著者
佐々木 俊弥 山崎 和彦
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.257, 2012 (Released:2012-06-11)

情報時代においては、コンピュータや通信に代表される情報技術の発展とグローバルな情報社会化が急速に進んでいる。その中で情報デザインは、20 世紀半ばに人々のために情報技術をヒューマナイズし、新しい知的生活環境を生み出す使命を持って生まれた。こうした歴史認識に立ち、未来を展望することで考えられるユーザインターフェースデザインの一つがアンビエントインターフェースである。モノが人の行動や状況をセンシングし、能動的に人にはたらきかけるというように、コミュニケーション作用やリアルタイム性が強調されるアンビエントインターフェースを新たなユーザ体験のデザインに生かせないかと考え、研究では1 人暮らしの学生の食生活に焦点を当てることにした。1 人暮らしの学生にとって食とは、直接健康に影響する日々の課題の1 つと言える。アンビエントインターフェースによって毎日の食のシーンが楽しくなる体験をデザインすることを目的とする。調査によってアンビエントインターフェースの定義を明確にすると共に、人間中心設計(HCD)の手法を用いてユーザエクスペリエンスデザインの観点から、プロトタイプを制作する。
著者
池川 健 山崎 和子 西村 謙一 金高 太一 菊地 雅子 野澤 智 原 良紀 佐藤 知実 櫻井 のどか 横田 俊平
出版者
日本臨床免疫学会
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.176-182, 2014 (Released:2014-06-30)
参考文献数
15
被引用文献数
1

症例は14歳男児.1か月以上続く弛張熱,紅斑,関節痛,筋痛を認め,抗菌薬投与では改善せず,全身型若年性特発性関節炎(JIA)を疑われた.メトトレキサートの内服,メチルプレドニゾロン(mPSL)・パルス療法2クールが行われたが,効果不十分であったため当科へ転院となった.骨髄検査で悪性所見なく,positron emission tomography(PET)で椎体骨,骨盤骨,上腕骨近位端など赤色髄への18F-FDG集積を認めた.また弛張熱,発熱時の紅斑,関節痛,筋痛があり,血液検査では白血球増多,顆粒球増多,CRP高値,フェリチン高値,IL-6高値を認めた.以上から全身型JIAと診断した.きわめて強い全身炎症があり,mPSLパルスをさらに2クール追加後,トシリズマブ(TCZ)を導入した.その効果は著しく,症状は改善した.激しい全身炎症を有する全身型JIA重症例には,トシリズマブ導入を早めることで早期に炎症を沈静化でき,ステロイドの副作用を軽減できる可能性がある.トシリズマブ治療のさらなる検討を行い,時期を違えずにトシリズマブを導入する適応の検討が必要であろう.
著者
山崎 和恕
出版者
星稜女子短期大学
雑誌
星稜論苑 (ISSN:02854295)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.287-304, 1992-12-20
著者
平野 貢 山崎 和也 TRUONG Tac Hop 黒田 栄喜 村田 孝雄
出版者
日本作物学会
雑誌
日本作物學會紀事 (ISSN:00111848)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.551-558, 1997-12-05
参考文献数
16
被引用文献数
12

水稲品種あきたこまちとひとめぼれを供試して, 基肥窒素無施用一8葉期以降追肥の施肥体系と疎植の組合わせ栽培が慣行栽培に比べて低収である原因と改善の可能性について検討した. 基肥窒素無施用-疎植栽培区では葉面積や分げつなどの栄養生長が緩慢で最大葉面積指数も4程度と小さかった. また有効茎歩合が慣行区に比べてやや大きかったにもかかわらず, 登熟期におけるm^2当たり穂数はかなり小さく, m^2当たり籾数は3万粒を下回った. 登熟歩合は慣行区よりも明らかに大きかったが, 収量は慣行区より5-10%低かった. 穂揃期の有効茎数を株あたりで見ると, 1次分げつは慣行区と基肥窒素無施用-疎植栽培区で大差がなかったが, 2次分げつでは後者で多く, 全有効茎数も多くなった. 有効茎となった1次分げつおよび2次分げつの発生部位は慣行区では下位節に, 基肥窒素無施用-疎植栽培区では上位節に偏る傾向があった. しかし, 基肥窒素無施用-疎植栽培区の2次分げつ穂は1穂重, 穂長および1穂当たり生葉重が大きかった. 穂ばらみ期および登熟期の個体群内部の相対光強度は基肥窒素無施用-疎植栽培区で明らかに大きかった.
著者
宮上 多加子 河内 康文 田中 眞希 辰巳 裕子 野村 脩 臼杵 百合子 佐々木 則枝 山崎 和子
出版者
高知県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究では,福祉・医療分野における準専門職の経験学習プロセスを明らかにするとともに,準専門職の「仕事の信念」の構造および経験との関係を明らかにすることを目的とした.資格として,介護福祉士・准看護師・保育士を取り上げ,社会人学生および現場の職員に対する個別面接調査により得られたデータを質的記述的に分析した.準専門職の経験学習は,コルブ(Kolb,K)が示しているサイクルをらせん状に辿るプロセスとして確認できた.「仕事の信念」は,「自身の力量向上への志向」と「ケア対象者への志向」に類型化され,2つの志向性は3資格ともに学生時代から保持していた.
著者
青山 亮介 北村 豊 山崎 和彦
出版者
日本食品工学会
雑誌
日本食品工学会誌 (ISSN:13457942)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.127-133, 2009
被引用文献数
1 5

減圧噴霧乾燥法(VSD)は乾燥塔内を10~20 kPaに減圧することにより,40~60℃で液体試料の粉末化を可能とする方法である.本研究では,減圧された乾燥塔内の噴霧特性と粉末化特性を実験的に明らかにすることにより,VSDの設計・操作に資する基礎データを得ることを目的とした.材料に無糖練乳とヨーグルトスラリを用いて,減圧・非減圧の乾燥塔に噴霧し,その液滴径を測定したところ,噴霧圧や噴霧空気流量と液滴径の関係解析から,減圧下に噴霧されることによって液滴はより微細化し,二流体ノズルへの噴霧空気流量が小さい場合でも微細な噴霧液滴が得られることが判明した.しかし少ない噴霧空気流量でVSDを操作すると液滴の乾燥不良が生じ,逆に大きい噴霧空気流量で乾燥すると,微細粉末が乾燥塔外へ多く排出されるのでVSD乾燥特性の向上には,微細粉末を容易に回収する装置的改良が必要である.
著者
山崎 和彦 脇阪 善則
出版者
Japanese Society for the Science of Design
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集
巻号頁・発行日
pp.6, 2012 (Released:2012-06-11)

本研究は総合的なユーザ体験を考慮したアプローチであるユーザエクスペリエンスデザインを支援するための手法を提案することを目的とする。
著者
山崎 和博 巻渕 有哉 申 富饒 長谷川 修
出版者
日本神経回路学会
雑誌
日本神経回路学会誌 (ISSN:1340766X)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.187-196, 2010-12-05 (Released:2011-02-07)
参考文献数
19
被引用文献数
1

自己増殖型ニューラルネットワーク(SOINN)は,追加学習可能なオンライン教師なし学習手法であり,事前にネットワークの構造を決定する必要がないほか,高いノイズ耐性を有し,計算が軽いなどの特長がある.SOINN は特に実世界のデータ処理に有効であり,画像や音声などのパターンの学習·認識や,実環境でオンライン·リアルタイムに稼動する知能ロボットなどに効果的に活用できる.本稿では,SOINN のアルゴリズムを紹介した後,パラメータの調整に関する指針やソフトウェア実装の解説を行なう.
著者
小林 宏 橋本 卓弥 山崎 和広 平井 義和
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.76, no.764, pp.922-929, 2010-04-25
参考文献数
11
被引用文献数
1

There are many cosmetic companies and visual appreciation is undertaken by human expert though, skin texture has not been investigated quantitatively and automatically so far. In this study, image processing method for analyzing skin texture is proposed. Since sulci is very important for expressing skin texture, we apply cross binarization method for extracting sulci and by matching short lines onto sulci extracted, sulci is expressed by short lines. By analyzing short lines in terms of number, direction, and so on, quantitative indices are suggested for displaying feature of sulci. We then investigate whether it is available or not to predict visual appreciation score by quantitative indices. By using multiple linear regression analysis, we find that visual appreciation score is predictable in high rate by using quantitative indices we have proposed. This method comes into practical use since January 2009.
著者
山崎 和邦
出版者
武蔵野学院大学
雑誌
武蔵野学院大学研究紀要 (ISSN:13491598)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.69-87, 2006

(1)本稿はまず,虚業とは何か,虚業と実業を分ける基準は何かを考える.虚業なるものについての数々の誤解を検討し,「虚業とは実業の理念にもとるものの一切を言う」という筆者の仮説を検証する.そのためには「実業の理念」なるものを明確にしておかねばならない.よって,まず,わが国における「実業の理念」の変遷を見ていく.江戸の享保年間に始まるわが国の「実業」が西洋からの職業倫理の輸入を経て,いかにして事実と理念の両面から根付いていったかを,歴史的経緯を通じて明らかにする.(2)当初から人をして錯覚に誘導し「瑕疵ある意思決定」をさせて財物を提供させることは刑法上の詐欺罪を構成するが,これとは異なり,虚業は「結果として虚業になってしまう」ということがしばしば起こる.詐欺が虚業と違うところは詐欺には当初から違法性があり,虚業には必ずしも当初からは違法性はなかったという場合が多いということである.真っ当な企業でも或る程度までは行っている商取引上の駆け引きや自社商品の多少の誇張を,その部分だけを拡大して社会通念上の許容範囲をはるかに越えて遂行した結果,虚業となってしまうケ-スは実に多い.したがって,虚業は当初から違法性を持って行うとは限らない.ここが詐欺行為とは厳然区別すべき点の一つである.(3)虚業とは何かを明らかにした後に虚業の類型化を試みる.真っ当な企業がいかにして虚業に陥るかをも検討する.過失によるケ-スも多く,意図した虚業ではないことも多い.しかし,「結果予見義務は結果回避義務とならんで過失概念の重要な要素」となる.(「過失犯の構造」井上正治著,有斐閣,1981年).故意によらない企業行為を過失犯として処罰し得る合理性はどこにあるかという問題は,日本刑法学界及びコ-ポレ-ト・ガバナンスを問う経営学会上の重要課題であるべきである.
著者
片山 泰久 徳岡 善助 山崎 和夫
出版者
素粒子論グループ 素粒子研究編集部
雑誌
素粒子論研究 (ISSN:03711838)
巻号頁・発行日
vol.8, no.1, pp.80-93, 1955-05

Coesterの超量子化の方法を四次元量子化の観点から取りあげる目的で,通常の理論との対応関係を検討した。こゝで示した解釈に従えば,Coesterの理論は南部の第三量子化の方法と全く同等なものになる。
著者
堀江 祐介 山崎 和彦
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第58回研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.19, 2011 (Released:2011-06-15)

現在、電子書籍を使う人が増えてきている。電子書籍は機器ごとに使い方が違っている。そこで今回は電子書籍端末として様々なアプリが出されているiPadの電子書籍を対象にユーザビリティテストを行った。3つのアプリを対象に4人の被験者で実験を行った。もっともタスク実行時間が短かったのはiBooksである。次にi文庫HDで、最もタスク実行時間が長かったのはstanzaである。ユーザビリティ評価から以下の6つのことがわかった。1.ツールバーは常に表示する 2.メニューにはアイコンと文字の両方を使うことでわかりやすくなる 3.本のメタファーは適切に使用する 4.ユーザに適切なフィードバックを与える 5.視線の移動を少なくするUIにする 6.使用頻度に応じた情報構造にする
著者
MINH DUC Nguyen THOI NHAM Nguyen 笠井 良次 伊藤 優子 山崎 和男 田中 治
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
Chemical & pharmaceutical bulletin (ISSN:00092363)
巻号頁・発行日
vol.41, no.11, pp.2010-2014, 1993-11-15
被引用文献数
6

From rhizomes and roots of Panax vietnamensis HA et GRUSHV., Araliaceae, commonly known as Vietnamese Ginseng, two new acetylated saponins named vina-ginsenoside-R1 (13) and vina-ginsenoside-R2 (15) were isolated. On the basis of chemical and spectral data, 13 was formulated as monoacetyl 24(S)-pseudo-ginsenoside-F_<11> and 15 was proved to be monoacetyl majonoside-R2.Besides the two new saponins and β-sitosteryl-3-O-β-D-glucopyranoside, sixteen known saponins were also isolated and identified. Dammarane saponins : ginsenoside-Rh_1 and 20(R)-ginsenoside-Rh_1 (1), ginsenosides-Rg_1 (2), -Re (3), -Rd(6), -Rb_3 (7), -Rb_2 (8), -Rb_1 (9), pseudo-ginsenoside-RS_1 (=monoacetyl ginsenoside-Re, 4), notoginsenosides-R1 (5) and -Fa (10). Ocotillol-type saponins : pseudo-ginsenoside-RT_4 (11), 24(S)-pseudo-ginsenoside-F_<11> (12), majonosides-R1 (16) and -R2 (14). Oleanolic acid saponins : ginsenoside-Ro (=chikusetsusaponin V, 17) and hemsloside-Ma3 (18), a saponin previously isolated from a cucurbitaceous plant, Hemsleya macrosperma C. Y. WU.Despite having large horizontally elongated rhizomes, the underground part of this plant contains mainly dammarane saponins and a small amount of oleanolic acid saponins. In addition, the yield of ocotillol-type saponins, especially majonoside-R2,is surprisingly very high (more than 5% and ca. half of the total yield of saponin). This characteristic saponin composition has made Vietnamese Ginseng an interesting species among Panax spp.
著者
山崎 和彦
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
日本デザイン学会研究発表大会概要集 日本デザイン学会 第56回研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.C15, 2009 (Released:2009-06-16)

UCD手法は,ユーザーが見たり触ったりするものを対象に,統合的なユーザー体験をデザイン対象とする。また,プロトタイプとユーザー評価を繰り返えす事がUCDの重要な原則の一つになっている。ここでは,プロトタイピング手法の中でも,効率よくユーザー評価する手法としてペーパープロトタイピング手法に着目した。Snyderはペーパープロトタイピングをユーザー評価の一つの手法として「ペーパープロトタイピングとは,ユーザビリティテスティングの一種である。ペーパープロトタイピングでは,ユーザーを代表する人物が,現実に想定される課題を紙製のインタフェース上で実行する。この紙製のインタフェースは「コンピュータ役」の人によって操作されるが,コンピュータ役はそのインタフェースがどのような働きをするかを説明しない。」と定義している。ここでは,ペーパープロトタイピングを評価だけではなくデザインの各段階でも活用できることを考慮したペーパープロトタイピングの段階的な活用方法を提案する。
著者
前田 亜紀子 山崎 和彦
出版者
長野県短期大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2007

野外活動用被服類の温熱的快適性について検討するため、3種実験を行った。実験(1)では、野外活動用被服類の各種環境条件下における観察から、フィールドにおける評価方法を検討した。実験(2)では、野外活動における衣服の濡れについて、人工降雨および自然下降雨について比較し定量化した。その上で、徐々に衣服が濡れる場合の生理・心理的影響を捉えた。実験(3)では、寒冷下での野外活動を想定し、被服類内部に発生する結露現象をモデル実験で捉えた。さらに零下15℃における着用試験を実施し、生理・心理的影響について検討した。