著者
小田 哲生 塩井 宏亮 谷本 啓 武石 直也 桑原 絢一 矢入 健久 酒匂 信匡
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

近年の機械学習の発展を受けて、人工衛星の異常検知の分野でも様々な手法が提案されてきた。我々はこれらの手法を統合した小型衛星向けの状態監視・異常診断システムを開発中である。本論文では開発への取り組みと、機械学習を応用した異常診断システム実用化することで、人工衛星の分野で異常診断の方法がどのように変化していくかについて述べる。
著者
清水 哲朗 加藤 博 山下 巌 斎藤 智裕 竹森 繁 中村 潔 穂苅 市郎 山田 明 島崎 邦彦 小田切 治世 坂本 隆 唐木 芳昭 田沢 賢次 藤巻 雅夫
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.753-757, 1990-03-01
被引用文献数
6

食道の小細胞型未分化癌に対し,温熱療法を併用した集学的治療を施行し,約9か月の生存を得られた症例を経験したので報告する.症例は75歳男性.昭和62年7月より嗄声,嚥下困難が出現,近医にて食道癌と診断され,11月16日当科入院となった.入院後の諸検査により,ImEiIuにわたる切除不能食道癌で,生検により小細胞型未分化癌と診断された.11月30日より放射線療法計47Gy,免疫・化学療法として,BLM計65mg,CDDP計150mg,5FU計4,500mg,VP-16計180mg,OK432計57.2KE,PSK99gを投与し,これらに局所温熱療法9回を加えた集学的治療により,症状はもちろん,食道造影上も,腫瘍陰影が消失した.しかし,昭和63年7月になり,多発性肝転移により再入院,8月6日死亡した.放射線・温熱併用療法の局所に対する効果は期待されるが,より有効な化学療法の検討が必要であると考えられた.
著者
小寺 隆幸 浪川 幸彦 小田切 忠人 伊禮 三之 井上 正允 梅原 利夫
出版者
京都橘大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011

PISAの数学的リテラシー論の枠組みと調査問題を分析し、さらにPISAに影響を及ぼしたニスによるデンマークの数学教育改革について研究した。PISAの数学的リテラシーは単なる活用ではなく、現実の問題を数学化して考える能力であるが、テストで測りうるのはその断片にすぎない。重要なことはテスト結果ではなく、現実の問題と向き合い、思索し、仲間と対話をする授業を創造することである。日本には量を基礎にする数学教育の豊かな蓄積があり、それを発展させることが求められる。ただこれまでは全員が共通の目標を目指してきたが、授業の中に個々の子どもの数学的コンピテンシーを伸ばすという視点をも位置づける必要がある。
著者
小田 乗子
出版者
大阪樟蔭女子大学
雑誌
樟蔭国文学 (ISSN:03898792)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.24-40, 1998-03-20
著者
吉田 修一郎 高橋 智紀 西田 和弘 中野 恵子 鈴木 克拓 小田原 孝治
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2011-04-01

有機物連用、酸化還元処理による水田土壌の膨潤収縮量や間隙構造の変動レンジについて不攪乱土壌および調整土壌の分析に基づき解析した。有機物連用により稲麦輪作に伴う酸化還元の変動レンジは拡大するが、高水分領域での膨潤収縮特性への影響は風乾調整試料でのみ認めた。また、湛水等の還元環境のもとでは、水ポテンシャル一定条件下であっても、時間の経過とともに体積比および含水比が増加する粘弾性的な挙動が認めた。還元処理は、間隙径分布を全体的に増加させ、練り返しは、狭い範囲に間隙径分布を収斂させる働きがあることを認めた。酸化還元の影響下にある水田土壌の膨潤収縮特性の解析における粘弾性モデルの有効性を提示した。
著者
小田 泰行 村岡 一信 千葉 則茂
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.42, no.5, pp.1142-1150, 2001-05-15
参考文献数
12
被引用文献数
6

形状モデリングにおいて,粘土を扱うような直感的な変形操作,すなわち,圧したり,曲げたり,延ばしたりするという素朴な変形操作が可能であれば,バーチャルな粘土細工が実現でき,教育あるいは芸術的創作活動のための造形ツールとして広い応用が期待できる.本論文では,粘土の形状変形のシミュレーションモデルとして,相互作用力の働く粒子群を用いた粒子ベースの粘土モデルを提案する.本モデルは,重力,粒子間に働く斥力,引力,摩擦力などの特殊な作用力,および外力のもとで運動する粒子群により,粘土の形状変形を実現する.粘土は,外力によって変形され,外力を取り除いても変形したままの形で残るという可塑性の性質を持つが,本モデルでは,粘土の可塑性が実現でき,圧す,曲げる,延ばす,などの基本的な変形操作のシミュレーションが可能である.In the shape modeling of deformable objects for Computer Graphics or Virtual Reality, if the intuitive physical modification operations as those used in real clay craft, e.g., simple modification operations like pressing, bending and extending, are possible, ``virtual clay craft'' would be realizable. Such a realistic shape modeling technique has many applications in the areas of education, art, amusement, virtual reality, and so on. In this paper, we propose a clay model implemented by employing the particle based numerical simulation method where every pair of particles receives specific virtual mutual forces each other. These virtual forces consist of gravity, attractive force, repulsive force, friction force and external force that realize clay-like deformation of objects. Actual clay has the property of plasticity where its shape remains as it was after the external forces are removed. Our clay model realizes not only the fundamental modification operations applied to clay but also the plasticity.
著者
小田垣 孝
出版者
アグネ技術センタ-
雑誌
固体物理 (ISSN:04544544)
巻号頁・発行日
vol.33, no.6, pp.489-497, 1998-06
著者
山之上 卓 小田 謙太郎 下園 幸一
雑誌
研究報告 システム評価(EVA)
巻号頁・発行日
vol.2012, no.1, pp.1-6, 2012-09-20

Android と Arduino を組み合わせて構成された遠隔端末と, Wiki サーバで構成されたセンサネットワークシステムについて述べる. 遠隔端末はオープンソースハードウェアのマイコンボードの 1 つである Arduino にセンサとアクチュエータを接続したものと, Android 端末で構成されている. Android を使うことにより, Android 端末がインターネットに接続できるところであれば, LAN や無線 LAN が利用できない場所のデータも, インターネット上の Web サーバ経由で入手可能となる. この Web サーバを経由して, Arduino に接続されたアクチュエータを制御することも可能になる. 一般的な Wiki ソフトウェアを利用することにより, 特定の Web サイトや Web ソフトウェアに縛られることなく, 広くセンサネットワークシステムを利用することが可能になる. 人間同士だけでなく, 人間と遠隔端末間の情報共有を容易にすることも可能になる.A sensor network system, which consists of remote terminals and Wiki servers, is discussed. A remote terminal consists of an Arduino board, a microcomputer board of an open source hardware, with sensors and actuators, and an Android terminal. Data at an every remote place, where the Android terminal can access the Internet even if a LAN or Wi-fi connection can't available, can be available through a Wiki server on the Internet. Actuators at the remote place also can be controlled from another place using the Web server. This sensor network system can be used freely without specifying web sites or web services because commonly available wiki software is used for the Web server. This system enables sharing information among people and machines not only among only people.
著者
小田 瑞穂 澤野 弘明
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.13, pp.55-60, 2007-02-19
参考文献数
9
被引用文献数
1

情報処理学会グラフィクスと CAD 研究会・画像電子学会の共催で2006年9月23日から3日間かけて行われた、ビジュアル情報処理研究会学生研究合宿2006(VIP2006: Visual Information Processing Camp 2006)の開催報告をする。VIP2006 はポスタ発表、登壇発表、レクリエーション、懇親会が主な活動内容であり、「人脈作り」を重要視した企画・運営を学生主体で行った。Web 上の Wiki ・掲示板を用い、参加者全員が合宿前から知合う機会を設けることで、VIP2006 当日には臨機応変な運営を行うことができた。参加後のアンケートでは88%の学生が他大学の学生や教員と交流でき、81%の学生が合宿への参加に満足であったと回答した。This is a report on the Visual Information Processing Camp 2006 (VIP2006), held during Sept. 23 to 25, 2006, co-hosted by Special Interest Group for Graphics and CAD of Information Processing Society, Japan and The Institute of Image Electronics Engineers of Japan. The main sessions of VIP2006 were poster and oral presentations, recreation, and banquets. Our camp focused on the creating of personal relationships and was managed by students. Participants in the camp had the chance to know each other beforehand by using a wiki and a BBS. Therefore, we could archive flexible management during the camp. In the questionnaire after VIP2006, 88% of student participants answered that they could communicate with students and professors of the other universities, and 81% of them felt satisfaction.
著者
小田 啓邦 臼井 朗
出版者
独立行政法人産業技術総合研究所
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2009

北大西洋から得られた鉄マンガンクラスト試料D96-m4の成長パターンを確認し,後にヨウ素同位体測定結果と古地磁気層序の結果を対比できるように高知大学コアセンター保有のマイクロフォーカスX線CT装置にておよそ2cm角の試料を準備し,成長縞の3次元断面画像を撮像し,解析を行った.その結果,成長縞の3次元的な広がりをある程度とらえることができた.SQUID顕微鏡によるD96-m4試料の極微細古地磁気層序の適用についてはデータ解析手法の改良を重ねて,欧文誌Geologyに成果を出版する事ができた(Odaetal,,2011).これにより,D96-m4試料の成長速度は百万年あたり5.1mmと推定された.また,SQUID顕微鏡による極微細古地磁気層序の手法を改良するために,D96-m4試料から作成された別の薄片について,低温消磁と交流消磁を組み合わせた実験について,SQUID顕微鏡を保有する米国マサチューセッツ工科大学において行ったが,液体窒素による低温消磁を行うと急激な温度変化によって薄片試料がスライドガラスからはがれるのが問題であることが判明した.さらに,古地磁気層序の信頼性を高めるために,特に低温磁性を中心に岩石磁気分析を進めたが,常温で磁性を持つのは単磁区一多磁区粒子のチタン磁鉄鉱,低温で磁性を持つのはキュリー温度(ネール温度)が55Kのイルメナイトおよび5-15Kの未知の磁性相(ある種の陽イオンを含むvernadite)であると考えられる.ヨウ素129の分析は安定同位体との比率が10^<-14>程度が要求されるため,核爆発起源および運用中の原子炉から排出されるヨウ素129のバックグランド測定および鉄マンガンクラスト試料の測定準備を進めていたが.東日本大震災およびそれにともなう原子炉事故によって分析が困難な状況となった。
著者
立花 義裕 万田 敦昌 山本 勝 児玉 安正 茂木 耕作 吉岡 真由美 吉田 聡 坪木 和久 中村 知裕 小田巻 実
出版者
三重大学
雑誌
新学術領域研究(研究領域提案型)
巻号頁・発行日
2010-04-01

四方を海に囲まれた日本.その鮮明な四季は極めて特徴的である.日本の気候に対しては,日本を囲む縁辺海の海洋の影響が強くあることを大気と海洋の変動を評価し明らかにした.例えば,梅雨末期に豪雨が集中する理由は東シナ海の水温の季節的上昇が,九州で梅雨期に起こる集中豪雨の発生時期の重要な決定要因であること,日本海の海面水温の高低によって,寒気の気団変質過程に影響を及ぼし,寒波を強化・緩和されることを示した.
著者
小田 司 山下 孝之
出版者
群馬大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

1)分子シャペロンHSP90が、突然変異に関わるY一ファミリーDNAポリメラーゼREV1の細胞内安定性やDNA損傷部位への集積を制御していることを明らかにした。2)熱ショック応答転写因子HsF1をRNAiで抑制すると、DNA損傷応答の活性化が誘起されずに細胞老化が誘導されることを見いだした。この過程において、p53の安定化とp21の発現誘導が必要であることを明らかにした。
著者
小田 浩伸 藤田 継道 井上 雅彦
出版者
日本特殊教育学会
雑誌
特殊教育学研究 (ISSN:03873374)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.21-31, 1998-09-30

本研究では、音声表出言語が全くなく、かつ、音声理解言語が殆どない重度知的障害青年4名を対象に、2つのコミュニケーション機能(マンドvsタクト)と2つのコミュニケーションモード(受容vs表出)および2つのシンボル(写真vs身振り)から成る8課題について、獲得の早さと般化・維持の容易さが条件交替デザインによって比較された。その結果、4名全員が写真と身振りを用いたマンドの受容の2課題を除く6課題を獲得した。また、6課題の中では4名全員に共通して「写真によるタクトの受容」課題の獲得・般化・維持が最も容易であり、「身振りによるタクトの表出」課題の獲得・般化・維持が最も困難であった。シンボルが写真・身振りのいずれの場合でも、全対象児にとってマンドはタクトよりも表出モードでは獲得・般化・維持が容易であった。どちらのシンボルの場合でも、全対象児にとって、タクトでは受容モードの方が表出モードよりも獲得・般化・維持が容易であった。またシンボルは、全対象児にとって写真の方が身振りよりも獲得・般化・維持が容易であった。これらの結果から、音声理解言語も表出言語も乏しい重度知的障害児にとっては、実物と類縁性の高い写真や写像性の高い身振りをコミュニケーションの媒体とし、その産出が簡単なポインティングや身振りの獲得を目指した指導の有効性が示唆された。
著者
安岡 利恵 熊野 達也 森田 修司 満尾 学 小田 俊彦 川端 健二 門谷 洋一
出版者
日本臨床外科学会
雑誌
日本臨床外科学会雑誌 (ISSN:13452843)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.129-134, 2005-01-25 (Released:2009-05-26)
参考文献数
37
被引用文献数
2 3

急性腹症で発症した小児大腸癌の1例を経験したので,本邦における小児大腸癌の検討と併せ報告する.症例は15歳,男児.腹痛,嘔吐,発熱を主訴に来院. CT上,多量の腹水とfree air認めたため,消化管穿孔による汎発性腹膜炎との診断の下,緊急手術施行.術中所見で直腸癌穿孔に伴う癌性腹膜炎と診断し, Hartmann手術を施行した. Rsの全周性びまん浸潤型腫瘍の組織学的所見は, mucinous carcinoma, se, n(+), ly1, v1, H0, P3, M0, stage IVであった.術後10日目より化学療法(5FU/leucovorin)を開始するも,癌性腹膜炎は進行し,術後157日目永眠.小児大腸癌は予後不良であり,小児であっても大腸悪性腫瘍の存在を念頭に置き精査し,早期発見・治癒切除に努めることが重要であると考える.