著者
金堀 利洋 橘 美紗 鈴木 昌和
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WIT, 福祉情報工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.612, pp.61-66, 2007-03-16
被引用文献数
2

点字文書は点字のみから構成されたデータで配布されることがほとんどである.その際,点字はかな文字のみで表記されるために,漢字はその読みに直され表記される.これでは,同音異義語や,特に専門書などで未知の用語が出てきた場合,判断・理解することが困難となる.現在,我々は数式文書の点訳システムを開発し,実際に数学書等の点訳を行なっており,その報告を[4-6]にわたって行なってきた.今日は,画面読み上げシステム(スクリーンリーダ)の漢字の詳細読みデータを用いて,点訳時に漢字の詳細読みを点訳結果に持たせる点訳システムと,点字結果にその詳細読み情報を持たせるためのデータ形式の提案を行ない,さらにその詳細読みを提示できる点字ビューワのプロトタイプを示す.
著者
直井 聡 矢吹 真紀 浅川 敦子 堀田 悦伸
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.47, pp.105-106, 1993-09-27

これまで帳票内の一行単位の一文字枠やフリーピッチ枠に接触した文字を分離する手法を提案した.具体的には,枠接触文字から文字枠を除去した途切れパターンに対して,幾何学的情報と位相構造の大局的な評価により補完するGIM(Global Interpolation Method)を開発した.本稿では,対象を数字に限定して複数行ある表形式枠まで拡張し,それに伴って必要な途切れパターンの綿密な補完方法と,大局的評価用の補完領域の設定方法について述べる.
著者
小形 岳三郎 堀口 尚
出版者
茨城県立医療大学
雑誌
茨城県立医療大学紀要 (ISSN:13420038)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.1-11, 2000-03

非感染性の肺傷害の多くは, 病理学的にびまん性肺胞傷害と呼ばれる病変をきたす。このびまん性肺胞傷害は肺胞組織の崩壊・炎症に続く持続的な肺線維化を特徴とする。本稿では, 先ず, びまん性肺胞傷害を病理発生的に上皮傷古型と内皮傷古型の2型に分類し, 炎症及び線維化の進展様式に差異のあることを示した。次に, 肺傷害の発生にはオキシダントが深く関与していることを種々の肺傷害について説明した。最後に, びまん性肺胞傷害の特徴である持続性線維化の機序について考察した。(1)肺胞上皮の傷害にもとづく上皮傷古型肺胞傷害は, 硝子膜形成とマクロファージを主体とする溶出性肺胞炎をきたし, その後急速に肺胞の器質化・再構築を起こす。これに対し, 肺胞中隔の毛細血管内皮の傷害にもとづく内皮傷害型肺胞傷害は, 基本的には間質性肺炎をきたすため, 肺胞中隔は次第に線維性肥厚におちいる。内皮障害型の場合には, 更に二次的肺胞上皮傷害が生じる。(2)高酸素による肺傷害は活性酸素よる外因的なオキシダント肺傷害である。 ARDSの際の肺傷害の如く, 系統的に血管内にて白血球が活性化することによって内因的にもオキシダント肺傷害をきたす。また, 化学物質や薬物による肺傷害の場合においても, 二次的に抗酸化機構の破綻によるオキシダント傷害が深く関与する。原因如何にかかわらず, 内皮傷害型にみられる二次的上皮傷害は, 抗酸化機構の破綻によると考えられる。(3)肺傷害の修復に関与する肺胞間質細胞は, マクロファージから放出されるサイトカインにより増殖するとともに, 活性化した肺胞間質細胞はオートクリン機能を獲得することによって自己増殖する。この肺胞間質細胞のオートクリン機能獲得が, 肺傷害後の肺線維化が進行性である理由と解釈される。また, 肺胞間質細胞はレチノイド貯蔵細胞の一つで, その細胞増殖に対してレチノイドは抑制的に働く。
著者
伊藤 直子 山崎 貴子 岩森 大 本間 沙織 川上 未央 堀田 康雄 村山 篤子
出版者
新潟医療福祉大学
雑誌
新潟医療福祉学会誌 (ISSN:13468774)
巻号頁・発行日
vol.6, no.1, pp.32-35, 2006-12-30

牧草(2品種)、枝豆(3品種)、人参(1品種)を1/20希釈海洋深層水、1mM水溶液、脱塩海洋深層水を与えて、プランター又は野外で栽培して、牧草については葉、枝豆については種子、人参については根の亜鉛含量を測定した。対照は、水道水で栽培したものである。総ての実験区で対照区より乾燥重量あたりの亜鉛含量が増加し、外見・味や食感に変化は無しに、食品の栄養価を高めた。佐渡海洋深層水の農業への利用の可能性を示し、亜鉛含量が低い我国土壌の改良とそこから生産される作物が健康に貢献する可能性を示した。
著者
天野 寛子 堀内 かおる 伊藤 セツ 森 ます美 天野 晴子 斎藤 悦子 松葉口 玲子 伊藤 純 水野谷 武志
出版者
社団法人日本家政学会
雑誌
日本家政学会誌 (ISSN:09135227)
巻号頁・発行日
vol.47, no.8, pp.739-745, 1996-08-15
被引用文献数
10

著者らは、1975年, 1980年, 1985年, 1990年の東京における雇用労働者夫妻の生活時間調査にひきつづき, 5回目の調査を1995年10月, 東京都世田谷区在住の子どもと同居している夫妻を対象に実施した. 本稿では目的, 方法, 調査概要を述べる. 本調査の主な目的は, 家事労働のみならず収入労働をも含めてその不払い労働の実態を明らかにすることである. 調査協力者は, 区発行の広報を通じて公募した. 合計162カップルが応募し, 有効回答はそのうち136カップル(272名)であった. (1) 過去の調査と比較して, 夫妻ともに収入労働により多くの時間を費やしていた. (2) 夫の火事労働時間は平均して微増していた. (3) 夫妻ともに生理的生活時間, 社会的・文化的生活時間は短かった.
著者
堀内 理恵 山手 好枝 福田 満
出版者
武庫川女子大学
雑誌
武庫川女子大学紀要. 自然科学編 (ISSN:09163123)
巻号頁・発行日
vol.49, pp.99-102, 2001
被引用文献数
1

2種のオカラ含有ケーキ,すなわちスポンジケーキ,シフォンケーキを製造し,微細構造,物性,食味特性を調べた.ケーキの小麦粉の20%を乾燥オカラで置換した.オカラ置換の有無により,ケーキの微細構造の違いが明らかに認められた.ケーキの高さはオカラ置換によって少し減少したが,ケーキの硬さはほとんど変わらなかった.オカラ置換の有無により,2種のケーキの官能検査において有意差はほとんど認められかった.