著者
堀 武宏 中村 次男 冬爪 成人 笠原 宏 田中 照夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. VLD, VLSI設計技術 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.412, pp.171-176, 2009-01-22
被引用文献数
2

非同期式回路では同期式回路で発生する消費電力・速度・ノイズ・クロックスキューなどの問題を解決することができるが、その性質上、一対一の場合のみ、かつ一方向にしかデータを転送できない。そこで、同期式回路における双方向の同時通報機能を模した、非同期式回路におけるバス方式を提案する。また、同期式・非同期式の回路が混在するGALSのネットワークにも対応できるように設計した。これにより、既存の設計資産も利用可能で、省電力・高速・低ノイズで安定したチップ内ネットワーク(NoC)を実現することができる。
著者
野堀 嘉裕 永田 義明 法島 良治 戸巻 邦男 幸田 秀穂 千葉 茂
出版者
一般社団法人日本森林学会
雑誌
日本林學會誌 (ISSN:0021485X)
巻号頁・発行日
vol.73, no.5, pp.339-343, 1991-09-01
被引用文献数
2

アカエゾマツは北海道の主要造林樹種であるが, 材の性質に関する基礎的データは現時点ではわずかである。材の性質が明らかとなれば造林, 間伐など人工林施業の計画を有利に推進, 実行することができる。本研究では軟X線デンシトメトリーを用い, アカエゾマツ造林木の容積密度数に関する基礎的データを示した。その結果, アカエゾマツ樹幹の容積密度数の分布は均質であり, 容積密度数を高める要因は早材部の容積密度数と晩材率が同時に影響することがわかった。また, 早材部容積密度数は遺伝的要因に直接的に支配されるが, 晩材率は間接的に直径成長の影響を受けることがわかった。これらのことから, 早材部の容積密度数が高いクローンを造林すれば, 重い材が短期間に収穫できる可能性がある。
著者
立石 美加 堀井 洋一郎 丸山 治彦 名和 行文 土屋 公幸 牧村 進
出版者
社団法人日本獣医学会
雑誌
The journal of veterinary medical science (ISSN:09167250)
巻号頁・発行日
vol.59, no.6, pp.491-494, 1997-06-25

ミラルディア(Millardia meltada)のIgG抗体をイムノアフィニティークロマトグラフィー法で精製し, ウサギ抗血清を作成した. この抗体を用いて, 寄生虫特異的ミラルデイア抗体をELISAにて測定したところ, 従来の方法に比べ著しい感度の上昇が認められた. ミラルデイアはStrongyloides venezuelensisとNippostrongylus brasiliensis感染に対して効率的な抗体産生を行っていることから, この動物の寄生虫に対する高感受性は一般的な免疫不全によるものではないと考えられる.
著者
土井 伸洋 堀山 貴史 中西 正樹 木村 晋二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告システムLSI設計技術(SLDM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.56, pp.41-46, 2004-05-28

Cプログラムからのハードウェア合成においてはビット長最適化をはじめとするさまざまなハードウェア向け最適化が必要である.このためにはプログラム中の変数がとりうる値やデータフローを推測することが必要で,静的解析手法が使われることが多いが,精度などの点で不十分な点がある.本稿ではソフトウエア検証の分野で注目されている抽象解釈(Abstract Interpretation)手法に基づくプログラムの解析と,データパス最適化への応用について述べる.Various optimization techniques such as bit-length optimization are required for hardware generation from C programs. The value range analysis and dataflow analysis are effective for such optimization and static pro gram analysis methods have been used. The static methods, however, have several problems such as the preciseness, the overestimation, etc. In this paper, we describe a program analysis method based on abstract interpretation and its application for datapath optimization.
著者
金 漠龍 堀江 武 中川 博視 和田 晋征
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.65, no.4, pp.634-643, 1996-12-05
被引用文献数
13

予測される地球規模の環境変化が水稲生産に及ぼす影響を明らかにするため, 温度傾斜型CO_2濃度処理装置(TGC)を用い, 水稲アキヒカリの群落を対象に異なる温度とCO_2濃度の複合処理を行い, 発育, 乾物生産および生育諸特性に及ぼす影響について検討した. TGCは長さ26m, 幅2.05m, 高さ1.7mのトンネル型のチャンバーであり, その長軸に沿って常に4での温度勾配が生じるように, 通気速度をコンピュータ制御により調節した. 実験には2つのTGCを用い, 1つのTGCは現行の大気CO_2濃度(&cong;350μLL^<-1>)を, 他方は690μLL^<-1>のCO_2濃度を維持させた. ポット(1/5000 a)植の水稲をTGC内に20株m^<-2>の密度で配置したポット植群落(1991年)とTGC内の枠水田に25株m^<-2>の密度で移植した枠水田群落(1992年)にそれぞれ肥料を十分あたえ, CO_2×温度の複合処理を全生育期間にわたり行った. CO_2濃度倍増処理は水稲の出穂に向けての発育を促進し, 出穂を早めた. その促進率は高温ほど大きく, 出穂までの平均気温が3O℃の場合のそれは11%にも及んだ. 草丈に対するCO_2濃度および温度の影響は小さかったが, 茎数はCO_2濃度に強く影響され, 全茎数と有効茎数ともCO_2濃度倍増処理によって顕著に増加した. CO_2濃度倍増処埋の葉面積への影響は, 幼穂分化期ごろまでの生育初期以降は極めて小さくなり, 過去の研究結果とよく一致した. 乾物生産はCO_2濃度倍増処埋によって顕著に高まったが, それに対する温度の影響は小さく, 2作期の全温度区を平均してみたCO_2濃度倍増処理による最終乾物重の増加率は約24%と推定された. なお, この乾物増加率の温度反応は過去の研究結果と異なったが, これは, 過去の研究は光が殆ど生育を制限しない孤立個体に基づいたものであるのに対し, 本実験の群落条件下では光が生育の制限要因となったためであると考えられる.
著者
堀内 匡 別府 俊幸 藤岡 美博 原 元司
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 : 日本知能情報ファジィ学会誌 : journal of Japan Society for Fuzzy Theory and Intelligent Informatics (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.20, no.5, pp.817-822, 2008-10-15
被引用文献数
1 3

本研究では,実現が期待されているシジミ自動選別装置の開発に向けて,シジミ貝をぶつけた際に発生する音響信号に基づく不良シジミ貝の判別に関して検討を行った.具体的には,音響信号を周波数解析した後,特徴ベクトルを抽出し,各種のパターン認識手法を用いて不良シジミ貝の判別を行い,判別精度を比較評価した.パターン認識手法として,決定木学習,k-最近傍識別法,多層ニューラルネットワーク,サポートベクターマシンを取り上げ,それぞれについて同様の判別実験を行い,判別精度の比較検討を行った.その結果,多層ニューラルネットワークによる手法が他の手法に比べて最も優れており,約95%の判別精度が得られた.次いで,サポートベクターマシン,k-最近傍識別法,決定木学習の順で判別精度が高く,いずれの手法においても一定の有効性を確認することができた.
著者
渡邊 慎一 堀越 哲美 三好 結城 宮本 征一
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.62, no.497, pp.47-52, 1997
被引用文献数
18 9

A well-known heating facility in Japan, KOTATSU, heats the lower extremities of the human body by an infrared heater or wood coal fire in a box. The objective of this paper is to clarify the thermal effect of KOTATSU on the human thermal comfort quantitatively. Experiments were carried out under the following combined conditions: air temperatures were 1 1℃, 14℃, 17℃, and 20℃ and electric power of infrared lamp were to OW('off'), 87W('low'), 91W('middle') and 181W('high') electric consumption, respectively. Five male and six female subjects participated in those experiments. The following result was obtained: There was significant difference of comfort vote between female and male subjects when subjects reported hotter votes than thermal neutrality. The KOTATSU at 'low' and 'middle' IR heater level has the equivalent effect of 7℃ operative temperature rise at the condition of 11℃ air temperature, and that at 'high' IR heater level has the equivalent effect of 10℃ operative temperature rise at the same condition. Also the KOTATSU has more than 2℃ effectiveness at the condition of 14℃ air temperature even if the infrared lamp of the KOTATSU is turned off. Its effectiveness decrease gradually with increasing air temperature.