著者
今枝 好美 亀岡 大介 山田 秀成
出版者
一般社団法人日本PDA製薬学会
雑誌
日本PDA学術誌 GMPとバリデーション (ISSN:13444891)
巻号頁・発行日
vol.19, no.2, pp.30-38, 2017 (Released:2017-12-21)
参考文献数
12

抗体医薬品の皮下注開発では,皮下投与可能な薬液量(1 mL程度)を実現させるために高濃度の抗体薬液で安定な処方を見出し,かつ高濃度/高粘性の抗体薬液で安定的に生産できる製法を確立する必要がある。また,慢性疾患では患者さんのQOL向上を目指し,シリンジやオートインジェクターでの皮下注製剤が期待される。これらを踏まえ,本報ではアクテムラ®皮下注162 mgシリンジ/オートインジェクターの製剤開発における課題への取り組みを紹介する。  なお,本内容は,日本PDA製薬学会Prefilled Syringe Seminar 2016 Tokyo(2016年5月17, 18日開催)での講演内容に,処方設計及び製法設計の検討情報を追加したものである。
著者
石森 加奈 高桑 由希子 大慈彌 久絵 吉岡 拓也 前田 聡彦 大岡 正道 山田 秀裕 尾崎 承一
出版者
The Japan Society for Clinical Immunology
雑誌
日本臨床免疫学会会誌 (ISSN:09114300)
巻号頁・発行日
vol.36, no.5, pp.418a-418a, 2013

背景:従来Lupus腸炎と言われてきた中でLupus mesenteric vasculitis (LMV)は,悪化すると腹膜刺激症状を呈して腸壊死に至ることがある重篤な合併症である.腹部CTで腸管壁の全周性肥厚と腹水貯留を認めることで診断される.腸壊死に至る症例はSLE活動性と相関することが多く,治療はステロイドパルスとシクロスフォスファミド間歇静注療法を必要とする.今回,LMV様所見を合併した3症例を経験したので報告する.症例1:47歳女性.主訴は腹痛と嘔吐.腹膜刺激症状と,腹部CTで典型的なLMV様所見を呈し,ステロイドパルス,プレドニゾロン(PSL)50 mg/日とアザチオプリン併用にて寛解.症例2:40歳女性.主訴は軟便,腹痛,嘔吐.腹部CTで典型的なLMV様所見を呈し,PSL 50 mg/日にて寛解.症例3:39歳女性.主訴は腹痛と下痢.腹膜刺激症状と腹部CTで典型的なLMV様所見を呈し,ステロイドパルス,PSL 50 mg/日とタクロリムス併用にて寛解.3症例とも診断時にSLE disease activity index (SLEDAI)の上昇は認めなかった.結語:3症例ともLMVと矛盾しない所見を呈したが,PSL反応性良好であり,重篤な経過を辿らなかった.LMV様の所見を呈しても,SLEDAIが上昇していない症例では,比較的予後良好であることが示唆された.<br>
著者
猪瀬 武則 山根 栄次 栗原 久 阿部 信太郎 山岡 道男 淺野 忠克 山田 秀和
出版者
弘前大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2005

価値多元社会における多面的多角的見方を育成する経済教育カリキュラムの開発研究である。研究を進める上で、「カリキュラム班」と「金融リテラシー班」の二つに分けた。カリキュラム班では、「価値多元社会における多面的多角的見方」の原理研究と海外のカリキュラム調査を試みた。金融リテラシー班は、中学生の金融リテラシー調査結果をもとに、経済的見方の有無にかかわらず一定の経済知識はあることが明確となった。カリキュラム班で明らかにした多面的多角的見方育成の原理と、リテラシー調査班で明らかにした中学生の現状の一端を説明する。前者に関しては、第一に、多面的多角的見方育成のための原理として、(1)一元的な経済学教授から多元的な経済学教授へ、(2)政策決定学習などでの経済論争を基礎とした既得観念との差異を対象化する学習、(3)経済学の合意・不合意を前提としたカリキュラム教材の構成を、(4)行動経済学などの成果を基にした感情などを踏まえた意思決定モデルの精緻化を提起した。また、カリキュラム教材としては、米国では、問題基盤経済学、経済学の倫理的基礎付け教授などのカリキュラム教材によって、英国からはビジネス教育のカリキュラム教材にそのモデルを見いだした。後者のリテラシー班では、稀少性などの経済基本概念がきわめて弱く、福利などの知識が弱かった。財の種類、収益が高い貯蓄商品、複利計算、株と債券の違い、投資家の収益(配当)、分散投資などは、米国に比しても高く、半数以上は把握していた。日米の差異は、文化的背景も考えられるが、カリキュラムや教材を含め、多面的内容構成に課題を投げかけている。
著者
林 茂 山田 秀志 牧田 光正 Hayashi Shigeru Yamada Hideshi Makida Mitsumasa
出版者
航空宇宙技術研究所
雑誌
航空宇宙技術研究所特別資料: 平成14年度航空安全・環境適合技術研究研究交流会と研究報告会講演論文集 = Special Publication of National Aerospace Laboratory: Proceedings of the Information Exchange Meeting and the Research Meeting on Aviation Safety and Environmental Compatibility Technology Research FY2001 (ISSN:1347457X)
巻号頁・発行日
no.55, pp.85-86, 2002-12

超音速機エンジンからの排気NOxは成層圏のオゾン層を破壊し、一方、亜音速機からのNOxはオゾンを生成して地球温暖化を進めることが分かっている。しかし、NOxの一部はエンジン排気中に含まれる水蒸気が高空の低温域で凝縮し生成する水滴や氷晶に取り込まれたり吸着されたりして、オゾンの破壊や生成の反応を変える可能性がある。この実験では、ジェットエンジンの排気と同組成の排気(飛行機雲)を小型燃焼器で発生させ、極低温の大気の流れの中に導き、排気に含まれる水蒸気の凝結により氷晶を生じさせる。それを採取し分析することにより排気中のNOxがどの程度氷晶に取り込まれるかを明らかにする。資料番号: AA0045946007レポート番号: NAL SP-55
著者
山田 秀世
出版者
日本森田療法学会
雑誌
日本森田療法学会雑誌 = Japanese journal of Morita therapy (ISSN:09177485)
巻号頁・発行日
vol.17, no.2, pp.135-146, 2006-10-20
参考文献数
10
被引用文献数
3
著者
山田 秀和
出版者
医学出版
雑誌
美容皮膚医学beauty
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.64-68, 2021-02
著者
清水 昌 山田 秀明
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.467-476, 1981-06-01 (Released:2009-11-13)
参考文献数
21

Recent advances in the synthesis of useful organic compounds by enzymatic method are described. Various L-amino acids were synthesized by multifunctional pyridoxal enzymes; D-amino acids, especiall D-phenylglycine derivatives, by dihydropyrimidinase, purine arabinosides by nucleoside phosphorylases, insulin by proteases, steroid hormons by oxygenases, semisynthetic penicillins by penicillin acylase, and coenzyme A through biosynthetic pathway with pantothenic acid and L-cysteine under the coupling with ATP-generating system.The described enzymatic methods are simple and the most economical processes to date for the industrial production of these useful compounds.
著者
松平 文朗 北村 中也 山田 秀則 藤本 泉 荒井 美香 軽部 裕代 柳田 顕郎
出版者
一般社団法人 口腔衛生学会
雑誌
口腔衛生学会雑誌 (ISSN:00232831)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.230-235, 1998
参考文献数
11
被引用文献数
2

リンゴ未熟果実抽出物(ポリフェノール)の歯垢抑制効果をみるため,洗口液を使ったランダム化比較対照試験を行った。対象は19〜20歳の女性20入で,3日間の歯磨きを禁止し,4日目に歯垢の付着を検査した。歯垢付着はDebris Indexの変法で点数評価した。試験法は試験液と対照液を参加者にランダムに割り付け,試験参加者にも検査者にもマスク化した二重マスク法で,さらにクロスオーバー試験として比較検討した。その結果,対照液での洗口と比較して,試験液での洗口には歯垢付着の抑制効果を認めた(p<0.05)。
著者
山田 秀秋 谷田 巖 渡辺 信 南條 楠土 今 孝悦
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.87, no.1, pp.43-45, 2021
被引用文献数
1

<p> 石垣島名蔵湾北部および西表島船浦の潮間帯砂泥域において,コアマモおよび他の海草類の被度を調べるとともに,平均潮位からの水深を測定した。干潮時に,ドローンによる空撮も実施した。両海域ともに,ラグーン状の窪地もしくはその周辺にコアマモ群落が広く認められ,コアマモの被度は水深50 cm前後で最も高かった。コアマモの分布面積はいずれも10 ha以上に及び,琉球列島で最大規模の群落とみられた。沖縄ではコアマモ群落の多くが著しく衰退しているが,船浦では,比較的長期間大規模群落が維持されていると考えられた。</p>