著者
山崎 幸治
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.31, no.6, pp.309-314, 1982-06-05
被引用文献数
3

これまでの平衡型つり下げ静止水銀滴電極(BHMDE)をガス圧縮形式のBHMDEに改造した.水銀滴下間隔(τ)が138秒,水銀流出量(m))0.1922mg/s のキャピラリーを用い,窒素の圧力490mmHgで30秒間水銀を押し出したときの電極面積は0.0274cm^2であった.この電極の水銀滴再現性をカドミウム{5×10^<-5>M Cd(II)ion in 0.1 M HCl}のカソーデイック・オッシロポーラログラムの繰り返し測定(10回)から求めた.水銀滴つり下げ直後に測定した波高の偏差値は0.76及び水銀滴を30分間平衡状態に放置した後の測定からは0.78が得られた.前報の0.40と0.62及び0.60よりわずかに増加した.本電極を用い.数種のビール,酒,ワイン,ブランデーを低温灰化又は酸分解した後,アノーディック・ストリッピング法により微量の重金属を測定した結果,これら酒類中に合まれる金属の濃度範囲は銅(0.009〜1.6)ppm,鉛(0.008〜0.13)ppm,カドミウム(0.0013〜0.0018)ppm,亜鉛(0.019〜1.13)ppmで低温灰化時における鉛,カドミウムの損失は認められなかった.
著者
山崎 敝敏
出版者
一般社団法人日本建築学会
雑誌
日本建築学会技術報告集 : journal of architecture and building science (ISSN:13419463)
巻号頁・発行日
vol.115, no.1464, pp.9-12, 2000-12-20

A new method is proposed to evaluate the schemes of mass concrete practices by counting the cracking index in the structure. The new method bases upon the CP-Method prepared by "the JCI Committee on the Thermal Stress of Mass Concrete". The new method intends to get an abridged index of the planning schemes about the present mass concrete practices on site without any complicated calculations. Some examples showed fairly good coincidence with the exact computed results.
著者
梶 博行 森本 康嗣 相薗 敏子 山崎 紀之 飯田 恵子 内田 安彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1999, no.39, pp.97-104, 1999-05-17
被引用文献数
1

電子化されたテキスト情報の増加とともに情報アクセス技術の重要性が高まっている.本稿では,大規模テキストコーパスの探索を支援する,インタラクティブなテキストマイニングシステムを提案する.提案システムは,コーパスから関連シソーラスを自動生成し,コーパスに対応したシソーラスをナビゲーションできるようにする.関連タームのクラスタリング,シソーラスオーバビューの生成,オーバビューから詳細へのズームインという特徴機能によって,漠然とした情報要求しかもたないユーザや専門外のドメインの情報を求めているユーザでも,適切な情報を効率よく獲得することができる.プロトタイプの開発と新聞記事コーパスを用いた実験を通じて,提案システムの有効性を実証した.With the growing amount of textual information available in electronic form, information access technologies have become extremely important. This paper proposes an approach to interactive text mining that facilitates exploration through a large corpus of texts. The proposed system automatically generates an association thesaurus from a corpus, and enables users to navigate through this corpus-dependent thesaurus. Its novel functions, including the clustering of related terms, the generation of an overview of the thesaurus, and the zooming-in from the overview to the details of a specific part, allow users to get information efficiently even when their information needs are vague or they seek information in unfamiliar domains. The effectiveness of the system has been demonstrated through prototyping and an experiment with a newspaper article corpus.
著者
山崎 潔 鈴木 一幸 佐藤 公彦 大内 健 吉成 仁 磯崎 一太 中舘 一郎 班目 健夫 吉田 俊巳 柏原 紀文 佐藤 俊一 村上 晶彦
出版者
The Japan Society of Hepatology
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.32, no.7, pp.724-729, 1991
被引用文献数
15 6

漢方薬が原因と推定された劇症肝炎の1例を経験した.症例は62歳男性.痔核治療のため漢方薬(金鵄丸)の服用を開始したところ,6週間後に倦怠感と尿濃染が出現した.服用中止により一旦症状の消失をみたが,服薬再開後5週間で上記症状が再出現,黄疸の出現をみ入院となった.凝固能低下が著明で(PT 28%, HPT 19%),種々の治療にもかかわらず,4週間後多臓器不全の状態で死亡した.剖検肝は495gと萎縮著明で,肝組織像は広範性肝壊死を示した.金鵄丸による薬剤性肝炎は本例を含め9例が報告されている.その特徴は,金鵄丸が原因との認識が遅れたため反復服用により肝炎の繰り返しをみる例が多いこと,発疹,好酸球増多がみられないことであった.本例は,漢方薬により劇症肝炎を来した初めての報告である.漢方薬の使用が増加しているおり,漢方薬によっても本例のごとき重症肝障害が惹起されうることに注意すべきである.
著者
山崎 久道
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.52, no.4, pp.189-197, 2009 (Released:2009-07-01)
参考文献数
3
被引用文献数
1

これからの図書館員,情報専門家に求められるものを明らかにするために,まず解析可視化サービスAnVi seersによって状況把握を行った。その結果,図書館情報専門家にとっての関連テーマは,図書館情報サービス,経営管理と人材育成,情報技術に大別できた。さらに,CILIPとSLAの研修プログラムの内容を分析した。CILIPは,上記3点を満遍なく網羅し,SLAでは,企業などの組織体の情報コンテンツ活用のまとめ役こそ,図書館情報専門家の将来のポジションであると想定しているように思われた。結論として,今後の図書館情報専門家は,組織体の経営活動への支援,学際的調査研究への情報面での貢献,に活路を見出せることを述べた。
著者
山崎 顕治 都司 達夫 宝珍輝尚
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1997, no.7, pp.1-8, 1997-01-21
被引用文献数
2

分散システムには非分散システムとは異なる性質があり、分散システムの性質を十分に活用するためには、プログラミングに際してそのことによく留意する必要がある。分散アプリケーションを作成するための基盤のひとつに、ORB(bject Request Broker;オブジェクトリクエストブローカー)[1]がある。ORBは一般にネットワーク透過かつ言語独立なオブジェクト間通信を実現するためのシステムあり、分散プログラミングで問題となる様々な問題(ネットワーク操作、アーキテクチャ毎の違い、実装言語の違いなど)を隠蔽し、非分散システムの場合と同様のコーディングで分散アプリケーションを作成可能になる点がその大きな特徴である。しかしながら、非分散システムと同様のモデルに基づいてプログラミングを行なうと、分散システムに特有の性質、例えばシステム全体を停止することなくメンテナンスを行なえる必要があるなどの要求に十分に対応することができない。そこで本論文では、動的に分散システムを再構成可能にする機能をORBに付与することでこれらの問題の解決を行なうための考察を行なう。Distributed systems have properties that are not shared with non-distributed system. In order to utilize a distributed system well, we must know them sufficiently. One of the platforms to construct applications is ORB(Object Request Broker)[1]. In general, ORB is a system to guarantee the network transparent and language independent communications among object. Various problems arising in distributed programming (network operations, differencies of architectures, differncies of implementation languages) can be hidden by using ORB. One of the most important features of ORB is that it enables the similar coding of a distributed application as in the case of a non-distributed system. In spite of such advantage, we cannot fully satisfy the requirement specific to a distributed system such as maintainability without stopping the system, if we make a programming based on the similar model as non-distributed system. In this paper, we give several considerations on the functions necessary to reorganize a distributed system dynamically, and we solve the above problems described above by providing these functions on ORB.
著者
馬場 暁 山崎 亮輔 大平 泰生 新保 一成 加藤 景三 金子 双男 サマンタ サチャ ロックリン ジェイソン
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. EID, 電子ディスプレイ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.468, pp.7-11, 2009-02-27

グレーティングカップリング表面プラズモン共鳴法は、金属で覆われたグレーティング基板上に入射した光の波数にグレーティングベクトルが足し合わさることによりプラズモンの波数と一致してSPを共鳴励起する方法であり、プリズムを必要としないことなどから、実用的なセンサーへの応用が検討されてきている。本研究では、金属グレーティング上での白色光照射多重励起型表面プラズモン共鳴現象を利用したセンサーへの応用を行ったので報告する。また、可視域で大きなエレクトロクロミズムを持つPEDOT-PSS/テルピリジン鉄錯体ポリマーを用いて、センシング感度の向上を試みた。

1 0 0 0 OA 薬学概論

著者
遠藤 浩良 石井 永 野口 衛 山崎 幹夫
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.14, no.9, pp.741-746, 1978-09-01

今日は薬学概論というかたい話題でお話をしていただきますけれども, ひとつ話の内容はざっくはらんに, 日頃お考えいただいていることを話していただいて, 薬学概論なるものをここである程度浮り彫りにできれば幸いと存じます.薬学概論に関する本は実は既に何冊か出版され, 石井先生が「薬学を論じた書物」として本誌(10巻7号)に紹介しておられます.そんなところからまず何か話題を…….

1 0 0 0 OA 薬草園を語る

著者
伊沢 一男 滝戸 道夫 田中 孝治 後藤 実 山崎 幹夫
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.13, no.9, pp.713-718, 1977-09-01

古き薬学生にとって, 薬草園はさまざまな想い出の泉であった.四季折々の花や緑は試薬の臭気から逃れ出るひとときの憩いでもあった.今, 薬草園は学生にとって意外に遠い存在となりつつあるらしい.それにはそれなりの厳しい理由もある.しかし薬学教育の場から, あるいは研究の場から薬草園を無くしてしまった時に, 我々の受ける損失はまた大きいのではないかとも思われる.今日はそのことを考えていただきたい.

1 0 0 0 OA 毒薬世相学

著者
山崎 幹夫 丹羽口 徹吉 押田 茂實 黒岩 幸雄
出版者
公益社団法人日本薬学会
雑誌
ファルマシア (ISSN:00148601)
巻号頁・発行日
vol.18, no.6, pp.467-473, 1982-06-01

現代人の生活の中には, 毎年多くの新しい化学物質がとり入れられて来ており, これが我々の生活を豊かにする反面で, 毒としての面も持っている.複雑多岐にわたる現代生活の中で, あるものは犯罪として用いられるものもある.今日は, 毒物を日頃とりあつかっておられる先生方に, 昔から現代に至る毒についてお話を伺った.
著者
山崎 松男 井出 明 高木 一郎
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告人文科学とコンピュータ(CH) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.6, pp.65-72, 2003-01-24

政府は、2003年度中に電子政府の基盤を構築するとのタイムスケジュールで各種政策を進めている。しかしながら、電子政府から置き去りにされるデジタルディバイドの下位層に対してどのような対策をとるべきかという点について、政府は明確な方策を打ち出してはいない。本報告では、コンピューターに対して疎遠な生活を送ってきた一般市民に対して、面接調査を用いたコンピューターアクセシビリティの実験を行った結果を報告する。この調査は、単なるアンケート式の統計調査ではなく、現実に被験者に対して多くの操作を要求しているところに特徴がある。この報告を下敷きにすることで、より効果的なデジタルディバイドへの対応が可能になると考えられる。Aiming at building a base for electronic government by the end of the fiscal year of 2003, Japanese government has been promoting various policies. It has not, however, shown clear policies toward those who are in the low rank layer of Digital Divide. They do not seem to have an easy access to the efficiencies of electronic government. In this study, we interviewed those people in Kumamoto city who do not use computers frequently and investigated their computer accessibility. We observed interviewees' actual handling of computers, which is a distinctive feature of this study. We propose the government can deal with the Digital Divide more efficiently based on this study.
著者
坂上 昇 栗山 裕司 山崎 裕司 大倉 三洋 酒井 寿美 中屋 久長 山本 双一
出版者
高知リハビリテーション学院
雑誌
高知リハビリテーション学院紀要 (ISSN:13455648)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.13-17, 2003-03-31
被引用文献数
1

本研究の目的は,固定用ベルト付きハンドヘルドダイナモメーター(以下,HHD)を用いた等尺性足背屈筋力の測定方法を考案し,その測定方法による検者間再現性と検者内再現性について検討することである.対象は,健常成人22名(男性11名,女性11名)である.被検者の肢位は背臥位とした.センサーを足背の中足骨部に付属のマジックテープで固定した.そして,センサーが装着された固定用ベルトを,被検者の足底方向に位置し片膝立ち位となった検者の大腿部に巻き付けて固定した.測定は,各下肢に対して2回実施し,最大値を測定値として採用した.検者間再現性を検討するために,検者Aと検者Bの2名の理学療法士が等尺性足背屈筋力の測定を行った。また,検者内再現性を検討するために,検者Aが1回目の測定の数日後に,同一被検者に対して同一の測定を2回目として実施した.等尺性足背屈筋力値は,検者Aが17.25±3.44kg,検者Bが17.35±2.87kgであって,検者間級内相関係数は0.903と極めて良好であった.検者Aによる等尺性足背屈筋力値の1回目の値は17.25±3.44kg,2回目の値は17.84±2.73kgであって,検者内級内相関係数は0.872と良好であった.固定用ベルト付きHHDを用いた我々が考案した足背屈筋力の測定方法は,センサーの固定性が得られ,足背屈程度の筋力であれば高い再現性のもとで測定できることが示唆された.これにより,等尺性足背屈筋力を定量的に測定することができ,症例に対して有用な情報を即時に提供できるものと考える.
著者
石井 晃 吉田 就彦 新垣 久史 山崎 富美
出版者
物性研究刊行会
雑誌
物性研究 (ISSN:05252997)
巻号頁・発行日
vol.86, no.4, pp.554-557, 2006-07-20

この論文は国立情報学研究所の電子図書館事業により電子化されました。研究会報告
著者
山崎 啓介 渡辺 澄夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.466, pp.23-30, 2000-11-17
被引用文献数
7

多層パーセプトロン、球形基底関数、混合正規分布などの階層構造を持つ推論モデルは、小さなモデルを表現するパラメータの集合が大きなモデルを表現するパラメータの集合の中の特異点を持つ解析的集合(解析関数の零点全体の集合)となり、特異なフィッシャー計量を持つために、学習精度を計算するアルゴリズムが確立されてない。本論では、真の分布を近似的に表現するパラメータ集合が作る体積の指数が学習精度と一致することを証明し、その性質を用いて学習精度を計算する確率的なアルゴリズムを提案し、有効性を実験的に検証する。
著者
山崎 尭之 大坐畠 智 川島 幸之助
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.222, pp.79-82, 2007-09-13
被引用文献数
2

本稿ではWinnyネットワークのファイル流通を制御する手法として,ファイル流通制御機能を持ったピアをWinnyネットワークに参加させる手法を提案する.制御ピアは不適切なファイルのアップロードに加担しているピアに対して検索リンクを継続的に張ることで,制御対象ピアからファイルメタ情報が他のピアに拡散することを抑制する.本制御手法を用いることで不正なファイルの流通を阻害できる提案制御方式を実装し,効果を確認した.