円筋の筋腱移行部への刺激による可動域改善にはIb抑制の関与が推測される.腱骨移行部刺激による効果については,多くの筋が腱骨移行部またはその間近まで筋線維を有することが知られており,それらの筋においてはGTOの働きが関与していると思われる.しかし今回刺激部位とした後脛骨筋や短腓骨筋停止腱の腱骨移行部については筋線維の存在は確認されておらず,今後その機序の解明に努めていきたい.【理学療法学研究としての意義】 MESは解剖学的知識と触察技術を用いて触れる行為そのものに目的を持たせた手技であり,本研究によって理学療法士の技術向上に寄与できればと考える.