著者
磯野 綾 土久 菜穂 山本 明
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.81, no.719, pp.93-100, 2016 (Released:2016-01-30)
参考文献数
26
被引用文献数
3 3

This paper shows that mountain worship contributed to city formation in medieval Hiraizumi, using some indices of buildings and roads extension axis. As a result, the concentration of buildings and roads axis to two mountains -Kannonyama and Rambaisan- was found, where important shrine designated by the Imperial Court formation exist. The fact suggests a possibility that mountain worship of Japan ancient times also contributed to construction of main facilities and city-formation in medieval Hiraizumi, as well as the belief of Ohshu Fujiwara Family to Buddhism.
著者
山本 泰彦 武田 厚 長合 友造
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 = Proceedings of JSCE (ISSN:02897806)
巻号頁・発行日
vol.704, pp.187-199, 2002-05-20
被引用文献数
1

十分な空気を混入したコンクリートが約半日から14日までの各材齢に保有している耐凍害性能を通常の急速水中凍結融解試験によって実験的に調べた. 実験結果の解析には, 試験中にセメントの水和が継続する影響を排除する手法として著者等が過去の研究で提示したデータ解析手法を適用した.<br>本研究では, 若材齢コンクリートの耐凍害性も, 強度および含水量に大きく左右され, 水セメント比の直接的な影響は小さいこと, 飽水状態にあるコンクリートに満足すべき耐凍害性を付与するためには24N/mm<sup>2</sup>以上の圧縮強度が必要であること等を示した. また, 寒中コンクリートの養生方法に関し, わが国で標準となっている湿潤養生よりも封かん養生に近い養生方法を採ることが望ましいことを示した.
著者
美馬 亨 中島 悠里 大矢 昌樹 池田 高治 龍田 浩一 小林 聡 山本 脩人 國本 悟子 井関 景子 玉置 瑛一朗 奥田 浩二 信貴 勇佑 北 浩光 根木 茂雄 古川 福実 重松 隆
出版者
一般社団法人 日本透析医学会
雑誌
日本透析医学会雑誌 (ISSN:13403451)
巻号頁・発行日
vol.49, no.10, pp.661-668, 2016 (Released:2016-10-28)
参考文献数
17

新規の免疫抑制剤や生物学的製剤の登場により, それまで治療が困難な症例も寛解導入が可能となってきた. 一方で, 未だ有効な治療法がない難治性病態も確かに存在する. 例えば, びまん型全身性強皮症における進行性の皮膚硬化は, 関節可動域の狭小化, さらに進行すると関節の拘縮に至り患者のADLを著しく低下させる. また, 筋炎症状の乏しい皮膚筋炎に合併する間質性肺炎は急速に肺機能を低下させ, 有効な治療法のないこともあり未だに致死率が高い病態である. これら難治性病態に対して血液浄化療法が行われ, 全身性強皮症では血漿交換療法が有効であった症例が報告され, 劇症型の間質性肺炎についてはシクロスポリンとシクロホスファマイドなどの免疫抑制剤にエンドトキシン吸着療法の併用療法が有効であったことが報告され, その治療効果が期待されている. これら疾患以外にも, 血管炎により発症する急速進行性糸球体腎炎では腎機能の廃絶により血液透析に至る率は依然として高い. 今後も難治性膠原病疾患に対して血液浄化療法は有効な治療法の一つと考える.
著者
布野 修司 山田 協太 山本 直彦
出版者
日本建築学会
雑誌
日本建築学会計画系論文集 (ISSN:13404210)
巻号頁・発行日
vol.70, no.592, pp.185-191, 2005-06-30 (Released:2017-02-11)
参考文献数
30

Authors have been conducting the field research under the title 'Origin, Transformation, Alteration and Conservation of Urban Space of Colonial cities' since 1999. The cities where we carried out field studies are Cape Town (South Africa), Cochin (India), Galle (Sri Lanka), Malacca (Malaysia), Jakarata, Surabaya (Indonesia), Elmina (Ghana), Recife (Brazil), Paramaribo (Suriname), Willemstad (Dutch Antilles) etc.. We had grasped almost all the factories, forts and cities constructed by VOC and WIC, collecting old maps, documents and literatures from ARA (Algemeen Rijksarchief), KB (Koninklijke Bibliotheek) in Den Haag and KITLV (Koninklijk Institut voor Taal-, Land- en Volkenkunde) in Leiden. Batavia was the capital of VOC which was called 'Queen of Asia'. The plan of Batavia is thought to follow the plans of cities in mother country as Amsterdam, Delft and so on. Among many architects and engineers who were active in 16^<th> century, Simon Stevin attracts us as a theorist of urban planning. This paper discusses the relationship between the spatial form of Batavia and S. Stevin's 'Ideal City'.
著者
山本 野人 松田 望
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会論文誌 (ISSN:24240982)
巻号頁・発行日
vol.15, no.3, pp.347-359, 2005-09-25 (Released:2017-04-08)

Both multiple-precision arithmetic and validated computation have close relationship with the quality of computation. They improve and insure the quality, respectively. We propose a method to compute Bessel functions with guaranteed accuracy, which works on MATLAB. Using multiple-precision arithmetic, the method gives as precise results as one wants together with information of how precise the results are. When it is sufficient to get the results in double-precision, one can use a fast version.
著者
森 健太郎 和田 孝次郎 大谷 直樹 長田 秀夫 戸村 哲 山本 拓史 中尾 保秋
出版者
一般社団法人 日本脳卒中の外科学会
雑誌
脳卒中の外科 (ISSN:09145508)
巻号頁・発行日
vol.42, no.2, pp.116-121, 2014 (Released:2014-06-26)
参考文献数
13
被引用文献数
1

Basilar artery and internal carotid paraclinoid aneurysms are still surgically challenging. We performed 31 clipping surgeries (basilar tip aneurysm 6, basilar artery-superior cerebellar artery aneurysm 8, and internal carotid aneurysm 17) via the extradural temporopolar approach. After the frontotemporal craniotomy, the meningo-orbital band was incised and the dura propria of the temporal lobe was peeled from the lateral wall of the cavernous sinus. The anterior clinoid process was removed extradurally. The distal dural ring and falciform ligament were incised for mobilization of the internal carotid artery and optic nerve. The temporal lobe was retracted posteriorly with the dura mater. The aneurysm clipping was performed through the relatively wide operative trajectory over the opened cavernous sinus. Postoperative outcome was modified Rankin Scale (mRS) 0 in 28 patients and mRS in three patients with visual deficits. No temporal lobe contusion occurred. The extradural temporopolar approach is a useful skull base technique for deeply situated aneurysms.
著者
山本 寿 粟飯原 菜美 伊庭 なつき 西嶋 三香子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集 平成18年度日本調理科学会大会
巻号頁・発行日
pp.127, 2006 (Released:2006-09-07)

加水温度,ヤマイモ粉の配合割合,ヒエ粉/タピオカ粉の重量比,茹で時間を変動させて,ヒエ粉,タピオカ粉,ヤマイモ粉の混合麺(ヒエ混合麺)を調製し,その応力‐ひずみ特性を小麦麺と比較した.加水温度が70℃のときに全ての応力‐ひずみ特性値が最大になった.ヤマイモ粉の割合の増加に伴って,ヒエ混合麺の初期弾性率は線形に増大し,破断応力は線形に減少した.タピオカ粉に対するヒエ粉の割合が増えると,初期弾性率はやや低下し,破断応力や破断エネルギーは大きく線形に減少した.加水温度70℃,ヤマイモ粉の配合割合20%,ヒエ粉/タピオカ粉の重量比 5/5,茹で時間10minという条件で調製されたヒエ混合麺の全応力‐ひずみ特性値は小麦麺との間に有意差を示さなかった.このヒエ混合麺と小麦麺を試料として7段階評点法による官能評価を行った.粘弾性,なめらかさ,食味では有意差は認められなかったが,色と外観においては小麦麺が,かたさではヒエ混合麺がそれぞれ有意に高く評価された.
著者
三好 栄次 鈴木 育男 山本 雅人 古川 正志
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. MPS, 数理モデル化と問題解決研究報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.8, pp.1-6, 2009-09-03

多くのネットワークモデルの研究が存在しているが,その多くはネットワークの構成要素であるノードの状態のみによりネットワークが成長する.しかし,実際のネットワーク成長はコミュニティによる影響も受ける.本研究では,既存のネットワーク成長モデルに対し,局所コミュニティ抽出方法を適用し,ネットワークの成長のルールにコミュニティ情報を付加した成長モデルの提案を行う.また,提案手法を適用したネットワーク生成によるコミュニティ構造の変化とともに,コミュニティ数の増減,クラスタリング系数などへの特徴量について時間経過による変化を観測し,ネットワークの成長過程について CNN モデルと提案モデルの比較を行う.
著者
山本 佐恵
巻号頁・発行日
2010

筑波大学博士 (芸術学) 学位論文・平成22年3月25日授与 (甲第5448号)
著者
山本 佐恵
出版者
一般社団法人 日本デザイン学会
雑誌
デザイン学研究 (ISSN:09108173)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.63-72, 2009-07-31 (Released:2017-06-29)
参考文献数
64

1940年のニューヨーク万博の展示館「カヴァード・スペース」に、日本は写真壁画《日本産業》を展示した。それは「造船」、「手工芸」、「紡績」、「機械工」、「航空」というテーマの5面から構成され、写真のモンタージュに加え、写真への着色や、金属、絣綿布、木綿紐、ガラス、加工ベニヤ板等を写真に組み合わせて構成するなど、造形的処理が施されていた。こうした手法は、欧米の模倣や追従ではない独自の表現方法として、当時、日本の批評家から高く評価された。《日本産業》に使われた写真は、土門拳など当時の新進写真家たちが撮影した「報道写真」だった。5面を連結させて一つのテーマを構成する方法は、「報道写真」における「組写真」の形式にならったものだった。その背景には、当時ドイツから移入された新即物主義と、そこから生まれた「リアル・フォト」の表現があった。また、報道写真家パウル・ヴォルフの写真から、構図や表現に多くの示唆を受けた可能性が指摘できる。
著者
山本 啓三 宮島 佐介 コーシャル ラジンダー 山田 裕子 コーシャル マンジュリカ
出版者
一般社団法人 日本応用数理学会
雑誌
日本応用数理学会年会予稿集 日本応用数理学会年会予稿集
巻号頁・発行日
pp.7, 2002-09-18 (Released:2003-03-18)

" 我々は前回の講演で高額所得のランキングがベキ乗を示す簡単なモデルを提案した。今回はそのモデルがどうしてベキ乗を示すのかについて検討した。我々はこのモデルがベキ乗を示すのはフラクタル性によるものと考えている。そのフラクタル性を示すの原因はその機構内に入れ子構造が存在するためと考えている。そこで、このモデル内にどのような仕組みで入れ子構造が構成されるのかを調査した。システム内の構成員が現在の所有額になるまでに何人の人たちと競争したか。その競争に参加した者を一つのtree構造のまとめ、そのtreeの大きさ(参加者数)とその件数についてのフラクタル性を調査することにより、構成されている入れ子構造を見つけることができた。 treeの大きさ=(順位)^-1.96 , treeの数=(treeの大きさ)^-1.57"
著者
山本 淳
出版者
山形県立米沢女子短期大学
雑誌
山形県立米沢女子短期大学紀要 (ISSN:02880725)
巻号頁・発行日
vol.37, pp.167-184, 2002-12-27

庄内地方「郷土本」の一つ、『筬の千言』に登場する人物の言葉に注目し、そこには上方語と庄内方言とが語法上対立的に描かれている事実を示した。また、そのうち上方語を話す人物の会話部には、ごく一部庄内方言が混入しており、こうした事例から、異郷にあっていわゆるお国言葉を用いての対話が許されること、またそのような状況下にあっては当該社会の言葉の混入を避けきれないこと、の二つの可能性を指摘した。また、このような異なる言葉を用いる人物を登場させる手法は、中央の酒落本における文芸的趣向としてすでに存しており、その延長上にあって、作品に幅を持たせると同時に、方言の資料的価値も付与することを説いた。
著者
山本 眞功
巻号頁・発行日
(Released:2018-07-26)

『本佐録』は「慶安御触書」と称される文書とともに、江戸時代に幕府や諸藩がおこなった農民統制の基本的な考え方を知ることができる記述を含む史料として、かつては多くの日本史教科書等にも取り上げられていた書物である。たとえば、「幕藩体制の経済的な基礎は農業であった。武士階級は「農は国ももとなり」といって農業を重視しており、農民の生活については、「百姓は財の余らぬやう不足なきやう」(「本佐録」)に統制することを心がけた」(実教出版)といったような形でである。そうした場合、著者は引用文の書名に示されているように、徳川家康に仕えた本多佐渡守正信という人物であるとされ、それをも根拠として、この書物は長く江戸時代初期の幕府政治の基本的理念を示す典型的な史料として扱われ続けてきた。しかしながら、その一方では早くからこの書物の著者を藤原惺窩とする見方も示されてきた。『本佐録』は、著者問題からしても、少なからぬ問題をかかえた書物であった。そうした事情もあって、『本佐録』の著者問題をはじめとする成立事情をめぐる問題については、江戸時代から新井白石や室鳩巣といった人々によって様々な議論がなされていた。また、江戸時代における論議をうけて、明治三四年には中村勝麻呂氏による詳しい検討もおこなわれたが、その成立事情については未だに十分に解明されたとは言えないままの状態が続いている。ここに提出する本論文は、その解明されていない成立事情を少しなりとも明らかにしようと試みるものである。そのために本論文は、まずこの書物の成立時期を明らかにすることから検討を始めるという方法を採用した。成立時期の問題については、書誌学や文献学に基づく検討によって解明することが可能だと考えたからである。検討は具体的には以下に記すような手順でおこなった。『本佐録』には四〇本近くの版本と一二〇本程の写本、さらには十数本の関係書が残っている可能性があることが確認されている。そこで本論文においては、これに私の所蔵する十数本の史料を加えて、まず可能な限りの史料にあたって、書誌学に基づく成立時期の検討をおこなった。その結果判明したことは、『本佐録』の確認できる成立時期の可能性の上限は、延宝五年(一六七七)を少しさかのぼったあたりであるということであった。そして、続いて文献学に基づく検討を試みた。『本佐録』には『心学五倫書』は系統の書物のなかの記述が用いられているという事実があるからである。『心学五倫書』は、版本としては慶安三年(一六五〇)に現在知り得る限りではじめて著者不明のまま姿を現した書物であるが、一七世紀後半の寛文期になって『五倫書』さらには『仮名性理』という名の書物に姿を変えている。これらの書物は数度にわたる改変の過程の折々で細部の記述を変えており、したがって『本佐録』に用いられているこの系統の書物からの記述がどの折りの書物から引かれたものかを文献学の方法に基づいて検討することで、我々は『本佐録』のおおよその成立時期を特定することが可能となる。検討の結果、『本佐録』が引いているのは『仮名性理』の記述であり、その『仮名性理』の成立時期からすると、『本佐録』の成立時期は寛文七~九年(一六六七~一六六九)から延宝五年(一六七七)の間の約十年間である可能性が高いということが確認できた。この結論は、書誌学の方法に基づく検討の結果とも符合する。『本佐録』は、元和二年(一六一六)に世を去った本多佐渡守正信や同五年(一六一九)に五九年の生涯を終えた藤原惺窩には著すことのできるはずもないものであり、明らかに偽書として流布したものなのである。偽書『本佐録』は、したがって江戸時代初頭の幕府や諸藩の政治理念を問題にするための書物などではない。この書物は、むしろ幕藩体制の確立期と言われる寛文延宝期の政治状況や思想状況を探るための材料として重要である。この観点に立って本論文では、『本佐録』として流布したこの書物の思想内容を“「文道」の重視”“「百姓」への対応”“「侍」の使い方”という三つの点から検討し、続いてそれが寛文延宝期という幕藩体制史上の重要な時期において、どのような思想的機能を果たすものであったのかを問題とした。本論文は、著者を本多佐渡守正信や藤原惺窩とする見方に基づいて幕藩体制成立期の問題を扱うための史料として長く用いられ続けてきた『本佐録』という書物を、改めて実際に書かれた時期、すなわち幕藩体制の確立期の現実と突き合せて読んでみようとしたものである。それは、この書物の成立の意義、特にこの書物が成立以後に果たした思想的機能や社会的機能に対して新たな視線を向けてみるという試みでもある。 哲学
著者
山本 洋之
出版者
理学療法科学学会
雑誌
理学療法科学 (ISSN:13411667)
巻号頁・発行日
vol.33, no.3, pp.461-466, 2018 (Released:2018-07-06)
参考文献数
17

〔目的〕スラックラインは綱渡り様のベルト上で歩行等の運動を行うもので,バランス能力向上効果が注目されているが,その要因の検証は不十分である.今回,スラックラインによる運動が体平衡機能に与える影響について検討した.〔対象と方法〕対象は健常な男子9名とし,スラックライン上での歩行等の練習を行う前と練習後に重心動揺を測定し,総軌跡長,外周面積,矩形面積,実効値面積と単位面積軌跡長を比較検討した.〔結果〕面積に関する値は減少していったが,総軌跡長は練習開始後では減少したが中間以降では変化が少なかった.単位面積軌跡長は増加の傾向を示した.〔結語〕単位軌跡長は固有受容器との関係があると考えられている指標であり,スラックラインでの運動は体平衡機能に影響があることが示唆された.
著者
山本 英弘
出版者
山形大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究課題では、日本において政治参加が低調である背景に、一般市民の社会運動や政治参加に対する態度があるものと想定し、質問紙調査による国際比較分析を通して検討した。分析の結果、日本では、政治的有効性感覚の低さや公的領域における自己実現的価値の弱さともあいまって、社会運動の代表性や有効性に対する評価が低く、秩序不安感を抱く傾向にある。そして、こうした態度が社会運動への参加に対する許容度とも関連しており、社会運動が受容されない政治文化を形成している。一方で、反グローバリゼーションや脱原発など個別の運動に対しては、政治に対して市民の意思を表出するプロセスとして評価されている側面もみられる。
著者
山本 英弘
出版者
山形大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究課題では、社会運動や市民活動の変容過程を数量的に捉えることによって、変動期における政治社会と市民社会の接点と、それを媒介する市民社会組織の機能について探究した。社会運動のイベント分析では、2002~08年の7年間で、イベント数に明確なトレンドを確認することができなかった。また、一連の分析から、社会運動や市民活動への制度的な参入回路が開かれつつある一方で、政治体外に訴えかけるアウトサイド戦術も行われていることが明らかとなった。