著者
小田 哲 矢野 満 五家 政人 小出 隆夫
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.56, no.532, pp.3416-3419, 1990-12-25
被引用文献数
4

This paper presents a study on the bending fatigue strength of austempered ductile iron (ADI) gears. The bending fatigue tests for ADI, S 45 C, FCD 80, and SCr 420 case-hardened gears were carried out, and the bending fatigue limit loads of ADI gears were compared with those of other gears. The bending fatigue limit loads of the ADI gears used were found to be almost equal to those of case-hardened gears. Furthermore, shot peening was performed on ADI gears, and the effect of shot penning on the bending fatigue limit loads of ADI gears was investigated by carrying out the bending fatigue tests. The bending fatigue limit loads of ADI gears can be raised considerably by shot peening.
著者
小田 民美 森 昭博 佐伯 香織 栗島 みゆき 三村 可菜 野澤 聡司 石岡 克己 左向 敏紀
出版者
日本ペット栄養学会
雑誌
ペット栄養学会誌 (ISSN:13443763)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.76-83, 2011-10-11 (Released:2011-12-16)
参考文献数
28

糖尿病犬はしばしば尿路感染症や歯周病などの感染症に羅患しやすいことが知られている。またヒトの糖尿病患者において、歯周病は血糖コントロールを悪化させるという報告が数々ある。本研究では糖尿病犬に歯科処置を行い、血糖コントロールにどのような影響を及ぼすかを検討した。本学で飼育している糖尿病犬4頭を用いた。血液サンプリングは歯科処置前と歯科処置1、2、3、4週間後に行った。測定項目は、空腹時血糖値 (FBG) と長期血糖コントロールマーカーとして用いられる糖化アルブミン (GA) を測定した。また、炎症マーカーとして腫瘍壊死因子-α (TNF-α) 、CRP、生体内酸化ストレスマーカーとして酸化ストレス度を示すd-ROM、抗酸化力を示すBAPを測定した。GAとCRPは歯科処置前に比べ4週間後で有意に低下した。しかし、FBG、TNF-αには処置前後で有意な変化は認められなかった。d-ROMは処置前後で有意な変化は認められなかったが、BAPは処置前に比べ処置後4週間で有意に上昇していた。以上より、歯科処置が口腔内炎症を抑制し、血糖コントロールを良化させたと考えられる。さらに、炎症の抑制や血糖コントロールの改善が、生体内における抗酸化力を増加させたことが示唆された。
著者
小田島 亙
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.44, no.7, pp.362-367, 1994-07-01

北米の図書館では,この4年間に従来の約30%の予算が削減されてきたという制約から,特に学術図書では資料購入費の約60%を占める雑誌の購読件数を減らさざるを得ない状況になっている。一方,エンド・ユーザーからの増え続ける論文要求に,従来のサービスを低下させずに対応して行く手段を考えなければならず,ドキュメント・デリバリーが注目を集めている。従来型のドキュメント・デリバリーとは異なる革新的な雑誌論文索引データベースと結びついたドキュメントの配信サービスであるUnCoverについて,米国に於ける状況と日本での利用方法を紹介する。
著者
坂本 望 大谷 拓哉 新小田 幸一 前島 洋 吉村 理 飛松 好子
出版者
公益社団法人日本理学療法士協会
雑誌
理学療法学 (ISSN:02893770)
巻号頁・発行日
vol.34, no.2, pp.45-51, 2007-04-20
被引用文献数
1

認知症高齢者の易転倒が認知機能の低下によるものか,運動機能低下によるものか明らかにするために,認知症高齢者の外乱に対する反応を調べた。対象は認知症を有する高齢者(認知症群)10名と認知症を有さない高齢者(対照群)7名であった。外乱は移動速度100mm/s,移動距離50mmの床面の前方向への水平移動とした。この外乱を予告なしに5回加えた時の,足圧中心と前脛骨筋,大腿直筋の筋電図のアナログ信号を2000Hzでサンプリングし,A/D変換を行った。足圧中心データから足圧中心移動距離,足圧中心応答時間,筋電図データから各筋の潜時,潜時から500ms間(O-500ms間),及びその後の500ms間(500-1000ms間)における各筋の%筋電図積分値を算出した。足圧中心移動距離,500-1000ms間の前脛骨筋%筋電図積分値において,認知症群は対照群と比較し,有意に小さい値を示した。一方,足圧中心応答時間,各筋の潜時,0-500ms間における前脛骨筋,大腿直筋,500-1000ms間における大腿直筋の%筋電図積分値において2群間に有意差は認められなかった。これらの結果から,認知症群は対照群と比較し,外乱に対する反応への遅延を引き起こしていないことが明らかとなった。しかし,足圧中心を移動させず,少ない前脛骨筋の活動量で立位保持を行っていた。
著者
小田 善治 川村 康文
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.220-223, 2009
被引用文献数
1

学校教育現場において,新エネルギーについて学習ができる実験教材を求める声は大きい。これまでにも色素増感太陽電池を児童・生徒に作製させ電子メロディーを鳴らし,模型自動車を走らせる実験教材を研究開発してきたが,アモルファスシリコン太陽電池のように色素増感太陽電池が搭載され,自走する模型自動車の実験教材の完成には至っていなかった。本研究では,自走式模型自動車用色素増感太陽電池の研究開発を行い,色素増感太陽電池が搭載された模型自動車が安定して走行する実験教材の開発に成功したので,これを報告する。
著者
小田 忠
出版者
大阪商業大学
雑誌
地域と社会 (ISSN:13446002)
巻号頁・発行日
vol.7, pp.129-145, 2004-07-10
著者
小田桐 恵美 出村 博 出村 黎子 野村 馨 肥塚 直美 成瀬 光栄 鎮目 和夫 田中 芳雄 大内 広子
出版者
The Japanese Society of Internal Medicine
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.70, no.11, pp.1573-1580, 1981
被引用文献数
3

妊娠により臨床症状の著明な悪化をみ,妊娠中絶により臨床症状の改善をみたCushing症候群の1例を経験した.さらに本例について妊娠に伴うCushing症候群の増悪因子についても,若干の検討を加えたので合わせて報告する.症例は満月様顔貌,全身倦怠感を主訴として来院した28才,主婦.昭和47年尿路結石.昭和49年重症妊娠中毒症にて第1子妊娠中絶.昭和51年第2回妊娠中に主訴が増悪したため入院精査.血漿cortisoi (以下F),尿中遊離Fは共に高く日内変動が無く, dexamethasone大量にても抑制の認められない腺腫型の反応を示した.本例の臨床経過は妊娠2カ月頃より徐々に増悪したと考えられ,妊娠中毒症状も高度のため妊娠5カ月にて中絶術施行.中絶後は血漿,尿中遊離F共に急速に下降し,変動していた血圧も140/100mmHg前後に安定.中絶後cushing症候群の妊娠による増悪因子について検討した.まずHCGは血中hormone動態に変化をきたさなかつたが, estrogenでは血圧の上昇,血漿,尿中遊離Fの軽度上昇が認められた.さらに娩出時の胎盤をPayne法にて抽出したところACTH活性が証明された.本例はACTH反応型腺腫であつたが, estrogenとACTHの同時投与による血漿および尿中遊離Fの相乗的増加は明らかではなかつた.以上より本例の妊娠によるCushlng症候群の増悪因子の一つはestrogenであり,その他胎盤性ACTHや妊娠時の種々のfactorが本例の臨床症状をmodifyしたものと推測された.
著者
小田 秀也 渕上 忠彦 平川 雅彦 堺 勇二 八尾 恒良
出版者
The Japan Society of Coloproctology
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.49, no.7, pp.554-566, 1996-08
被引用文献数
21 4

当院で虚血性大腸炎と診断した130例を対象に, 狭窄型や再発例を中心に臨床的分析を行った. 発症年齢は平均59.3歳で, 男性は62.0歳, 女性は56.0歳と女性の方が若く, 男女比は45 : 85と女性に多かった. 病型は一過性型は109例, 狭窄型は9例, 不明12例であった. 狭窄型では白血球数, 赤沈値, CRPの炎症所見が一過性型に比し有意に増加し, またその正常化までの期間も遅延していた. 内視鏡所見では狭窄型は縦走潰瘍を有し, 全周性炎症を伴ったものが多く, 治癒までの期間は有意に延長していた. 狭窄型のうち経過観察した5例の狭窄は徐々に改善した. 再発の有無は面接とアンケート調査で115例について調査できた. 再発例は検査にて確認されたもの8例, アンケート回答5例の計13例にみられた.累積再発率は1年後3.8%, 2年後8.5%, 5年後12.1%であった. 再発例は非再発例に比べ, 基礎疾患をもつものが多く, 4例は狭窄型となり, 同部位再発が多かった.